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2021年1月4日月曜日

アミノ酸(ペプチド)の化学 (6):H-His-Pro-Xaa- MOIETY

ども、ミステリ大好きコンキチです。
我が国のミステリの大御所と言えば江戸川乱歩。で、乱歩が愛した天麩羅屋さんに行ったときのメモです。

-はちまき memo-
住所:千代田区神田神保町1-19

-天丼 (増税前で800 JPY)- 
海老2、きす、イカ、野菜 (Tendon 2 Shrimp Fish Squid Vege) 
-RATING- ★★★★★ 
-REVIEW- 
野菜はピーマンとレンコン。味噌汁付き。 天麩羅の衣は薄く、カラッと軽やかに揚がっている。丼タレは拡散性が高く、柔らかみのある香り、かつ甘じょっぱく、とても上品な優しい味(少し甘さ控えめ)。 海老はプヨプヨで普通に美味しい。 ピーマンは、独特のケミカル・ノート(chemical note)のい香り立ちが強く、とってもフレッシュ(fresh)。 レンコンは、その厚さと食感が絶妙。シャクッという食感で、薄衣が映える。歯に伝わってくる感触が最高に気持ちいい。 きすは、フワッフワで最高に淡白で、薄衣と上品な丼タレとのシナジーがスパークする。 イカは肉厚で、歯の入りが滑らか。その軟らかい身は綺麗な味。 
ご飯は硬めに炊き上がっていて、しっかりと匂い立っている。(硬めのご飯は天丼向きだと思う。(蔵前いせやの方が、ご飯はワンランク上かな)) 薄衣の天麩羅は食べていてウキウキする。 味噌汁は赤味噌仕立てで、好きな香味がしっかり立っている。 丼タレ:凄く上品な甘じょっぱい丼タレは、香り立ち良く、味は軽やか。 薄衣と上品な丼タレのコンボに惚れた。





閑話休題


ハイ、またペプチドネタです。ペプチドの合成法はアミド化オンリー。素反応的トランスフォーメーションの面白さが最早皆無と言っていいかもしれません。

なので、ペプチド素人さん(オイラも素人さんですが)はこう思うかもしれません。「脱水縮合でアミド化繰り返してるだけでしょ」と。

確かにその通りなんですね。だけどペプチド合成の難しさっていうのは、その反応を10回、20回、30回、....50回、.....100回と繰り返して、収率良くタターゲット化合物を合成できますか?ってことなんだろうと思います。50回以上(50 mer)になると収率を気にするどころか、目的物がn.d.なんてザラらしいじゃないですか。仮に各ステップ90%の収率で反応が進行したとして、総収率は5%です。ペプチド鎖が伸長するにしたがって予測困難な高次構造の形成によって反応点が遮蔽されるにかもしれませんし、アミノ酸残基の側鎖の相互作用が反応を阻害したり、副反応を引き起こすのかもしれません。

とまあ、前置きはこれくらいにして、今回のお題は、"H-His-Pro-Xaa-"です。

ヒスチジンの側差のイミダゾールには触媒活性があり、ペプチドのN-末端がヒスチジンでその隣のアミノ酸がプロリン (H-His-Pro-Xaa-)だと、フラグメンテーションが起こり、His-Pro-diketopiperazineを形成つつHis-Proが欠損してしまうというAutodegradationが起こり得ます。


このような副反応が起こるのは、

 (1) プロリン残基がペプチドシーケンス内に存在することによって、His-Proアミド結合がシス配置が優勢となり、ヒスチジンのα-位のアミノ基の-Pro-Xaa-のアミドのカルボニル基への求核攻撃が容易になる。 

(2) ヒスチジンの側鎖のイミダゾールによる脱プロトン化によって、ヒスチジンのα-位のアミノ基の求核性が増す。 

からです。

ヒスチジン。危険なアミノ酸ですね。

以上、国内二流大出のテクニシャン(研究補助員)のスーパー初心者級ペプチドメモでした。


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