なんか最近高校で、必修科目である「世界史」を履修させていかかったという問題が世間を騒がせていますが、詳細はよく知りませんがちょっと思ったこと↓
1) 高校って大学受験の為にあるわけじゃないでしょ?
2) 世界史なんて勉強したってすぐ忘れちゃうんだから
3) 日本人なら日本史を必修にすべきでは(っていうかどうせ受験専用だから意味ないか?)
4) とりあえず、校長の給料カットして欲しい(プロなんだから)
5) っていうか社会って必修にするほど役に立つの?むしろ数学(微分・積分、確率.....)とかを文系にも必修にすべき(絶対社会に出て役に立つ)
6) あと、高校って勉強するところっていうよりも、部活をするところでしょ?っていうか、コンキチは授業中、他のことしてたし。
etc.
あと、保護者は自分の子女が「時間が足りないといって、一生懸命時間をつくって勉強してるのに可愛そう」なんて言っているのが報道されてますが、そんなにガリガリ勉強したって良いことないと思うのですが.....そんなんじゃ楽しくないでしょ。
二流大しか入れなかったコンキチが言うのもおこがましいかもしれませんが、学問ってパスルだと思うんですよね(たとえ文系科目であっても)。パズルを解く感覚でやらないと役に立たない。そう思います。そうじゃなかったら面白くないでしょ。 好きこそもののなんとやらっていう諺もあるし。
それから、首都圏の某二流国立大程度でよければ、そんなに勉強しなくても余裕で入れますよ(最も大学受験生が大いと言われた14年前でも)。
あと、学生諸氏はこれから補習とかあるんでしょうが、今回の問題は完璧に学校サイドに問題があるんだから、とりあえず補習さえ出てれば絶対単位くると思いますよ。そのヌルい補習時間に自分の(たとえ最前列の席でも)やりたいことやってれば帳尻あうんじゃないですが?受験に向けて。意思の弱い生徒にとっては、むしろ、強制的に机に向かう時間が増え、勉強機会が増えてラッキーじゃないんですかねえ。
どうでしょう?
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2006年10月23日月曜日
Trialkylzinc(II) ate complex
今回は有機合成化学の話です。
ちょっと真面目に有機合成化学の論文を読んでみました。
読んだのは、
「Highly Efficient Alkylation to Ketones and Aldimines with Grignard Reagents Catalyzed by Zinc(II) Chloride
M. Hatano, et. al.
J. Am. Chem. Soc., 2006, 128, 9998-9999.」
コンキチ的には、なかなかスマッシュ・ヒットなペーパーでした。
Grignard試薬とケトンの反応で、ZnCl2を加えて反応を行うと、Grignard反応に特有の副反応である、β-ヒドリド還元やエノール化を効果的に抑制することができるという話です。しかも、ZnCl2は触媒量の使用でも良いというのが凄いです。
こういった、エノール化を抑制するのに有効なadditiveは、CeCl3なんかが有名ですが、高いし、化学量論量使わなければならないというのが最大のネックだとコンキチは思っていました。
本報ではイントロで、CeCl3以外にLiCl、LiClO4、FeCl2、LnCl3・2LiClの化学量論量の添加や、R3MgLiの使用(RLiが1~2eq.必要)も有効であると言及しています(不勉強なコンキチは知らなかった)。
で、本報のなにが凄いかというと、繰り返しになりますが、安価なZnCl2を触媒量使用するだけで、大きな効果が得られるということでしょう。しかも、反応性の低いアルジミンに対してのエンハンス効果も認められています。
既にやられていそうなアイデアですが、画期的な効果だと正直思います。Grignard反応は有機合成化学の世界にあって、最も汎用性の高い反応の一つであり、Grignard反応を使って生み出される化学製品は数多に渡ることは間違いありません。その反応の効率を高めることは、目的物の精製を容易にし、RMEを高め、エコ・フレンドリ-な合成の実現につながります。社会的意義が高い!!!
ちなみに、ベンゾフェノン(結構還元され易い)とEtMgCl(結構塩基性高い)の反応では、ZnCl2の添加なしで反応を行うと、アルキル化が25%、β-ヒドリド還元が72%で進行するのに対して、10mol%のZnCl2を添加して反応を行うと、アルキル化が84%、β-ヒドリド還元が15%と大きな改善がみられています。この反応はZn(II)アート錯体「R3ZnMgCl」が反応活性種であると考えられます。
Supporting Informationをみると、THF中Grignard試薬に触媒量のZnCl2を加えた後、ケトンを加えるという手順で実験が行われていますが、ZnCl2とケトンのmixtureにGrignard試薬を滴下していったらどうなんだろうとか、溶媒効果とかはどうなるのだろうとかという興味が湧いてきます。
シンプルでスマートないい論文だなーと思いました。個人的に絶賛ですね。
あと、β-ヒドリド還元やエノール化といった副反応は、Grignard試薬の塩基性と求核性、ハロゲンの種類、基質の還元され易さとか、溶媒の塩基性とかに依存し、結構気になる場合があります。特の低分子量のGrignard試薬(EtMgXとか)を使って上記副反応が深刻だと、可燃性ガスが大量に発生することになって、安全上の問題も発生します。
Grignard反応は、普通の教科書だと意外と単純な反応としてかたづけられてしまいがちですが、以外と奥が深いんですよねえ。
コンキチ的にはこんな本で勉強するこがいいんじゃないかと思います↓
以上、二流大出のなんちゃって研究員の感想でした。
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ちょっと真面目に有機合成化学の論文を読んでみました。
読んだのは、
「Highly Efficient Alkylation to Ketones and Aldimines with Grignard Reagents Catalyzed by Zinc(II) Chloride
M. Hatano, et. al.
J. Am. Chem. Soc., 2006, 128, 9998-9999.」
コンキチ的には、なかなかスマッシュ・ヒットなペーパーでした。
Grignard試薬とケトンの反応で、ZnCl2を加えて反応を行うと、Grignard反応に特有の副反応である、β-ヒドリド還元やエノール化を効果的に抑制することができるという話です。しかも、ZnCl2は触媒量の使用でも良いというのが凄いです。
こういった、エノール化を抑制するのに有効なadditiveは、CeCl3なんかが有名ですが、高いし、化学量論量使わなければならないというのが最大のネックだとコンキチは思っていました。
本報ではイントロで、CeCl3以外にLiCl、LiClO4、FeCl2、LnCl3・2LiClの化学量論量の添加や、R3MgLiの使用(RLiが1~2eq.必要)も有効であると言及しています(不勉強なコンキチは知らなかった)。
で、本報のなにが凄いかというと、繰り返しになりますが、安価なZnCl2を触媒量使用するだけで、大きな効果が得られるということでしょう。しかも、反応性の低いアルジミンに対してのエンハンス効果も認められています。
既にやられていそうなアイデアですが、画期的な効果だと正直思います。Grignard反応は有機合成化学の世界にあって、最も汎用性の高い反応の一つであり、Grignard反応を使って生み出される化学製品は数多に渡ることは間違いありません。その反応の効率を高めることは、目的物の精製を容易にし、RMEを高め、エコ・フレンドリ-な合成の実現につながります。社会的意義が高い!!!
ちなみに、ベンゾフェノン(結構還元され易い)とEtMgCl(結構塩基性高い)の反応では、ZnCl2の添加なしで反応を行うと、アルキル化が25%、β-ヒドリド還元が72%で進行するのに対して、10mol%のZnCl2を添加して反応を行うと、アルキル化が84%、β-ヒドリド還元が15%と大きな改善がみられています。この反応はZn(II)アート錯体「R3ZnMgCl」が反応活性種であると考えられます。
Supporting Informationをみると、THF中Grignard試薬に触媒量のZnCl2を加えた後、ケトンを加えるという手順で実験が行われていますが、ZnCl2とケトンのmixtureにGrignard試薬を滴下していったらどうなんだろうとか、溶媒効果とかはどうなるのだろうとかという興味が湧いてきます。
シンプルでスマートないい論文だなーと思いました。個人的に絶賛ですね。
あと、β-ヒドリド還元やエノール化といった副反応は、Grignard試薬の塩基性と求核性、ハロゲンの種類、基質の還元され易さとか、溶媒の塩基性とかに依存し、結構気になる場合があります。特の低分子量のGrignard試薬(EtMgXとか)を使って上記副反応が深刻だと、可燃性ガスが大量に発生することになって、安全上の問題も発生します。
Grignard反応は、普通の教科書だと意外と単純な反応としてかたづけられてしまいがちですが、以外と奥が深いんですよねえ。
コンキチ的にはこんな本で勉強するこがいいんじゃないかと思います↓
以上、二流大出のなんちゃって研究員の感想でした。
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2006年10月10日火曜日
企業が魅力的であるために
Harvard Business Reviewのバックナンバー
「P. コトラーのマーケティング論」
(2004年2月号)
を読んでいます。
その中で、マネジメントの父と呼ばれるピーター F. ドラッカー(Peter F. Drucker)の表題の論文が載っていました(ちなみにコンキチはドラッカーの著作を読んだことはありません)。
発表時期は1965年11月と(とっても)古いのですが、その中で論じられていることは、21世紀が到来した現在にあっても、考えさせられること請け合いだとコンキチには思われました。
例えば(左:ドラッカ−の論文の小見出し、右:コンキチが現在の企業に思うこと)
1) 昇進の制限→先がつかえていると昇進できない。昇進待ちの人間のためにポストをつくる。
2) 手応えに欠ける仕事→大学院(我が国の最高学府)をでているのに、さして頭をつかわない仕事しかしていない現実。
3) 研修制度の陳腐化→会社の用意した研修で役に立った試しなし(良質な本を読んでた方が全然まし)。
4) 知的幻滅→ロジックよりも、いわゆる「いつか来た道」が大事。
等々
最近愚痴っぽい、二流大卒のなんちゃって研究員の独白でした。
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「P. コトラーのマーケティング論」
(2004年2月号)
を読んでいます。
その中で、マネジメントの父と呼ばれるピーター F. ドラッカー(Peter F. Drucker)の表題の論文が載っていました(ちなみにコンキチはドラッカーの著作を読んだことはありません)。
発表時期は1965年11月と(とっても)古いのですが、その中で論じられていることは、21世紀が到来した現在にあっても、考えさせられること請け合いだとコンキチには思われました。
例えば(左:ドラッカ−の論文の小見出し、右:コンキチが現在の企業に思うこと)
1) 昇進の制限→先がつかえていると昇進できない。昇進待ちの人間のためにポストをつくる。
2) 手応えに欠ける仕事→大学院(我が国の最高学府)をでているのに、さして頭をつかわない仕事しかしていない現実。
3) 研修制度の陳腐化→会社の用意した研修で役に立った試しなし(良質な本を読んでた方が全然まし)。
4) 知的幻滅→ロジックよりも、いわゆる「いつか来た道」が大事。
等々
最近愚痴っぽい、二流大卒のなんちゃって研究員の独白でした。
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2006年10月8日日曜日
ロードレースに学ぶ会社の不思議
今日は、コンキチ(31歳)が居を構える某県某市のロードレース大会に参加してきました。約1,500人の老若男女が参加したこの大会におけるコンキチの成績は↓
タイム/ 49分8秒(10 km)
一般男子(18~39歳)の部/ 190位/379人
総合順位/ 695位/約1,517人
ダメ夫Death!!!!!(シクシク涙)
だからといってその結果を受け入れないわけではありません(っていうか当たり前)。
明らかに60歳過ぎの爺ちゃんや、良い年こいた中年のオバちゃんに追い抜かれもしたコンキチは、自らの修行の足りなさを反省するのでありました。そして、自分のふがいない結果を甘んじて受け入れ、次への糧へとする所存なのです。そしてこの、「世代を超えてあるがままの結果を受け入れる姿勢」という心情は、コンキチのみならず、ロードレース大会に参加した皆が当然の如く受け入れるものであるに違いありません(だって事実だから)。
翻って、会社に勤めるサラリーマンの身の処し方というか、内なる心情はどうでしょうか?
上述した大会では、結果は全てオープンにされ、評価は誰が観ても公正(ドーピングしてたら別ですが)、そして出された(厳然たる)結果には誰しもが従う。
それに対してコンキチの勤める会社では、
1) 評価を下すものは評価能力が皆無(考課者訓練は0.5回/年以下)。つまり、評価結果は密室で決定される。
2) 労働組合は結果平等(という共産主義的な評価)を求める。つまり、とりあえず給料で差をつれるのは止めてくれということ。
3) 個人は自立できない(文句は陰で言うばかり)
4) 年功的な給与、属人的な手当がバシッとあるのに「成果主義」といって憚らない誤謬
5) 一応成果主義ということでMBOによる管理をしようということになっているのに、コミットメントラインはいいかげん、RESULTのフィードバックはフィードバックになってない。
6) 大して仕事もしてないのにビッグマウスな人々。
7) 亀の甲より単なる年の功が決定的に支配的。
8) 上司や先輩社員は、より上位になるほど奢り高ぶる。
という現実をコンキチは感じています。
評価も不透明なら、自信過剰な人々は提示された成績(給料)にプンプン。
いささか、日本人の美徳である謙虚な精神が欠如しているように思います。
コンキチは無駄な努力はしない主義なので、上記のような事柄には関与せず、「いかに自分がDominatorたることができるか」ということを志向して行動するようにしていますが.....
-今日思ったこと-
人間、金がからむと感情的になり易い
以上、二流大卒なんちゃって研究員の愚痴でした。
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タイム/ 49分8秒(10 km)
一般男子(18~39歳)の部/ 190位/379人
総合順位/ 695位/約1,517人
ダメ夫Death!!!!!(シクシク涙)
だからといってその結果を受け入れないわけではありません(っていうか当たり前)。
明らかに60歳過ぎの爺ちゃんや、良い年こいた中年のオバちゃんに追い抜かれもしたコンキチは、自らの修行の足りなさを反省するのでありました。そして、自分のふがいない結果を甘んじて受け入れ、次への糧へとする所存なのです。そしてこの、「世代を超えてあるがままの結果を受け入れる姿勢」という心情は、コンキチのみならず、ロードレース大会に参加した皆が当然の如く受け入れるものであるに違いありません(だって事実だから)。
翻って、会社に勤めるサラリーマンの身の処し方というか、内なる心情はどうでしょうか?
上述した大会では、結果は全てオープンにされ、評価は誰が観ても公正(ドーピングしてたら別ですが)、そして出された(厳然たる)結果には誰しもが従う。
それに対してコンキチの勤める会社では、
1) 評価を下すものは評価能力が皆無(考課者訓練は0.5回/年以下)。つまり、評価結果は密室で決定される。
2) 労働組合は結果平等(という共産主義的な評価)を求める。つまり、とりあえず給料で差をつれるのは止めてくれということ。
3) 個人は自立できない(文句は陰で言うばかり)
4) 年功的な給与、属人的な手当がバシッとあるのに「成果主義」といって憚らない誤謬
5) 一応成果主義ということでMBOによる管理をしようということになっているのに、コミットメントラインはいいかげん、RESULTのフィードバックはフィードバックになってない。
6) 大して仕事もしてないのにビッグマウスな人々。
7) 亀の甲より単なる年の功が決定的に支配的。
8) 上司や先輩社員は、より上位になるほど奢り高ぶる。
という現実をコンキチは感じています。
評価も不透明なら、自信過剰な人々は提示された成績(給料)にプンプン。
いささか、日本人の美徳である謙虚な精神が欠如しているように思います。
コンキチは無駄な努力はしない主義なので、上記のような事柄には関与せず、「いかに自分がDominatorたることができるか」ということを志向して行動するようにしていますが.....
-今日思ったこと-
人間、金がからむと感情的になり易い
以上、二流大卒なんちゃって研究員の愚痴でした。
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2006年10月2日月曜日
「ものづくり」の戦略モデル
業種/製造業の会社に勤務する、なんちゃって研究員のコンキチです。
最近、コンキチが購読している某メルマガの影響でHarvard Business Review(以下HBR)を読み始めています。
同雑誌に対するコンキチの率直な感想は↓
かなりレベルが高い
と思います。
以前は、
日経ビジネスAssocieや、日経ビジネス、PRESIDENTといった雑誌を読んでいたのですが、HBRとは内容に天と地程の開きがあると思いました(広告が多すぎで、矮小な内容も多く、変にライターの個人的思想を刷り込むような内容が鼻につくんですよね)。
とまあ前置きはこれくらいにして本題に入ります。
先日HBRの8月号を読了したのですが、その特集が製造業のイノベーションでした。一製造業会社員として感じることがあったので、そのメモがてらブログってみたいと思います。
1) コネクト・アンド・ディベロップ(C&D)戦略
P&Gが展開するコネクト・アンド・ディベロップ(Conect & Develop)戦略という、系統だった、コラボレ−ションからインベーションを生み出すシステム。アイデアを生み出しても、自社にそのアイデアを実現するだけのリソースが(完全には)無い場合、それを補完するリソースを外部に求め、開発コストと時間を節約するイノベーション・モデル。自社に足りない技術的リソースを見つけ出すことを常態化しているところが凄いと思いました(といっても社内のイノベーションを疎かにしているわけではない)。
そういえば、何年か前に読んだ「キヤノン高収益復活の秘密」にも似たようなことが書いてあったような気がします。確か、昔のキャノンはなんでも自前主義でやろうとしていて、研究開発費が嵩む割には利益につながらなかった。で、「何でも自前主義」を改めることで(他社の技術的リソースを導入)、製品開発の速度が上がり、高収益体質になったというようなことが書いてあったと思います(うろ覚え)。
P&Gはそういった行動をシステムに組み込んでいることが凄いのだと思いました。
あと思ったのが、こういうC&Dが有効に機能するのは、P&Gが強力な財務基盤を擁していることに加えて、B to Cビジネスにおける強力な販売チャネルをおさえている(牛耳っている)からかなと思いました。つまり、
a) 強力な財務基盤が無いと、こいういったシステムを構築しようと思う心の余裕が出てこないと思う
b) 製品は結局P&Gの商品として上市されるわけで、P&Gを介さなければ製品を販売しCASHを回収することは不可能だし、P&Gというブランド力は絶大(だと思う)。しかも、プロジェクトはP&G発であり、圧倒的に主導権を握り易い立場にあると思う。
ということです。研究開発型の企業であっても、企業の目標は、技術の自己満足(自慰行為)ではなく、利益を生み出すことなのだとしみじみ感じた論文でした。
2) イノベーション・エコシステム
定義は
「複数の企業がそれぞれ持てるものを提供し合い、一つのソリューションにまとめて顧客に提供するコラボレーション」
だそうです。本論文の言葉を借りれば、
「ガソリンや高速道路(といった補完的イノベーション)が整っていないことろにフェラーリ(というエクセレントな技術
を備えた製品)を売り込むことはできない」
ということで、
本論文でのアップル・コンピュータのiTunes Music Storeの例が分かりやすかったかなと思います。
デジタル著作権の管理に対するソリューションやブロードバンドネットワークのいった補完的イノベーション普及を待つという「機が熟すのを待つ」戦略が成功をもたらしたという話です。
相互補完関係を必要とする技術を売るときは、補完関係にある他社技術の普及・整備がクリティカルになる場合があるということです。良い技術であれば売れるというわけではなく、その技術を活かす基盤が整備されていなければ、顧客はその技術を買っても、宝の持ち腐れとなるばかりになるということで、技術の独りよがりは禁物ということでしょうか。
3) スマート・サービス
ITを駆使してハードにネットワークを組み込み、様々なサービスをタイムリーに提供する機会をとらえ、顧客を囲い込む戦略。はっきりいって、コンキチの従事する化学工業には適用不可な戦略だと思いますが、製造業であっても「サービス」で利益を挙げるという考えが興味深かったです。
こんなところが、一製造業の研究員がちょっと思った所感です。
化学の本ばかり図書館に揃えすに、こういった一流の経営雑誌を購読した方が、研究員の利益に資する効率的研究に役立つのではないかととても思う最近のコンキチです。
(でも、殆どの人は読まないでしょうけれど)
以上、二流大卒のなんちゃって研究員の独白でした。
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最近、コンキチが購読している某メルマガの影響でHarvard Business Review(以下HBR)を読み始めています。
同雑誌に対するコンキチの率直な感想は↓
かなりレベルが高い
と思います。
以前は、
日経ビジネスAssocieや、日経ビジネス、PRESIDENTといった雑誌を読んでいたのですが、HBRとは内容に天と地程の開きがあると思いました(広告が多すぎで、矮小な内容も多く、変にライターの個人的思想を刷り込むような内容が鼻につくんですよね)。
とまあ前置きはこれくらいにして本題に入ります。
先日HBRの8月号を読了したのですが、その特集が製造業のイノベーションでした。一製造業会社員として感じることがあったので、そのメモがてらブログってみたいと思います。
1) コネクト・アンド・ディベロップ(C&D)戦略
P&Gが展開するコネクト・アンド・ディベロップ(Conect & Develop)戦略という、系統だった、コラボレ−ションからインベーションを生み出すシステム。アイデアを生み出しても、自社にそのアイデアを実現するだけのリソースが(完全には)無い場合、それを補完するリソースを外部に求め、開発コストと時間を節約するイノベーション・モデル。自社に足りない技術的リソースを見つけ出すことを常態化しているところが凄いと思いました(といっても社内のイノベーションを疎かにしているわけではない)。
そういえば、何年か前に読んだ「キヤノン高収益復活の秘密」にも似たようなことが書いてあったような気がします。確か、昔のキャノンはなんでも自前主義でやろうとしていて、研究開発費が嵩む割には利益につながらなかった。で、「何でも自前主義」を改めることで(他社の技術的リソースを導入)、製品開発の速度が上がり、高収益体質になったというようなことが書いてあったと思います(うろ覚え)。
P&Gはそういった行動をシステムに組み込んでいることが凄いのだと思いました。
あと思ったのが、こういうC&Dが有効に機能するのは、P&Gが強力な財務基盤を擁していることに加えて、B to Cビジネスにおける強力な販売チャネルをおさえている(牛耳っている)からかなと思いました。つまり、
a) 強力な財務基盤が無いと、こいういったシステムを構築しようと思う心の余裕が出てこないと思う
b) 製品は結局P&Gの商品として上市されるわけで、P&Gを介さなければ製品を販売しCASHを回収することは不可能だし、P&Gというブランド力は絶大(だと思う)。しかも、プロジェクトはP&G発であり、圧倒的に主導権を握り易い立場にあると思う。
ということです。研究開発型の企業であっても、企業の目標は、技術の自己満足(自慰行為)ではなく、利益を生み出すことなのだとしみじみ感じた論文でした。
2) イノベーション・エコシステム
定義は
「複数の企業がそれぞれ持てるものを提供し合い、一つのソリューションにまとめて顧客に提供するコラボレーション」
だそうです。本論文の言葉を借りれば、
「ガソリンや高速道路(といった補完的イノベーション)が整っていないことろにフェラーリ(というエクセレントな技術
を備えた製品)を売り込むことはできない」
ということで、
本論文でのアップル・コンピュータのiTunes Music Storeの例が分かりやすかったかなと思います。
デジタル著作権の管理に対するソリューションやブロードバンドネットワークのいった補完的イノベーション普及を待つという「機が熟すのを待つ」戦略が成功をもたらしたという話です。
相互補完関係を必要とする技術を売るときは、補完関係にある他社技術の普及・整備がクリティカルになる場合があるということです。良い技術であれば売れるというわけではなく、その技術を活かす基盤が整備されていなければ、顧客はその技術を買っても、宝の持ち腐れとなるばかりになるということで、技術の独りよがりは禁物ということでしょうか。
3) スマート・サービス
ITを駆使してハードにネットワークを組み込み、様々なサービスをタイムリーに提供する機会をとらえ、顧客を囲い込む戦略。はっきりいって、コンキチの従事する化学工業には適用不可な戦略だと思いますが、製造業であっても「サービス」で利益を挙げるという考えが興味深かったです。
こんなところが、一製造業の研究員がちょっと思った所感です。
化学の本ばかり図書館に揃えすに、こういった一流の経営雑誌を購読した方が、研究員の利益に資する効率的研究に役立つのではないかととても思う最近のコンキチです。
(でも、殆どの人は読まないでしょうけれど)
以上、二流大卒のなんちゃって研究員の独白でした。
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