大分後れ馳せではありますが、「Freakonomics」の続編「Super Freakonomics」を読んだので、ちょっとメモってみます。今回のメモは、ズバリ「売春婦の話」です↓
1910年初頭の売春婦の平均週給は70ドルで、これは現在の年収76,000ドルに相当するそうです。
一方、現在、シカゴで立ちぼしている典型的な売春婦の週給は350ドルだそうで、年収換算(× 52 weeks)するとざっくり18,200ドル。
ここで質問↓
Question 1世紀の間に売春婦の稼ぎは、実質、およそ四分の一に減少したが、それは何故か?
Answer 1 現在、婚外セックス は売春にとって代われる選択肢になり、有料セックスの需要が減るに従って供給する人たちの稼ぎも減った。
Answer 2 100年前のシカゴでは、罰(逮捕)を受けるリスクのほとんど全部を売春婦が背負っていた。供給する側を牢屋に放り込めば、希少性が生じ、必然的に価格は高くなりる。
売春婦の給料は、強い需要を満たせるだけの女の人を呼び寄せられるほど高くなければならなかった。
ところで、本書では売春や麻薬といった違法行為の市場の取り締まり(規制)にも言及している。すなわち、違法サービスを供給する側を取り締まると、そこに希少性が生じ、必然的に価格が高くなり、供給サイドになろうとする人が市場に参入してくるといいます。従って、非合法な財やサービスの市場を破壊したいなら、欲しがる人(違法市場のコンシューマー)を取り締まった方が効果的と結論しています。
あと、(アメリカの)売春婦は、顧客カテゴリーに応じて価格差別化戦略をとっているそうです。具体的には、黒人の客よりも白人の客に平均9ドル高いプライシングをしていて、ヒスパニックはその中間ということです。で、こういった価格差別化が可能な商品には条件があって↓
(1) もっと払ってもいいと思っている種類に属することがはっきりわかる特徴をもった客がいること(肌が黒いか白いかという特徴は分かり易い)
(2) 売り物が転売され、鞘を抜かれてしまうのを売り手が食い止められること(売春は転売は現実的の不可能)
こういった商品の例として、売春、飛行機、美容院が紹介されていました。
なかなか興味深いです。つづく.....
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