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2023年3月21日火曜日

選挙はもう死んでいる

ドモ。居酒屋大好きコンキチです(ボクはボッチなので、基本一人呑みです)。
日本でもコロナ死は仕方がないねという空気が醸成され、社会的には完全にコロナ禍を乗り越えましたね。今後、再流行して過去最大の死者数が積み上がったとしても、もう後戻りすることはないと思っています。
医療が逼迫して医師や看護師のフィジカルやメンタルがきつくなっても、彼ら彼女らは社会の勝ち組なので、僻み根性大好きな国民性からして大衆にとってはそんなの関係ねぇんだと想像します(残念だけど仕方ない)。
発表される感染者数も大分減ってきて、社会全体が弛緩した雰囲気に包まれています。感染には気をつけつつ、ボクもそろそろ本格的に居酒屋活動を再開しようかと思い、プレコロナの優しい時代に行った居酒屋に想いを馳せています。


-かどや (visited Nov. 2020) memo-
 
住所:墨田区向島5-30-6 

total 2,300 JPY 

-お通し (ca. 350 JPY)- 
-RATING- ★★★★★
-REVIEW- 
鶏の煮込み。
具は鶏肉、お豆腐、葱、玉子。 
マイルドで旨味が濃厚。 






-東一 純米生酒 (300 JPY)-
-RATING- ★☆
山田錦。精米歩合は64%だと思う。 
老香りとまではいかないけど、それに似た香味でボディ強い。 
甘めの芳醇旨口系。
提供温度は雪冷え。 




-マグロ脳天刺身 (300 JPY)-
-RATING- ★☆
-REVIEW-
キリッとした中に甘味を感じるお醤油。 
脳天刺は型のある軟らかさの食感が絶妙。
赤身ライクな部分と上品な脂のバランスが良い。 
若干メリハリにかける味か。 




-白子ポン酢 (300 JPY)-
-RATING- ★☆
-REVIEW-
外側は硬めで締まったシックな味わい。 
中身はほぼほぼスープ状。 
もみじおろしとの相性は抜群。
 僅かに魚くささ。





-うまソーダ (450 JPY)-
ホワイトホーズハイボール(ダブル) 











-えびす寿 (300 JPY)-
-RATING★☆
-REVIEW-
燗をつけてもらう。 辛口。
アルコールの匂いが鼻につき、 味がしっくりしていない。 
ひやにしておけば良かったと後悔。 





-あん肝ポン酢 (300 JPY)-
-RAING- ★★★★★
-REVIEW-
マイルドな味とチーズケーキのような食感。 
クリーミーでフレッシュ。
全くフィッシー(fishy)さを感じない。 
素晴らしい味。




このお店、安いのに旨い。コスパ高い。
もっとプライシング高くしてもいいんじゃないかと思うクオリティと思いました。


閑話休題


ボクは人非人なのでどこが問題なのか分かんないんだけど、"集団自決"発言で話題の成田悠輔氏の著書「22世紀の民主主義 選挙はアルゴリズムになり、政治家はネコになる」を読んでみました。

この本では現行の民主主義(民主制)が如何にダメであるかを謳っています。

例えば、我が国で若者の投票率が上がれば政治が変わるなんていう話をよく耳にしますが、そんなことは全然ないそうです。なぜなら若者は超マイノリティーだから。

今の日本人の平均年齢:48歳くらい
30歳未満の人口:26%。
全有権者に占める30歳未満の有権者の割合:13.1%
21年の衆議院選挙における全投票者に占める30歳未満の投票者の割合:8.6%

著者は、仮に若者の投票率が上がって60~70代と同じくらい選挙に行くようになっても、超超マイノリティの若者が超マイノリティになるだけと喝破しています。

しかも、日本の若者の投票先は高齢者の投票先とほとんど変わらず、20~30代の自民党支持率は、60~70代とほとんど同じかむしろ高いんですってね。

即ち、若者たちが選挙に行ったところで選挙結果は変わらないのです。

それから、一般意思の汲み取り機であるはずの選挙の網目が粗すぎるという問題点を指摘しています。選挙では、与党vs.野党、保守vs.進歩といった的外れな謎の二択を迫ることしかできず、世界各地で選挙ハックされ放題だと。

著者は次のように述べています。
『今の選挙民主主義の欠点は、「あらゆる論点にみんなが意見を持つ」という無理ゲーな建前が適用されていることだった。 現在の複雑すぎる社会では、政治家が経済や医療や軍事などあらゆる課題を理解して適切な判断を下すという建前には無理がある。それを言っちゃおしまいなので、人間たちが大問題についてそれっぽいことをまくしたてるテレビの政治討論を倦怠感とともに眺めている。』

つまり、選挙とは無理ゲーであって、最早死んでいると言っても過言ではないでしょう。バカ過ぎます。バカ丸出しです。

著者が自民党の片山さつき・参議院議員と話したとき彼女がボソッ「小選挙区は仕事をすると票減りますよ」と漏らしたそうです。
政治家も現行の選挙システムや有権者をバカだと考えている証左じゃないかと思います。

選挙システムがバカ丸出しなためだからか、今世紀に入ってからの20年強の経済をみると、民主主義的な国ほど、経済成長が低迷しつづけていると言います。 平時だけではなく、コロナ禍の(2020-2021)にも民主国家ほどコロナで人が亡くなり経済の失墜も大きく、リーマンショック(2008-2009)でも危機に陥った国はことごとく民主国家だったと。

ところで、著者は控えめに言ってもグダグダな現行の民主主義(民主制)への処方箋を三つ提示しています。

(1) 民主主義のインプルーブメント (制度設計の改善)
(2) デモクラシー・ヘイブンの創設
(3) 数十年から百年単位のスパンでみた無意識データ民主主義によるビックなインプルーブメント 

の三つです。

"民主主義のインプルーブメント (制度設計の改善)"は、成果指標に紐づけた政治家への成果保証の導入やガバメント・ガバナンス(政府統治)、定年制の導入、UI/UXの改良(電子投票など)が提案されていますが、既存の選挙で勝って地位を築いた現職政治家がこうした選挙制度改革を行うのが無理そうなのは明らかとも述べており、まず無理筋でしょう。

"デモクラシー・ヘイブンの創設"は民主主義を見捨てて外部へ逃走する新国家独立運動で、具体例は、公海を漂う新国家群(シーランド公国 (1961-)、ローズ島 (1968-1969年))や、独立運動、集団移住による既存自治体の乗取り(Wild Wild Country, 1980s)、デジタル国家等挙げられますが、正直パッとしません。既存の民主主義国家より優れているという気もしないし、そこに内包できる人員の制限もありそうです(ローズ島はイタリア海軍に爆破され、Wild Wild Countryはバッドエンド)。まぁ、無理でしょう。

"無意識データ民主主義"は著者の本命で、インターネットや監視カメラが捉える会議や街中・家の中での言葉、表情やリアクション、心拍数や安眠度合いといった民意データに加えてGDP・失業率・学力達成度・健康寿命・ウェルビーイングといった成果指標データを意思決定アルゴリズム(問題を解決するための手順をコンピューターのプログラムとして実行可能な計算手続きにしたもの)にかけて、オートマティックに総体の民意を政策に反映させるテクノロジーなんだと思います。バカな政治家や愚民に阿る政治家とか利権大好きな政治家が要らなくなるなるので良さそうな気がします。
アルゴリズムによって勝手に政策を決められることに強い違和感を抱くかもしれませんが、歴史を千年遡って武士や農民たちにアンケートをすれば、今のような全国選挙ですら荒唐無稽で採算度外視の暴挙だと答えるにちがいないわけで、百年単位のスパンで考えれば実現可能性は相当あるというのが著者の考えです。ただ、今を生きる我々はその恩恵に与ることはことは皆無ですね。

ということで今のところ選挙制度は死に体で、多くを期待できるものではないですね。
朝の駅頭で顔を売るためだけに「おはようございます。いってらっしゃい。」を鸚鵡のように繰り返す候補者には辟易を通り越して虚しさを感じますし、中身が空っぽだけど見てくれのいい国会議員や知事がチヤホヤされるのにも飽きました。
なのでボクは(市長選以外は)投票所に行くことはもうありません。時間の無駄なので。腐れた為政者選出システムにおける一個人の希薄な一票の価値なんてほぼほぼありませんから。コスパとタイパが悪過ぎます。
ボクも若い頃はかかさず選挙に行ってましたが、それで何が変わったかというと、日本が凋落して自分が歳食っただけでした。
選挙に行くくらいなら、美味いもの食べたり運動したり本を読んだ方がましだという言葉を諺にして欲しいくらいです。日本では投票は権利なので、その権利を放棄しても全然問題ないです(実際、罰せられないし)。

どうですか、みなさんも選挙に行くのやめてもませんか?
っていうか、政治にフルコミットするほど暇ですか?
あと、オーストラリアは義務投票制で罰金(ボクは一票の価値だと思ってます)が二千円くらいで投票率90%以上って知ってますか?
でもまぁ、みんなが選挙に行くのをやめてボクの一票の相対的な価値が十分上がったら、投票所に足を運ぶかもしれません。

クソ長い国会中継をコンプして、さらに県政や市政をチェックしてる人ってどんだけ〜って思う二流大出のテクニシャン(研究補助員)の無責任選挙メモでした。

2022年12月28日水曜日

バカは自分がバカであることに気づいていない。なぜならバカだから。

お蕎麦大好き。ラーメン大好き。要は麺類大好きコンキチです。
三軒茶屋にちゃんぽんを食べに行ったときのメモです。

-長崎 (visited May 2022)-
住所:世田谷区三軒茶屋2-15-1 

-長崎ちゃんぽん (800 JPY)- 
-RATING- ★★★☆☆
-REVIEW- 
スープは塩テイストチッチで、所謂ちゃんぽん様の風味は薄い。 
平打ち気味の麺のコシは皆無でフニャフニャ。
正直、ボクが知ってるちゃんぽんじゃない。 
はっきり言って、スープも麺もいまいちなんだけど、両者の弱-弱のバランス感が良い。
このちょい貧弱スープにアルデンテのちゃんぽん麺だったら合わないと思うんだよね。 
具は、豚肉、キャベツ、もやし、海老、烏賊、木耳、薩摩揚げ、浅蜊、蒲鉾とたっぷり(これは嬉しい)。


閑話休題


ボクが愛読している橘玲さんの本「バカと無知」の備忘録(感想メモ)です。
本書は「言ってはいけない」、「もっと言ってはいけない」に続く"シリーズ"の続編に位置付けられるんだろいうと思います(三部作?)。
刺激的なタイトル通り、パブリックなシチュエーションで話したら眉をひそめられるような内容ですが、それだけに的を射た内容なんじゃないかと思います。

では雑感です↓

(1) 進化適応環境的に人間はネガティブニュースにセンシティブ。
原始時代は猛獣とかの外敵の脅威にさらされていて、楽観野郎はあっという間にやられてしまうので、人はネガティブなニュース(殺人、不祥事、戦争etc.)に興味津々なのです。
チープなワイドショーがなくならないのは、こんな事情があるんでしょうね。

(2) "正義"はエンターテインメント
人間は上位者に正義の鉄槌をくだして追い落とし、下位の者にマウントとるのがお好き。これは、集団内での地位や性愛を確保するために必要な特性なので仕方ないのですが、性格悪いですね。 
有名人の不祥事批判を簡便に出来るスマホ(SNS)はインスタントな快楽製造機なわけで、まさに正義マン必携のインターネット・マシーンになっています。 

(3) ボランティアはマウントのテクノロジー
ボランティアを施す人は、ボランティアを受ける人に対して上位になるので、実質マウントしているのと同じです。
特にファションでボランティアしている人はマウントとって気持ちよくなりたいだけなのかもしれませんね。

(4) ポリコレ棒、ブンブン
巷で言われているポリコレは、本来意味すものではなくてキャンセルカルチャーになっていて、ポリコレ棒振るいすぎて生き辛くなるらしいです。バカ過ぎる。 
生物学的性差さえも認めないのが、(間違った)リベラルであり(間違った)ポリコレなんだけど、これが主流派のようで、生物学的に男性の選手が女子の大会に出場して無双するとか終わってます(https://finders.me/articles.php?id=2468)。
その割には性差に由来する残滓が残りまくりです、看護師とか肉体(体力)差を伴わない男女別競技(女流なんたら)とか。
それから、あらゆる社会で殺人犯は圧倒的に男性が多いそうです。

あと、 シリコンバレーの企業では、黒人やヒスパニックの従業員が少ないんだそうです。
さらに、黒人でも「黒人=危険」のステレオタイプをもつといいます。
このことは、人種間で知能に差があることを示唆していると思うんだけど、知能の差異に言及するのはポリコレ的に超絶ご法度です。仕方ない。でも、人種間の身体能力の差異に言及するのはオールオッケーなのは不思議です。 

(5) ダニング=クルーガー効果
バカは自分がバカであることに気づいていないそうです。なぜならバカだから (ダニング=クルーガー効果) 。痺れますね。
そして、賢い人はバカの過大評価に引きずられて間違った選択をしてしまう (平均効果) というから恐ろしいです。そして、ボクも多分バカ。 
イノベーションで重要なのは、多様性のある高い知能をもつ者たち。要は、バカは排除しなければいけないのです。

(6) ネトウヨ
ネトウヨは「日本人」であることしか誇れるものがないんですってね。寂しい人たちなんですね。ヨシヨシ。

(7) いじめ
いじめ問題の本質は、学校という逃げ場のない空間に同世代の子供達を監禁するという、進化の歴史ではあり得ない「異常な文化」が原因だとか。救えない。そして無くならない。 
いじめ問題は古典的な問題なんだけど、全然なくならないし、教師や教育委員会は力一杯隠蔽したり、存在しないことにしようとしてますね。学校空間において"いじめ"は絶対にあってはならないものなので、そうなるのでしょう。そもそも、いじめ問題を明らかにしても、「お前の監視下でいじめ起きたからマイナス・ポイントな」って感じで評価下がりそうで、インセンティブ働かなさそうです。
まぁ、大人の世界でも"いじめ"があるんだから、子供に"いじめ"ゼロを課すのは無理なんじゃないでしょうか?
"いじめ"が起こるのを前提とした制度設計が必要と思いますね。

 (8) 現代社会は知能によって分断されつつある
差別の本質は人種や民族のちがいではなく、"しるし"によるカテゴリー化。要は、オレたちか、オマエらか。そして、現代社会は知能によって分断されつつある。仕方ない。 
アメリカの分断もシリコンバレー vs. ラストベルト的な雰囲気を醸し出しているし、まぁ、なるようになるしかないですね。

(9) お金は大事だよぉ。
お金があれば煩瑣な仕来りを気にしなくてもよくなり(ベタな人間関係からの解放)、快適な自由を謳歌できるわけです。 ボクは社会不適合者なので、よくわかります。 
なので、コミュ障・陰キャな人は、頑張って勉強して、いい大学に入学して、いい会社に入社してお金を稼ぎましょう。
それから、職場の構成員の知的レベルも重要と思います。
ボクは三ヶ月くらい工場で働いたことがあるけど、休憩時間とかの話題がパチンコとか風俗(ソープランド)とか下世話な噂話とかが多いです。ボクも下ネタや他人の噂話は嫌いじゃないけど、辟易するレベルでしたね。
一応、ボクは研究やってるので周囲の人たちはほぼほぼ院卒(博士、修士)です。みんな道理が分かってるので、かなり平和な会社生活を送れています。モンスターな客と接する機会がないのも嬉しいですし、業者の人も丁寧に接してくれるのでいい感じです。
要は、勉強を頑張っていい会社に就職すると、職場にヤヴァイ人が存在する確率が激減すると思うんですよね(ボクの場合は、それほど勉強は頑張らなかったし、二流大にしか受かんなかったし、運がよかったですね)。

(10) 道徳の貯金箱
人間には道徳の貯金箱があって、善行をした後はちょっとぐらい悪いことしてもいんじゃね?という気持ちになり、逆に悪行の後は良いことをしようと思うそうです。
善行は貯金、悪行は借金なわけです。
返報生に似ていますね。


以上、過去作と重複する内容もけっこうありますが、徒然なるままに書籍「バカと無知」のボクの琴線ポイントを列挙し、ちょっとだけ独断と偏見に満ちた感想を書いてみました。
どうですか皆さん。人間に心根って全然清らかじゃないでしょ。
仮に清い心があったとして、それは自分自信に酔ってるだけのオナニーなんだろうと思います。
何はともあれ、ボクも含めた世界中のおバカさんに幸あれ!

 

2021年1月1日金曜日

ファクトフルネス 2017

だいぶ前にフラミンゴを見ながらピラフを食べたときのメモです。

-シーフードレストラン メヒコ 守谷フラミンゴ館 memo-
住所:茨城県守谷市立沢988-1

-カニピラフ(むき身)レディースサイズ (増税前で1,490 JPY)-
-RATING- ★★★★★
-REVIEW-
ご飯はツヤツヤでほんのり醤油の香り。メイン具材のカニのむき身は、もの凄く濃密なカニミソフレーバーを発していて、滋味溢れる味わい。カニの身はハラハラと解けて、心地よい食感を口腔内に残していく。
文句なく旨いね。



ピラプは文句なしに旨かったけど、それ以上にフラミンゴが凄かったです↓

フラミンゴ、楽しそうです。


閑話休題


2017年に邦訳本が発売された、(当時)流行っているぜー「FACTFULNESS」を読了したので、軽くメモってみたいと思います。


タイトルのファクトフルネス (factfulness)は、「事実に基づいて世界の現状を正しく見ること」という意味で、本書から「お前ら全然現実を分かってないから」ということを激しく突きつけられます。

冒頭、世界の情勢を概観する13のクイズ出題されるのですが、オイラは一個しか当たんなかったですね(シクシク涙.....orz)。そして、このクイズはボクだけじゃなくって、その筋の専門家といわれる知性の高い人たちも力強く間違えているのです。

なぜ賢いはずの人が目の前にある事実を間違って解釈する原因を一言でいうと、人は世界をドラマチックにみてしまうからだと本書で述べられています。この人の性質は脳の機能に原因があり、変える(行動変容する)のは容易ではありません。
(だだの星の集合を星座とかいって、無理筋の意味ずけするくらいだし)

それでは、ボク的な琴線に触れた箇所を独断と偏見によってピックアップしてメモっていきます↓

Factfulness 1   世界の人口の75%は中所得の国に住んでいる

2017年現在、世界の人口の75%は中所得の国に住んでいます。日本みたいな(一応)先進国に住んでいると、多くの非先進国は貧困に喘いでいると思いがちですが、そんなことは全くありません。

世界のおよそ70億人の人口(2017年現在)は、次の4つの所得レベルに分けることができます。

レベル1:1日2ドルで生活→10億人 (14.3%) 貧困層
レベル2:1日2-8ドルで生活→30億人 (42.9%) ここから中所得
レベル3:1日8-32ドルで生活→20億人 (28.6%)
レベル4:1日32ドル以上で生活→10億人 (14.3%)

レベル2の生活って貧乏人なんじゃねぇのって思う人もいるかもしれませんが、1950年代の西欧と同程度の生活水準なんだそうです。日本は(一応)先進国で世界的には裕福国家(レベル4)なので、レベル2の生活を相対的に貧乏人だと感じるかもしれませが、世界的には貧困ではないのです。

人には分断本能というグループを二つに分けなければ気が済まない本能があるそうです(二項対立)。なので、「金持ち」対「貧乏」という対立した構図はとても好まれるのでしょう。そして、裕福国家の住人は、後進国の貧乏人を慮ってカッケーという、優越感(見下し)と思いやりの心(但し、慮るだけ)に浸って自己陶酔しているんじゃないでしょうか。

人が二項対立させることが大好きだということは、日本人なら腑に落ちるんじゃないでしょうか。だって、勧善懲悪の善悪二元論時代劇が大好きじゃないですか。水戸黄門とか大岡越前、遠山の金さん、鬼平犯科帳とか、隠密同心とか、旗本退屈男とか、魔界転生とか、陽炎の辻とか.....etc. (ボクは大好きです)

みんな「金持ち対貧乏」、「良いか悪いか」。「正義か悪か」、「自国か他国か」といった対比がだぁーい好きなんです。

ところで、日本国内でも貧困問題がありますが、その「貧困」は「極度の貧困」ではなく「相対的貧困」です。解決できればした方が良いと思いますが、喫緊の課題ではないのでしょう。

こういった二項対立の罠に陥らないために、三つの注意すべきポイントがあると著者らは説きます。

「平均の比較」、「極端な数字の比較」、「上からの景色(上から目線)」の三つです。

さらにこうも述べています↓

統計を読み解く際には、「数値の差が10%程度かそれ以下である場合、その差を基になんらかの結論を出すことは慎重になるべき」であると。


Factfulness 2   世界の平均寿命はおよそ70歳

世界の平均寿命は72歳のようです(2017年現在)。ついでに、平均寿命が50歳を下回る国はないそうです。因みに、我が国の平均寿命は84.1歳(2017年)でしょうか。アフリカ大陸は他の大陸よりも平均寿命が短いですが、それでも65歳です。さらに、チェニジア、アルジェリア、モロッコ、リビア、エジプトのアフリカ北部沿岸に位置する5カ国の平均寿命は世界平均の72歳を上回っており、1970年のスウェーデンと同水準であるといいます。

上から目線の先進国の住人からすれば納得いかないデータかもしれません。もし納得できないのであれば、それは「ネガティブ本能」に基づいた「世界はどんどん悪くなっている思い込み」に取り憑かれているからかもしれません。

「ネガティブ本能」とは、物事のポジティブな面よりもネガティブな面に気付きやすいという本能で、この本能を刺激する要因があるといいます。

(1) あやふやな過去の記憶 (思い出は美化される)
(2) ジャーナリストや活動家による偏った報道
(3) 状況がまだ悪いときに、「以前に比べて良くなっている」と言いづらい空気

の三つです。

(1)は年寄りの懐古趣味と割り切ればオッケー。(2)はインターネットの普及によってジャーナリズムが嘘つきだっていうことが周知されてきています。(3)は空気を読まない力を身につけましょう。


Factfulness 3   2100年の子供の数は今と変わらない

2100年。世界の人口は110億人に達すると推計されています(国連調べ)。
人口爆発でヤヴァイィィィィィって思うかもだけど、そんなことはありません。人口爆発論者は直近の人口増のトレンドに対して安着に直線性(直線本能)を当てはめただけの愚か者なのです。例えば、人間の身長は成長期において直線的に増加しますが、それが終われば飽和して直線性は完全に失われます。人口問題もそれと同様だということです。

人口爆発の唯一の要因は人口の増加なわけで、人口が増加するためにはインプットが必要です。すなわち、子供が沢山生まれることが必要条件です。したがって、人口爆発を食い止めるのに最も効果的なのは、これ以上(のペースで)子供を増やさないことです。そして、すでに子供の数は横ばいになっています。

15歳未満の子供は、現在(2017年)世界に約20億人おり、国連の予測によると、2100年の子供の数は今と変わらず20億人だそうです。

そして、2100年の世界の総人口は40億人増えると推計されていますが、この期間に人口が増加するのは大人(15歳から74歳)が増えるからです。

それでは、以下に2015年から2075年に至る人口の推移(推計)をみてみましょう↓
(Download Gapminder’s slides, free to modify and use in any way you like!って書いてあったんで、好きに使わせてもらってます)

上のグラフなんですが、書籍「ファクトフルネス」の元ネタのWeb Siteの資料で、人型の絵が一つ当たりで人口10億人を示しています。

このグラフでは、子供(0-15歳)の人口は定常的に20億人であり、それがそのまま上の世代へとスライドしていくことが示されています。2030年に出現する10億人の大人(30-45歳)は、2015年に子供か若者だった人たちです。2060年にはどの世代も人口20億人になり、人口は殆ど変わらなくなります。2100年には世界の平均寿命が11年ほど延びて75歳以上の後期高齢者が10億人ほど増えて人口110億人に達します。これがどういうことかというと、シンプルに世界的に医療が充実して人が死ななくなったことを意味しています。2015年から2100年にかけて増えるであろう40億人のうち、30億人分は2015-2045年の子供世代が歳をとって大人になった分なのです。

ここでみなさんは疑問に思いませんか。なぜ0ー15歳の子供人口が定常的に20億人に抑えられて推移(飽和)するのかと。それは、貧困から抜け出した人々(数十億人?)が過分に子供をつくる必要がなくなったのです。すなわち、

a) (豊かになったので)もう、家庭の小さな農園で、たくさんの子供を働かせなくてもいい(経済的に豊かになったことで、労働力として子供が必要なくなった)
b) (医療水準の向上により)病気で亡くなる子供の分だけ、多めに子供をつくらなくていい

ということです。

さらに、親は子供に貧しい思いはさせたくないと考え、(高い収入の見込める)もっと良い教育を受けさせようと考えるようになります。良い教育を受けさせるのにはお金がかかります。教育に係る経済的な問題を手っ取り早く解決する方法は子供の数を減らすことです。

これらの要因に加えて、避妊具と性教育の普及によって家族計画が捗ります。

以上をまとめると、子供の死亡率が下がり、児童労働が必要なくなり、女性が教育を受け避妊について学び、避妊具を入手できるようになれば、国や文化にかかわらず、男性も女性も子供の数を減らし、そのぶん子供に良い教育を受けさせたいと考えるようになるということです。

要は、豊かになると人口増加を止まって飽和するのです。

× 「貧しい子供を助けると、人口はひたすら増え続ける」
○ 「貧しい子供を助けないと、人口はひたすら増え続けす」
です。

いま多くの親たちは、自らの判断で子供の数を減らしており、その傾向は世界中で見られています。そして、子供の数が減る前に必ず子供の死亡率も下がっています。

豊かな社会において少子高齢化は必然であり、その大きな流れに対して幾ばくかの税金を投じて抗うのは愚の骨頂と思います。そんなことより、教育(国公立大学)に投資してイノベーション人材や高度な技能を有する人材(高生産性・高賃金人材)を育成する方がよっぽどいいと思いますけどね(米百俵です)。そして、産業革命的な労働生産性の向上をはかるべきとボクは考えます。


Factfulness 4   子供の生存率の向上は病院外にある

レベル1やレベル2の国では、病院のベッドで医者が子供の命を救うことは比較的少ないといいます。わたし達レベル4の国(先進国)とは異なり、医療物資が脆弱で、その装備では病院を頼るまでに悪化した症状には対処できないというなんとも残念な状況なのです。
では、何がレベル1やレベル2の国で子供の生存率向上に寄与するかというと、それは「ベッド数」や「医者の数」ではなく、「地域の看護師や助産師」と「母親が読み書きできること」です。

具体的には、
(1) 訓練を受けた助産師が、母親を妊娠中から出産時までサポートする。
(2) 訓練を受けた看護師が、子供に予防接種を行う。
(3) 親たちは子供を寒さから守り、清潔に保つ。
(4) 子供が食べ物に困ることもない。
(5) 周りにいる人もきちんと手を洗う。
(6) 母親は、薬のビンに書かれている注意書きを読むことができる。
といった施策が重要で、特に母親の(教育水準の)影響が大きいといいます。

これらの施策がしっかりオペレートされることで、子供が重い病気にかからなくなり、生存率が向上するのです。

すなわち、貧困国に対する医療環境の改善で重要なのは、ハコモノではなく教育(初等教育、看護師教育)と予防接種なのです。

凋落傾向にあるアジアの某G7メンバー国にも見習って欲しいです。


Factfulness 5   EUは難民に厳しい

2015年、救命ボートでヨーロッパに向かおうとした4000人の(シリア)難民が、地中海で命を落としました。因みに、難民達が密輸業者に支払った金額は1,000ユーロ(ざっくり13万円前後)/人だったといいます。

悪徳密輸業者が"犯人"であるという結論が導かれそうですが、果たしてそうでしょうか?

まず、そんなに金持ってるのに、難民達はなぜもっと安全な飛行機やフェリーでヨーロッパに向かわなかったのだろうかという疑問がうかんできます。
EU加盟国はすべてジュネーブ条約に署名していて、条約に従えば、内戦が続くシリアからの難民には保護を求める権利があるはずです。それなのに、わざわざ陸路でリビアやトルコまで移動し、ボロボロのゴムボートで海を超える必要があったのでしょうか?
ちなみに、「トルコ-スウェーデン」、「リビア-ロンドン」の飛行機代は50ユーロもしません。

はい。理由は簡単で、難民たちはチェックイン窓口で、航空会社のスタッフに搭乗を拒否されたからです。

なんと、非道な犯人は密輸業者ではなく航空会社だったのでしょうか?

まあ、話はそんなに単純ではありません。2001年のEU指令が不法移民に対抗する手段を加盟国に与えているんですが、そこでは、航空会社やフェリー会社は入国許可書類のない人をヨーロッパに運び込んだ場合、母国に送り返す費用を全て負担することが定められていたのです。

ジュネーブ条約に基づいて保護を求める難民は例外とされていて、上記指令が適用されるのは不法移民だけです。でも、航空会社の搭乗窓口のスタッフがどうやったら一瞬で相手が真の難民か不法難民かを見分けることができるでしょうか?
ちなみに、大使館の難民審査には少なくと8カ月はかかるといいます。

EU指令は人道的で理にかなっているように見えますが、運用面がダメダメという好例です(米国のオバマケアみたいです see https://toyokeizai.net/articles/-/161060)。

(a) 費用負担リスクを回避するために、航空会社は難民を誰も搭乗させない。
(b) 難民がビザを取得するのがほぼ不可能=トルコやリビア大使館には、難民申請を処理するだけのリソース(人手)がない

ということです。

だからといって、どうして安全性を欠くゴムボート(救命ボート)を使ったのでしょうか?
これにも合理的な理由があります。
EUの方針では、到着したボートは没収されてしまいます。これは、ボートは1回しか使えないことを意味します。密輸業者にはちゃんとした船舶を使い捨てするほどの余裕はないので、まともな船を準備したくてもできないのです。

本書によると、ヨーロパ政府はジュネーブ条約に従って、厳しい内戦で引き裂かれた国の難民からの申請を受け入れ、保護していると極めて立派なことを宣っているそうですが、現実はお寒いかぎりのようです。

はっきり言って、EUの移民政策はジュネーブ条約を骨抜きにし、実際には密輸業者が支配する交通市場を生み出したのです。

このニュースはボクも記憶しているけど、当時、密輸業者は最低な悪の枢軸だと思って思考停止していました。でもそれは間違った認識で、利益追及のためとはいえ、生き残るための交通手段がシャットアウトされた難民たちに、粗悪とはいえ手段を用意した密輸業者は天使だったのかもしれないと認識を改めました。

報道機関はジャーナリズムとかいうわけわかんない社会正義を振りかざしてるくせに、センセーショナルな難民の大量死しか報道せず、その解決策には全く興味ないように思えます。

本書の著者らは、この現実が見えないとしたら思考停止しているか、相当ぼんやりしているに違いないと述べていますが、ボクは全く興味ないんだろうと思いました。彼ら彼女らの関心はニュース・バリューにしかないのだと。

     
Factfulness 6   ローマ教皇や中国共産党は無力である

避妊を禁ずる宗教は多いそうです。なので、避妊を禁ずる宗教を信仰している信仰心の厚い女性は子供の数が多いと予想できるような気がしますが、そんなことは全くないようです。
現実には、宗教と女性ひとりあたりの子供の数にはそれほど関連がありません。むしろ、子供の数と強く相関するのは前述した通り所得です。
どの宗教であっても、レベル1の極度の貧困層で子供の数が多いです。二大宗教で較べてみると、
   イスラム教:3.1人
   キリスト教:2.7人
で、たいした差はありません。

ローマ教皇は数代に渡って避妊具の使用をはっきり批判しているといいますが、カトリックが多数派の国の避妊具利用率が60%であるのに対して、その他の国の利用率は58%とだそうです。ローマ教皇の威光も、避妊に対してはあまり及んでいないようです。

これと同様なことがアジアの赤い某超大国様にも言えるようです。彼の国ではひとりっ子政策による人口抑制を試みてきましたが、それほど出生率に影響を及ぼしていない可能性が高いようです。
女性ひとりあたりの子供の数が6人から3人へと大幅に減ったのは、ひとりっ子政策の始まる前の10年間であり、ひとりっ子政策が実行された1979年から2015年の36年間に、女性ひとりあたりの子供の数が1.5人を下回ったことはなかったそうです(タイや韓国は1.5人を下回り、香港は1人を下回っています)。

やっぱ、出生率抑制に効くのは、豊かさのようです


Factfulness 7   中国様は悪くなぁ〜

環境問題の文脈で二酸化炭素(CO2)の排出量が俎上に載せられることが多いです。そして、国別排出量では、我らが赤いアジアの某超大国様がダントツで一番です。


でも、赤い超大国様は人口の多さもダントツです。人が多ければ経済活動が増えるので、それに伴って二酸化炭素の排出量が増えても仕方ありません。なので、ひとりあたりの二酸化炭素排出量を比較する方がより公平な気がします。


はい、ひとりあたりの二酸化炭素排出量のデータをみると、全く違った景色が見えてきます。
中国様の場合、二酸化炭素排出によって得られた便益の国民への分配が全然フラットじゃないかもしれませんが、国家というフレームワークでみた場合、中国様はそこそこ優秀な部類に入っていると言わざるを得ません。なので、中国様は悪くないのです(データが間違ってたらすみません)。むしろヤヴァいのは、我が国の親分(宗主国)である大アメリカ合衆国様です。


Factfullness 8   世界の中心はアフリカに移る

国連の今世紀末の人口予想です↓

アメリカ大陸:ほとんど人口が変わらない
ヨーロッパ大陸:ほとんど人口が変わらない
アフリカ大陸:約30億人ほど人口が増える
アジア大陸:約10億人ほど人口が増える

この予測の確度が高ければ、次の20年間で世界市場の中心は大西洋周辺からインド洋周辺にシフトするだろうというこです。数は力なりですから。ターゲットがマスマーケットなら、そうなるんだろうと思います。


Final Factfullness   なぜ賢い人もファクトフルネスを見誤るのか?

この本では、人が目の前にある事実を間違って解釈する原因は脳の機能(本能)にあるとし、残念な本能には、分断本能、ネガティブ本能、直線本能、恐怖本能、過大視本能、パターン化本能、宿命本能、単純化本能、犯人捜し本能、焦り本能などがあり、実例を挙げて例証しています。

でも、もっと需要なのは

社会科学では基礎の基礎になる知識でさえすぐに賞味期限が切れるので、積極的な知識のアップデートが必要である

ということなんだろうと思います(これも本書にサラッと書いてあった)。

正直、ボクの「地理」の知識は中学で止まっています。恥ずかしながら、最近までアメリカの人口は二億人程度だと思っていました(実際は3億3千万人くらいいる)。
社会を正しく解釈するためには、まず正しいインプットが必要だと痛感しました。でも、みんな忙しいよね。なので少なくとも、焦って(焦り本能)安直な結論にとびつくことは控えようと思いました。

以上、国内二流大出のテクニシャン(研究補助員)の"ファクトフルネス"メモでした。


2019年7月7日日曜日

リベラルな自民党、コンサバな共産党

東葛の盟主にして"千葉の渋谷"こと柏Cityでクラフト・ビールを呑んだときのメモです↓

-Cluster memo-

-De Dochter Van De Korenaar Bravoure Smoke Ale Half Pint (850 JPY)-
-RATING- ★★★★★
-REVIEW-
Alc. 6.5%。Smoke Beer。caramel color。
fresh, fruity, nutty, 甘く爽やかでrichでmellowな香味。焼いた果実のような味わい。濃蜜なコクでもの凄く旨い。




-柏幻霜ポークソーセージ Kashiwa Pork Sausage (700 JPY)-
-RATING- ★★★★★
-REVIEW-
かなり粗挽きで、弾力に富み噛み返しが凄い。野趣溢れるwild taste。適度な獣様のフレーバーが食欲をそそる。
勿論、ビールにBest Match!!!

クラフト・ビールってホントにいいものですね。


閑話休題


参院選が始まりましたね。駅頭の立候補者が一足早い蝉の声のようにウザイ今日この頃です。

ところで先日、橘玲氏の著作「朝日ぎらい よりよい世界のためのリベラル進化論」を読んだのですが、"「リベラル」と「保守」が逆転する不思議の国"という章がちょっと面白かったのでメモしてみます。

なんでも、読売新聞と早稲田大学の2017年の共同世論調査によると、世代によって政党のイデオロギーに対する認識が異なるそうです。こんな具合に↓

これはどういうことかと言うと、

a) 若者はむかしもいまも一貫して「リベラル」
b) かつて「リベラル」とされていた政党が右傾化した
c) 50代以上の高齢者にとってネオリベガ「右翼」で、40代以下の若者にとってオールドリベラルが「保守」

ということのようです。
もうちょっと具体的に言うと、年功序列・終身雇用チックな日本的雇用制度は、若いときの低賃金労働をキャリアの後半で取り返し、定年で満額の退職金を受け取ることで帳尻が合うように設計された雇用システムです。この雇用システム内において、定年まであと10年の50歳の人にとって、働き方を「改革」されるのは迷惑以外のなにものでもないということです。理論的に50歳とかは賃金高過ぎ(一般論です)なわけで、同一労働同一賃金とかいうグローバル・スタンダードかつリベラルな政策をかまされたら給料激減です。住宅ローンとか子供の教育費とかが嵩むのに、働き方改革なんていう「生活破壊」政策は頑強に拒絶するのが経済合理的な最適戦略です。
一方、所謂ロスジェネ世代(因みにボクもこの世代。若者ではないよね)はというと、高齢者の生活だけを守る「日本的雇用」なんてクソ喰らえでしょう。彼ら(とか、もっと若者)が望むのは、労働市場の「改革」(同一労働同一賃金とか)であり、高齢者の既得権の「破壊」なのです。

さて、現代社会は、人種間結婚、女性の権利獲得、同性愛の許容、動物の扱いなど、権利革命のさまざまな成果を挙げています。これらの成果を具現化してきたのは「今日の保守層」であり、「かつてのリベラル層」よりずっとリベラルになていることは間違いないと言います。先進国ではリバラルであることが当たり前なわけで、(一応)先進国ジャパンも(旧民主党以外の)政権担当政党は、郵政改革(小泉政権)、同一労働同一賃金(安倍政権、一応推進中)、女性が活躍する社会(安倍政権、一応推進中)、裁量労働の拡充(安倍政権、一応推進中)といったリベラルな政策を(一応)推進していて、はっきり言ってリベラルです。で、それに反対する政党っていうのは守旧派(保守)なわけです。はっきり言って、アンチ同一労働同一賃金と正規/非正規の身分制度を維持したい連合を頂点とした内ゲバ大好きな労働組合(UAゼンセンとかUAゼンセンとかUAゼンセンとか see https://www.mixonline.jp/tabid55.html?artid=65468)は、働き方改革なんて余計なお世話なんでしょう(多分)。そして、労組が支持母体な政党は働き方改革なんていうリベラルな政策にはアンチなのです(きっと)。

と言うことで結論は、

リベラルな自民党、
コンサバな共産党

あと、この本って朝日新聞出版から出版されてるんだよね。アカヒと揶揄される組織でも懐が深いというか、人材は一様ではないという証左かと思いました。
以上、二流代出のテクニシャン(研究補助員)の読書メモでした。


2019年1月5日土曜日

Poor Economics : セックスと制服と金持ちおじさん

夏に谷根千で流行ってるかもしれない根津にある居酒屋さんに行ったときのメモです。

-車屋 memo-

-活穴子白焼 (900 JPY excluding tax)-
-RATING- ★★★☆☆
-REVIEW-
薬味&調味料は柚子胡椒。柚子胡椒はかなり強力な濃い味。
穴子はぷりっぷり。注文してから捌いて焼いているようだ(なのでけっこう時間がかかる)。面白い味だけど、ボク的にはもっと硬くて締まった食感の穴子を塩(or 抹茶塩)と山葵で食べたかった。
柚子胡椒は強烈だけど、ぷりっぷりの大振りの穴子にちょっと載せて食べるとかなり良い。

-穴子天ぷら (680 JPY excluding tax)-
-RATING- ★★★☆☆
-REVIEW-
衣が厚くてゴワゴワしている。天つゆが付いてくるんだけど、これが"Hot"で驚いた。これは注目に値すると思う。Hot & Hotで合理的。
薬味は大根おろしとおろし生姜。塩で食べたかったので、お塩を持ってきてもらったんだけど、少し目の粗い塩(要は粗塩)で天ぷらにはイマイチ。ゴワついた衣は天つゆ仕様という気もする。

-鯖の一本寿し (1,000 JPY excluding tax)-
-RATING- ★★★★★
-REVIEW-
注文してから鯖を捌きはじめる(これに限らずお魚系はそう)。半身を全部使って9カットしたものが提供される。身には良い塩梅に塩を振っている。
ご飯はかなりネチョネチョしているが、これは良いネチョネチョ(こんなの初めて)。嫌な感じがせず絶妙な仕上がり。あと、ご飯には胡麻とゆかりチックなものが仕込まれている。
鯖自体の活きが良くて最高に旨い!

-生ビール (中) (600 JPY excluding tax)-

-萬歳楽 釼 山廃純米 (700 JPY excluding tax)-
-RATING- ★★★★★
-REVIEW-
原料米:五百万石 (晩植米)
原料米産地:石川県白山市
アルコール度数:16度
精米歩合:68%
仕込水:手取川水系伏流水
日本酒度:+8
酸度:1.8
アミノ酸度:1.5
雪冷えで提供される。
基本、鋭めの辛口で、根底に穏やかながら酸、甘、苦といった旨味がしっかり感じられる。芯の太さを感じさせる辛口に仕上がっている。
温度上昇に伴い、この"旨味"が強調される。
これは旨い。

-どぜうの唐揚げ (500 JPY excluding tax)-
-RATING- ★★★☆☆
-REVIEW-
美味しいんだけど、カラッと感がちょっと足りない。クセがなくて旨い身。穏やかながら、しかりしたbodyがある。


閑話休題


以前読んだ

"貧乏人の経済学
もういちど貧困問題を根っこから考える
Poor Economics
A Radical Rethinking of the Way to Fight Global Poverty"

で語られている、ケニアのJCとJKのセックス事情についてメモしようと思います。

貧しく教育を受けていない女性は、豊かで教育を受けた女性に比べてずっと避妊をしない傾向にあり、貧しい女性のあいだで現代的な避妊法の利用率は増えていないといいます(当時)。

そして、貧しい国ケニアの女子学生(調査開始時点で12-14歳の妊娠経験のない生徒)の追跡調査を行ったところ、彼女等の平均妊娠率は、

1年後:5%
3年後:14%
5年後:30%

だったそうです。ちょっと先進国では信じがたい数値かと思います。

早期の妊娠は、それ自体が望ましくないことに加えて、ケニアではHIV/AIDSの罹患リスクの上昇も意味するといいます。なので、ケニアの女学生の妊娠&HIV/AIDS罹患を抑制すべく、次の4つのプログラムが実施されました。

1) ABCD作戦
自制 (Abstain), 信仰心 (Be faithful), コンドーム (Condoms), あるいは死か (Death)の頭文字を取った性的禁欲プログラム。カリキュラムの指導方法について教師の研修を行い、学校でのエイズ教育に割かれる時間を増やした。結婚まではセックスするなと教えられ、コンドームは話題にされない。要は、婚外セックス禁止令
【結果】→ 効果なし(妊娠率変わらず)。

2) 金持ちおじさんプログラム
高齢男性のほうが若い男性に比べてHIVの感染率が高いという事実を教えた。
15-19歳の女性は同じ年齢層の男性と比べてHIVの感染率が5倍高い。このことから、若い女性は比較的感染率の高い年上の男性とセックスすると考えられる。
【結果】→ 効果あり
(経済力のある)年上男性(金持ちおじさん)とのセックスが激減するとともに、同年代の男性とコンドームをつけたセックスも促進。

1年後妊娠率
プログラム実施学校
3.7%
プログラム未実施学校
5.5%

年上の男性パートナー(金持ちおじさん)による妊娠が2/3も減った。

3) 制服プログラム
少女たちが学校に残りやすくするために、学校の制服代を負担する。
【結果】→ 効果あり
制服が提供された学校における10代の妊娠率が14%→11%に減少。
制服が無料になったことで学校に通い続けた少女の3人に2人は最初の妊娠を遅らせた。

4) ABCD作戦と制服プログラムを併用
【結果】→ 効果なし。
新しい性教育カリキュラム(ABCD作戦=婚外セックス禁止令)が制服配布のプラスの効果を帳消しに。これは興味深い


ハイ、以上の結果から次のようなストーリーが真実味を持ってきます、すなわち、

a) ケニアの少女たちは避妊しないでセックスすると妊娠することを十分に理解している。
b) 子供ができれば父親の男性は自分(少女たち)の面倒をみてくれる→十分な結婚資金のない若い男性よりも相対的に経済力のある年上の男性(金持ちおじさん)の子供を妊娠しようとする。
c) 制服配布という経済的援助は、少女たちが学校に残りやすくして、妊娠しなくてもいい理由を与えることで、出産率を下げる。
d) ABCD作戦(婚外セックス禁止令)は婚外セックスを阻止して結婚を奨励するので、少女たちは夫探しに向かい、制服配布の効果を帳消しにする。当然その夫探しのターゲットは"金持ちおじさん"。

といったことが推測されます。
ここまでをまとめますと、

貧困国の貧しい少女たちは、妊娠出産や性行為を経済的な側面から自分でコントロールしている

です。

本書の冒頭で、
「貧乏人は、他のみんなと比べて合理性に劣るわけではありません-その正反対。まさに持ち物があまりに少ないからこそ、彼らは選択をきわめて慎重に考えることが多いのです。生きるだけでも、高度なエコノミストにならなくてはやっていけない。」
とありますが、ケニアのJC & JKのお話は、彼女たちの置かれた環境下においては、ボク達先進国の住民と変わらない合理性の発露の一例だと思います。

つまり、

貧乏人も合理的

なのです。

最後にone more thing。

貧困国には就学率が上がらないという教育問題もあるかと思いますが、これは学校がないからではなくて、教育方針がエリート志向であることに起因する不登校だといいます。つまり、おバカさんはドロップしていくのです。これは、生徒たちの理解が不十分なまま進学して、かけ算の九九もできない大学生を製造してしまうどこかの極東の先進国とは大違いです。先進国に住むボクたちは、各種の社会制度に保護された、甘ったれた立場にいるということを意味しているのです(ただ、よりセーフティーな社会制度を構築できるより重要な能力の有無が、先進国とそうでない国との分水嶺となるのだと思いますが)。

以上、先進国に生まれて死ぬほどラッキーだせ!!!と思う、二流大出のテクニシャン(研究補助員)の読書メモでした。

2018年3月25日日曜日

スクラップ・アンド・ビルド:バリアフリー化は真綿で首を絞めるように

ども、オタッキーのコンキチです。艦これの冬イベ終わりました。


そして、レア艦GETです。

E1 (甲)で、旗風、速吸、藤浪×2、択捉
E2 (丙)で、松輪、沖波
E3 (乙)で、Luigi Torelli、谷風、三隈、国後、大鯨
E4 (丙)で、Richelieu、Warspite、清霜
E5 (丙)で、松風、谷風
E6 (丙)で、Z1、Z3
E7 (丙)で、赤城、秋雲、江風、早霜

のドロップきました。豊漁ですが全艦改修素材か廃棄です(無課金なもので)。


閑話休題


先日遅ればせながら、羽田圭介の芥川賞受賞作「スクラップ・アンド・ビルド」を読了しました(「成功者K」も読みました)。


ボクがこの作品から受けた最も強いインパクトは、

"老人の生への執着"

です。

肉体的に衰弱して惨めな状況となり、自身が最早無価値な存在であると嘯き、「自分など死んだ方がいい」なんて周囲に漏らしていたとしても、内心では「まだだま生きたい。死にたくない。」というお爺ちゃんの心情(エゴ)が力強く描かれていたと思います。

そして、本書ではボクにとって非常に興味深いこんな台詞が登場します↓

「.....過剰な足し算の介護で動きを奪って、ぜんぶいっぺんに弱らせることだ。使わない機能は衰えるから。要介護三を五にする介護だよ。バリアフリーからバリア有りにする最近の流行とは逆行するけど」

浅学のためか、"バリアフリーからバリア有りにするのが最近の介護のトレンド"という話をボクは聞いたことがありませんが、後期高齢者のお爺ちゃん・お婆ちゃんが公園の遊具で体力作りに励んでいるといった報道を目にしたことがありますし、実際そうした光景を通勤途上で通りかかる公園で目にしたことは何回もあります。まあ、仮に"バリア有り"が介護のトレンドだとして、そんなの大々的に宣伝するバカはいないですよね。だって、バリアフリーっていう折角のビジネスチャンスをフイにしてしまいますから。

かなり感覚的な話になるんですが、健康寿命を長く保つためには、やっぱ体動かさないと(運動しないと)ダメですよね。使わない機能は衰えるから。ただでせさえ加齢によって運動機能が劣化していくのに、バリアフリー化によって日常生活における僅かな運動機会さえも奪ってしまうのは、まさに過剰な機能なのではないでしょうか?

何年か前にボクの住んでる集合住宅(日本では恥ずかし気もなくマンションと呼称される)の大規模修繕があったんですが、隙あらばバリアフリー化をやたらとねじ込んでくる年配の人がいたんですが、個人的にはとても愚かしく思えました。ボクが思うに、バリアフリーっていうのは障害者のためのものであって、高齢者のためのものではないんですよね。幼少の時分、ボクは築100年超の茅葺き屋根で薪ストーブありの古い家に住んでました。座敷は土間から数十センチの高さにあって(小学生の腰くらいの高さ?)、88歳で亡くなったひいおばあさんも普通に生活していました。痴呆だったけど、最期まで体は丈夫でした(ある意味、タチが悪いって?)。

それから、街に繰り出すと至る所に"非バリアフリー地帯"があるじゃないですか。自分の家だけバリアフリーにして、バリアフリーに慣れきってしまったら、いざ外に出かけたとき危険なんじゃね?ひきこもるわけ?

バリアフリーっていうのは、真綿で首を締めるように老人の健康を奪っていく装置なんだろうと思います。

以上、二流大出のテクニシャン (研究補助員)の読書感想文でした。


2018年2月3日土曜日

女には向いてる職業

先日、大宮のecuteに入ってるかにチャーハンの店に行ったときのメモです。

-半熟たまごのかに玉チャーハン (800 JPY)-
-RATING- ★★☆☆☆
-REVIEW-
玉子の半熟加減はGood!カニも普通に風味が出ていていい感じ。チャーハンの味付けは、少し胡椒強めだけど、いいと思う。パラパラ系のチャーハンで、そのパラパラ感は秀逸。しかしながら、チャーハン部全体が湿っていて、味も水っぽくなっていていけない。この水っぽさが全てを台無しにしている。食感も雑炊やお茶漬けチックになってしまっている。他が良かっただけに残念。


ところでこのお店、行く度に味にばらつきがあると思うんだよね。(普通のベーシックな)かにチャーハンを2回食べたことがあるんだけど、

1回目の感想
-RATING- ★★☆☆☆ 
-REVIEW- 
ご飯はパラパラほどけて良い食感。口の中で気持良くほぐれていく感じ。味付けはおとなしく、パンチに欠けてやや欲求不満。チャーハンの中に入っているキュウリとレタスは、ボク的にどう考えてもチャーハンの味とは不協和音以外の何ものでもない。あと、カニがはっきり言って不味い。
(see http://researcher-station.blogspot.jp/2013/06/friedel-crafts.html)

2回目の感想
-RATING- ★☆
-REVIEW-
パラパラ感が秀逸。(個人的にチャーハンとは合わないと思っている)レタスとキュウリが入っているけど、その量は軽微。そのため食感のアクセントとなっていて悪くない。かにの身は少し冷たいが、嫌な匂いはほとんど無い。味付けはなかなかいい感じ。欠点は少し塩辛さが気になる程度。


やっぱ、調理担当が複数人いるとこういうこともあるのかな?もしそうだったら、同じお金出してるのに出てくる商品のクオリティが違うわけで、ちょっと不愉快かな。


閑話休題


タイトルにいきなり「女」とか書いてしまって、女性並びにフェミニストの皆さん、すみません。P. D. ジェイムズの「女には向かない職業」へのオマージュなだけです。


「女には向かない職業」と言えば私立探偵ですが、橘玲氏曰く、女性にオススメな職業(=女には向いてる職業)があるそうです。橘氏の著作「専業主婦は2億円損をする」に書いてあったんですが、それはスバリ、

看護師

です。

何故看護師が女性にオススメなのかを、幸福に絡めて以下に解説(橘氏の本の紹介を)していきましょう。

橘氏の書によれば、幸福とは自由(=自己決定権=好きなように生きる)のことであり、それを具現化するためには経済的に独立していなければいけないとあります。要は、お金が重要っていうことです。

ところで、人間には三つの資本があると言います。それは、金融資本(お金)、人的資本(働く力)、社会資本(絆)の三つです。金融資本(お金)を最初からたくさん持っている人はまずいないでしょうし、社会資本(絆)はお金(経済的独立)には直結しません。従って、「お金を稼ぐ力」=「はたらく力」である人的資本が最も重要な資本となります。そして、多くの人は人的資本を使って仕事をしてお金を得ます。なので、仕事選びが重要になってきます。

それでは次に、仕事の種類を考えてみましょう。仕事には、マックジョブ、スペシャリスト、クリエイターの三種類があって以下のような特徴があります。

(1) マックジョブ:マニュアル化された仕事。仕事を労働とみなす。収入は低い。マニュアル通りにやっていれば責任を問われることはない。典型例はマクドナルドのアルバイトやバックオフィス業務。

(2) スペシャリスト:高度プロフェッショナル。大きな責任を担うかわりに高い収入が期待できる。仕事をキャリアとみなす。拡張不可能な仕事。典型例は医者や弁護士などの士業。

(3) クリエイター:拡張可能な創造的な仕事。仕事を天職とみなす。成功確率はとても低い。クリエイターはサラリーマンにならない。典型例は起業家、作家、アーティスト。

これらの三つの仕事のうち、マックジョブは低収入でうだつが上がらず、クリエイターは成功確率が低すぎるので、普通の人はスペシャリストを目指すのが順当でしょう。スペシャリスト=高度プロフェッショナルと書きましたが、そのスペクトラムは広範と思います。なので、自分の力量(人的資本の大きさ)に合致した難易度のスペシャリストを目指すというのが現実的と思います。

ということで、女性にオススメな - 分かりやすい括りの - 職業は、

医者や弁護士ほど難易度が高くなく、やりがいと収入、おまけに安定も兼ね備えたスペシャリストの仕事、ついでに大半が女性である

看護師

なのです。

参考までに、2015年の正看護師、准看護師、保育士、介護士の平均年収は以下の通りです↓

正看護師/ 478万円
准看護師/ 395万円
保育士/ 323万円
介護士/ 378万円

どうですか、進路に悩んでいる女子高生の皆さん、看護師を目指してみませんか?
離婚して一人で生きていかなければならなくなっても、職歴のない専業主婦なんかと違って、食いっぱぐれることはないと思いますよ(依存しない生き方=自己決定権=好きなように生きる)。あと、個人的にはリケジョ(女性研究者=パリバリのスペシャリスト)なんかもいいんじゃないかと思います(白衣は女を三分上げます。多分。)。

でも、平均年収478万は、ちょっとっていうか、結構安いよね。

以上、二流大出の心はマックジョブ従事者なテクニシャン(研究補助員)の読書感想文でした。




2016年7月30日土曜日

HOW WE LIE TO EVERYONE (5•終) : "ごまかし"を制御せよ

夏ですね。

今はもうなくなってしまったけど、ヨドバシAkibaに入っていたXI'ANで食べた刀削麺のメモです。鉄鍋のジャン!を読んで刀削麺にあこがれてたんだけど、はじめて食べました。

-XI'AN ヨドバシAKIBA店 刀削麺 (小) (626 JPY) memo-
-RATING- ★★★★☆
-REVIEW-
香ばしいoilの香り。最上部は辛く、温度は高くないが、おそらく"油の蓋"が形成されているためか、その直下からアツアツの酸味が現れる。酸味は比較的穏やかで、思ったほど激しいものではない。スープの味は極めて濃厚。そして、しっかりと味の染みた挽肉は野趣的な香味を添える。
麺は餅の様にモチモチで淡白な味。すいとんを想起させる。モチやすいとんを思い起こさせるんだけど、もっとスレンダーで洗練されている。形状にムラ(薄いところと厚いところ)があるんだけど、それが食感をより楽しいものにしている。
このモチモチ淡白麺と濃い味のスープがBest Match!添えられたパクチーが良いアクセントになっている


閑話休題


ダン•アリエリー教授の「ずる―嘘とごまかしの行動経済学」のメモの続きです。

SMORC (シンプルな合理的犯罪モデル, Simple Model of Rational Crime)っていうモデルがあります。これは、利益(便益)とそれを得るために払う代償(費用)を天秤にかけて(費用便益効果に基づいて)不正(犯罪)を行うかどうかを決めるっていう考えです。古典的経済学が想定する経済人であればSMORCに従うことで、合理的に不正に手を染めるかどうかの判断をするというわけです。

でも、アリエリー教授はSMORCに疑問を持ち、その検証実験(ごまかし可能な状況でテストをして、正当数に応じて報酬がもらえる)を実施した結果、ごまかしの水準と金額の多寡に相関はみられませんでした。要はSMORCの考えが否定されたってことです。そして、人の不正に何が影響を及ぼすのかという実験が繰り返し実施され、その要因が分かってきました。これまでのメモとも重複しますが、それらを以下にまとめてみます。

まず、SMORCから不正に与える影響が大きいであろうと予想されていながら、実際は一般に考えられているより影響がずっと小さいものが
a) 不正から得られる金額
b) つかまる(逮捕される)確率
の二つです。

次に、予想以上に不正に対して大きな影響を及ぼす要因がこちら↓

不正を促す要因
a) 正当化の能力 (つじつまあわせ係数)
b) 利益相反
c) 創造性 (創造性の高い人は正当化の能力も高い)
d) 一つの反道徳的行為
e) 消耗 (疲労)
f) 他人が自分の不正から利益を得る (利他性)
g) 他人の不正を目撃する
h) 不正の例を示す文化

不正を減らす要因
a) 誓約
b) 署名 (最初に署名しなければ効果がない)
c) 道徳心を呼び起こすもの
d) 監視

不正を減らす要因よりも促す要因の方がたくさんあって(しかも、ありがち)で残念ですが、こういった要因に注意•着目してシステム設計すればそこそこ不正の少ない健全な社会が築けるんじゃないかと思ったんんですが、かつてエコノミック•アニマルと揶揄され(そういえば企業戦士なんて言葉もあったね)、メディアも実質サービス残業ありきの報道で(リゲインの24時間戦えますかってCMも冷静に考えると、相当狂ってるよね)、上場企業のコーポレート•ガバナンスなんて「何それ美味しいの?」状態の我が国にあっては夢のまた夢かななんて思う二流大出のテクニシャン(研究補助員)の読書メモでした。でも、道徳心が不正の抑制に効果があるのは救いかもね(誓約や署名も道徳心を呼び起こすものと思うし)


2016年7月21日木曜日

HOW WE LIE TO EVERYONE (4) : 利他性は常に美しいか?

夏ですね。


江戸川区にある昔ながらの大衆居酒屋に行ったときのメモです。

-伊勢周 memo-

-お通し (0 JPY)-
-RATING- ★★★★☆
-REVIEW-
この日のお通しは、もつの煮込み。
優しい味噌仕立ての煮込みは、なんとなく田舎を想起させる少し素朴な味わい。もつの味つけは、出しゃばることなく穏やかで普通に旨い。万人受けしそうな味。オレは好き。

-焼酎ハイボール (420 JPY)-
-RATING- ★★★☆☆
-REVIEW-
所謂「下町ハイボール」っていうやつらしいです。焼酎には「天羽の梅」、炭酸に「YOUNG HOPE」を使用した一品。
グラスに氷を入れ、その戴きにレモンの輪切りを置き、炭酸を加え、最後の焼酎を注いで完成。すると、レモンの輪切りがトップに浮かんだ状態になり、レモンの香りが一閃する。けっこうマイルドで、とても飲みやすく、淡く優しいtaste。

-カキ酢 (530 JPY)-
-RATING- ★★★☆☆
-REVIEW-
タレは酢醤油か。ワカメ、大根、紫蘇などのサラダが添えられている。カキは大粒、小粒入り乱れてけっこう満足な量で、freshな味わい。薬味には粉ワサビが添えられているが、これは余計(カキの味が濁る)。

-穴子の天ぷら (580 JPY)-
-RATING- ★★★☆☆
-REVIEW-
タネは、穴子、椎茸、玉葱のかき揚げ。生姜と大根おろしが添えられ、天つゆでいただく。天ぷらは少し油の重たさが気に障るが(要はカラッと揚がっていない)、ボリュームとダイナミズは十分。かき揚げはツユで食べるのが良し。他は塩の方が旨いと思う(テーブルには食卓塩があり、それを振りかけて食べる)。

-スパゲティー (530 JPY)-
-RATING- ★★★★☆
-REVIEW-
メニューには明確に「スパゲティー」と書いてあるが、店のおばちゃんに「ナポリタン?」と聞かれる一品(オレは心の中で、「だったらナポリタンって書いとけやっ!」って10回思ったね)。 で、繰り出されるナポリタンは全然洗練されてなくて、むしろ少しぼやけた感じ。でも、そのぼやけ加減が良いです。味付けは甘めで、なんか落ち着く味(この味を狙って出してるんだとしたら凄いと思う)。具は、ベーコン、ソーセージ、大きめにカットされた玉葱、海老(二尾)。
(再掲 see http://researcher-station.blogspot.jp/2015/08/2.html)

-熱燗 (320 JPY)-
まあ、あまり旨くない酒の燗。でも、これがいい。

-中生 (サッポロ) (520 JPY)-

-ヱビス <ザ•ブラック> 小瓶 (450 JPY)-


ボクが訪問した日は、店内はほぼ全員お知り合いの常連で占められているようだった。「L」字型のカウンターがる、多分、所謂昔ながらの大衆居酒屋なんだとうと思うんだけど、特筆すべきは、カウンターの外側だけでなく内側にもを席があること(それで全25席といったところ)。
客層はタバコ飲みが大勢で、服に猛烈にタバコの臭いがつく。ホールは年配のおばちゃんとかなり年配のおばちゃんの2人。店内が騒がしいせいこともあるからか、2人とも絶対耳が遠いと思う。加えて、常連客が殆どのせいか、接客する気があまり見いだせない(話せばけっこう気さくだったりもする)。なので、注文するタイミングをはかるのが初心者には難しいと思いました。
ボク的には嫌いじゃない雰囲気なので、また行きたい店です(実際また行ったけど)。


閑話休題



ダン•アリエリー教授の「ずる―嘘とごまかしの行動経済学」のメモの続きです。

世の中には"利他性 (Altruism)"という美しい言葉があります。そう、自己の損失を顧みずに他者の利益を図るような行動をとろうという非常に美しい性質です。一見すると、利他的行動(自己犠牲)は賞賛されることはあれ、それが非難されることはない完全無欠なものという印象を与えるかもしれませんが、"ずる"の領域では勝手が違います。すなわち、利他性は"ずる"を助長する場合があるのです。

本書で例示される実験結果から、パートナーと組んで仕事をするとき、パートナーが自分のごまかしから利益を得る状況では、パートナーがあかの他人(知らない人)であっても、より不正な行動をとるようになるという結果が示されました。さらに、ごまかしが純粋に利他的な理由から行われるとき、ごまかしをする人自身が、ごまかし行為から何も得られない場合にごまかしの度合いがさらに高まったというのです。

著者らはこの結果について、人は利他的な傾向があるから、自分の不正によってチームメンバーが利益を得る状況ではごまかしを増し、ごまかしが純粋に利他的な動機から行われる場合、自分の問題行動を純粋に利他的なものとして正当化しやすくなり、自分の道徳的束縛をいっそう緩めてしまうのだろうと考えています。

ところで、ごまかしの抑制には"監視"が効果的だそうです(口を利いたことのない監視者と組んで仕事をするとき、ごまかしをすることはまずないという実験結果)。しかしながら、パートナーと交流を図る機会(社会的要素の付与)を与えられてから監視し合うような状況に置かれると、利他的なごまかしが監視効果を圧倒するのだそうです。つまり、ごまかしの社会的側面はとても強力で、監視の有益な効果を打ち消してしまうということです。

なんか、どこかの極東の先進国と言われる国の大企業にもみられる事象のように感じませんか?
会社は(多かれ少なかれ)社員を洗脳して、自社に都合の良い社会性を付与した社畜を養成するわけですが、社畜達が"会社のために"という利他性を発揮してごまかしを行うことは想像に容易いと思います(ただ、あんまり調子こいてると巨大な不正行為に発展して社会に対してバレたときにとっても大変なことになるので、まともな会社はそれなりに教育なりチェックしてるはず)。内部告発者が報われないのも納得です(だって、内部告発者は、利他性を発揮すべき対象である会社の敵だから)。
また、監査法人が粉飾決算の抑止の役に立たないのも"利益相反"というマジック•ワードで説明できます(多分)。

あとちょっと思ったんだけど、利他性と返報性のコンボを使った"ずる"のスパイラル(フィードバック)って超凄いんじゃないかと思います。古いところ(?)だと、悪代官と越後屋の「おぬしも悪よのう」っていうやつです。多分、最初の不正の規模は比較的ささやかなものかもしれませんが、"ずる"のエンハンス効果(see http://researcher-station.blogspot.jp/2016/06/how-we-lie-to-everyone-2.html)によって水戸黄門におもいっきり成敗されるくらいの大きな不正へと発展するのでしょう(カネボウの低稼働や東芝の粉飾決算不適切会計もいっしょだなんじゃないかと思います)。

世の中に完璧に高潔な人間もいないだろうから、

"ずる"はほどほどにね

ってところなんだろうなと思う二流大出のテクニシャン(研究補助員)の読書感想文でした。
(まだつづく.....)

2016年7月9日土曜日

HOW WE LIE TO EVERYONE (3) : 実験が例証する"ずる"のメカニズム

津田沼のモリシアっていう商業施設に入ってるカレーショップで食べたカレーのメモです↓

-Farmer's Cafe Verger ゴロゴロ野菜のカレー (M) 辛口 (475 JPY) memo-
-RATING- ★★★☆☆
-REVIEW-
はっきり言って「甘い」。ベジ由来の甘さと言われればそうなのかもしれないが、カレー自体は日本的な凡庸なカレー。辛さはあるが、スパイスを振って無理矢理辛くした感じで調和していない(一体感が感じられない)。で、カレーの(前述の)甘さと辛さが全然調和していない。
ご飯は硬めに炊き上げられていて、エッジが立った感があって良い。
レトルトチックなカレーの味とは裏腹に、具の野菜はすこぶる旨い。特に、ナスの素揚げが絶品。あと、ふんだんに入っているジャガイモが旨い。
野菜の旨さ「★★★★★
カレーの旨さ「★☆☆☆☆


閑話休題



ダン•アリエリー教授の「ずる―嘘とごまかしの行動経済学」のメモの続きです。

教授は本書で学生達を使った様々な実験を行い、どんなとき(状況)に人は"ずる"を犯しやすくなるかを検証しているのですが、ボク的に一番興味深かったものを以下に紹介しましょう。

実験内容は、「実験協力者に20問の問題を解かせ、正解一問につき50セントの報酬が支払われる」というもので、幾つかの条件下でテストが実施されます。条件は次の五つです。

(1) 対照実験:回答の正誤は厳密に確認される。こまかしが不可能。
(2) 破棄条件:平均的な正答数を告、試験終了後、解答用紙をすぐにシュレッダーにかけた後、正当数を自己申告する。ごまかしが可能。
(3) マドフ条件:マドフ(Bernard Lawrence Madoff)とは巨額詐欺事件の犯人。この条件では、破棄条件下、みんながまだ1問目を解いているときに「終わりました」と言って解答用紙をシュレッダーにかけた後、全問正解と申告して立ち去るという、明らかに不正を行っている学生を登場させる。
(4) 質問条件:「問題を解かずに、全問解きましたとだけ言って、全額さらってもいいんですか?」という質問者を登場させ、試験監督に「あなたのやりたいようにどうぞ」と答えさせ、質問者にマドフ行為を敢行させる。
(5) よそ者マドフ条件:マドフ条件のデモンストレーションをよそ者(他大のロゴの入ったトレーナーを着ている)にやってもらう。

ごまかしが不可能な対照実験をコントロールとして、ごまかしが可能な他の4条件でのごまかしの数を計測します。で、結果は下表の通りになりました。

Table
条件
「正解した問題」の数
(全20問中)
ごまかしの量
(1) 対照 (ごまかしが不可能)
7
0
(2) 破棄 (ごまかしが可能)
12
5
(3) マドフ (ごまかしが可能)
15
8
(4) 質問 (ごまかしが可能)
10
3
(5) よそ者マドフ (ごまかしが可能)
9
2

それでは、これらの実験結果からどのようなことが言えるかですが、著者の分析は以下のようになります↓

a) 『破棄』条件の結果から、ごまかしはごく当たり前に行われる。

b) 『マドフ』条件の結果(最大のごまかし)は、純粋にSMORC (Simple Model of Rationl Crime; シンプルな合理的犯罪モデル)の結果かもしれないが、受け入れられる行動を規定する社会規範があまり明確でなく、他人の行動が善悪の判断に影響を与えの得る状況下、道徳的な境界内で許容される行動について新しい情報が与えられ、考え方(社会的手がかり)が修正された結果なのかもしれない。
ごまかしには感染性があり、周りの人の問題行動を目撃することで、ごまかしの量が増える場合がある。
ごまかしをする人が自分と同じ社会集団に属しているとき、その人を自分と重ね合わせ、ごまかしが社会的により受け入れられやすくなったと感じる。

c) 『質問』条件の結果(いまひとつごまかしの量が伸びない)は純粋なSMORCでは説明できない。人は不品行が可能だということに気づくと、自らの道徳心を省みることを示している。

d) 『よそ者マドフ』条件の結果(ごまかしの量が想いの他伸びない)は、ごまかしをする人がよそ者だと、自分の不品行を正当化しにくくなり、その不道徳な人物や、その人が属するほかの(ずっと道徳性の低い)外集団から距離を置きたいという願望から、かえって倫理性を高める。

e) とりあえず、自分の行動(ごまかしを含む)の許容範囲を決める上で、他人の存在がとても重要(良くも悪くも人間は社会的生き物だってことがね)

『対照』条件以外の条件は全てごまかしが可能であるにも関わらず、ごまかしの量が(予想に反して)全く違うことは興味深いです。実験経済学に対する批判もあるけれど(http://researcher-station.blogspot.jp/2012/08/blog-post.html)、かなりいい線いってるんではないかとボクは思います。


赤い政党の変節

大崎にあるいわし料理のお店のメモです↓

-いわし料理の店 味楽 memo-

-ビール (600 JPY)-
瓶ビールなんですけど、アサヒ(スーパードライ)かキリンのどちらかをチョイスします。勿論、オレはキリン(クラシックラガー)をチョイス。

-お通し (300 JPY)-
-RATING- ★★★★☆
-REVIEW-
白菜と豚肉の煮物。ボリュームがけっこうあって普通に旨い。特に豚肉がいい味出してる。優しい味付け。

-いわしうす造 (650 JPY)-
-RATING- ★★★★☆
-REVIEW-
薬味は紅葉おろしと万能ネギ。あと、レモンが添えられている。薄く切り出された切り身は繊細な食感でとても旨い。まるで赤ちゃんのよう。僅かにfishy noteあるが、薬味を載せて食べれば全く気にならないレベル。とてもmildな味。紅葉おろしと良く合う。提供される量は少ないが、ちょっと感想的な味わいで、値段相応の価値はあると思う。一度は食べておきたい味。

-いわしのてんぷら (700 JPY)-
-RATING- ★★★★★
-REVIEW-
タネは、いわし×4、茄子、ピーマン。天つゆ(大根おろし、生姜)でいただく(塩は出されない)。
本当にあつあつで提供され、いわしも野菜も本当にとても旨い。特にいわしの味は特筆すべきものがある。もう、旨味しか伝わってこないレベル。

-清酒 (2合) (680 JPY)-
月桂冠。燗をつけてもらう。

-骨せんべい (500 JPY)-
-RATING- ★★★★★
-REVIEW-
レモンが添えられて提供される。ちょっとoilyで香ばしい香りにバリバリ感が堪らない。

-いわしお茶漬け (800 JPY)-
-RATING- ★★★★★
-REVIEW-
ご飯の上に鰯の切り身(6枚)が載せられ、たっぷりの出汁がかけられている。
出汁は梅肉フレーバーが効いた、甘めのすっきりした滋味深い味。
切り身は生で、くさみは全く感じられず、青魚の醍醐味だけを存分に味わえる。
鰯自体、優しいmild taste。
てっぺんには、海苔がふんだん。

-ウィスキー シングル (380 JPY)-
多分だけど、角(サントリー)系だと思う。


閑話休題


橘玲の「「リベラル」がうさんくさいのには理由がある」を読了しました。いつもながらシニカルたっぷりな本に仕上がっています。
ところで、参院選が明日に、都知事選も間近に迫っていますが、偶然なのか必然なのか、政治に関することを本書からメモしてみるとしましょう。お題はズバリ、共産党と憲法9条です。

それでは、まずはじめに日本国憲法第九条をおさらいしてみましょう↓

第九条  日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。
○2  前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。
(http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S21/S21KE000.html)

普通の国語力があれば、どう考えても自衛隊は戦力で違憲という結論に達すると思います(絶対平和主義)。
(ボクは自衛隊は違憲だけど、その存在(っていうか軍隊)は必要と思っています)

憲法学者のなかには、
「専守防衛の範囲なら自衛隊と安保は9条に違反しない」(修正主義的護憲派)
「国際紛争を解決する手段としての戦争放棄を達するため、自衛戦力を合憲にできる」(理解不能な密教的解釈)
などと主張する人もいるみたいですが、「そんなこと一言も書いてないじゃん。勝手に意味不明なこじつけ解釈すんなよ」とボクは思います。なので、自衛隊の存在は憲法9条の解釈改憲の賜物なのでしょう。

ところで、1946年の憲法改正草案の審議が行われた衆議院本会議で、

野坂参三(共産党)「我が国の自衛権を放棄して民族の独立を危うくする危険がある。それ故に我が党は、民族独立の為にこの憲法に反対しなければならない」

吉田茂(首相)「近年の戦争の多くは国家防衛権の名において行われたることは顕著なる事実であります。故に正当防衛権を認めることが戦争を誘発する所以であると思うのであります。」
というやりとりがあったそうです。

おいおい、今と全く逆じゃね?特に共産党。自衛隊の違憲性に較べたら瑣末な問題である(とボクは感じる)安全保障関連法案 (集団的自衛権の行使)を戦争法案とアジって喜んでる現在の体たらくっぷりとはえらい違いです。

我が国の赤い政党(赤い彗星みたいでちょっとカッコいいな)は、自衛隊の存在自体が違憲だと主張し、安保条約を廃棄し、自衛隊の民主化(なにそれ?意味がわからない)と、大幅な軍縮を進めていき、憲法九条の完全実施(自衛隊の解消)を目指していますが(http://www.jcp.or.jp/akahata/aik3/2004-03-07/05_01.html)、これは自衛隊から利益を享受しながら、(自衛権と安保を)認知せずその正当性を認めない恥知らずな卑しい所為と思います。1946年の共産党の野坂参三議員の主張とは正反対です。正直、この変節っぷりには驚愕させられます。

ついでに、戦争法反対とか平和憲法維持なんて言って、日米安保体制の庇護の下で集団的自衛権を拒否し続けるのは率直に言ってジコチューの発想だと思います(ボクも戦争は嫌だけど)。

そもそも、紛争解決のための戦力(暴力装置)を否定するんだったら、警察(暴力装置)の存在も否定すべきなんじゃね?って思ったりするんだけど、どうよ?って思う、憲法の話題がでると「何それ美味しいの?」状態の二流大出のテクニシャン(研究補助員)のメモでした。 (学生時代、工業高校の先生の免許が取れるっていうんで日本国憲法の授業(一般教養)にエントリーしたけど、つまんな過ぎて1回だけしか授業に行きませんでした)


2016年6月25日土曜日

HOW WE LIE TO EVERYONE (2) : なぜ"ずる"をしてはいけないのか?

はじめて銀座アスターに行って、お一人様でランチしたときのメモです。食べたのは麻婆豆腐です。

-陳麻婆豆腐 (1,944 JPY) + ライス (216 JPY)-
-RATING- ★★★★☆
-REVIEW-
Spicy braised tofu and minced beaf in casserole (Very hot)と書いてあったのでで注文すうかどうか逡巡しましたが、頼みました("陳"の名を関する麻婆豆腐はもの凄く辛いのがある)。
S&B食品のテーブルコショー様のspicy noteが強烈。山椒の香りもやんわりと香る。
お豆腐は絹。エッジの立った濃厚body。決してベトベトしているわけではないoilyさ。辛さは(ボクの感覚だと)日本人基準の辛口。(日本人的に)けっこう辛くて良い。山椒の清涼感のあるシビレが心地よい。
商品説明に「山椒•唐辛子を使った本格的な辛さの四川成都式牛肉の麻婆豆腐です」なんて書いてあったけど、大分日本人仕様にモディファイされてるね。
食後に烏龍茶(ややマイルドでキリッとしている)が供される。

cf オレの中で麻婆至上最も辛かった麻婆→陳麻婆豆腐ランチ (http://researcher-station.blogspot.jp/2015/05/co-2.html)


閑話休題



ダン•アリエリー教授の「ずる―嘘とごまかしの行動経済学」のメモの続きです。


最近の(2015-2016)の企業不祥事ってどんなものがあったかなと思って、ウィキペディアを覗いてみたら、こんな感じでした↓

•タカタ   エアバッグ不具合 (2015)
•東洋ゴム   免震パネル試験データ偽装 (2015)
•旭化成建材   杭打ち工事データ改ざん (2015)
•東芝   粉飾決算不適切会計 (2015)
•三菱自動車   軽自動車燃費不正表示 (2016)

こうした大企業の不祥事に較べれば、個人の些細な"ずる"なんていうものは可愛いものかもしれません。世間話で、昨日のゴルフのスコアを多少下駄を履かせて話したり、市民マラソンのタイムを多少盛って話したりすることなんて、なんて可愛らしいんでしょう。

まあ、確かに毒にも薬にもならない罪のない"ずる"はあるでしょうが、もう少しハイグレードな"ずる"を犯すのは厳に慎んだ方が良いようです。例えば、ブランドのコピー商品です。ニセモノをそれと知りつつ身につけると、道徳的な抑制力が幾分弱まり、その結果、不正(もっと大きい"する")を犯しやすくなるといいます。ついでに、他人のこともあまり正直でないと見なすようになります(実験結果から例証された)。
偽ブランドを意図的に身につけて周囲に対する虚栄心を満たすのは、決して褒められたことではばいけれど、滅茶苦茶大きな罪というわけでもないでしょう(多分、日本の法律では個人使用目的の購入で刑事罰は問われないはず)。

でも、

a) こういった"ずる"を一つ許容し、それが定着し、
b) 「どうにでもなれ効果」も手伝って、
     (どうにでもなれ効果: 何かのきっかけで約束をやぶると、その途端に「これまでした努力など無駄だ」と感じてしまい、全てをを諦めてしまう)
c) その結果、道徳的規範が緩んで(自分の全体的な不正直さの水準が高まったという自己シグナリングを発し)、
d) それをもとにつじつま合わせ係数を大きくして
e) もっと大きい"ずる"に手を染める。例えば、粉飾決算不適切会計とか

としたらどうでしょう?

こういった観点から、著者は

(多分、ちょっとした)不正行為をとるに足りないものと片づけるべきではない

と主張します。初めての不正行為(抽象的だけど)は、その後の自分自身や自分の行動に対する見方を形成するうえで、特に大きな意味をもつと著者は警告します。

なので、

最も阻止すべきは最初の不正行為

なのです。

ボクの個人的な感情論に基づいた見解によれば、(大)企業の組織的不祥事とか全部そうなんじゃねーのって思います。小さい"ずる"が伝染して組織に広まり、段々エスカレートしていく。心情的には完璧に定説です。というわけで、ちょとした不正行為をないものと片付けるべきではないのです。人(一個人) なんて弱い存在だから。

以上、二流大出のテクニシャン(研究補助員)の読書感想文でした。

まだつづく.....(次は、社会集団における社会規範として、ごまかしが受け入れられるメカニズムを解き明かす一助となる興味使い実験のメモなどです)


HOW WE LIE TO EVERYONE (1) : 人は息を吐くように"ずる"をする

水道橋に鰤シャブを喰いにいったときのメモです↓

-能登美 別館 memo-

-鯖の糠漬け (へしこ) (518 JPY)-
-RATING- ★★★★★
-REVIEW-
皮は硬め、発酵した香りがする。身にはサクッと歯が入る。乾物のめざし様の魚くささ。かなり塩辛い。粕漬けチックな風味もする。
口に含むと、topに鯖の風合い。いぶりがっこにも似た風味も感じる、
これは酒が進む。

-天然ブリしゃぶ (1,706 JPY)-
-RATING- ★★★☆☆
-REVIEW-
お出汁は濃厚昆布風味。ブリの他に野菜がたっぷりで嬉しい。薬味は、もみじおろしと刻み万能ネギ。鰤はしっとりした食感で、脂々しておらず上品な旨味を感じるも、血合い様の生臭さを伴う(これは残念ポイント)。
Web Siteには、「当店の大ヒット鍋!!2、3回出汁に通し、ほんのり白くなったところをやっつける!!美味しさにしばらく声もでません!!」と書いてあるんだけど、もう少ししっかりしゃぶしゃぶした方がいいと思います。この辺は出汁の温度にもよるのだろうけど、あまりに短時間だと表面が冷たいままで、鍋の醍醐味に欠ける。
適度(?)に熱を加えると、表面が少し硬い食感となり、口の内でホロホロとほぐれていく感じと、身の内部のしっとり感とのコラボが素敵。表層が活性化されている。
血合い由来と思われる生臭さは、薬味(もみじおろし、刻みネギ)を十分に載せて食べれば殆ど気にならないレベル。
味付けは醤油ポン酢。ポン酢は器に全量入って提供されるので、はじめのうちは(特に野菜を食べる際に)味が濃すぎる(しよっぱい)。

-宗玄 純米 (734 JPY)-
-RATING- ★★★☆☆
-REVIEW-
能登の酒。日本酒度 +3
いかにも日本酒といったようなbodyの強さを感じさせる匂い。
酸→甘→苦→渋といった具合に味が流れていく。特に甘味が特徴的。膨よかでmilkyな甘み。

-黒帯 悠々 特別純米酒 (648 JPY)-
-RATING- ★★★☆☆
-REVIEW-
石川の酒。日本酒度 +6。雪冷えで頂く。
いかにも日本酒といや感じの匂い。ほんのり甘く、すっきりした味(日本酒度 +6だしね)。

-一の蔵 超辛口 (486 JPY)-
-RATING- ★★★★☆
-REVIEW-
日本酒度 +10。熱燗で頂く。
白い素焼きの徳利で提供される。一緒に出される猪口も温められているのが嬉しい。
安定の旨さ。


閑話休題



ダン•アリエリー教授の「ずる―嘘とごまかしの行動経済学」を読了しました。行動経済学の本です。

本書によると、「人間は、一方では正直でありたいと思いながら、その一方でずるをしてトクをしたいとも考える」のだそうです。

なので、

「正直な人間」という自己イメージと、実際の行動との間にズレが生じることがある

と言います。

我々はそういったズレを解消しようとするわけですが、人はその補正項の大きさを(都合良く)自在に変えて「そこそこ正直な人間」という自己イメージを保てる水準までごまかしをするそうです。著者はその補正項を"つじつま合わせ係数 (fudge factor)"と名付けました。

で、このような鷹揚さを「認知的柔軟性」と言い、この(極めて)人間的な能力のおかげで、多くのの善良な人々は、ほんのちょっとだけ"ごまかし"をする分には、"ごまかし"から利益を得ながら、自分を素晴らしい人物だと、ご都合主義的に、思い続けることができるというのです

自分を正直で立派な人間だと思いたい『自我動機』と、ごまかしながら利益を得てできるだけ得をしたいという『金銭的動機』は相反するものですが、両者のバランスをとり自分を正当化するプロセスが我々人間にはあると著者は宣います(これが「つじつまあわせ仮説」)。

要は、小さい"ずる"は無視できるほど瑣末なことで、自身の品格に影響するものではないと識別する"言い訳"機能がボクたちに組み込まれてということなんでしょう。

こうした、ちょとした小さな"ずる"を多くの人がやっているであろうことは、本書で紹介されている実験によって例証されています。

ところで世間一般では、"ものには限度がある"と言います。なので、多くの人が許容できる"ずる"にも限度(範囲)がある訳で、その大きさも条件によって変動するはずです。

それでは、どういった場合に、"する"の大きさ(=つじつま合わせ係数)がその程度変動すりのか?また、どういった条件を課せば"ずる"を抑制できるのかについて複数回に分けてメモしてみます。

まずはじめに、どういった場合に人は"ずる"をしやすいかについて、とりあえず3例のメモです。

A) 不正からの距離感が大きいとき、人は"ずる"しやすい
ゴルフの話です。ゴルフは紳士のスポーツなどと称されますが、プレイヤーの行動が不正行為の実行から離れているときや、わりにくいとき、正当化しやすいときに不正をし易いと感じ、実際に不正をするそうです↓

Table 紳士(ゴルファー)の不正 (インタビュー)

ゴルフを嗜む紳士たちがボールを動かす"ずる"をする際、クラブ(道具)>足>手(明確な意思)と不正行為の距離が自分から離れるに従って、不正し易くなります。マリガン(1打目のショットだけは無打罰で無かったことにできるというローカルルールでもないく、ルールブックに存在しないルール)やスコア記録の"する"も同様です。
(とんでもない紳士がいたもんだね)。


B) 利益相反のある場合、人は"ずる"しやすい
利益相反は至る所で、頻繁に見られるといいます。そして、利益相反のよくある原因は、「恩義を返したい」という人間が本来もっている欲求(=返報性)によるとことが大きいといいます(返報性は詐術における最も強力な手段でもある see http://www.mag2.com/p/news/122934)。あと、ハイテク機器を導入したいときはそのマシンを活用したいということが、学校の先生が論文書けそうな感じだったら論文の中身を充実させたいいう動機が利益相反行為を促す。

で、本書で紹介されてる返報性を利用した最も強力な例として紹介されているのは製薬企業のMR (Medical representatives, 医薬情報担当者)の行動です)。

本書によれば、(多分、アメリカの)MRの「とにかく至れる尽くせり」攻撃(返報性期待トラップ)には次にようなものがあるそうです(いっぱいある)。

a) 自社のロゴが入った無料のペンやメモ帳、マグ(を配る)
b) サンプル薬
c) 医師を神のように扱う
d) 医院の職員にについて、好きな食べもの、担当者と面会できる時間帯、一番面会時間の長い担当者のタイプを調べる。
e) 看護師、受付係にお菓子や粗品を配って、最初からみんなに気に入ってもらえるよう努める。
f) 教育という名目で、指定したテイクアウト店に医師が行けば、何でも好きなものをただでもち帰れるように手はずを整える。
g) 自社のロゴ入りにの黒いマグカップを医師や研修医に配り、これを地元のコーヒーチェーンに持っていけば、エスプレッソかカプチーノを好きなだけついでもらえるように手配
h) ハンサムで人好きのする20代前半の男性が、テコでも動かなかった女医の社交ダンスの相手を買って出た
i) 医院の職員全員に豪華な食事をおごる。
j) 医師に報酬を与えて、自分たちの売りこもうとしている医薬品について、ほかの医師たち相手に簡単な講演をしてもらう(当の医師が自分の言葉を信じるようになり、薬を処方し始める)。
k) 社交上の友人関係の領域にまでおよぶこともある(医師と友人として海釣りとか、バスケットボールの試合をしたりとか)。

ペンとかメモ帳といったジャブ程度のものからはじまって、まあ、いろいろ大変だなと思いますが、もっとえげつないことやってる東洋の先進国がありませんでしたっけ?製薬業界に限らずに。でも、以前聞いたMRの豪気な接待の(噂)話は凄いなと思ったことがあります。

マジ、パネーです

的レヴェルで。

実際、MRの接待規制(医療用医薬品製造業公正競争規約の改正, 2012年)が入りましたし、かつては相当なものだったのでしょう(多分)。ちなみに、欧米ではMRの接待は一切認められておらず、上に列挙した『(多分、アメリカの)MRの「とにかく至れる尽くせり」攻撃』は、極東のどこかの先進国のそれと比較すると、「至れる尽くせり」と言う割りには極めて可愛らしく感じられるのは気のせいではないと思います。
(製薬会社の「接待」規制、その後も抜け道だらけという実情なんていう記事(http://www.mag2.com/p/news/122934)もあるし、我が国のなんとか伝統を守り抜こうとする姿には頭が下がります。)


C) 疲れているとき、人は"ずる"しやすい
イスラエルでのリサーチです。仮釈放審査会の判事が仮釈放を許可するのが最も多いのは、一日の最初の審問と、昼食休憩直後の審問だったそうです。
審査委員会の標準的な決定は、仮釈放を認めないことだそうです。したがって、標準的な決定を覆すこと=「仮釈放を認めること」はより大きな努力を要するわけで、最も疲労の蓄積が少ない時間帯にその決定がなされるという寸法です。
なので、一日のうちに多くの困難な決定を下し認知付加が高まるにつれて、仮釈放を認めないという、より単純で標準的な決定を判事は選ぶようになります。
一般に、人は意思力がすり減ると、欲求を抑えるのにとても苦労するようになり、その苦労のせいで正直さまでもすり減ってしまうと著者は言います。


以上まとめると、不正との距離感が大きい場合、利益相反(特に返報性)がある場合、疲れているときに"ずる"しやすくなるということを学習しました。どうですか皆さん?心当たりありませんか?
少しでも正直で品行方正に生きたいと考えている現代社会では希有な方は、上述した人間の特性を理解•注意して生活を送れば、望みの真っ当な人生を歩む一助になるでしょう。

つづく.....