「Super Freakonomics」の感想メモの続きです。
ズバリ、よかれと思ってやったのに逆効果になっちゃたよという事例が紹介されています↓
a) 障害を持つアメリカ人法 (ADA)
障害を持つ被雇用者を差別から守るために作られた法律。
結果→雇い主は最初から障害を持つ人を雇わなくなり、障害を持つアメリカ人の仕事が減っている(障害を持つ人がろくに仕事をしなくても、罰を科したり解雇できなくなることを懸念した)
b) 絶滅の危機に瀕する種の保存に関する法律
所有する土地が絶滅の危機に瀕している生物にとって住み良いかもしれないと思う→大急ぎで木を切り倒し、自分の土地を対象生物にとって住みにくい環境にする
c) ゴミ回収代金をゴミの分量に基づいて決めるようになった政府
ゴミの分量に応じて回収代金が高くなれば、ゴミ低減のインセンティブになると考えた
結果→
・ゴミ袋をパンパンになるまで詰め込む(シアトル・スタンプ)
・森に不法投棄(ヴァージニア州シャーロツヴィル)
・食べ残しをトイレに流す→下水道がネズミで溢れる(ドイツ)
・ゴミ処理税を導入→裏庭でゴミを焼却する家が急増し、環境・公衆衛生上の問題(アイルランド)
d) 旧約聖書に残るユダヤの法律
債権者は安息年(7年ごと)に債権を放棄しなければならない
結果→安息日のすぐ後にお金を貸して、5年目と6年目に貸し渋る(定期的な貸し渋りが発生)
ちなみにこういう善かれと思って逆効果っていう事例が最近の日本にもありましたね♥(確信犯的にやってるのかもしれないけど)
そう、貸金業法改正や派遣法改正です。
see http://researcher-station.blogspot.jp/2009/09/blog-post_23.html
改正貸金業法と改正派遣法に施行による悪影響の定量的な評価っていうにがよくわかんないけど、それらの悪影響が社会問題化していることがメデイアで数多く報道され、ちょっぴり硬派な漫画でもネタにされたりなんかしたと思います。しかも、この二つの法律は、上述した障害を持つアメリカ人法 (ADA)と旧約聖書に残るユダヤの法律の例と酷似していると思うんですが、どうでしょうか。
こういった法律をつくる人達の多くは俊才だ(多分)。日本では、東大、京大をはじめとする旧帝大や、私学の雄である早慶出身者が多数だ(多分)。そして、他国の過去の事例なども存在していて、歴史に学べば「善意でいっぱいの法律が逆効果を発揮する」事例は激減するはずと思うんだけど、必ずしもそうはなってないと思います。
で、その原因っていうのは、おそらく↓
バカな国民にも分かり易いパフォーマンスをしとかないと選挙でアピールできないから、とりあえず善意を全面に出した法律つくって弱者の味方のアピールしときますか。結果は逆効果かもしれないけど、バカな国民はそんなのきちんと検証しないからカンケーネー
っていう感じの確信犯なんだろうなと思う二流大出のなんちゃって研究員の夏休みのつぶやきでした。
つづく.....
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