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2014年3月23日日曜日

"1,2-" or "1,4-", That is the Question (完)

3月も最終週。4月からの消費増税に向けて、amazonで軽く買いだめしてるコンキチです。ちなみに、買いだめしたのはこちら↓


-エチゴビール プレミアムレッドエール memo-
-RATING- ★★★★★
-REVIEW-
爽やかで甘く、mellowな香り。とても香ばしい。fruityでイチゴの香味。複雑玄妙なtaste。sweet, bitter,で独特のスパーク感が良い。凄くrichな味。grassy感もあり、ちょっとchemical。あと、シャンパン様の香りがボク好み。率直に言って、とっても旨い。
-DATA-
raw material/ 麦芽、ホップ
alcohol/ 5.5%
-COMPANY-
エチゴビール(株)

とりあえず、二箱注文してやったゼ。

それからこれも↓


-マルキン 上野藪そばつゆ memo-
-RATING- ★★★★★
-REVIEW-
ボクが大好きな上野藪そば総本店のつゆを再現しようとしたであろうつゆ(お店でも売ってる)。
微弱なカツオ節の香りを伴うシックな醤油の良い香り。納得のfull bodyのつゆで、優しさ漂う硬派な辛口に仕上がっている。ほんのり漂う甘味がとても美味しい。"藪"の名に恥じぬ仕上がりと思いました。
-RAW MATERIALS-
しょうゆ(本醸造)、みりん、砂糖、そうだかつお削りぶし、食塩
「火入れしない伝統の生返かえし」がウリ

このつゆ、けっこうレアものなので、みんなあんまり注文しないように。


閑話休題


ここまで6回に渡って、α,β-不飽和カルボニル化合物の還元(主に1,4-還元)についてメモしてきました。で、結局どれ(どの方法)をチョイスすればいいわけ?ってことなんですが、ボク的にそいつを決定しちゃいたいと思います。

カルボニル基の選択的還元[1,2-reduction]は、Chem-Stationさんも勧めているLuche還元DIBAL-Hがファースト・チョイスなんだろうと思います(http://www.chem-station.com/yukitopics/1-2-1-4.htm)。


で、[1,2-reduction]より大分ハードルが高そうな[1,4-reduction]のおススメは、

Chem-Station→DIBAL-Co(acac)2, Stryker's reagent
「たゆたえども沈まず」さん→DIBAL+α系、L-Selectride、Stryker's reagent (http://orgchemical.seesaa.net/article/215333763.html)
「ほろ酔い化学者のブログ」さん→L-Selectride、Stryker's reagent (http://blogs.yahoo.co.jp/deebsky2009/16468364.html)

のようです。

で、ボク的におすすめはなにかと言われたら、DIBAL-Co(acac)2をファースト・チョイスに挙げようと思います。

上記ブログでも言及されていますが、L-Selectrideは基質を選ぶし、Stryker's reagentは溶液状態で酸素に対して極めてセンシティブ(変法も含めて、溶媒の脱気に相当気を使っている感じ)なところにスケールアップ時の難点を感じます(あと、市販のStryker試薬の信頼性にも疑問が残る Tetrahedron, 2000, 56, 2779-2788.)。そういったことに加えて、試薬の入手容易性や簡便さを鑑みると、DIBAL-Co(acac)2に軍配があがるような気がします。

ちなみにDIBAL-Co(acac)2の実施例↓
Synlett, 1999, 96-98.


あと、佐治木先生の開発したPd/C[Ph2S]Pd/Fibも捨て難いです。やっぱり水添って基本的にクリーンだし、その官能基許容性には光るものを感じます(Org. Lett., 2006, 8, 3279-3281.;  Tetrahedron, 2006, 62, 11925-11932.; 有機合成化学協会誌, 2005, 63, 1218-1231.)。


それからもう一つだけ、CoCl2•6H2O-NaBH4も気になります。
WO2008/010235

インドの製薬会社のパテントで、基質も一個だけしか例がないけど、試薬の安価さとマイルドな反応条件は魅力的です。ボク的には大穴狙いで、積極的に試してみたいです。

で以上まとめると、

[1,2-reduction]Luche還元DIBAL-Hのツートップ
[1,4-reduction]DIBAL-Co(acac)2 (本命)、Pd/C[Ph2S], Pd/Fib (対抗)、CoCl2•6H2O-NaBH4 (大穴)

こんな感じでしょうか。


以上、二流大出のテクニシャン(研究補助員)の還元メモでした。

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