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2024年1月30日火曜日

Soba_Colle 13 (ソバコレ13)

ども、やっぱりお蕎麦が好きなコンキチです。
新蕎麦が出揃ってこなれてきた時季に攻めたお蕎麦のメモです↓

ENTRY 121   文殊 (visited Dec. 2023)

-たこ唐揚げそば (650 JPY)-
-RATING- ★★★★☆
-REVIEW-
立ち食い蕎麦界屈指のクオリティを誇る文殊の温蕎麦の上に乗った具は、たこの唐揚げ、ほうれん草、玉子、葱と具沢山。
揚げたてでアツアツのたこの唐揚げは、フレッシュ感があり、軟らかくて弾力あって咀嚼感が良いです。気のせいかもだけど、衣に味付いてるような気がしました。



ENTRY 122   翁庵 (上野, visited Dec. 2023)
住所:台東区東上野3-39-8 

-お酒 (550 JPY)- 
-REVIEW- 
熱燗にしてもらったです。 この時季だけど、枝豆がお通しだったです。 


-油揚甘辛煮 (400 JPY)- 
-RATING- 
-REVIEW- 
濃い味の甘辛で酒が進む。お揚げはしんなりソフトタッチ。短冊状に切り出されていて、フグ刺しを食べる様に何枚かまとめてすくって食べるのが良いです。キリッとした味のお醤油も添えられていて味変が楽しめます(味が濃くなるけど)。 あと、ワサビ(ホースラデジッシュメインだと思う)が物凄く良く合う(ワサビ、フレッシュでけっこう美味しい)。 


-ねぎせいろ (850 JPY)-
-RATING- 
-REVIEW- 
蕎麦から立ち昇る芳潤な甘い爽やかな香りに胸がときめく。しなやかで少し角の立った細身の蕎麦の喉越しは最高。そして、僅かに穀物様の旨味。 
つけ汁は甘くしっかり辛い。
具に烏賊天も入ってるんだけど、油感はあまり感じず、キリッとした味に仕上がっている。葱美味しいし、丁度いい食感と味わいのゲソがホント美味しい。
リピート必至の旨さ。


ENTRY 123   明神下 蕎麦 おしん (神田明神下, visited Dec. 2023) 
住所:千代田区外神田2-8-2 

-幻鷹 (徳島) 純米吟醸 (720 JPY)- 
-RATING- ★☆
-REVIEW- 
綺麗な吟醸香で桃やミルキーな香味。
サラリとした甘さで後味スッキリ。 
いかにも吟醸といった酒質で美味しい。 
蕎麦味噌はウェットでとろける食感で、高貴な香味。 





-じゃこ胡瓜 (550 JPY)- 
-RATING- 
-REVIEW-
胡瓜の上に焦がしてカリカリになったジャコが振りかけたやつ。
瑞瑞しい胡瓜とパリパリしたジャコの食感と旨さの凝縮したローストフレーバーのマリアージュが凄くいい。 
ジャコは塩味がついてるけど、胡瓜との量とのバランスを考えてお塩をちょい足しして食べるのが良し。 


-瓶ビール (700 JPY)- 
赤星の中瓶。 











-野菜天せいろ (1,750JPY)- 
-RATING- 
-REVIEW- 
お蕎麦からは、なんとも言えないパワフルな香り。派手な香味はないけど、力強い味わい。超極細麺で、それ故、軟らかいんだけど、ちゃんとキックがある。 
ツユは鰹節様の香り強く、シックな味わいながらしっかりとした辛さ。 
そして、蕎麦とツユの相性は感動的で、当然旨いわけ。 
天ぷらは超薄衣。サクッと食感で、油のいい匂い。ちょっぴり甘い匂いもする気がした。
天タネは、ヤングコーン、椎茸、インゲン、蓮根、南瓜、薩摩芋。
お塩は良くすり潰されていて粒子が物凄く細かい。
野菜は全て躍動感を感じる旨さ。中でも南瓜と薩摩芋は秀逸。
南瓜の甘く超絶ふっくらとした食感は新食感。
サツマイモに至ってはウェットでトロリとした舌触りと蕩けるような甘さで完全にスイーツ。


ENTRY 124   言問やぶ (向島, visited Dec. 2023)
住所:墨田区向島1-11-1

-日本酒 (立山 本醸造) (600 JPY)-
-REVIEW-
ぬる燗。
うん。日本酒って感じ。







-鴨南せいろ (1,000 JPY)-
-RATING- ★★★☆☆
-REVIEW-
平打ちの蕎麦からは濃厚な穀物様の甘い香りで、味わいも匂いから想像する通りの甘味。表面がツルッとしていて、少しもっさりとした咀嚼感。
つけ汁は鴨の脂の染み出し感は軽微で、ライトめの味わいもキリッとした辛さがあるが、少し弱いか。全体的に味噌汁っぽい不思議なテイスト。
鴨はソリッドで値段相応な質感も、悪くない。


-日本酒 (金婚 純米酒) (600 JPY)-
-RATING- ★★★★☆
-REVIEW-
冷酒。
甘・辛・酸のバランス良く、普通に美味しい。







-カツ煮 (700 JPY)-
-RATING- ★★★★★
-REVIEW-
安いし特別にいい食材という雰囲気でもないと思うんだけど、調理のレベルが高いからか、相当旨い。
衣の食感とカツの一体感、嫌味のない脂、やや淡白めのカツの味わい、お出汁の味付けの濃淡(塩梅)さとか、調和感がハンパなくって、普通に凄く美味しい。


ENTRY 125   神田まつや (神田須田町, visited Dec. 2023)
住所:千代田区神田須田町1-13


-ビール 大 (935 JPY)-
赤星をセレクト。











-焼鳥 (塩) (990 JPY)-
-RATING- ★★★★★
-REVIEW-
久しぶりに"塩"で食べたけど、やっぱ塩も旨いね。
ふっくらした食感が心地よく、落ち着いた旨味をシンプルに楽しめる。
初めから薄めに塩味がついてるんだけど、追い塩すると味が引き締まります。
あと、レモンと辛子は鉄板の相性。



-冬至そば ゆずきり 大 (1,760 JPY)-
-RATING- ★★★★★
-REVIEW-
神田まつやの冬至の週の風物詩。ゆずきりです。
爽やかな柚子の程よい甘苦な香味が最高。鮮やかな黄色い蕎麦は目も楽しませてくれる。
少しモチッした食感のお蕎麦の啜り心地の素晴らしいこと。
ツユに付けて食べると、柚子の香味がパワーアップ。
今期のゆずきりもとっても美味しかったです。


ENTRY 126   ふかがわ翁 (森下, visited Dec. 2023)
住所:江東区常磐2-12-12 RR tokiwa 1F

-富貴 (燗酒) (800 JPY)-
-RATING- ★★★☆☆
-REVIEW-
とびきり燗(かな)でかなり熱い。
甘味があって、さらっとした辛さ。べたついてなくて普通に美味しい。
うん。燗酒って感じ。


-鴨ざる (数量限定) (1,800 JPY)-
-そばの半量追加 (400 JPY)-
-RATING- 
-REVIEW-
細身の蕎麦からは豊潤な甘い香り。それから少しグラッシー(grassy)。味は無味に近く、吸い付く様なもちっとした食感で喉越しががいい。
つけ汁は甘辛のしっかりボディで、焼いた鴨から滲み出たのであろう焦げたフレーバーと脂感がとても美味しい。
鴨の他の具材は、葱、三ツ葉(だと思う)、柚子皮、キノコ(?)。
鴨(多分、合鴨)はマイルドな味で、肉厚かつ軟らかく均質度が高い。
キノコは不思議な食感。
あと、柚子皮がいいアクセントだったです。



-深川蒸留所クラフトジン FUEKI (1,000 JPY)-
-ソーダ割 (100 JPY)-
-RATING- 
-REVIEW
ジュニパーベリーの深い香味に加えて、爽やかな柑橘の香りがやんわり漂って美味しい。
ボタニカルはジュニパーベリー、パクチー、柑橘類、青紫蘇、生姜、ヒバを使ってるようです。



ENTRY 127   江戸蕎麦手打處 あさだ (浅草橋, visited Dec. 2023)
住所:台東区浅草橋2-29-11

-菊正宗 樽酒 (850 JPY)- 









 

-季節野菜天せいろ (1,600 JPY)- 
-RATING- 
-REVIEW- 
蕎麦からは甘く力強い穀物様の香り。密度が高く少しもっさりした歯触り。
明るい色合いのツユはあっさり系のスレンダーな味わいながら、ちゃんと辛く旨味がある。 
で、蕎麦をツユに付けて啜ると甘みが強まる。
山葵は鄙びた感と爽やか感のあるタイプ。 
天ぷらは、さつまいも、ごぼうチックな野菜、蓮根、舞茸、玉葱、南瓜、椎茸の七品(だったかな)。
油のいい匂いがする薄衣を纏ったお野菜がフレッシュで美味しい。
天つゆで頂くんだけど、個人的には塩で食べたかった。



ENTRY 128   神田 尾張屋本店 (神田須田町, visited Dec. 2023)
住所:千代田区神田須田町1-24-7 

-ビール 大ビン (サッポロ) (770 JPY)- 
黒ラベル。 


-地鶏のやきとり (940 JPY)- 
-RATING- 
-REVIEW- 
甘じょっぱい濃いいタレで、それがいい。
 鶏肉は抑揚のある食感で美味しい。
 酒が進みます。 



-ねぎせいろ (940 JPY)-
-RATING- 
-REVIEW- 
細身喉で越し良くしなやかな食感の蕎麦からは甘いもっさりとした香り。 
つけ汁は甘辛濃いめでいいね。 
烏賊のかき揚げがツユにつかっていて、厚めの衣がツユを吸ってるんだけど、これがなかなか悪くない。
あと、プリっとした淡白な烏賊が濃いツユとマッチして美味しい。


ENTRY 129   日清食品×神田まつや  (31 Dec. 2023)


-鶏南ばんそば (希望小売価格 278 JPY (税別))-
-RATING- 
-REVIEW-
今季で7年目の季節限定ロングセラーカップソバ。
麺、スープ、具のレベルが総じて高いのに加えて、アラフィフのオッサンの胃がもたれない!
前作まではゆず七味の小袋が付いてたんですが、今回から"特製かえし"に変わりました。
ボク的に前の方が良かったですが、何はともあれ年越しそばはこれでキメッ!


ENTRY 130   蕎麦29東京 (東京駅, visited Jan. 2024)
住所:千代田区丸の内1-9-1 東京駅 改札内 八重洲中央口

-肉つけそば (1,000 JPY)-
-RATING- 
-REVIEW-
田舎蕎麦を想わせるフェイスも、蕎麦の香味はあまり感じられず。但し、ボディの強さを感じさせる味わい。角が立っていてしなやかで、喉越しが良く歯切れもいい。
ツユは甘・ピリ辛で、冷やし中華テイストな酸味があって、蕎麦との相性良し。
具材はたっぷりの豚肉と、白髪葱、白胡麻、刻み海苔、刻み葱。
薄切りのお肉のシャワシャワした食感が、蕎麦と一緒に啜るとちょうどいい。
あと、白胡麻の香味が迸っていて、イイネ。
別にお皿に添えられた生卵をぶっかけて混ぜ混ぜすると、神味変!卵由来のテールノートが映えます。
新感覚の蕎麦と思いました。



やっぱ、美味しい蕎麦食うと多幸感でいっぱいになりますね。
ビバ!お蕎麦!


過去のメモはこちら↓


2024年1月25日木曜日

イオン交換クロマトグラフィーの世界へようこそ。

やっぱり居酒屋大好きコンキチです。
日本堤にあるお店で一杯やったときのメモです。

-丸千葉 memo-
住所:台東区日本堤1-1-3

-大ビール (650 JPY, visited Aug. 2019)-
サッポロ、アサヒ、キリンから選べる。
赤星をセレクト。

-しめさば (600 JPY, visited Aug. 2019)-
-RATING- ★★★★★
-REVIEW-
やんわり薫る優しいお酢の匂い。
軟らかく、しなやかで可愛らしい食感。 
脂々してないピュアーで綺麗な脂。 
今まで食べた”しめさば”の中で一番旨いかも。 
お醤油はキリッと締まった香味豊かなしっかりした綺麗な辛口。 何も付けずに食べて凄く美味しいピュアーな味。 お醤油をちょっとがけチョンっていう感じで付けて食べると、お酢のニュアンスがアップすると共に、鯖の味に深みが出て良いです。 
あと、大葉の香味豊か。


-かつ煮 (700 JPY, visited Aug. 2019)- 
-RATING- ★★★★★
-REVIEW-
衣はカリッと軽やか。柔らかい良い匂いの出汁を吸って軟らかくなった部分(衣)も旨く、両者にコントラストも楽しい。 
かつはソリッドな部分がメインで、しっかり噛み締めて食べるタイプ。淡白で美味しい。 
それから玉子の少しだけトロッとした食感が素晴らしく絶妙。 
あと、お出汁を擦った玉葱のシャックとした食感が良いです。 


-にごり酒 (330 JPY, visited Aug. 2019)-
-RATING- ★★★★☆
-REVIEW-
ザラッとした舌触り。
そして、サラッとした甘さとけっこうシックな旨さ。 







-あさりぬた (500 JPY, visited Aug. 2019)-
-RATING- ★★★★★
-REVIEW-
ウェット感大で流動性の高い味噌ダレは、比較的スレンダーな甘さ。 
あさりは身がプリプリで気持ちいい弾力。
そして、味が濃い!ジューシー!
 肉厚の葱はとってもフレッシュなんだけど、ちょっと硬いのが少し気になる。 
で、あさりと葱のコンボが最高のマリアージュ。 


-日本盛 徳利 小 (350 JPY, visited Aug. 2019)- 
熱燗にしてもらう。 


-うなぎきも 2本 (450 JPY, visited Aug. 2019)- 
-RATING- ★★★★★
-REVIEW-
ブリンプリンな食感と滋味深いフィッシーフレーバー(fishy flavor)がとてもいい感じ。そして、強烈に苦み走っている(ガツンときてこれが堪らない)。 
タレは締まった甘さと、キリッとしたお醤油系のしっかりとしたボディの落ち着いた味で旨い。
日本酒に合わせて最高。 


-牛もつにこみ (550 JPY, visited Mar. 2020)-
-RATING- ★★★★★ 
-REVIEW-
これはとっても旨い!
 滋味深く、旨味リッチなお醤油仕立て。 
モツはとても軟らかく、適度な(心地よい)噛み心地。 味も良く染み込んでいる。 
もつ以外の具は、蒟蒻、牛蒡(?)、絹豆腐で、ツユの染み込み具合は軽微。 
東京五大煮込みに勝るとも劣らない旨さ。 


-ハムカツ(1)、カキフライ(1)、アジフライ(1) (visited Mar. 2020)- 
-RATING- ★★★★★
-REVIEW-
ハムカツ(500 JPY)を注文したら、お姉さんに「(ハムカツだけ)4枚になっちゃいますけど、他のと変えられますけど」と言われたので変更してもらったです。
油のいい匂いがして、軽やかに揚げられている。サクサクの衣は油の重さを全く感じない。 
ハムカツはしとりしたハムの旨さ。 
カキは香味強いくこれはポイント高い)。、プルプルの食感。
アジはふっくらとした身で、これもとても旨い。 
とってもアツアツで提供され、衣もイガイガしてなくて良いです。
味付けは、ブルドックの中濃ソース、タルタルソース、カラシ、レモン。 
つけ合わせは、トマト、山芋、ブロッコリー、キャベツ 。


-ケンビシ (550 JPY, visited Mar. 2020)-
雪冷え~花冷えくらい。
豊潤系でいいネ。 


-いかしおから (250 JPY, visited Mar. 2020)-
-RATING- ★★☆☆☆
-REVIEW-
意外と普通。
フレッシュ感をそれ程感じず。 
酒粕感ある。
甘辛仕立て。 


 

-なの花からしあへ (350 JPY, visited Mar. 2020)-
-RATING- ★★★★☆
-REVIEW-
菜の花は茎が太めでフレッシュ。なので、食感がダイナミック。
塩味控えめで、カラシはピリッと丁度いい按配。
トップに戴くかつおぶしが香味豊かで、全体の味を一段高いところに押し上げる。 




 
-大ビール (700 JPY, visited Oct. 2023)-
やっぱり赤星をセレクト。
やっぱ、値上がりしてるです。









-くじらさしみ (800 JPY, visited Oct. 2023)-
-RATING- ★★★★★
-REVIEW-
冷凍だと思うけど、食感最高。
軟らかくてピュリュっとした形のある食感。
薬味なしでそのまま食べると、僅かに野趣的な味わい。それでいて、ピュアな滋味深さ。
薬味(ニンニク、生姜)を付けて食べると、クサミが消えてよりピュアな味わいに。美味。


-カキフライ (700 JPY, visited Oct. 2023)-
-RATING- ★★★★★
-REVIEW-
カキ(4)→カキ(2)、アジフライ(1)にしてもらったです。
油は軽やか。衣サクサク。
カキの身は滋味深い味。
アジはふっくらしていて味が濃い。
調味料は、レモン、からし、中濃ソース、タルタルソース。
何も付けずにそのまま食べて美味しいんだけど、調味料のどれを付けて食べても全部合う。


-ポテトサラダ (350 JPY, visited Oct. 2023)-
-RATING- ★★★☆☆
-REVIEW-
ポテサラの他に、カニカマ、ブロッコリー、玉葱の千切り、トマトなどが添えられていて賑やかで、普通に美味しい。





-菊正宗 (480 JPY, visited Oct. 2023)-
-REVIEW-
樽酒がグラスで出てくるのかと思ったら、こっちでした。
こいつは、けっこう甘いね。









-あさりぬた (500 JPY, visited Oct. 2023)-
-RATING- ★★★★★
-REVIEW-
あさりも、(多分)葉にんにきもたっぷり。
あさりは身がふっくらしていて美味しい。
(多分)葉にんにくは、軟らかく、ちょいゴワゴワな食感がいい(ちょっと水っぽいのはご愛嬌)。
酢味噌がマイルドで程良く甘くて美味しい。


-白ハイボール (480 JPY, visited Oct. 2023)-
-REVIEW-
所謂チューハイ。
プレーンな味わいで、レモンを浮かべてキリッ。







あと、ここのホール担当のマスターは、めっちゃ気さくでホスピタリティー大です。


閑話休題


流行ってるぜーオリゴ核酸。
核酸医薬品は従来の医薬品では標的にできなかったRNAをターゲットにできるのが大きなウリであり、今後の期待大と言われています。 
2020年のマーケットサイズは0.5兆円と各種モダリティ中で最弱ですが、市場は急拡大中で、2030年まで年率約17%と他の創薬モダリティに比して高い成長が見込まれています。
(因みに、他の医薬品の市場規模は、ペプチド医薬品: 3.2兆円、抗体医薬品:16兆円、低分子医薬品:48兆円、タンパク質医薬品: 6.4兆円)。

そんなこんなで、核酸医薬品のCDMO分野は日系の化学メーカーの進出が近年加速しているそうですね。

日東電工:2011年にAvecia Biotechnology(現Nitto Denko Avecia)を数十億円規模で買収。核酸医薬品としては世界最大規模の製造拠点を米国に所有し、グローバルトップシェア。

味の素バイオファーマサービス:独自の液相合成技術AJIPHASE

住友化学:ガイドRNAの量産技術を確立。

といった具合です。

最近ではSYNCREST(https://www.syncrest.com)という一見外資系かと見紛う名前だけど、大塚化学と横河電機が昨年設立したジョイントベンチャーもオリゴ核酸のCDMO事業に参入しています。

ハイこんな感じで、お金の匂いがするからか、核酸医薬品はイケイケの様相を呈しています。ちょっとカッコよく言うと、群雄割拠なんじゃないでしょうか?(知らんけど)

ところで、一昔前のオリゴ核酸関連論文を読むと、精製は逆相クロマトグラフィーが主流でイオン交換クロマトグラフィーは分析ユースのオプション的な感じで記述されていましたが、今では実製造の精製はほぼほぼ陰イオン交換クロマトで行っているという話を聞きます。何でも、逆相の5-6倍程度のせれることが出来て効率が良いとか。

ということで、オリゴ核酸の分離・精製に威力を発揮する、おそらく多くの有機合成化学者には馴染みの薄い陰イオン交換クロマトグラフィーについてメモしてみようと思います。

まず分離のメカニズムですが、イオン交換クロマトグラフィーは電荷の違いを利用した成分の分離法で、固定相に吸着させたイオン性の化合物を移動相の塩濃度を上げてやることで溶出させていくのが基本です。所謂、塩グラジエントですね。島津やCytivaのウェブサイトが分かりやすいと思うのでリンクを貼っておきます↓

電荷の違いが基本の分離モードなので、オリゴ核酸の陰イオン交換クロマトグラフィー における主な分離メカニズムは、核酸そのものの長さによるチャージ、すなわちリン酸基の数になります。リン酸基の分だけバリバリに負電荷があるので、鎖長が違えばリン酸基の数も異なりその分だけ電荷が異なるので陰イオン交換クロマトグラフィーによる分離が有効になるのでしょう。

一般的に固定相には四級アンモニウム塩が使用され、緩衝液にはNaOH水溶液やTris・HCl水溶液、溶出に使う塩はNaClやNaClO4が一般的なんじゃないかと思います。

それでは以下に、グーグル先生に教えてもらったオリゴ核酸に特化した分離Tipsを具体的にメモっていきます。

a) ポアサイズ:数個-200塩基 は1000Å 、それ以上(例えば数千塩基) は4000Åが有効。
ただ、ノンポーラスの方が拡散が少なくなのでピークがシャープになると言いますね(分析ユースで有効と聞きます)。逆に分取では負荷量を稼げるポーラスカラムが効率良い。
b) 溶出力:NaClO4はNaClの2-3倍大きい。
c)  PS型はPO型よりも酸性が高いため、アニオン交換モードでの保持が大きくなる。
d) 高pH条件で、S化オリゴ(PS型)と酸化不純物(PO型)の分離がよくなる。
e)  pH 11-12 の NaOH により二次構造が壊れ、シャープなピークを得られる。
f) 昇温により二次構造が壊れ、シャープなピークを得られる。
g) RNAはNaOH系での分解に注意。高pHと高温を組み合わせは特に危険。

h) オリゴヌクレオチドの鎖長が長くなるほど負電荷が増加し、効率的に溶出するためにより高い塩濃度、より高い pH が必要にある場合がる。
i) 緩衝液は20 mM Tris・HCl (pH 8.1)より、10 mM NaOHにてオリゴヌクレオチドのピークが良好。 
j) カウンターイオンとして使用する塩は、NaClよりNaClO4を用いる方がピークテーリングが抑えられる。 
k)  移動相のpHが8未満の場合、核酸はそれぞ れ一つずつチャージを持ち、これに伴い核酸の全体的なチャージも増え、陰イオン交換による保持が強くなる。
l) 移動相のpHが8から11.5になると、GとT(RNAの場合はU)に結合している互変異性の酸素がオキソアニオンになるため、GとT(U)の含有量に比例して チャージがさらに増加し保持が強くなる。


とえあえず、今回Google先生に教えてもらったことは以上です。
っていうか、CytivaとかAgilentとかYMCとかのサイトに書いてあったんですけどね。

どうですが、あなたも明日からオリゴ核酸CDMO企業でイオン交換クロマト使ってバリバリ分析したくなりませんか?

と言いつつ、オリゴ核酸CDMOはアグレッシブ過ぎる気がするんでボクは勘弁と思う二流大出のテクニシャン(研究補助員)の、イオン交換クロマトメモでした。