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2008年1月14日月曜日
ポーター教授とフロリダ教授
M.E.ポーターの競争戦略論 Iと競争戦略論 II
を読んでみました。「I」は企業の競争優位の源泉に関しての論文集で、5フォースモデ ル、活動間のフィット(活動間の相互補完性とシナジー)、多悪化(本業と全然関係ない事業への多角化)等について書いてあります。「II」ではイノベーションに関する論文集で、ダイヤモンドフレームワークと立地の優位性(クラスター理論)を用いてイノベーション効率の高低について論じています。
で、思ったのが、ポータ-教授のクラスター理論って、(以前のブログで書いた)フロリダ教授のクリエイティブ・クラスの世紀で言っていることと凄くオーバーラップしているところが多いなと感じました(実際、フロリダ教授は著作の中でポーター教授のクラスター理論にも言及していましたが)。
誤解を恐れずバッサリ言うと、両者の最大の共通点は、
競争力を測る基本ユニットは「都市」であるということです。
で、
ポーター教授の本では、クラスターが形成されている都市では、激しい競争によりイノベーションが加速され、イノベーションが競争優位となるということと、「情報の集積」に大きなアドバンテージがあるということが述べられていたと思います。
一方、フロリダ教授の本では、テクノロジー、タレント、トレランスが競争力の源泉であり、トレランスな都市にクリエイティブ人材が引き寄せられる。クリエイティブ・クラスは多くのモノを受け入れる柔軟性のある都市を魅力的と感じる。世界各国の優秀な人材(タレント)が集まるハイレベルな大学の存在は優位。教育への投資はクリエイティブ人材の底上げにつながり有効。そして、クリエイティブ人材によりテクノロジーが開発されイノベーションが加速する。と述べていたように思います。
コンキチのような三流研究員ごときがこんなこと言うのも生意気で、憚られますが、フロリダ教授の言っていることが原因で、ポーター教授の言っていることがその結果を解説しているように思います。
つまり、(多分間違ってるとおもうけど)クリエイティブ・クラスが集積する都市で、競争によりイノベーションが促進され、競争優位が確立される。「クリエイティブ・クラスを引きつける都市づくり」と「クリエイティブ・クラスを育成する政策」が重要ということと思います。
うまくまとめられませんでしたが、
競争戦略論 IIとクリエイティブ・クラスの世紀は相互補完的な本かなと思ったのでメモしてみた次第です。
以上、二流大出のなんちゃって研究員のちょとした思いつきでした。
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