こんな文献を読んでみました↓
DBU Catalysis of N,N′-Carbonyldiimidazole-Mediated Amidations
Org. Lett. 2010, 12, 324-327.
脱水縮合反応によく使われる試薬の一つにCDIがあります。で、今回読んだ論文は、CDIをつかった脱水縮合をDBUが促進するというお話です。
上記反応をエンハンスするadditiveとしては、HOBt (1-Hydroxybenzotriazole), NO2-HOPry (2-Hydroxy-5-nitropyridine), Im・HCl (Imidazole hydrochloride)などがあり、特にHOBtが有効です。が、高いし、安全性にも問題があります。
で、そんなadditiveにDBUを試してみたら、HOBtと同等のエンハンス効果が確認されたということだそうです。
0.5 eq.のDBUの使用で、71-93% Yield (7 examples)です。
で、各種additiveのエンハンス効果は↓
R=Phで
HOBt, Im・HCl > NO2-HOPyr, DBU >> No Additive, DMAP > i-PrNEt2
R=4-CN-C6H4で
DBU, HOBt >> Im・HCl > No Additive > others
R=1-methylbenzylで
HOBt > DBU > NO2-HOPyr, Im・HCl >> No Additve, i^PrNEt2, DMAP
ところで、この反応は当然CO2が発生します。で、著者らが詳細にサーチしたところ、このCO2にも脱水縮合を促進する効果があることが分かりました。
で、ここで面白いのが、エンハンス効果がこんな感じになることで↓
DBU > CO2 > No Additive > DBU+CO2
あと、著者らが提案する触媒サイクルです↓
DBUが求核的に働くというのがミソですね。
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