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2008年11月24日月曜日

デファクト•スタンダードの真実

先日、会社帰りにAKIBA TOLIMの中に入っている82 ALE HOUSEというお店に寄り道してみました。

で、こんな飲み物達をオーダーしてみました↓


←まずはヴァイツェンを1/2 pint (¥500)。
控えめだけれど品の良い香りと、芳醇なモルトの香味で良いです。






で、ビールを呑み干したあとにオーダーしたのは、コンキチの大好きなアイラモルト「ラフロイグ 10年」のロック(¥500)↓


smokyで、薬品臭くて、oilyで、メチャクチャ口当たりが良くて、芳醇な甘い香味、一度知ったらやめられない。そんな蠱惑的な至高のプレミアム•スコッチの一つです。
はっきり言って、文句無く旨い!!!


cf. http://realsakeguide.blogspot.com/2006/07/laphroaig-10-years-old.html

ラフロイグの余韻を存分に堪能した後、最後に注文したのが↓

←アイラハイボール(¥600)です。ベース•モルトにラフロイグを使っているという一品。っていうか、純粋にラフロイグのハイボールを飲みたかったんだけど、よくよく商品説明を読んでみると、「スモーキーでオイリーな個性のラフロイグをベースにロンドン生まれのリキュールをあわせたマニアックなハイボール」と書いてあるではありませんか。で、そのリキュールっていうのが、ハーブ系のリキュールっぽいように思ったんだけど、はっきり言ってイマイチでした。薬品系の香味を重ねるという意図のカクテル(ハイボール)だったのかな?

店員の愛想もよくて、なかなか良い雰囲気の店と思いました。これから月に1回くらいは行きたいな(アイラハイボールはもう注文しませんが)。

さて、前置きな長くなりましたが、「DHBR 2007年6月号 「勝利」の戦略論」の中の論文「デファクト•スタンダードの真実」を読んでみました。著者は、早稲田ビジネススクールの山田英夫教授(名前がコンキチの大好きな有栖川有栖の作品に登場する英都大学助教授火村英生と名前が似ていて親近感が湧きます)。

経営学とかの社会科学の分野では、国内の書は読むに値しない駄作が多いという噂を耳にしますが、本論文は、(少なくともコンキチ的には)なかなか良いことが書いてあると思ったのでメモしてみます。

まず、デファクト•スタンダードの定義ですが↓

a) ネットワーク外部性が働く
b) 高いスイッチングコスト

を満たすものと定義されています。

で、デファクト•スタンダードの地位を獲得すると、企業は長期的な大きな利益に浴することができるというイメージが世間にはあるように思われますが、必ずしもそうではないと著者は説きます。競争の激しハイテク分野では、デジタル化というイノベーションの波や賢い消費者の選択により、デファクト•スタンダードの優位性は引き下げられているといいます(例えば、VHSはデファクト•スタンダードだったが、もう今はDVDとかブルー•レイでしょ。しかも、1社が独占しているわけではない)。

ただ、ハイテク分野(だけに限らないけど)とかでも、「見えないビジネス」でデファクト•スタンダードの地位を獲得して寡占化してしまう戦略は有効である可能性が高いと述べられています。つまり、エンドユーザーから見えないB2Bの部分、最終製品の中のキーデバイスでデファクト•スタンダードとなるという戦略です。で、本報では最近(当時?)注目のデファクトとして以下の事業が列挙あれています↓

a) フェリカ (ソニ)
b) SAWフィルター (富士通)
c) カメラ付き携帯の目 (ソニー)
d) iPodのHDD (東芝、日立)
e) 小型大容量メモリーカード (SD、MS、マルチメディアカード、CF等)の知財マネジメント (サンディスク)
f) 全国百貨店共通商品券の発行(印刷)とネッティング(一括清算業務) (DNP)
g) マイレージ (JAL)

ちなみに、JALの例は、「JALマイレージバンク加盟店で消費者が買い物すると代金の1%分のマイルが付与される。加盟店はJALに1マイル当たり、3-5円支払う。JALカードによる支払いは10%前後をJALに支払う。」のだそうです。
ref. 週刊東洋経済 2007年1月20日号

あと、コンキチの無責任な思いつきとしては、日本電産のモーターなんかも隠れデファクト(勝手に命名)と思います。

隠れデファクト戦略では、賢いファイナルユーザーの目っていうのは関係ないし、あからさまに世間にアピールされるものじゃないから、相対的な注目度が下がって、競争の激しさが緩和されるのかな?


以上、二流大出のなんちゃって研究員の独りよがりなメモでした。

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