←最近、Perfumeのレーザービームを聴きながら通勤して、モチベーションを上げているコンキチです♥
閑話休題
古いんですが、こんな論文を読んでみました↓
Beckmann Rearrangement of Oximes under Very Mild Conditions
J. Org. Chem., 2002, 67, 6272–6274.
それから
Cyanuric Chloride as a Mild and Active Beckmann Rearrangement Catalyst
J. Am. Chem. Soc., 2005, 127, 11240–11241.
どちらも、2,4,6-trichloro[1,3,5]triazine (cyanuric chloride, TCT)を使ったオキシムのBeckmann転位のお話です。
前者は、DMF中、化学量論量のTCTを室温で作用さえるという方法で、Vilsmeier-Haackタイプの錯体が発生させた後、オキシムをと反応させます(CH2Cl2, THF中では反応が進行しない)。
13 examples, 75-100% conv.。この反応条件下では、オキシムは異性化するようで、置換基の転位のし易さにより生成物が決まります(転位のし易さはtBu > Ar > Alkyl)。
後者の反応は、触媒反応で、MeCN中、5 mol%のTCTを作用させreflux条件下で反応が進行します(additiveとして2 mol%のZnCl2を添加するとTCTを2 mol%まで減らしても高活性を維持)。16 examples。Meisenheimer錯体を経由する反応機構が提案されています。
TCTもZnCl2も安いし、反応温度もrt.か、TCT触媒量でMeCN reflux (ca. 80℃)程度っていうのが良いなと思いました。
あと、TCTって、Swern酸化とかで(COCl)2の代わりに使うと、極低温を必要とせず、マイルドな条件でいけたりしていいヤツだよね(see http://researcher-station.blogspot.com/2009/02/new-swern-oxidation.html)。
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