-熟成光麺 (730 JPY) memo-
-RATING- ★★★☆☆
-REVIEW-
麺は中くらいの太さで軽くウェーブしている。弾力に富み、プッツリと切れる。芯が中心に僅かに残っている感触で、歯切れが心地よい。スープはしっかりした粘度を感じる濃厚クリーミーな豚骨醤油。臭みは殆どなく、上品な仕上がり。麺とスープの相性も良い。具は、焼豚、メンマ、ネギ、味付玉子。味付玉子以外は具が貧弱な感じ。
食べ進むうちに単調な感じになる。ファーストインプレッションは★★★★☆。トータルの完成度は★★★☆☆。ボクは同じフロアにあるCHABUTONの方が好きだな。
閑話休題
こんな論文を読んでみました↓
Al(OtBu)3 as an Effective Catalyst for the Enhancement of Meerwein–Ponndorf–Verley (MPV) Reductions
Org. Process Res. Dev., 2012, 16, 1301-1306.
Meerwein-Ponndorf-Verley (MPV)還元の話です。
MPV還元において、最も一般的に使用される試薬はAl(OiPr)3ですが、通常、配位子交換は遅くAl(OiPr)3をたくさん使う必要があるそうです。
ということで、そういった問題点を改善する試みがなされていて、これまでに、二座配位アルミニウム試薬 (Angew. Chem. Int. Ed., 1998, 37, 2347-2349.)やアルキルボラン試薬(Bull. Korean Chem., 2002, 23, 1051.; J. Org. Chem., 1985, 50, 5446.)、ランタノイド試薬 (Eur. J. Org, Chem., 2004, 2863.; Tetrahedron Lett., 1991, 32, 2355.; J. Org. Chem., 1984, 49, 2045.)といったインプルーブメントが報告されています(あと、総説→Org. Process Res. Dev., 2006, 10, 1032-1053.)。
TFA-Al(OtBu)3という系で反応速度をUP↑させるという報告がありますが(TFAが配位子交換を触媒すると推測される)、この方法ではアルドール縮合を抑制できないそうです(J. Org. Chem., 1977, 42, 826.)。
で、ベンズアルデヒド、アセトフェノン、(S)-CMKに対してMPV還元を試してみたところ、Al(OiPr)3に較べてAl(OtBu)3で劇的な反応速度の向上が確認されました。ちなみに、(S)-CMKはジアステレオ選択的の還元され、どっちを使っても(S, S)/(S, R)=99.4/0.6。
(反応条件→Al(OR)3: 50 mol%, Solvent: 2-PrOH, Starting material concentrations: 0.166 M, Temp.: 40 or 50˚C)
さらに(S)-CMKの還元においては、Al(OtBu)3の添加量を5 mol%まで減らしても高効率で還元が進行することが分かりました。
そこで、なぜAl(OiPr)3とAl(OtBu)3で効率に劇的な差が出るのかについて、著者らはその会合状態の違いにより説明しています。
Fig. Structure of the dimeric Al(OtBu)3 and tetrameric Al(OiPr)3
(Exchangeable ligands are shown in blue)
ベンゼン中、Al(OiPr)3は四量体、Al(OtBu)3は二量体として存在することが知られていて(J. Am Chem. Soc., 1963, 85, 2318.)、2-PrOH中でも会合状態が同様であれば、Al(OiPr)3の六価のAl中心は配位に関与できず、架橋イソプロポキシユニットの立体障害により、tBuOの方がリガンド交換し易いと思われます(架橋アルコキシ基はリガンド交換し難い)。
古典的な反応でも、突き詰めれば改善(イノベーション)の余地はあると言うことを教えてくれた論文と思いました。
Tweet
0 件のコメント:
コメントを投稿