昨年夏、鰻刺しを喰いにいったときのメモです。
←店は埼玉県は松伏にある川昌っていうお店です。
-川昌 memo-
注文したのは、うな刺、うなぎのスモーク、甲州シュールリー、会津娘 一火。うなぎのスモークは新しい味の発見だっが、再度食べたいという欲求にかられるほどではなかった。うな刺は鮮烈で旨いんだけれども、ここの店のものは上品さに欠ける。それから、和食とのマリアージュが好評の甲州ワインが、意外にもうなぎと全く合わず少なからずショックを受けた。会津娘 一火はすっきり甘め系のそこそこ旨いお酒。接客はお世辞ににも上等とは言い難く(っていくか落第)、従業員の再教育が必要と思いました。
はっきり言って、ボク的には川昌よりも静岡県は片瀬白田駅近くにある「うな瀬」っていうお店の方が美味しいと思いました。
-うな瀬 memo-
ちなみに、うな瀬では(当時)「うなさし」(1,250円)と「うなぎ寿司」(1,500円, 8貫)を食べたんですが最高でしたね。軽く昆布〆めしてある気がした「うなさし」を一枚すくってポン酢につけて口の中に運んでいくと、淡白でフグを想起させるコリコリした噛みごたえのある感触がとってもいい感じ。カレイの縁側に似た濃厚な脂の触感と味の広がりが、真剣泣かせます。川昌のものよりも上品です。
「うなぎ寿司」は、ご飯と鰻の量のバランスがベストマッチで食べられるというのが良いと思います。でも、酢飯との相性はあまり良くないのかなという印象(酢飯の酸味が控え目な気がした)。
閑話休題
日経ビジネスDigital PLUSの1月23日版の「外食 低価格路線だけでは頭打ち 新規顧客獲得の競争が熾烈に」という記事に、リンガーハットはヘルシー志向の女性客を意識した新業態店「リンガール東京」を出店した。というのがありました。
まあ、昨年の12月17日をもってリンガーハットはリンガール東京からとっくに昔に撤退しており(半年もたなかった)、元のリンガーに戻ってるんですけどね♥
ところで、リンガール東京についてこんなブログ記事があって、メニューは女性を意識したとみられるヘルシー路線でしかもローボリュームっぽいです。
ここでコンキチは、愛読書であるラーメン発見伝とラーメン才遊記を思い出しました。
ラーメン発見伝 によると、若い女性をメインターゲットにしたラーメン開発のコンペにおいて、ヘルシー志向のラーメンが(低カロリー、脂控えめ、塩分控えめ)、豚骨ラーメンに惨敗しました。つまり、若い女性が好きな食べ物は「コッテリ・しょっぱい・辛い・ボリュームたっぷり」で、若い男性と一緒。基本的に若い人間は男女関係なく脂と刺激とボリュームを求めていて、女性が良く言う「アッサリ好き、少食、ダイエットに気を使っている」というのは実態ではなく"願望"だといいます(フィクションだけどね)。
また、ラーメン才遊記によると、高級住宅街のハイソな奥様をターゲットにして、上品な味付けで少なめなボリュームのオシャレなラーメンを開発したそうですが、客(ターゲットのハイソな奥様)の入りは芳しくなかったそうです。理由は、高級住宅街でダイエットとかに励んでそうなハイソな奥様は、普段けっしてドカ食いなどはしないが、それゆえに時にはガッツリ食べて満足したいから上述したラーメンは物足りなかったというもの。最終的には、上品かつボリューム感溢れコッテリした商品を投入することで解決しました(フィクションだけどね)。
これらの寓話はいずれもフィクションだけど、なかなか示唆に富んだ話ではないだろうか(石神秀幸が強力している)。東証一部上場企業の飲食店、しかもちゃんぽんとはいえラーメンに酷似した商品をメインで取り扱う企業が、まんがみたいな失敗をしてしまうという現実にボクは失笑を禁じ得ません(実際の閉店理由は定かではないけれど、ちゃんぽんのヘルシー路線は実は、女性にニーズには合致していないというのが原因とボクは断定しています)。
それにつけても、リンガーハットって相変わらすその経営ポリシーがよく分かんない会社だとなあ。昔バイトしてたときは、(はっきりいって不味い)ラーメンにまでメニューを多角化(多悪化)して、ほどなく撤退したし、その後も、低価格路線を志向したり、低品質のまま値上げしたりしたり、主力のチャンポン麺の質を下げてみたりとチグハグなことばっかりしてる気がします。ちなみに最近では、野菜たっぷりちゃんぽんの導入で業績が改善傾向にあるようだけど、麺類の基本は"麺"の旨さでしょう。具でごまかす戦略はいかがなものかと思います(でもこれで売り上げが伸びてるらしいですね)。
あと、日経ビジネスDigitalもとっくの昔に閉店した店なのに、「出店した」とかいう記事を書くのはいかがなものかと思いました。
ちなみに、ボクのリンガーのイチオシメニューは長崎皿うどんです。
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2012年2月1日水曜日
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