2015年2月14日土曜日

続•縮合剤の値段(軽く)調べてみました


艦これ冬イベを攻略し終えたオタッキーのコンキチです。丙作戦だったけど天城GETできました。

E-5(丙)は、この編成が思いのほか力強く安定しましたね↓


閑話休題


以前、縮合剤の値段(軽く)調べてみましたという記事を書きました(http://researcher-station.blogspot.jp/2014/08/blog-post_31.html)。その中で、ベンゾトリアゾール系とOxyma系の縮合剤の値段の調査結果を記載しましたが、これじゃやっぱダメじゃね?って思ったので、再調査してみました。

どこが駄目と思ったかというと、それは試薬会社です。要は、縮合剤に最も強いと思われる(ボクはそう思ってます)渡辺化学工業についてサーチするのを失念していたからです。

ということで渡辺化学工業で売ってる縮合剤の値段(定価)を調べてみました↓


やっぱ安いね渡辺化学

最近、思うんですけど、試薬グレードでも値段がメッチャ違う場合がけっこう有りますね。

高成長の時代が(とっくに)終わった日本企業でコスト•カットは必定。できるだけ安い試薬をチョイスしたいと思う二流大出のテクニシャン(研究補助員)でした。

あと、納期(在庫)も考えてね。

2015年2月11日水曜日

DMEAD: Alternative to DEAD

北千住にある、あの「孤独のグルメ」でも紹介されたタイ料理の店に行ってきました。

-ライカノ memo-

-タイ風焼きそば(スープ付) (580 JPY)-
-RATING- ★★★★☆
-REVIEW-
麺の形状はきしめんに似た平たい麺。食感は非常に弾力に富み、モチモチしている。味付けはジャンキーで甘みが強い。軽く味噌を想起させる味で、濃いめ。具は野菜(類)と(多分)豚肉。
麺の味はけっこう旨くて、味付けはくどめ。調味料がテーブルに4種類((多分)魚醤, 塩, ピーマンとキュウリのみじん切りの入ったお酢, 唐辛子ベースの何か)用意されている。
途中まで調味料を何も振りかけずに食べていると、ジャンキーでくどめな味に飽きてくるが、調味料を加えると激的な味の変化が訪れてとても面白い。
で、調味料で一番面白かったのが魚醤。くどいくらいの味付けの焼きそばに魚醤をたらして口に運ぶと、魚醤の魚くささが感じられなくなり、微妙にmildな味になる。
それから、お酢の調味料もいい。酢のトゲトゲしさは無く、くどさが緩和され、mildな味へと変化する。
唐辛子ベースの調味料も良い。油っぽさと唐辛子のdryな辛みとの相性が良い。ほどよくspicyになって、あっさり感も出る。

-トムヤムクンスープ麺 Rice noodle Tom yan kun (945 JPY)-
-RATING- ★★★★☆
-REVIEW-
スープは、とってもエスニック調のspicyな香りが立ち、少し粘度を感じるとっても美味しいトムヤムクン。パワフルな辛さと酸味の中にcreamyさを感じる。 
麺はフォーで、角の立った蕎麦を思わせる形状で、やや硬めに茹で上げれている。ついでに、茹でムラがあり、硬い部分と柔らかい部分の混ざった独特の食感を醸し出している(この茹でムラハ、パスタ、ラーメン、蕎麦といった他の麺類ほどには気にならない)。麺の味は極めて淡白。トムヤムクンのような濃厚spicyスープに良く合っていると思う。
超エスニックな濃密スープと淡白麺とのシナジーを感じる。

-鶏カーリックライス (スープ付き) (810 JPY)-
-RATING- ★★★★★
-REVIEW-
米はインディカ米で口の中でパラパラ解けていく。ご飯の舌触りが最高に心地よい。控えめなガーリック風味がやんわりと食欲をそそる。全体的に控え目な味付けで食べ飽きることがなく、とても美味しい。そして、具の蒸し鶏が旨い。余計なくさみは無く、鶏の旨味が染出てくる。そのまま食べて旨い。タレは基本キムチライクなtasteで、やんわりトムヤムクン様の香味がして、ピリッと痺れるけっこうパンチの効いた辛い味。で、このタレをかけると、おとなしかったライスの味がとたんに躍動する。ニンニクと唐辛子がとても良く合っている。正にシナジー。
このメニューはクセになりそうな一品。量が少なめで、これだけでは小腹が満たされないのが唯一の欠点。
あと、一緒についてくるスープは、上品であっさりとした中にもエスニック調の香味がまぶされている。具は、ネギ、キクラゲ、白キクラゲ、大根(?)。

-Chang BEER-
-RATING- ★★★★☆
-REVIEW-
独特のエスニック調(を想起させる)の香味とラムネを想起させる爽やかでfruityな香味がある程度の力感をもって存在する。根底にはsweetnessがあり、とても面白い味。クセになりそう。
-DATA-
原材料/ 麦芽•ホップ
アルコール/ ca. 5%
タイ国内シェア/ 約60%

あと、この店のお水って、chocolateチックなflavorがやんわりする気がするんだよなぁ。また行きたい店と思いました。


閑話休題


けっこう前に出た論文ですが、こんな文献を読んでみました↓

Di-2-methoxyethyl Azodicarboxylate (DMEAD): An Inexpensive and Separation-friendly Alternative Reagent for the Mitsunobu Reaction
Chem. Lett., 2007, 36, 566-567.

けっこう有名な試薬だと思うので知ってる人も多いかと思いますが、DMEADというDAD系の光延試薬の話です(DMEADはエステルユニットがmethoxyethylです)。

光延試薬は、ボクの学生時代のボスのご学友である光延旺洋先生(故人)によって開発された試薬で、その有用性は全ての有機合成化学者にとって周知のことと思います。その立体反転(SN2)に対する信頼性の高さは他に類をみず、様々な光学活性化合物の合成に使われていますが、オリジナルなメソッドにはそれなりに問題点もあります。で、DEADに関してよく指摘されている問題点は、

a) DEADは爆発性が報告されていること
b) 副生するヒドラジン誘導体の分離が難しく、毒性があること
c) 求核剤のpKaの制約

といったところでしょうか。

a) DEADは爆発性が報告されていること」については、代替試薬としてDIADがあり、工業的に用いる場合はこの試薬を使うのが一般的と思いますが、「b) 副生するヒドラジン誘導体の分離が難しく、毒性があること」、「c) 求核剤のpKaの制約」に対するソリューションにはなり得ません。そこで、b), c) のインプルーブメントに対する取り組みがなされてきました(とは言っても、DAD系試薬には潜在的に爆発性があるので注意)。

で、今回は「c) 求核剤のpKaの制約」はおいといて、「b) 副生するヒドラジン誘導体の分離が難しく、毒性があること」に対するインプルーブメントを効率的に達成したのがDMEADです。

光延反応後に副生するDMEAD-H2をaqueous workupで除去できるというのがウリです。例えば、こんな具合に↓


DEAD-H2やDIAD-H2が水に殆ど溶解しないのに対して、DMEAD-H2は水に良く溶けます。水(と有機溶媒)に対する溶解度はこちら↓

DMEAD-H2の水に対する溶解度の大きさと、トルエンに殆ど溶解しないという特性が光ります。本報の代表例ではTHF中で反応を行っていますが、特に問題なければトルエン中で反応を行い、aqueous workup時もトルエン抽出するのが最も効率が良さそうです(通常、光延反応に仕様される溶媒は、THF, PhMe, CH2Cl2と思います)。

また、万が一aqueous workupでDMEAD-H2を取りこぼしたとしても、DEAD-H2やDIAD-H2と比較してDMEAD-H2はかなり極性が高いため、カラム精製による除去も容易です。

以上のことから、DMEADは光延反応後に副生するヒドラジン誘導体の除去がかなり容易であろうことが分かりました。後は、DEADやDIADと比べて反応性はどうかってことだと思います。

で、本報ではDIADとの比較をしていています↓


pKa 3.44から10.20の5種類の基質を試していて、だいたい活性は同程度といったところと思います。ボク的には、DEADとDIADの活性はほぼ一緒という認識なので、DEADもDIADもDMEADも同程度の活性なんだろうと考えます。

あと、DMEADのその他物性はこんな感じ↓

Appearance/ Light Yellow Prism
Melting Point/ 40-41˚C
Decomposition Temp. 210˚C (927 J/g)
Soluble in THF, Toluene, CH2Cl2, etc.
http://www.toyobo.co.jp/seihin/fc/dmead.htm

それでは、最後に価格(試薬グレード)を比較してみましょう。

DMEAD (Mw. 234.21, CAS# 940868-64-4)
   WAKO   75,000 JPY / 100 g, 176 JPY/mmol
   TCI   7,100 JPY / 5 g, 333 JPY/mmol
   Aldrich   27,000 JPY / 25 g, 253 JPY/mmol

DEAD (Mw. 174.16, CAS# 1972-28-7)
   WAKO   55,000 JPY / 100 g, 96 JPY/mmol
   TCI (40% in PhMe)   30,000 JPY / 250 g, 52 JPY/mmol
   Aldrich   N/A
   Alfa Aesar   59,400 JPY / 100 g, 103 JPY/mmol

DIAD (Mw. 202.21, CAS# 2446-83-5)
   WAKO   11,000 JPY / 100 ml (d 1.039-1.049), 21 JPY/mmol
   TCI (40% in PhMe)   19,000 JPY / 250 g, 38 JPY/mmol
   Aldrich   68,000 JPY / 500 g, 28 JPY/mmol
   KANTO   25,500 JPY / 100 g, 52 JPY/mmol

確かにDMEADは高いけど、ラボレベルではそれほど気にする必要はない値段と思います。ヒドラジンカルボキシレートの除去の容易さを考慮すれば、ラボレベルではファースト•チョイスにセレクトしてもいいんじゃないかとボクは思います。

どうでしょうか?あなたも明日からDEADの替わりにDMEADを使ってみませんか?

以上、二流大出のテクニシャン(研究補助員)のメモでした。


2015年2月8日日曜日

オキサゾリジノンが愛しくて


艦これの冬イベントやってるんですが、香取をGETしたところで資材(燃料)が尽きて休憩中のオタッキー•コンキチです。

これ、E-4乙作戦の最終形態ね↓



閑話休題


学生時代(もう十数年前になるけど)、光学活性化合物を扱っていたので、Evansの不斉補助剤の論文などもジャブ程度に読んでいたりもしました。

で、このEvansの方法は、補助基を導入してジアステレオ選択的に反応を行った後、補助基を切断するわけですが、その条件っていうのは"LiOH/H2O2"っていうのが一般的なんだろうと思います(いろんな論文のschemeによく書いてあったような気がする)。

どうして、普通に加水分解じゃなくて、過酸化水素を加えて酸化的に切断するんだろうと疑問に思って十数年。久方ぶりに気になったので、ちょっとだけ調べてみました。

答えはやはりEvansの論文の中に有り。1987年の古い論文ですが(当たり前か)、こういうことらしいです(Tetrahedron Lett., 1987, 28, 6141-6144.)↓


要は、補助基を外す際に、exocyclicendocyclicに結合が切断させる可能性があって、"LiOH/H2O2"の条件だと"exocyclic"選択性がとても高いということです。

例えば、補助基を切断してカルボン酸を得る場合、LiOHで加水分解(Tetrahedron Lett. ,1987, 28, 1123-1126.)するのに対して、"LiOH/H2O2"でLiOOHを発生させて酸化的に切断する(workupでNa2SO3で処理して、過酸をカルボン酸に還元する)方が圧倒的にexocyclic選択的に反応が進行します(LiOHによる加水分解だと、けっこうendocyclicな切断が起こる場合がある)。

"LiOH/H2O2"以外の切断方法だと、環外のカルボニル基周りが立体的に混みいっていいない場合はecocyclicに結合が切断され望みの生成物と補助基が回収され、R基が嵩高いとendocyclicの補助基のカルボニル基での反応が競合してくるそうでが、"LiOH/H2O2"だと、そういった嵩高い基質でも圧倒的にecocyclic選択的に切断できるというのが素敵なところです。

それから、LiOHによる加水分解で問題となるオレフィンの共役化(異性化)対策にも"LiOH/H2O2"条件は効果的です↓

Tetrahedron Lett., 1986, 27, 4957-4960.

オキサゾリジノンの切断方法には、LiOBn, Ti(OBn)4, BrMgOMe (J. Am. Chem. Soc., 1982, 104, 1737-1739.; Tetrahedron Lett., 1987, 28, 1123-1126.; J. Am. Chem. Soc., 1985, 107, 4346-4348.)、LiBH4 (Tetrahedron Lett., 1986, 27, 4957-4960.)などが有りますが、これらと比較しても"LiOH/H2O2"が最もexoxyclic選択的だと言います。

で、このLiOOHの特異な選択性は、

a) "HOO-"はその塩基性の低さ (pKa (HOOH) = 11.6 vs pKa (HOH) =15.8)のために、"OH-"による加水分解よりも反応が可逆的であろうこと
b) "OH-"による加水分解の選択性は四面体中間体形成の相対速度に支配され、"HOO-"による開裂の選択性は結合開裂の相対速度によって決まるであろうこと
c) 水中で、"HOO-"は溶媒和エネルギーが小さく、"OH-"より大分小さいサイズの求核剤であること

といったことから発現していると著者(Evans)等は考えているようです。


うーん、そうだったのか。(恥ずかしくも今更ながら)疑問氷解です。

Evansのchiral auxiliary(ボクは使ったことないけど)って最早古典的と言っていいほど貫禄があると思います。で、古典的=教科書的な反応って、なんか根拠無く勝手に分かった気になってるところがありますが、それじゃあいけないですね。"古典"こそ、その"理"を知って使わなければダメだなと改めて思う二流大出のテクニシャン(研究補助員)でした。

あと、one more thingで、非環式の基質の結合切断にも選択性が出ます↓


(allylic 1,3-strainによってpivaloylのカルボニルが電子的に活性化されているのだろうと考えているようです)


2015年1月1日木曜日

ナポリタンが食べたくて

めしばな刑事タチバナの13巻「スパゲティ•アラカルト」を読んでいたら無性にナポリタンが食べたくなりました。で、行ってきました、ナポリタンを食しに。今回はそのメモです。

まず、一軒目(神保町)のさぼうる2↓
店舗はwoody tasteのレトロな造り。昭和の匂いがふんだん。全面喫煙可というのも昭和っぽい。ウェイターは蝶ネクタイを締め、動きが機敏だ。雰囲気込みで楽しむ店と思いました。

-さぼうる2 ナポリタン (650 JPY)-
-RATING- ★★★☆☆
-REVIEW-
甘酸っぱい普通においしいナポリタンという印象。少し酸味が強めか?ナポリタンと共に、塩(食卓塩)、粉チーズ(パルメザンチーズ)、タバスコがテーブルに用意される。具は、玉ねぎ、ベーコン、マッシュルーム(だと思う)とシンプル(こういった具材なので、真っ赤な色合いのパスタ)。素朴な味わいです。で、ちょっと驚いたのが「塩」。塩をパスタに振りかけると、少し乾いた味に変化して乙な感じで、面白い(少しこの味にはまった)。

二件目はナポリタン風や焼きそばという変わり種。焼きそばのまるしょう(流山)

-まるしょう ナポリタン焼きそば(太麺) (590 JPY)-
-RATING- ★☆☆☆☆
-REVIEW-
麺(焼きそば)の自己主張が強すぎる。また、ナポリタンのソース部分のjuicyさが顕著に不足している。麺に対してナポリタンが圧倒的に弱い。あと、麺の焦げ部分(わざと焦がしている)がナポリタンと破局的に合わない。

一応、この店の名誉の為に言っておくと、この「ナポリタン焼きそば」は例外的失敗作と思います。イチオシメニューであると思われる「特製ソース焼きそば(490 JPY)」はかなり旨かったです↓

-特製ソース焼きそば(490 JPY)-
-RATING- ★★★★☆
-REVIEW-
太麺と細麺のどちらかを選択可(細麺をチョイス)。具は豚肉、キャベツ、もやし。麺はツルシコの細麺で、食感がとても良い。鍋で茹で上げた後、鉄板の上にしばし載せて静置さえた後、さらにフライパンで調理する。提供時には、麺の底部のみ焦げがある状態になっている。ソースがとても旨い。甘めでジャンクな味でやや蠱惑的。麺と具に対する味の染み込み方がgood!


そして、三件目(流山)はこちら↓

-木の実 ナポリタン (780 JPY)-
-RATING- ★★★☆☆
-REVIEW-
パスタはちょいツル、ちょいモチの中細か。押し付けがましくないfreshな酸味と、やんわりと漂う甘みが良い。上の載っているハーブ系の野菜をパスタに絡めて食べるとスッキリして美味しい。具はハム、ピーマン、玉ねぎ、マッシュルーム。

まあ、ナポリタンの味はまずまずなんですが、ちょっと接客に難がある店と思いました。具体的には、
a) タバスコが詰まっていて出なかったので交換してもらった(交換してもらったものも出が悪かった)
b) メニューにアルコール無し(店内に代行サービスの張り紙があるし、飲んでる客もいた)
c) あまり混んでないのにホールスタッフがバタバタしている
このサービスがイマイチの状況ってたまたまじゃないと思うんですよね。ナポリタン食べにいった(夕方)のは2回目だったんだけど、初めて行ったとき(ランチ)もランチメニューしか出されなくて、バタバタしてたし。ちなみにそのとき食べたのはこちら↓

-ナスのアラビアータ (1,280 JPY)-
-RATING- ★★★☆☆
-REVIEW-
サラダ、ドリンク(コーヒーをチョイス)、コンソメスープ付き。サラダ用のレモンとライムのクリームドレッシングが面白い味。コーヒーも悪くない。そこそこのコク、酸味、重さのある舌触りがあって普通に美味しい。
パスタはやや太め。茹で上ったパスタの硬さは均一ではなく、少しもっさりした食感。トマトの酸味が良く効いている(これは高評価)。具は、茄子、玉ねぎ、挽肉、香草。茄子は大振りでfresh。玉ねぎはjuicy。茄子と玉ねぎは美味しかったが、パスタ全体としては凡庸か。


四件目は森下の喫茶店です↓

-小野珈琲 ナポリタン (500 JPY)-
-RATING- ★★★★★
-REVIEW-
トマトのfreshな酸味とチーズの香りが一閃。パスタはツルッツルッで好みの茹で上りと食感。味付けはとってもfreshで、チーズを最初からかなり効かせてある。とても好みの味。具は、玉ねぎ、ピーマン、薄くスライスしたソーセージ、細かくカットされた人参。また、食べにいきたい。


あと、一緒に注文した飲み物↓

-カフェモカ (ホット) (510 JPY)-
-RATING- ★★★★☆
-REVIEW-
凄く上品な味。コーヒーにチョコレートのフワフワしたボールが浮かび、フワッフワのホイップクリームで全体がコートされている。コーヒー自体は濃くない、どちらかというと薄いか?ただし、軽薄な薄っぺらさとは異なり、シックで硬派な味と口当たりがする。クリーム、チョコともに上品な味。はっきり言って、ボク的には上品過ぎてややハイブローなカフェモカに仕上がっている(スタバのカフェモカみたいに、もっと下品なのが好みです)。

最後、五件目はスーパー銭湯「湯快爽快湯けむり横丁みさと」の中の食堂で供されるナポリタンです↓

-昔なつかしナポリタン (650 JPY)-
-RATING- ★★★★★
-REVIEW-
パスタはちょい硬めだけど、粉っぽいわけではなくて、弾力に富む。細めでツルッツルのパスタは好みの食感で楽しい。
味付けは、スレンダーな薄化粧美人を想起させる果実味のある酸味と優しい甘みが心地よいfresh感が演出されていて気持ちよく味わえる。究極に旨いと思います。


ボク的に、スーパー銭湯のナポリタンが相当旨かったのにはちょっと驚きましたが(ちなみに、このスーパー銭湯の蕎麦は旨くなかった)、まあ、ナポリタンってイタリアンじゃないし、日本の庶民的な料理だし、掘り出しモノのナポリタンは非喫茶店にもそれなりに存在するのかもしれません。

これからも、ナポリタン探求の道は続きます。


つくば CRAFTBEER FEST 2014メモ

もう大分日にちが絶ちましたが、昨年、2014.7.4-6に開催されたつくばCRAFTBEER FEST 2014 (http://tsukuba-beerfes.com/)に行って腹一杯クラフト•ビールの呑んだときのメモを書きます(開催場所はつくば市つくばセンター広場)↓

まずは、大好きな常陸野ネストビールから攻めました↓

-常陸野ネストビール DAi Dai Ale (500 JPY)-
-RATING- ★★★★★
-REVIEW-
常陸野(茨城県石岡市八郷産)の"福来(ふくれ)みかん"とオレンジ風味のホップを使用して醸造した常陸野ネストビールの新作だいだい(橙)エール(IPA)。
熟れた果実の香り、柑橘系の香味、柑橘のspicyさ、これらが調和してドレッシングされた充実の果実味tasteが素晴らしい。フィニッシュのbitterが橙を想起させる苦さ。文句なく旨い。アルコール分は6.2%。


お次は最近栃木に誕生したという醸造所併設のパブ「ブリューパブ」のビールを堪能。地元の果実や野菜•スパイスを使ってビールを醸します。今回のビールはイベントのために特別に造られた限定ビールと言います↓

-BLUE MAGIC SPECIAL ブラックミント (500 JPY)-
-RATING- ★★★★★
-REVIEW-
色調はシャープブラック。微弱な味噌様の香気と微弱なminty note。一口の飲み干すと、「ミント キタァァァァァァーーーーー!!!」とミントのフレーバーが迸る。
17アイスのチョコミントを想起させるっていうか酷似した味。
あと、みての通り黒ビールなんだけど、力強いearthyさと控えめなsweetさが感じられ、発泡は殆どみられない。濃厚な黒ビールにミントのフレーバーがもの凄く上手に調和している。brilliant! アルコール分: 5.0%。

-BLUE MAGIC SPECIAL 山椒シトラスIPA (500 JPY)-
-RATING- ★★★★★
-REVIEW-
色調はスパイシーレッド。top noteはtropical系のcitrus note。tasteはgrapefruit様のcitrusを基調とした猛烈なcitrusとcitrus系のspicyさ。舌を刺激する感覚は、山椒を想起させるものがある(山椒は実際には使用していないとのこと)。
全体的にfull bodyなfruity tasteで、citrus、spicy、fruityを力一杯詰め込んだ凄いビールと思いました。アルコール分: 7.0%。


最後は牛久シャトービールの醸すラガーを試しました↓

-牛久シャトービール IPL (Indian Pale Lager) (500 JPY)-
-RATING- ★★★★★
-REVIEW-
期間限定醸造品。IPAにインスパイアされて造った苦みの強いラガーで、柑橘系ホップの香りが口腔一杯に広がり、強い苦みがガツンと来るといいます。
で、実際の感想は、tropicalなfruit(マンゴー?)を想起させる猛烈のな香りがとても良い(これは凄い)。そして、citrusとfruityのストーム。とても凄い仕上がり。sweetも有る。フィニッシュはbittertで締まる。ベースにあるジワジワくるbitterが最高のビール!アルコール分は5%。


いやー、今回のイベントでチョイスしたビールは、総てが総て大当たりでした。

クラフトビールって、ホント、いいものですね


2014年12月31日水曜日

Sodium Dispersionの新展開

今年の春(増税前)にヨドバシAKIBAに行ったときに入った居酒屋のメモです↓

-芋蔵BARメモ-
-RATING- ★☆☆☆☆
-REVIEW-
先付け (320 JPY)は、おかわり自由の塩ダレキャベツ。漬け物tasteでしんなりとしている(★★☆☆☆)。おかわり自由とはいえ、たいして旨くなくて、食いたくないものを320円で押し付けられるのは不愉快。
で、注文した料理は蛍イカの沖漬、菜の花の天ぷら。
蛍イカの沖漬 (330 JPY)は4杯のホタルイカの上にカブのスライス、さらにその上に生姜が乗っている。少し生臭さがあるも、厭な感じではなくfresh (★★★☆☆)。
そして、菜の花の天ぷら (480 JPY)は、はっきり言ってしょぼい。全然旨くない (★☆☆☆☆)。
とまあ、料理はイマイチだったけど、焼酎の品揃えには目を見張るものがあります。その焼酎からチョイスした大石のロック (500 JPY)は鉄板の旨さでした(★★★★★)。
あと、天ぷら食べたときにモルツ中瓶 (620 JPY)を合わせてみました。ボク的に瓶ビールはモルツ推しなので、この点は評価しています。

月曜の7時過ぎくらいに入店して、全然混んでなかったんですが、菜の花の天ぷらの提供が異様に遅くて、この店のオペレーションってダメダメじゃね?って思いました。


閑話休題


こんな文献を読んでみました↓

Evaluating a Sodium Dispersion Reagent for the Bouveault-Blanc Reaction of Esters
J. Org. Chem., 2014, 79, 6743-6747.

新しいsodium dispersionをBouveault-Blanc還元に応用し、その効率を大きく改善できたというお話です。

Conventional Method of Bouveault-Blanc Reduction

反応は金属表面で起こるため、金属が良く分散していることが重要だそうで、in situでディスパージョンをつくる際、高速撹拌が重要になるといいます。通常、金属ナトリウムを小片にカットしたものが使用されますが、そういった古典的手法だと再現性と安全性に問題があるそうです。
また、反応は加熱下で行われるようですが、高温はClaisen縮合や加水分解といった副反応を加速させます。
低温下での反応も可能なようですが、その場合、EtOH/NH3溶媒系かNaKの使用が必要となります(やりたくないです)。

This workですが、本報で著者らは、粒径5-15 μm(high surface area)のNa-D15という名前のsodium dispersionを調製し、これをBouveault-Blanc還元に応用しています。

Na-D15は自然発火性がなく、大気中、シリンジやピペットで取り扱うことができます。さらに、Na-D15は工業的生産が既に確立されているそうです(市販されていて、Pentagon Fine Chemicals Ltdが売ってるそう)。

そして、Na-D15をBouveault-Blanc還元に適用してみると、0℃でも反応が進行するという高活性さでした。で、最適条件はこちら↓

16 examples, 73-98%

Na-D15のアドバンテージは↓

(1) Na-D15は4.5 eq.の使用だけで良い(4 e- reductionなので実質1.125 eq.)
(2) 基質一般性が高い (ArF, ArCl, ArOMe, ArSMe, ArNH2, 孤立オレフィンがあってもオッケー)
(3) マイルドな反応条件
(4) 通常のBouveault-Blanc還元でみられる副反応を抑制
(5) Na-D15は取り扱い易い

といった感じです。

また、本論文における最大スケールは25 mmol scale(0.5 mmol scaleと比較して収率に大きな変動なし)なので、ちょっとしたサンプルワークには十分使えるんだろうと思います。

ところで、金属ナトリウムを用いた類似反応にアシロイン縮合があります。で、アシロイン縮合に関する日本語wikipediaのページをみてみると、

「アルカリ金属のディスパージョンはPTFE(テフロン)と激しく反応するため、PTFE皮膜の撹拌子の使用は避ける」

って書いてあるんですけど、その辺りはどうなのかな?っていう一抹の疑問が残りました。0℃だったら大丈夫なのか?そうなのか?情報が欲しいです。

以上、二流大出のテクニシャン(研究補助員)のメモでした。


Annual Income 2014


テレサ•リズボン(ロビン•ターニー)大好きなコンキチです。

THE MENTALISTのSeason 5をみたんですが、とってもよかったです。

J. J. ラローシュのタッパーの中身が明かになったり、レッド•ジョンの正体が大分絞られてきたりと、クライマックスに向けて準備が整ってきたのではないでしょうか。Season 6がとても待ち遠しいです。


閑話休題


2014年の年収(給与収入)はこんな感じになった中流真っただ中のコンキチです↓


世間では名目賃金が上昇しているというのに、年収減で悲しい気持ちでいっぱいです。
(基本給とボーナスは増えたけど、残業大幅に減らしたから仕方ないのですが)

ところで、民主党が下野して以来、ほぼ一本調子のアゲアゲ相場で、皆様におかれましてはそこそこウハウハしていることと推察致します。おそらく、これは俗にいう"バカでも儲かる相場"なんだろうと思います。だって、ど素人のコンキチでさえ200万近く儲かりましたから(税金を考えると軽くブルーになりますが)。

a) 民主党政権下での円高•不景気政策の終焉
b) 日銀が2%のインフレ目標達成するまで金融緩和するという円安要因
c) アメリカ経済の回復とQEの出口戦略
d) GPIF関連報道

まともな知能があれば、どう考えても、ドル買い/円売りと米国株買い、あと短期的には日本株買っとけば儲かることが万人にまるっとまる分かりな感じでいっぱいだったじゃないですか。

で、こういった"バカでも儲かる相場"が出現すると、所謂資産運用でこの後の人生をまっとうできるぜなんて考えて、専業投資家を志向する人も出てくるんだろうと思います。だって、会社行って働かなくても生活できるんだからウハウハですよ。通勤時の満員電車や、アホな上司•同僚からの解放、自由な時間というパラダイスが待っています。

ボク的には専業投資家になる気も才能も全くありませんが、そんなに専業投資家ってパラダイスなんでしょうか?とても疑わしいです。

ということで、コンキチの給与収入を基に、専業投資家になることの合理性を考えたいと思います。

例えば、ボクの2014年の給与収入を基に考えてみると

給与収入 885万円
社会保険料 113万円
所得税 56万円
住民税 50万円

で、可処分所得はざっくり666万円になります(実効税率25%)。

仮に、

税率20%
運用利回り(好意的に)年率10%
国民年金保険料 15,250×12=198,250円

で、夫(本人)に加えて無職妻と子供2人の世帯を想定して、どんだけ儲ければ同等のキャッシュ•フローがGETできるかざっくり勘定してみると税引前で960万くらい必要で、資産が9,600万円くらいないといけないと思います(多分、国民健康保険料が65万円くらいかかると思う see http://5kuho.com/html/keisan.html)。しかも、会社勤めだと企業年金(退職給付制度)や福利厚生(健保組合が健全なら人間ドック受診の補助とか、+αの給付があったりとか、まあ他にもある)の補助あるので、専業投資家は既に持っている1億を年率10%で運用しても(税引前で1千万稼いでも)まだ割が合わないと思います(例えばオレの場合、保険診療内だったら、1レセプト2万円/月が上限になるから、生命保険の負担が軽減される)。

ボク的には運用利回り10%をコンスタントにたたき出す人って、相当運用が上手で、殆ど存在しないと思います。こういったことを鑑みると、凡人は専業投資家になってはいけないという真理っぽいものが浮かんできます。要は、資産運用(財テク)に現を抜かすよりも、人的資本(お勉強)に投資した方がよろしいんだろうと。


ということで、

社畜に幸あれ

という気持ちで2015年を迎えたいと思う、二流大出のテクニシャン(研究補助員)でした。

それにつけても、パトリック•ジェーン(サイモン•ベーカー)って、最高にセクシーでクールだよね






2014年11月25日火曜日

カップリングでニトリルつっこんでみました (田辺三菱製薬)

今年のまだ寒い時期(増税前)に久しぶりに上野藪そばに行ったんですが、鉄板の旨さでした。そのときのメモです↓

-上野藪そば総本店メモ-

-きつねそば (850 JPY)-
-RATING- ★★★★★
-REVIEW-
蕎麦はかなり細い。大分柔らかくなっているが、心地よい食感が残っていて、噛のが楽しい。雑味がなく根底にひそんだ力強いbodyを感じる蕎麦。
ツユは全体的に少し辛めの締まった味で、酸味が特徴的。といって、濃いわけではなく、むしろ薄めと思うんだけど、味が足りてないわけではく、蕎麦にmatchした上品なツユと思った。
具にはお揚げと葱が浮かんでいる。油揚げは薄く、oilyさを感じさせない上品かつ充分な旨味のあるお揚げに仕上がっている。そして、葱がとても旨い。心地よい甘味がたまらない。温蕎麦の一つの完成形なんだろうと思いました。

-揚げぎんなん (690 JPY)-
-RATING- ★★★★★
-REVIEW-
表面がやんわりoily。肉厚で凄くジューシーなプリップリな銀杏で、ホクホクする。かかっている粗めの塩がまた旨い。fresh, juicyで滋味深い味。絶品の域と思いました。

-ヱビス中瓶 (650 JPY)-


何度行っても良い店です。


閑話休題


こんな文献を読んでみました↓

Practical and Scalable Synthesis of a Benzonitrile Derivative via Palladium-Catalyzed Cyanation with Potassium Ferrocyanide
Org. Process Res. Dev., 2014, 18, 693-698.

田辺三菱製薬のプロセス改善の報告です。

まずはじめに、下に示すようなベンゾニトリル誘導体のメディシナル •ルートを開発しました↓


そして著者らは、このメディシナル •ルートに対して、二つのドローバックがあると指摘します。

一つ目は臭化アリールからニトリルに誘導するまでのステップ数の多さで、二つ目は、極低温条件です。これらの問題点を改善するために、著者らは臭化アリールの1段階でのシアノ化を試みます。で、最初に試した条件はこちら(Weissman's conditions)↓


"CN"ソースであるK4[Fe(CN)6]は安価で、食品添加物としても使用されている無毒な物質で、 全てのシアニドが反応に関与するようです。要は、いいヤツです。それにも関わらず、製造スケール(企業化)での報告が僅かしかないのは、シアニドは潜在的な触媒毒であるため、一般的にシアニド源を溶かさない反応条件が求められ、これがスケールアップを難しくしているそうです。

あと、上記schemeの条件で反応を行うと、88-100%コンバージョンで、ホモカップル体が最大0.53 area%副生して、これの除去が困難だそうです。ついでに、XPhosは特許で保護されています。

ということで、クロス•カップリングによるシアノ化の条件検討を進めていきます。

その結果↓

a) スクリーニングの結果、リガンドはP(o-tol)3がベスト
b) DMAc-toluene混合溶媒。
触媒の失活は、高濃度の"CN"ソースの存在下、Pd(0)が酸化されて[ArPd(CN)3]-, [HPd(CN)3]-, [Pd(CN)4]2-といった不活性種の形成によってもたらされると考えられる。また、"CN"ソースにK4[Fe(CN)6]を用いた反応で、Pd(CN)4]2-がゆっくりと形成するという報告があります(J. Am. Chem. Soc., 1998, 120, 8527.)。貧溶媒にトルエンを用いることで、"CN"ソースの濃度を低減を試みた。トルエンの効果は明確ではないが、期待通りに働いた。また、トルエンrefluxは溶存酸素の脱気効果が期待できるかもしれない(Org. Process Res. Dev., 2014, 18, 246-256.)。
c) K4[Fe(CN)6]•H2Oの物質移動が律速
d) 溶存酸素の影響によって再現性が低下
e) magnetic stirringによるK4[Fe(CN)6]•H2Oのすりつぶし効果が顕著。市販品を砕いてimpeller stiringで反応を行っても効果なし。43 vol% PhMe in DMAc中では、100% DMAcより粒径が大きい。overhead stirringで<43 vol% PhMe in DMAcであれば、K4[Fe(CN)6]•H2Oの粒径の大きさに問題なさそう

といったことが分かってきました。

で、最適条件です↓
160 kgスケールに量上げしても、トルエン-DMAc混合溶媒の組成を調整することで、満足いく収率と純度に仕上げることに成功しました。

めでたしめでたしと言いたいところですが、ボク的には微妙な気持ちもします。確かにステップ•エコノミーは非常に優れていると思いますが、クロス•カップリングでシアノ基を導入する反応は、少なくともこの基質に関しては、ちょっと気難しい反応のような気もします。

メディシナル•ルートのn-BuLiを使った極低温反応は、教科書的にはマイルドなコンディションで実行できるGrignard試薬に置き換えることが可能なはずです。一瞬、モルホリンユニットを持つ基質ではGrignard試薬の調製が難しいのかなとも思いましたが、下記Grignard試薬が市販されているので、問題はなさそうです。


クロス•カップリングでシアノ基導入はチャレンジングな試みで、それを制したのは素晴らしいと思うけど、オレだったら、きっとGrignard試薬を使うと思います(原価計算したわけじゃないから、なんともいえないけど)。でも、サンプルワークでは積極的に使ってみたいかな

以上、二流大出のテクニシャン(研究補助員)のメモでした。