-DELHI カレー専門店デリー上野店-
住所:文京区湯島3-42-2
https://www.delhi.co.jp
-KING FISHER PREMIUM (増税前で 600 JPY)-
-RATING- ★★★★☆
-REVIEW-
alc. 4.8%。
トップにフルーティな香りがした後にモルティー(malty)な香りがくる。味わいは焼いた果実のよう。独特の酸味がある。そして、キリッとキレのある後味。
英国産の、印度No. 1ビールらしいです。
-インドカレー INDO CURRY Indian Style Chicken Hot (増税前で950 JPY)-
-RATING- ★★★★★
-REVIEW-
綺麗なスパイシーノート。辛さは(ボク的に)丁度いい。優しい味でゴクゴク飲めるほどの澄んだ味にシャビシャビスタイルのカレー。日本人好みにアレンジされてるような気がして、とても好み。実山椒に似た形状のホールのスパイス(コリアンダー?)が良いアクセント。
弾力が楽しめるチキンは、ハーブで香味付けされているようだ。で、チキン、スパイス、ハーブのハーモニーが滋味深くさっぱりした味を演出する。
ご飯は固めに炊き上げられていて、シャビシャビカレーにベストマッチ!
-パパド PAPAD (増税前で400 JPY)-
-RATING- ★★★★☆
-REVIEW-
インド産の豆粉(ウラッド豆)で作った揚げ煎餅。とっても薄く焼き上げられていて、パリパリのサクサクで軽やかな歯触り。
香ばしい穀物様フレーバーと適度な塩味はキング・オブ・スナックの風格。そして、ビールのお供に最適。
-Manna-
住所:新宿区新宿3-26-13 新宿中村屋ビルB2F
https://www.nakamuraya.co.jp/manna/
-生ビール (M) (630 JPY+tax)-
-RATING- ★★★★☆
-REVIEW-
普通に美味しいです。
-中村屋純インド式カレー (1,600 JPY+tax)-
-RATING- ★★★☆☆
-REVIEW-
辛さはマイルドでパウダリー感のある舌触りのシャビシャビカレー。ややぼやけた輪郭のノスタルジックな味わい。家庭的なところがあって、SB食品の赤缶カレーに似た味わい。ウースターソース由来なのだろうか、少し果実味も感じる。
具は鶏肉とジャガイモ。
鶏肉は骨付き(ちょっと食べにくい)。弾力に富み、歯の入りがスムーズで食感が最高。カレーとよく合う美味しいチキンに仕上がっている。
大振りでホクホクのジャガイモは味が濃厚で、芳醇な土臭さが堪らない(これは秀逸)。
薬味と付け合せ要素として、粉チーズ、レモンチャツネ、マンゴーチャツネ、らっきょう、胡瓜のピクルス、オニオンチャツネが付いてくるので試してみる。
レモンチャツネは柑橘リッチ。ウェットな感じがそこそこあって、レモンの皮の食感が残っていて、苦味がけっこう効いている(これ、気に入った)。
マンゴーチャツネはお酢強めで、”和"の漬物に似た味わい。細かく刻まれた具材の食感が楽しくて、そこから滲み出る酸味が何とも心地よい(これも気に入った)。
らっきょうは優しいソフトな酸味で美味しい。胡瓜も酸味穏やでとても瑞々しい。
薬味と付け合せが洗練されていて、クオリティが物凄く高い。ただ、プライシングは割高な印象。
-モンスナック (Mon Snack)-
住所:新宿区新宿3-17-7 紀伊國屋ビル地下1階
https://www.monsnack.com
昭和39年創業の元祖サラサラカレーの店。
-中瓶ビール (500 ml) (500 JPY)-
アサヒスーパードライ。
-チキンカレー (700 JPY→本日のサービスで600 JPY)-
-RATING- ★★☆☆☆
-REVIEW-
ルーは完全に液体状。家庭的で甘めなソフトな味付けの脱力系カレースープ。
具材のチキンは焦げ目が香ばしい。
ご飯はふっくらしていて、それでいて張りがあって美味しい。
ルーはスープとしてならそれなりに美味しいんだけど、(ボク的には)ご飯と全く合わない。
胡瓜のかっぱ漬けと福神漬けのサービスは純粋に嬉しい。
-カレーライス専門店エチオピア本店-
住所:千代田区神田小川町3-10-6
https://www.ethiopia-curry.com
-チキンカリー (増税後で920 JPY)-
-RATING- ★★★★☆
-REVIEW-
穏やかながら格調高いスパイシーな香りのカレーは、そこそこ流動性があって少しザラついた食感(これ好み)。ボタニカルリッチな味わいのなかに、胡椒や唐辛子といったシャープな刺激がチクリ。
具は、チキン、お豆、ピーマンが目視で確認されました。チキン(胸肉かな?)は軟らかく臭みのない淡白めの味で、繊維がほぐれていく食感が心地よいです。
ごはんは固めに炊きあげられたジャポニカ米で、表面に張りがあって弾力に富み、いい匂いがします。
注文時に辛さをどうするか聞かれるて、0が一般的な中辛口で70倍まで選択可能。
「普通」でとオーダーしたら「0」になりました。
あと、着席するとすぐにお通し的な皮付きの小ジャガがサービス(無料)で出されるんだけど、ホクホクしていて普通に美味しいです(おかわりも無料)。
ところで、目と鼻の先に明治大があるじゃないですか。評判のいい学食があるくせに、ご近所にこんな美味いカレー屋まであるなんてけしからんと思いました。
閑話休題
みなさん、有機合成してますか?ところで、DMF溶媒中でNaHってよく使いますよね。でも、その組み合わせで爆発事故が報告されてることをご存知でしたか?その筋(どの筋?プロセスだよね)では有名なはなしでボクも承知していましたが、その詳細は知りませんでした(不勉強なもので)。有機合成化学の安全系の成書として「有機化学実験の事故・危険―事例に学ぶ身の守り方」や「反応暴走―安全な化学プロセス開発のために」がありますが、NaH/DMFの事故事例には言及してなかったんじゃないかと記憶しています(違ってたらごめんなさい)。
NaH/DMFの爆発要因について、なんでかなあぁ?どうしてかなあ?と年に2-3回くらいのペースでなんとなくググッたりしていましたが、明確な回答にたどり着くことはなく、常にモヤモヤ感が纏わり付いていました。そんな折にtwitterのTLで目に飛び込んできたのが次の論文でした(SNSっていいよね)。
Explosion Hazards of Sodium Hydride in Dimethyl Sulfoxide, N,N-Dimethylformamide, and N,N-Dimethylacetamide
Org. Process Res. Dev., 2019, 23, 2210-2217.
本報ではNaH/DMSOとNaH/DMFの事故事例をいくつか紹介した後、DMSO、DMF、DMA中でのNaHの熱安定性とその熱分解によって発生する気体について検討しています。
そして、NaHとこれら溶媒の熱的不安定性が化学コミユニティーで十分に共有されておらず、実験室レベルでは無造作にガンガン使われていることに「もっと注意しなさいよっ!」と警鐘を鳴らしています。
それでは、まず過去の事故事例をメモしていきます。
1. NaH/DMSOの爆発事故
個人的にNaH/DMSOの組み合わせを使おうと思ったことはないんだけど、この組み合わせでdimsyl ion (methylsulfinyl carbanion, sodium dimsylate)が発生するんですね。言われてみればそうなんですが、全く知りませんでした。大昔にコーリー大先生(E. J. Corey)が初めて報告しているようです(J. Am. Chem. Soc., 1962, 84, 866-867.)。
E. J. Corey and Michael. Chaykovsky, J. Am. Chem. Soc., 1962, 84, 866-867.
1965年にもdimsyl ionの反応性に関する論文を投稿しています。いろいろ反応しますね。
E. J. Corey and Michael. Chaykovsky, J. Am. Chem. Soc., 1965, 87, 1345-1353.
そして1966年、NaH/DMSOによる初めての爆発事故が報告されました(Chem. Eng. News, 1966, 44 (15), 48.)。爆発はdimsyl ionを使った芳香環のメチル化の際に起きました。
ところで、キノリン類やアントラセンはdimsyl ionでメチル化されるんですね(J. Org. Chem., 1966, 31, 248.; ベンゼン、ピリジン、ナフタレンは反応しない)。
J. Org. Chem., 1966, 31, 248.
このインシデントは、上記JOCの方法に従ったスケールアップ実験で起こりました。70˚Cで1時間反応を行った後、冷却中に急激な温度上昇を伴って爆発したということですが、NaH/DMSOのモル比を0.9:1から0.24:1にNaH比率を上げており、反応が完結していなかった可能性が考えられ、それが原因ではないかと指摘されているようです。
さらに同年、類似の事故が再び報告されています(Chem. Eng. News, 1966, 44 (24), 7.)。このケースでは、DMSO (19.5 mol)にNaH (3.27 mol)をone portionで加え、50˚Cで加熱していたら内容物が吹き出したそうです。
まあ、冷静に考えてみるとDMSOってそんなに安定な溶媒じゃないよね。溶媒っていう言葉には、あたかもそれが何者とも反応しない安定な存在であるかのように錯覚させる魔力を感じます(溶媒が簡単に反応してもらっても困るんだけど)。
その後、sodium dimesylateは50℃以下で分解が始まり、DMSO中で断熱温度上昇(ΔTad)は500℃にのぼりることが報告されています。こうした分解はTHFで希釈するとある程度緩和され、分解開始は100℃程度、230℃まで抑制されるという結果が得られています(Org. Process Res. Dev., 2008, 12, 429.)。
2. NaH/DMFの事故事例
1965年にDMF中におけるNaHの危険性が示唆される文献が報告されています。
Tetrahedron Lett., 1965, 6, 1713-1716.
DMFそのものズバリではなく、事故事例でもないですが、N,N-二置換ホルムアミドをNaHで加熱処理すると気体を放出しつつ分解していきます。
DMFはカルボン酸とアミンの脱水縮合にもよく使われると思いますが、反応が進まないからっといって調子に乗って加熱すると、たまにジメチルアミドが出来るときがあるじゃないですか。DMFも本質的にそれほど安定な溶媒ではないのです。
また、70-100℃程度の温度でDMFをNaHで処理するとホルムアルデヒドが検出されたという報告もあります(Carbohydr. Res., 1966, 2, 167.)。
そして、1982年にNaH/DMFの大スケールでの爆発事故が報告されます(Chem. Eng. News, 1982, 60 (28), 5.) 。具体的な反応は分かりませんが、その事故はパイロットプラントでの縮合反応中に起こりました。現象としては次のことが起こったようです。
a) 反応容器(お釜でしょうね)にDMFとNaHを仕込んで、冷却することなしに(ジャケットに冷媒を入れてなかったんだと思う)50˚Cに加熱した
b) 自己発熱によって内温が75˚Cまで到達
c) (多分急いで冷却水をジャケットに入れて)水冷するも温度は上昇し続けた
d) ラプチャー・ディスクが破れ、内容物が流出
このインシデントをきっかけに反応条件をシミュレートした熱分析が実施され、以下のことが分かりました。
e) 26˚Cで自己発熱(分解)を開始
f) 注意深く乾燥したDMFを使っても、40-50˚Cでオンセット
g) 75-80˚Cで反応急加速
h) DMAでも同様の挙動
i) 反応残渣の分析から、相当量のギ酸ナトリウム(DMFの場合)と酢酸ナトリウム(DMAの場合)を検出→ジメチルアミンの発生を示唆
意外と低温から分解が始まります。こういうのって、スケールが上がれば上がるほど単位量当たりの伝熱面積が小さくなって危ないんだよね。要は冷却(放熱)が追いつかなくなるわけです。
それから、上述したDMSOのときと同様にこういった事故は続くものなのか、同年、再びNaH/DMFのインシデントが発生します(Chem. Eng. News, 1982, 60 (37), 5.)。この二回目の事故では、40˚Cから制御不能な発熱が始まり、温度が急速に上昇して10分以内に100˚Cを超過。全力冷却するも制御不能となり大部分のDMFが蒸発してしまったと言います。この事故は4回目のパイロット試験で発生し、過去3回の試験ではつつがなく試験を終えていたということです。
いやぁ、マジこわいですね。NaH/DMFの危険性って分かってない人がマジ多くって、みんな平気で「DMF使えばいいじゃん」っていうんだよね。悔い改めて欲しいです。
とうことで、事故事例メモはとりあえず以上です。
次回、ARC, DSC, EGA Micro-GCを用いた熱分析編につづきます。。。。。
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