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2011年11月12日土曜日

Aromatic Cation Activation (4): CyclodehydrationのためのCyclopropenium Cation Activation

先日、映画「ステキな金縛り」を観てきたんだけど、最高にイイね
主演の(ボクの大好きな)深津絵里が最高にキュートで良いです(この髪型にグッときました)。(個人的な)最大の見所は、ふかっちゃんの金縛りシーン(ホント秀逸な演技)。

オレって10年くらいプロセスやってたせいか、豪華絢爛な映画よりも、こんな映画が好きです。三谷(関連)作品はそこそこ観てますね。例えば↓












閑話休題


今年上半期に読んだ文献のメモです↓

Cyclopropenium-Activated Cyclodehydration of Diols
Org. Lett., 2011, 13, 740-743.

Lambert等はこれまで、アルコールの塩素化カルボン酸の塩素化Beckmann転位に自身の開発したAromatic Cation Activationを適用してきましたが、今回はジオールのCyclodehydrationによる環状エーテル合成に応用しています(10 examples, 81-95% Yield)↓

(X=OMs, in situで3,3-ジクロロ-1,2-ジフェニルシクロプロペンを発生させます)

従来のジオールのcyclohydrationの問題点には、選択性の欠如、過酷な反応条件、調製が面倒な試薬の使用、いやらしいバイプロの生成といったものがあるようです。

で、今回、著者等が開発した方法だと、穏和な条件下、高収率、高選択性で反応が進行します。また、メシル化された化合物は生成せず(基質: 1,4-ジオール、1,5-ジオール、1級アルコール)、α-ヒドロキシエステル、ベンジル保護された1,2-ジオール、ニトロアルコールを基質に用いた場合でも、β脱離することなしに反応が進行します。

あと、2-hexen-1,6-diolを基質に用いると、SN2'型の生成物が得られます↓



それから、フェノール性水酸基でもオッケーで、クロマンを合成できます↓



最後に、グラム・スケールでの反応で実用性をアピール↓

(Ms2Oのみだとno reaction。Ms2O, Et3N, 12 hで18% yield)


個人的に、機会があったら使ってみたい反応です。ちなみに、Ms2Oじゃなくて(COCl)2でシクロプロペノンを活性化するとSN2率が甘くなります。


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