さて、ラーメンチェーン店「中華食堂 日高屋」に行ってみました。
-中華そば (390 JPY) memo-
-RATING- ★★☆☆☆
-REVIEW-
麺は半透明の細麺で軽くウェーブしている。コシであったり、弾力が全くない。
スープは魚介風味が濃厚な醤油。これ見よがしにかつお節様の香味が強烈に香る。表層には浮いている油から獣チックな香味が感じられるような気がした。
具は海苔、メンマ、ネギ、チャーシュー。メンマは優しい味で良好。チャーシューはfattyさが鼻につく。
麺と塩味の効いた濃いめの魚介スープとの相性は良く、食べ飽きることはない。しかしながら、麺の力不足は明白。麺の特徴の無さが日本人好みのかつお風味の分かり易いスープの味を引き立てているような気がする。また、食べ進めるに従って、スープの味(特にかつお節様風味)が強くなる。器の底にかつお(?)節を仕込んであるようだ(目視で確認)。
味の絶対値は決して高くないものの、その辺の中華料理屋の昔ながらチックなもっと高いラーメンなんかよりは断然旨くて、コスパが高いと思いました。正直、スープの味には驚きました。
ちなみに、チャーシュー(あんまり旨くないけど)は埼玉県のセントラルキッチンで作られる自家製。よく味の染み込んだとろける感じがウリらしいが、ボクが食べたのは全くとろける感じはしなかった。店舗でのオペレーションは、丼に醤油だれと煮干しなどの削り粉を入れて中華スープで割り、煮干のエキスを加えて、麺、具材をのせるというもの。
そして、日高屋の目指すラーメンは「こだわりの味」ではなく、「客の60%程度がおいしいとおもう」いわば60点のラーメンです(「行列のできるラーメン店」は通が求めるものであり、不特定多数の客が繰り返し食べに来てくれる味ではないという理屈)。
それから、食材の調達コストを下げるために、ネギ、人参などは中国産の野菜を多用しているそうです。
あと、今回入店した店ですが、中国人(と思われる)小太りの女性二人がホールを担当していましたが、店内はクリンリネスに乏しくて、残念な感じでした。まあ、この辺が、テーブル席メインのチェーン店の限界なんでしょうかね?
閑話休題
「年収は「住むところ」で決まる 雇用とイノベーションの都市経済学 」のメモの続きです。
本書では、
大学進学はきわめてハイリターンな投資=もっとも割のいい投資の一つ
であると述べられています。
アメリカでの例ですが、こんなのが有ります↓
(1) 大学のない二つの経済状況のよく似た都市の一方に大学を新設した結果→大学のある都市は大卒者の割合が25%多く、賃金水準も際立って高くなった(連邦法に基づいて設置されたランドグランド大学に関する研究)
(2) 大卒者と高卒者の年間所得差は32歳時点で既に大きく、その後も年々拡大。ギャップが最大になる50歳時点の平均年間所得は、大卒者で8万ドルに対して、高卒者は3万ドル。
生涯年収は、大卒者は100万ドルを突破するのに対して、高卒者は50万ドル未満。
アメリカでも大学の学費は上昇していて、例えば、こんな感じ↓
a) イェール大学の年間の学費
1980年代: 6,210ドル
現在: 40,500ドル
b) カリフォルニア大学バークレー校の年間の学費
1980年代: 776ドル
現在: 13,500ドル
アメリカでは過去30年の間に大学の学費が平均10倍に上昇して大学進学に係るコストが非常に高くなっていることに加えて、高校卒業後にすぐに働きはじめた場合の機会費用もあるけれど、それでも大学進学による経済的な恩恵はそれを補って余有るものです。高校卒業後にすぐ働きだした場合の機会費用込みの大学進学コストは平均102,000ドルと試算され、決して安くはないけれど、大卒者の生涯年収のたったの10%です。
ちなみに、所謂就職氷河期に就活していた院卒40歳のオレの年収はこれ↓
http://researcher-station.blogspot.jp/2014/12/annual-income-2014.html
まあ、ど真ん中の中流生活ですよ。
(3) 大学進学とそのほかの投資(株や債券)の利回りを比較すると、大学進学より有利な投資を見つけるのは難しい。大学進学の年間利回りはインフレ調整済みで15%以上(これは凄い)。
(4) 大学進学は経済面だけでなく、健康面、結婚など人生の様々な面にも好影響をもたらす。
a) 教育レベルの高い母親ほどシングルマザーでない確率が高い (ウチのカミさんも絶対離婚しないって言ってる、経済的な理由から。まあ、離婚する理由も予定もないけど)
b) 大卒の母親のほうが、高校中退者より夫の潜在的所得が高い
c) 妊娠中に喫煙した母親の割合は、大卒者で2%。高卒者で17%。高校中退者で34%。
d) 早産したり、低体重児出産する割合は、大卒者の母親の方が非大卒者よりずっと少ない
e) 女性が好ましい生活態度を身につけたのは、大学進学後(大学が新設された郡で、女性達の状況が改善している)
f) 教育レベルの高い人ほど犯罪に関わる確率が低い(白人男性にも見られるが、アフリカ系で顕著)
大学進学=教育レベルの向上は、経済基盤の安定のみならず、健康や結婚などにも好影響を及ぼすのです。要は、賢くなれば賢く立ち回れるということでしょう。それにつけても、大学進学の利回り15%っていうのは脅威的数字ですね。ボクの感覚だと、金融商品に投資して、継続的に(再現良く)年率5%で運用できれば御の字ですから、大学進学という人的資本への投資は素晴らしい投資案件と思います。
正に、
ビバ、大卒
です。
オレも国内二流、世界で三流の首都圏駅弁大卒だけど、大学行って良かったですよ、中流ど真ん中の給料はGETできたし、カミさんも大学で見つけたからね(駅弁大は基本総合大学なので、女子もけっこういる)。
さて、ここまで大学讃歌的な内容を書いてきましたが、日本には必ずしも当てはまらないんじゃね?っていう声も有るかと思います。最近では、大卒者の奨学金滞納問題や大学出ても非正規とか労基法ガン無視のブラック企業就職といった問題が報じられているので、大学進学っていう投資のパフォーマンスって良くないじゃんっていう意見もあるかと思います。まあそれは当然で、大学全入時代とかいう異常な状態では「大卒」という単純な学歴は意味を成さず、学校歴が重要になります。Fラン大学とかいう名前を書けば誰でも入学できる大学出たって、まともな企業は採用しないでしょ。
以前、日本橋学館大学のシラバスが話題になりましたよね。「アルファベットの書き方」「分数の計算」「原稿用紙の使い方」といった授業のカリキュラムが公開され大いにバカにされました(http://d.hatena.ne.jp/high190/20111018/p1; http://news.livedoor.com/article/detail/5931300/)。それに対して、当時の学長は「中学高校で(基礎教育が)先送りされてきたツケ」に対して、「本学は、学生を社会に送り出す“最後の砦”として責任を果たします。」と言い訳しましたが、いまはもう日本橋学館大学という名前の大学はありません。つぶれたわけではなく、今年度から開智国際大学という名前に校名変更したのです。批判されたシラバスをドヤ顔で正当化し、あれだけマスコミに取り上げられて知名度が急上昇したのにです。ボクには、日本橋学館大学に貼られたバカ田大学というレッテルをリセットしたかったとしか思えません(天才バカボンのバカ田大学は早稲田のパロディーな)。
また、最近の就活ネタでは学歴フィルター(正確には学校歴フィルター)が話題になっているようです。
see
http://matome.naver.jp/odai/2142712410334123601
http://nnt-sokuhou.com/archives/24121721.html
さらに、橘玲の本に書いてあったんだけど、出版業界ではMARCH未満は大学ではないという認識のようです(http://researcher-station.blogspot.jp/2012/11/blog-post_24.html)。
それから、『「最底辺大学」の憂鬱』という記事の感想(http://researcher-station.blogspot.jp/2007/09/blog-post_05.html)
で、まとめると、
少なくともMARCH以上の大学への進学がハイリターンな投資=もっとも割のいい投資の一つ
ということなんだろうと思います。それ以下の大学は、単にモラトリアム期間を無為に過ごしているだけなのだから。
ということで、これから大学受験を目指す受験生の皆さんは、少なくともMRACH以上の大学を目指すのが無難と思います。
まだ、つづく.....
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