-Farmer's Cafe Verger ゴロゴロ野菜のカレー (M) 辛口 (475 JPY) memo-
-RATING- ★★★☆☆
-REVIEW-
はっきり言って「甘い」。ベジ由来の甘さと言われればそうなのかもしれないが、カレー自体は日本的な凡庸なカレー。辛さはあるが、スパイスを振って無理矢理辛くした感じで調和していない(一体感が感じられない)。で、カレーの(前述の)甘さと辛さが全然調和していない。
ご飯は硬めに炊き上げられていて、エッジが立った感があって良い。
レトルトチックなカレーの味とは裏腹に、具の野菜はすこぶる旨い。特に、ナスの素揚げが絶品。あと、ふんだんに入っているジャガイモが旨い。
野菜の旨さ「★★★★★」
カレーの旨さ「★☆☆☆☆」
閑話休題
ダン•アリエリー教授の「ずる―嘘とごまかしの行動経済学」のメモの続きです。
教授は本書で学生達を使った様々な実験を行い、どんなとき(状況)に人は"ずる"を犯しやすくなるかを検証しているのですが、ボク的に一番興味深かったものを以下に紹介しましょう。
実験内容は、「実験協力者に20問の問題を解かせ、正解一問につき50セントの報酬が支払われる」というもので、幾つかの条件下でテストが実施されます。条件は次の五つです。
(1) 対照実験:回答の正誤は厳密に確認される。こまかしが不可能。
(2) 破棄条件:平均的な正答数を告、試験終了後、解答用紙をすぐにシュレッダーにかけた後、正当数を自己申告する。ごまかしが可能。
(3) マドフ条件:マドフ(Bernard Lawrence Madoff)とは巨額詐欺事件の犯人。この条件では、破棄条件下、みんながまだ1問目を解いているときに「終わりました」と言って解答用紙をシュレッダーにかけた後、全問正解と申告して立ち去るという、明らかに不正を行っている学生を登場させる。
(4) 質問条件:「問題を解かずに、全問解きましたとだけ言って、全額さらってもいいんですか?」という質問者を登場させ、試験監督に「あなたのやりたいようにどうぞ」と答えさせ、質問者にマドフ行為を敢行させる。
(5) よそ者マドフ条件:マドフ条件のデモンストレーションをよそ者(他大のロゴの入ったトレーナーを着ている)にやってもらう。
ごまかしが不可能な対照実験をコントロールとして、ごまかしが可能な他の4条件でのごまかしの数を計測します。で、結果は下表の通りになりました。
Table
(全20問中) | ||
(4) 質問 (ごまかしが可能)
|
10
|
3
|
(5) よそ者マドフ (ごまかしが可能)
|
9
|
2
|
それでは、これらの実験結果からどのようなことが言えるかですが、著者の分析は以下のようになります↓
a) 『破棄』条件の結果から、ごまかしはごく当たり前に行われる。
b) 『マドフ』条件の結果(最大のごまかし)は、純粋にSMORC (Simple Model of Rationl Crime; シンプルな合理的犯罪モデル)の結果かもしれないが、受け入れられる行動を規定する社会規範があまり明確でなく、他人の行動が善悪の判断に影響を与えの得る状況下、道徳的な境界内で許容される行動について新しい情報が与えられ、考え方(社会的手がかり)が修正された結果なのかもしれない。
ごまかしには感染性があり、周りの人の問題行動を目撃することで、ごまかしの量が増える場合がある。
ごまかしをする人が自分と同じ社会集団に属しているとき、その人を自分と重ね合わせ、ごまかしが社会的により受け入れられやすくなったと感じる。
c) 『質問』条件の結果(いまひとつごまかしの量が伸びない)は純粋なSMORCでは説明できない。人は不品行が可能だということに気づくと、自らの道徳心を省みることを示している。
d) 『よそ者マドフ』条件の結果(ごまかしの量が想いの他伸びない)は、ごまかしをする人がよそ者だと、自分の不品行を正当化しにくくなり、その不道徳な人物や、その人が属するほかの(ずっと道徳性の低い)外集団から距離を置きたいという願望から、かえって倫理性を高める。
e) とりあえず、自分の行動(ごまかしを含む)の許容範囲を決める上で、他人の存在がとても重要(良くも悪くも人間は社会的生き物だってことがね)
『対照』条件以外の条件は全てごまかしが可能であるにも関わらず、ごまかしの量が(予想に反して)全く違うことは興味深いです。実験経済学に対する批判もあるけれど(http://researcher-station.blogspot.jp/2012/08/blog-post.html)、かなりいい線いってるんではないかとボクは思います。
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