とある化学の超ガテン系

実験嫌いの実験化学者が綴る企業の研究員の日常 (このブログはMac OS Xに最適化されています)




Saturday, November 23, 2013

スシローの研究

先日食べにいった中華屋さんのメモです↓

-醤香る麺セレクション (1,380 JPY)-
数種類の麺 or 炒飯(清湯スープつき)を選ぶ。サラダ、デザートつき
-サラダ-
-RATING- ★★★★☆
-REVIEW-
海老と白キクラゲのプリプリ、コリコリした食感のハーモニーが心地よくて◯。

-醤香る炒飯-
-RATING- ★★☆☆
-REVIEW-
具は、焼豚、海老、ネギ、卵。炒飯自体はoilyかつwet。具は美味しいが炒飯がイマイチボクの口には合わない。

-清湯スープ-
-RATING- ★★★★☆
-REVIEW-
ショウガのフレーバーが効いたoilyな中華スープ。コクがあり美味しい。アツアツのうちに飲むのが良し。

-杏仁豆腐-
-RATING- ★★★☆☆
-REVIEW-
ぶどうの果肉入りのソースがかけてある。杏仁豆腐自体の食感がかなりしっかりしている。そして、かなり乳々しい。ちなみにボクの好みの味じゃない。


閑話休題


-Introduction-
チバラキ県民のコンキチです。チバラキ県民にとって柏Cityは目指すべき(地方)都市の一つであり、そいいうわけでたまには柏の葉のららぽーとに繰り出してみたりします。ところで、今年の四月半ばくらいから、ららぽーと柏の葉のレストラン階に、あの100均回転寿司(寿司風薄切り刺身のっけ御飯)の雄「スシロー」が入りました。そして、開店(回転)から半年以上経った最近においても超絶混雑しています。

ここ数年、低所得者層をターゲッティングした回転寿司チェーン三強(スシロー、くら寿司、かっぱ寿司)の勢いが凄いです。金がないときに通っていた、「さんみ」、「大漁寿司」はすっかり駆逐されてしまいました。それから、結構好きだった16号沿いの「 寿司の美登里」もなくなってしまいました。ちなみに、ロボット握りが本格的に台頭する前は、かっぱ寿司も(職人っぽい)人間が握っていて、(個人的に)割り切ればそこそこ満足できました。

率直に言って、ロボットが握るスシの味はひどいボクの口には合わないと思います。初めてロボットが握ったスシを食べたのは大学2年(もう20年近く前)くらいのときだったと思います。御徒町で「1,500円で食べ放題」ののぼりにつられて友達数人と入った回転寿司屋が期せずしてロボット握りの店で、その味に深くガッカリしたのを記憶しています(人間とロボットでは超えられない壁がある)。この時ボクは、ロボットは人間には勝てないんだなと結論づけました(っていうか、ロボット握りは人間の食うものじゃないと思った)。

それから月日は流れ、数年前にカミさんのママ友たりの評判がすこぶる良かった「無添 くら寿司」にモノは試しと足を運んでみたんですが、こちらも散々な結果に終わりました(see http://researcher-station.blogspot.jp/2008/04/blog-post_06.html)。

で、さらに数年が経過した今日この頃。開店(回転)から半年経ってもその勢いに翳りがみられない100均回転寿司(寿司風薄切り刺身のっけ御飯)の王者に無謀にも挑戦しようと思ったわけです。ということで、ドン・キホーテを彷彿させるその戦いの一部始終をここに記録しようと思います↓

-General-
シャリ→ロボットで握られたシャリ(もどき)は極小で甘薄な味。表面がちょっとかぴっていて硬い。
ワサビ→小さいパックに入った練りワサビ
ショウユ→醤油の劣化臭は気にならなかったが、大分甘目でボク的にどうかと思う。

お寿司(寿司風薄切り刺身のっけ御飯)は全て、デフォルトで「さびぬき」という常軌を逸した形態です。すなわち、ワサビはネタを一旦はがして装着し、再びネタをかぶせるという変態じみたことを顧客がしなければいけません。

-Details-

-まるずわい蟹 (ナミビア産ズワイガニ, 105 JPY)-
-RATING- N/A
-REVIEW-
スシローの期間限定おすすめ商品。シャリも小さいがネタも激小。率直に言って、ボクの貧弱な味覚では、味も素っ気もなく、食感はあってなきが如し。
原材料は「ナミビア(アフリ南西部)産ズワイガニ)。Wikipedia情報によると、ズワイガニ(楚蟹、津和井蟹、松葉蟹、学名 Chionoecetes opilio)ではなく、オオエンコウガニ (丸ズワイガニ, Chaceon maritae, オオエンコウガニ科オオエンコウガニ属に属し、南アメリカ、西アフリカなどから輸入されている。「丸ズワイガニ」は商品名で、ズワイガニとは近縁ではない)と推察される。



-まぐろ (キハダ鮪 or メバチ鮪, 105 JPY)-
-RATING- ★☆☆☆☆
-REVIEW-
スシロー人気ランキングNo.1商品。切り身の味自体は猛烈に悲観するレベルではない。今回食べたスシローネタの中では最優秀。しかしながら、切り身がペラペラでどうしていいかわからないほど食感が貧弱で、全然ダメ。スシローは、お刺身の味を究極に不味くする方法を知り尽くしていると思いました。


-真鱈白子 (アメリカ産, 105 JPY)-
-RATING- N/A
-REVIEW-
スシローの期間限定おすすめ商品。白子自体の味が貧弱。かかっているポン酢ジュレは少なすぎ。ネギの量が相対的に多く(薬味の意味しってる?)、白子の味の大部分を消し去っている。あと、写真だと白子がけっこう多めに見えるけど、凄く少ない。どうしていいか分からない品と思いました。全体的のこの商品は写真写りが良い。

-ぶりとろ (105 JPY)-
-RATING- N/A
-REVIEW-
寒ぶりをたのんだつもりで、これが来て軽くガッカリ(注文ミス)。写真では分かりにくいかもだが、ネタは激薄で、かなり幅広のペラペラシート状。脂分の多いペラペラなシート状のネタの食感は最悪。ドロドロ感が口のなかいっぱいに広がって軽く気分が悪くなりました。


-鉄火巻 (キハダ鮪 or メバチ鮪, 105 JPY)-
-RATING- N/A
-REVIEW-
マグロの味がそんなに悲観するほどでないと思ったので、鉄火巻をオーダー。そしたら、シャリがネチョネチョ。で、ネチョネチョなシャリがネタにまとわりついて、もうどうしていいか分からない感じのあり得ない巻物に仕上がっていると思いました。


-きつねうどん (231 JPY)-
-RATING- ★☆☆☆☆
-REVIEW-
だんだん気分が悪くなってきたので、口直しにうどんをセレクト。


-瓶ビール (578 JPY)-
-RATING- ★★★☆☆
-REVIEW-
プレモル 500 ml (中瓶)です。最近のプレモルってボクの好みから離れてきてるんだけど、これが一番旨かったです。ただ、このプライシングみると分かるけど、スシローは決してEDLP戦略(薄利多売スキーム)をとっているわけではないことが分かります。


-えんがわ (カラスカレイ, 105 JPY)
-RATING- N/A
-REVIEW-
欧州 or ロシア産カラスカレイのエンガワ。カラスカレイのエンガワは脂っこすぎるとも言われていえうようですが、ボクは嫌いじゃないです。で、スシローのネタも猛烈に悲観するほど悪くないと思うんですが、切り身が猛烈にペラペラ(えんがわは薄いのがいいが、これは常軌を逸している)で小さすぎることに加えて、シャリが食べると気分悪くなるレベル。さらに、追い打ちをかけるように、でっかい大葉が挟んであって、何を考えているのか分からないレベル。悔い改めて欲しいと思った一品。


-Discussion-
以上がボクが今回スシローで食したメニューの全てです。はっきり言って、何故ロボット寿司が流行っていてるのかさっぱり分かりませんでした。そもそも、ロボット寿司チェーンが提供している商品は(ボクが思う)寿司の体裁を全く保っていない。それにも関わらず、ロボット寿司チェーン3強の勢いは止まらず、売上高は右肩上がりです。

(単位は億円)

根拠薄弱かつ月並みなボク的な考えでは↓

(1) 全品「100円(税抜き)」というプライシング
→(基本的に)全品「100円」というプライシングは、高級品という「寿司」のイメージを庶民でも頻繁にアクセス可能な「スシ」へと変え、低所得者層やファミリー層に強く訴求した。給与が下がり続けていることも追い風か?

(2) ネタを叫ぶ必要がない商品選択システム
→寿司っていろいろネタがあるけど、率直に言って分かりにくいと思います。出世する魚もあるし、関東と関西で呼び名が違う魚があることに加えて、切り身にしてしまうと、魚の種類が判然としなかったりすると思います。で、最近の回転寿司システムに標準装備されているタッチパネルによる注文システムがそういった分かりにくさを全て解決してくれて、スシ初心者への門戸を広く開いた。注文を出すのに気後れすること全くなし。

という要素がスシ・ユーザーのマーケットを開拓・拡大したんだろうと思います。

規模の経済を活かしてタッチパネルやロボットを導入し、その一方で人件費(職人)を削減する。そして、100円というプライシングを維持するためにネタを薄切りにして原価率を抑える。浮いたお金で土地とか借りて多店舗展開する。

ボクの主観では、100円ロボット寿司チェーンのスシのネタの大きさは通常店の二分の一から三分の一と評価しています。この勘定でいくと、実質二貫で200-300円均一というのが正しいと感じます。あと、ロボットシャリって小さいじゃないですか?そうすることでお腹いっぱいになるまでの量を稼げて、売上げUP↑です。

ちなみに、ロボット寿司チェーンの最大のターゲットはファミリー層と思います。味覚が発達途上のチビッ子にはロボット寿司と普通の寿司の味の違いが分からないから、ロボット寿司を旨い旨いといって食べるわけです(自分の子供のそういった姿を見てボクは軽くショックを受けた)。で、親はというと、子供は満足するし、100円という(ホントは安くないんだけど)一見すると安いプライシングに惑わされて満足する。そんな仕組みなんだろうと思います。 
ちなみに、各社の直近の粗利益率はこちら↓

スシロー/ 50.2%
カッパ寿司/ 61.3%
くら寿司/ 54.2%
元気寿司/ 58.5%
銚子丸/ 59.4%

粗悪なボク的に口に合わない商品売っといて粗利5割超とかぼったくってるぜおいしい商売してるぜと思います(銚子丸はロボットスシではないけど、ネタが生臭くて気持悪くなるんだよね)。

-Conclusion-
要は、ロボットスシチェーンの商売は、粗悪で思ったほど美味しくなくて、単位重量当たり安くもないスシを多売して儲ける阿漕経済合理的なビジネスと結論付けることができると思います(多売多店舗展開スキーム)。

ところで、スシローの前身は、「鯛すし」という店のようで、HPには「"味の鯛すし"とよばれるほど定評のある店ですしを握っていた職人たちが、より多くの人においしいすしを食べてもらいたいとの願いではじめたのが回転寿司「スシロー」です。」との記載がありますが、これってどれくらい真剣に言ってるのか疑問です。だって、スシローのロボットスシは「寿司」ではなく「スシ」なんですから。で、「スシ」が「寿司」よりウケている。

スシローに代表されるロボットスシチェーンは、スシを衆生のものとし(ファーストフードへの回帰)、我が国の食文化にある意味イノベーションを起こしたんだろうなと思う二流大出のテクニシャン(研究補助員)の独断と偏見に満ちたスシロー評でした。

結局、味覚とか好みなんて人それぞれなんだよな。

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Sunday, November 17, 2013

続・有機化学者による有機化学者のため(?)の恋愛小説

一応、お仕事=有機合成化学のコンキチです。

突然ですが、喜多喜久さんの「恋する創薬研究室」を読了しました。

この物語の舞台は、帝國薬科大学という架空の大学の創薬研究室。主人公は、そこで超高活性抗インフルエンザ薬の創薬プロジェクトに参加している不器用な有機合成系実験女子(M2)です。で、この女子と同研究室に所属する助教男子との(まずあり得ない)恋模様を中心に物語が展開していきます。

ミステリのお題は、一応「密室」と「犯人当て」。全体的なストーリーは、ライトミステリ+ケミストリー+ラブコメで、読んでいて恥ずかしくなる文章、一般人(非化学クラスタ)にちゃんと伝わってるのか?と思われる専門用語、分かり易すぎるトリック(もどき)、少女マンガタッチのストーリー(本の表紙も'80年代のりぼんやマーガレットに出てきそうな絵だ)は、まさに喜多喜久の真骨頂の発露と言えると思います。オタッキー心をギュギュっと鷲掴みです。

ネタバレになると思うけど、この作品は「十角館の殺人」(綾辻行人)、「Another」(綾辻行人)、「アクロイド殺し」(クリスティー)から着想を得ているに違いないとボクは見ています。

あと、TLC、NMR、LC-MSなどに加えて、本作ではLAHまで登場してなかなかのマニアックぶりです。これは化学クラスタにはたまらない感じです。

以上まとめると、この本は「有機合成化学系オタッキー」をターゲッティングしていると思いました。

しかしながら、この作品のレベルは、ケミストリー三部作や桐島統子教授に較べると大分落ちると思います。理由はファンタジーやメタサイエンスというぶっとんだ要素が欠如していることに加えて、ミステリとしての質がちょっとイマイチ過ぎるからです。ボク的には、ラブコメをメインに据えて、ケミストリーとファンタジー(or メタサイエンス)で味付けして、ミステリ色は匂わす程度の隠し味的要素としてつかうのが喜多作品ではベストと思いました。

喜多喜久さんには、ライトミステリ+ケミストリー+ラブコメ+ファンタジー (or メタサイエンス)のシナジーで頑張って欲しいなと思う、二流大出のテクニシャン(実験補助員)の生意気な独り言でした(東大卒の喜多先生に生意気言ってすみません)

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Monday, November 4, 2013

食品偽装は日本の文化である

夏前にアキバのCHABUTONで食べたラーメンメモです↓

-紅とんこつらぁ麺 (760 JPY) MEMO-
-RATING- ★★★★★
-REVIEW-
細麺は相変わらずの旨さ。スープは粘度をかなり感じるが、ドロドロしているわけでは全くなくて、mildであっさりしているんだけど、獣の匂いが漂っていて野趣的でもある。スープの色は大分赤いが辛さは極めて微弱。マイルドな辛さだ。総じてなかなか旨い。


閑話休題


最近、有名ホテルのレストランで提供される料理に関して不適切な表示があったことがお茶の間を賑わせていますね

帝国ホテルはおろか、最高のサービスをウリにして名を馳せたあのリッツ・カールトンまで食材の偽装に手を染めていたのですから、もう笑えて笑えて、ホテルの食事は3級品としか思えません。そして、究極のホスピタリティっていうのは、「ブラックタイガー→車エビ」みたいに安い食材を使って顧客を最高にrichな気分にさせる(店側にとって)コスパの高いサービスのことなんだなと思いました。

まあ、でも我が国における食品に関する脇の甘さは今に始まったことではありません↓

2000年
・雪印集団食中毒事件 (食品衛生法)

2001年
・雪印食品牛肉偽装事件 (食品衛生法)
・サンライズフーズ (中国産などのウナギを「四国四万十うなぎ」と偽装販売)

2002年
・日本ハム牛肉偽装問題 (日本ハムが法律違反ではないなどと説明していることについて、当時の農水次官は「法令順守は法律を形式的に守ればいいということではない」と批判)
・日本ハム子会社原料の虚偽表示 (JAS法)

2003年
・浅田農産鳥インフルエンザ感染隠蔽 (家畜伝染病予防法)
・下関ふぐ偽装事件 (三重県などで水揚げされたフグが下関に輸送されて下関ふぐとして販売されていた)
 ・JA全農・八女茶産地偽装事件 (業務停止命令。JA全農福岡県本部が宮崎産や熊本産のものをブレンドして販売。包装には、「茶処八女で育ったさわやかな茶」と表示)

2004年
・外国産牛肉不当処分事件  (フジチク・ハンナンなど大手業者が、意図的に外国産牛肉を処分し、本来国内産の牛肉を処分したときに国から受け取れる補助金を詐取)
・魚沼産コシヒカリ偽装表示事件 (魚沼産のコシヒカリの全出荷量に対し市場集荷数が余りにも多いことから発覚)
・讃岐うどん偽装表示事件 (香川県産の小麦粉を使用せずKブランドとして偽った)
・サンライズフーズ (一部製品に表示外の中国産ウナギ加工品が混入しているのが発覚)

2005年
・伊藤ハム豚肉関税脱税事件 (関税法違反)
・アサリ不当表示事件 (中国、北朝鮮で採取されたアサリを国内産と表示)

2006年
・産地品種銘柄米偽造事件 (日本ライスが産地品種銘柄米と偽りくず米を販売)

2007年
・不二家期限切れ原材料使用問題 (食品衛生法)
・ミートホープ牛肉ミンチの品質表示偽装事件 (不正競争防止法)
・白い恋人賞味期限改ざん問題 (JAS法)
・船場吉兆食べ残しの再提供 (韓国なら問題無し?)
・赤福消費期限偽装
・比内鶏偽装事件 (比内鶏社が廃鶏を比内地鶏と偽って販売)
・宮崎産ウナギ偽装事件 (県下の二つの養鰻業者が台湾産のウナギを、加工業者を経由する段階で宮崎産に偽装し、蒲焼きなどで販売)

2008年
・三笠フーズ事故米穀不正流通事件 (不正競争防止法)
・一色うなぎ認証シール事件 (一色うなぎ漁業協同組合が台湾から輸入したウナギの蒲焼きに、「一色産うなぎ」という認証シールを貼って出荷)
・一色フード事件 (「魚秀」と「神港魚類」が、架空会社「一色フード」名義で、マラカイトグリーンが使用された中国産ウナギを「愛知県三河一色産」と偽装し出荷)
・サンライズフーズ (JAS法。ウナギの蒲焼きの産地偽装)
・中国産ふぐ偽装事件 (水産物加工卸売会社エツヒロが、中国産フグを熊本県産と偽装表示して販売)
・フィリピン産海ぶどう偽装事件 (JAS法。沖縄産とフィリピン産の海ぶどうを混ぜて「沖縄産」と表示して販売。)
・飛騨牛偽装事件 (食肉卸売会社「丸明」)
・鳴門産ワカメ産地偽装事件 (13社の加工業者が関与した産地偽装)

2009年
・美少年酒造裏金問題 (三笠フーズから長年にわたって裏金を受け取っていた)
・フーディーズ但馬牛産地偽装事件 (公正取引委員会から排除命令)

2010年
・マルナガ水産鳴門産ワカメ産地偽装事件 (不正競争防止法。中国産ワカメを使用したワカメ製品を『鳴門産』と偽装して販売)
・イオングループのスーパーマーケット・光洋島根県産サザエ産地偽装事件 (韓国産サザエを島根県産他国内産と記載して販売)
・氷見産ブリ産地偽装問題

2011年
・焼肉酒家えびす集団食中毒事件
・ホクト蜂舎蜂蜜産地偽装事件 (不正競争防止法。カナダ産やニュージーランド産の蜂蜜を、原産地を「北海道」と表示し、日本産であると偽装)
・ノニジュース産地偽装事件 (不正競争防止法。トンガ産やインドネシア産のノニを使用したジュースを、「タヒチ産」と偽装して販売)

2012年
・チキンフーズ鶏肉産地偽装事件 (業務改善命令。JA全農の子会社「全農チキンフーズ」がタイ産・中国産鶏肉約7トンを「鹿児島県産 無薬飼料飼育若鶏」と偽り販売)
・JA兵庫六甲兵庫県産米の不適正表示事件 (JAS法。不正競争防止法)
・関西ベジタブル淡路産タマネギ産地偽装事件 (不正競争防止法。中国産のタマネギを淡路産と偽装して販売)

軽くサーチしただけで、ざっくりこれだけの食品関連の不祥事があることが直ぐ分かります。さらに3.11以降、福島県産食品の偽装事件もしばしば小耳に挟みます。ついでに、伝統的に、代用魚や紛らわしいブランド呼称といった問題もあると思います。

要は、食品業者は情報の非対称性を盾に消費者を蹂躙しようとしているってことと思います。

最早、

食品偽装は我が国の文化なんじゃねーの?

なんて思えてきます。

どうでもいいけど、こういう食品系の不祥事の多くは、月並みだけど、消費者の過度なブランド信仰にその一旦があるのではないかと思います(別に消費者に罪があると言っているわけではない)。

「"ブランド"に頼らなければモノの善し悪しが分からない消費者には、"ブランド"を偽った粗悪品を与えておけばいい。どうせ分からないんだから。」

そういうことでしょ。勇気はいるかもしれないけど、"ブランド"を高々と掲げていても、不味い店は二度と行かない店リストにランクインさせるっていう感じの気概が大切と思います。

でも、人の好みなんてそれぞれだし、結局のところ、何食っても旨いと感じる舌バカが一番幸せだよね。

偽装と戯れるだけの心の余裕を身につけたいと思う、二流大出のテクニシャン(実験補助員)のつぶやきでした。

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カルボジイミドを使い倒せ (2)

先日行ったラーメン屋のメモです↓

-兎に角 ANOTHER LEAF 油そば (700 JPY) memo-
-RATING- ★★★★☆
-REVIEW-
麺は太麺で、モチモチのほぼストレート。温かい麺には既に味がよく絡んでいる状態で、油分が底部に溜まっている。味付けは醤油ベースで、かなりspicyかつjunkyが演出されいる。具は、海苔、メンマ、ネギ、焼豚、かつお節。かつお節を麺に絡めて食べると、当たり前だが和風taste up↑してよいアクセントになる。焼豚は肉厚で脂分少なく歯ごたえ歯触り味が良くGood!。ネギは厚めにカットしてあるけど、これが太麺に良く合う。ボクは太麺ってあまり好きじゃないんだけど、これは美味しく食べれた。かなり完成度が高い料理と思いました。


閑話休題


カルボジイミドを使った脱水縮合の続きメモです(Peptide Coupling Reagents, More than a Letter Soup, Chem. Rev.2011111, 6557.)↓

カルボジイミドを用いたペプチド結合形成反応は、理論的にはカルボジイミドのみで反応が進行するはずですが、"additive"を加えることが良くあります。例えば、3級アミンは活性エステルの生成を助ける効果があるでので、何も言われなくてもセットで使用されると思います。

で、3級アミン以外に良く用いられる"additive"にHOBtなどに代表されるHOXtかあると思います↓


HOXtを系内に添加すると、HOXtのN-hydroxy誘導体(RCOOBt)を経て、アミドが生成します(前エントリーPath E)。でHOXtのN-hydroxy誘導体はO-acylureaより反応性が低いんですが、N-acylureaの形成(Path D)を抑制し、O-acylureaをプロトン化する能力により分子内反応(Path C)を抑えることにより、多くのケースでラセミ化の抑制が可能で反応の効率を高めます。

で、ベンゾトリアゾール系の"additive"の中で、HOAtが反応性が高く、ラセミ化抑制にも効果的でイチオシのようです。HOAtはその強い電子吸引性により脱離基としての質が高く、活性をup↑させます(この点に関しては、"N"の位置に関わらす、6-HOAt, 5-HOAt, 4-HOAtも同様)。さらに、7-位の窒素原子による隣接基関与によってさらに反応性を高めます(6-HOAt, 5-HOAt, 4-HOAtでは隣接基関与効果に欠く)。

HODhbtは、極めて高い活性を持つ活性エステルを形成させる一方で、こんな感じの副生成物を与える可能性があります↓


でこのバイプロはアミノ基と反応し、ポリペプチド合成において反応を停止させることがあるようです。

HODhat, HODhadから誘導される活性エステルは、"OAt"系の活性エステルより僅かに活性が高く、HODhatはHODhbt様のバイプロを生成します。

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あと、トリアゾール、テトラゾール系の"additive"です↓


これらのadditiveは、爆発性という欠点がありますが、DICとの組み合わせたsolid-phase peptide synthesisの反応モニタリングが容易なのがウリらしいです(302 nmのUV吸収がない)。
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←あと、こんなのもあります。Oxymaは安全かつ有効なadditiveなんだそうです。ラセミ化を抑制能力が高く、HOBtより優れ、HOAtに匹敵すると言います。

DSC, ARC (Accelerating Rate Calorimeter。自己反応性物質の危険性評価を行うために作られた断熱熱量計)からOxymaは爆発リスクが低いことが分かっています(ちなみに、HOBt, HOAtは180˚C以上で急速に発熱・分解するそうです)。


以上、二流大出のテクニシャン(実験補助員)の縮合剤メモでした。

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Sunday, November 3, 2013

カルボジイミドを使い倒せ (1)

先日、東京駅に行ったときにお昼を食べた店のメモです↓

-築地 奈可嶋東京駅黒塀横町店 memo-
-寿司御膳 (1,900 JPY)-
-RATING- ★★★☆☆
-REVIEW-
多分、中トロ、赤身、真鯛、綺麗なピンクの白身、ボタン海老、玉子、帆立、イカ、穴子、サーモン、イクラの11点。中トロはほどよく甘く、ふんわりした味も、筋がひっかかり食感が残念。赤身はしっとりとした食感と切れ上がっていく酸味あるも、もう少しjuicy感が欲しい。真鯛はとっても美味しくて、口の中にしっとりと張り付くような心地よい食感と淡白ながらも優しい甘みがあってよし。ピンクの白身は、真鯛よりしっかりした味の濃さがあって頗る旨い。他のネタは普通に美味しい感じでした。


閑話休題


カルボン酸とアミンの脱水縮合反応は、簡単な反応と思われがちと思いますが、その単純なトランスフォーメーションとは裏腹に結構難しかったりします。そして、工業的、アカデミア的な適用例は群を抜いていると記憶しています。要は、凄く重要な反応の一つなわけです。

ラボ的な見地からは、脱水縮合と言えば所謂「縮合剤」が真っ先に思い浮かぶわけであって、縮合剤と言えば、やっぱりカルボジイミドが最もポピュラーと思う次第です。

というわけで、後れ馳せながら

Peptide Coupling Reagents, More than a Letter Soup
Chem. Rev., 2011, 111, 6557.

の「カルボジイミド」の項を読了したので、メモしてみます。


一般的な教科書では、カルボン酸とカルボジイミドがO-アシルイソウレアを形成して、そこのアミンが求核攻撃して目的の酸アミドとウレアができました的な説明で終わってる場合(Path A)が多いんじゃないかと思いますが、この種の反応機構はけっこう複雑なのです。

カルバメートで保護されたアミノ酸やペプチドのO-アシルイソウレアは、最も反応性の高い化学種で、即座にアミノリシスを受けて目的のアミドを与えます(Path A)。

ところで、過剰のカルボン酸が存在すると、酸無水物を形成し、これがアミノリシスを受けて酸アミドを生成するというpathも起こります(Path B)。

で、問題なのがPath Cpath D

Path Cは一旦Oxazoloneを形成する経路になり、これはN-アシル化されたアミノ酸にみられます(カルバメートはOxazolone形成の可能性を低減させるらしいです)。で、Oxazoloneはアミノリシスを受け目的の酸アミドとなりますが、ラセミ化の可能性を孕んでいます。

Racemization Mechanisms

あと、Path Dですが、この経路は過剰のカルボジイミドを用いた場合に起こり易く(see http://researcher-station.blogspot.jp/2008/11/water-soluble-carbodiimide.html)、一旦生成するともうどうしようもありません。この経路はDMF中で早く、ジクロロメタン中で遅いそうです。

ちなみに、カルボジイミドの2つの窒素原子は弱い塩基性を有しており、O-アシルイソウレアの形成のトリガーとして充分ということです。。

あと、その他の副反応には次の様ものがあります↓

A) カルバメートで保護されたα-アミノ酸

B) 少なくともdipeptideがあるとき

で、上記副反応A, Bは、カルボン酸の活性化が遅いときにしばしば起こるらしいです。


あと、ボクはDCCとEDCしか使ったことないけど、種々のカルボジイミド↓


EDCは安定性に富み、BDDCはN-Bocアミノ酸の脱水縮合にリーズナブルでバイプロはacid washで容易に除去可能なんだそうです。

つづく.....

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