2009年4月5日日曜日

Merlot vs Cabernet Sauvignon

こんな文献を読んでみました↓

Comparison of Aroma Volatiles in Commercial Merlot and Cabernet Sauvignon Wines Using Gas Chromatography-Olfactometry and Gas Chromatography-Mass Spectrometry
J. Agric. Food Chem. 2006, 54, 3990-3996.

MerlotとCabernet Sauvignonワインの香気成分の違いって何?という論文です。

過去の研究成果↓

a) Cabernet SauvignonとMerlotワインのGC-MS分析を用いた研究からは、揮発性成分の違いは量的なものだけだった
ref. J. Sci. Food Agric. 2000, 80 (11), 1659-1667.

b) フランス産のCabernet SauvignonとMerlotワインの官能試験の結果、アロマは類似していた
ref. 1999年のボルドー大学の博士論文

c) Cabernet SauvignonとMerlotワインのアロマは似通っているが、キャラメル様香気の強度に違いがあり、それは4-hydroxy-2,5-dimethylfuran-3(2H)-oneと4-hydroxy-2-ethyl-5-methylfuran-3(2H)-oneの含有量の違いを反映している
ref. J. Agric. Food Chem. 2000, 48(11), 5383-5388.

d) GC-O(溶媒抽出で揮発成分をワインマトリックスから分離し、AEDAで評価)を使った2つの研究があって、スペインのアラゴン産およびフランスのボルドー産のCabernet SauvignonとMerlotワイン中に見いだされた最も強い有香成分は、10-11のうち同じ成分は3つ(β-damascenone, 2-phenylethanol, 3-methylbutanol)だけだった
ref. J. Sci. Food Agric. 1999, 79(11), 1461-1467.; J. Agric. Food Chem. 2000, 48(2), 400-406.

ワインのアロマは、季節差、ブドウの栽培法、醸造法の影響を受けるし、揮発成分の抽出方法の違うと本質的に異なる結果を示すとして、著者等の研究の目的を次のように述べています。

「産地とヴィンテージの異なる市販のMerlotとCabernet Sauvignonワインのアロマの組成を、
同一のサンプル調製法と同一の分析法で比較し、
ヴィンテージと産地の違いから観察されるアロマの特性を確認する」

とのことです。


で、以下著者らの仕事↓

まず実験に使った市販のワインなんですが、名指しです(かなり驚き)

Black Swan Cabernet Sauvignon 2000 (Australia)
Napa Valley Cabernet Sauvignon 2002 (California)
Jacob's Greek Merlot 2000 (Australia)
Harbinger Napa Merlot 2002 (California)
 
香気成分の捕集方法は、スタティックヘッドスペースサンプリングでマイクロ固相抽出です。

GC-MS分析から特定された香気成分は66化合物で、4種類のワインは似かよった組成でした。大きな違いは定性的な部分よりも定量的な部分で、TICがMerlotはCabernet Sauvignonのおよそ2倍の
ピークエリアを示したそうです(EtOHを除いて)。

次に著者らは、4つのワインの揮発性分を比較するために、全てのサンプル中で最も大きいピーク(EtOH以外ね)を基準として指数化しました(具体的にはJacob's Greek Merlot 2000中のethyl octanoateを100とした)。

GC-MSの結果
a) high ethyl octanoate valueはMerlotに特徴的で、Harbinger Napa Merlot 2002で77, Cabernet Sauvignonはそれぞれ18, 12。
b) Cabernet Sauvignonで、酢エチ, 3-methyl-1-butanol > ethyl octanoate
c) ethyl octanoate, ethyl decanoate, 酢エチ, 3-methyl-1-butanol, isopentyl hexanoate, diethyl succinate, 2-phenylethanolともう1個のピークでnonethanolピーク面積の81-85%を形成
d) 特定された66の香気成分のうち、29がエステルだった(60-83%)。Jacob's Greek Merlot 2000で83%。その他は60-63%。

cf. エステルはフルーティーなアロマの主要素で、その含有量はブドウ品種によって大きく異なる。例えば、ポルトガルのBagaは15%(Anal. Chim. Acta 2004, 513, 257-262.)

e) EtOHの他に17のアルコールが検出され、その中で最もハイコンテントだったのは3-methyl-1-butanol。これらのアルコールは対応するエステルの酸加水分解によりゆっくりと生成する。そして、それらアルコールのMSピーク面積はエステルのそれと比べて極めて小さい(エステルはアルコールの2-7倍)

GC-Oの結果
a) 4ワインから74の香気成分を検出(カラムはDB-Waxを使用)
b) 内、24成分が共通
c) さらに14成分が3つのワインで共通
d) Napa Valley Cabernet Sauvignon 2002が最も複雑
Black Swan Cabernet Sauvignon 2000 (Australia)/ 51 aroma volatiles
Napa Valley Cabernet Sauvignon 2002 (California)/ 61 aroma volatiles
Jacob's Greek Merlot 2000 (Australia)/ 49 aroma volatiles
Harbinger Napa Merlot 2002 (California)/ 50 volatiles
e) Napa Valley Cabernet Sauvignon 2002のtotal MS peak areaは最も小さかったが、total aroma peakは最大だった→Napa Valley Cabernet Sauvignon 2002は極低濃度の閾値の小さい化合物を含んでいる

GC-Oの比較
a) 匂い強度の強かった香気成分/ 3-methyl-1-butanol (malty), 3-hydroxy-2-butanone (acetoine) (dairy, over ripe fruit), octanal (fatty), ethyl hexanoate (fruity), ethyl 2-methylbutanoate (apple, sweet), β-damascenone (honey, sweet), 2-methoxyphenol (guaiacol) (smokey, burnt), 4-ethenyl-2-methoxyphenol (peppery, spicy), ethyl 3-methylbutanoate (fruity, floral), AcOH (pungent, sour), 2-phenylethanol (rose, spicy)
b) ethyl octanoate (ripe fruit), β-damascenone (honey, sweet), ethyl hexanoate (fruity), 3-methylbutanoic acid, isoamyl acetate (banana)は若いワインの重要な香気成分であるという報告例有り(J. Sci. Food Agric. 2000, 80 (11), 1659-1667.)これら5成分は本研究で実施したGC-O分析で全て検出された(って書いてあったけど、3-methylbutanoic acidは発見できなかった。誤記かな?)

Wine Aroma Categories
著者らは有香成分を9つのカテゴリーにグルーピングして各ワインを比較しています。で、9つのカテゴリーというのは、#1 「fruity」, #2 「sulfury」, #3 「caramel, cooked」, #4 「spicy, peppery」, #5 「floral」, #6 「earthy」, #7 「pungent, chemical」, #8 「woody」, #9 「green, vegetative, fatty」。ただし、これはGC-Oにより検出された個々の香気成分の強度を単純に積算しただけなので、シナジーとかマトリックス効果とかは考慮されていないことに注意。また、1つの成分が1つの香気カテゴリーにどれくらいフィットしているかという問題もある。ということで、本研究で使ったワインの特徴↓

a) 4ワインはfruity, green, caramelといったアロマから構成されている
ちなみに、過去の熟成していないワイン(Merlot, Cabernet Sauvignon)ではcaramel, rose, leatherが最も重要という報告がある(J. Agric. Food Chem. 2000, 48 (11), 5383-5388.)
b) #1「fruity (29のエステルから構成)」, #9「green, vegetative, fatty」, #3「caramel, cooked」が優勢


MerlotとCabernet Sauvignonのアロマの違い
基本的なアロマカテゴリ-の強度は類似しているようですが、微妙な違いがあり、それについて言及しています。

a) MS→EtOHを除いたTICの総ピーク面積は、MerlotがCabernet Sauvignonの2倍
b) Napa Valley Cabernet Sauvignon 2002は
(i) 他のワインに比べてアロマの強度が40-65%大きい。
(ii) TICの総ピーク面積は最小
(iii) 香気成分の数が最大
(iv) 他のワインに区比べて、#6「earthy」と#9「green, fatty」が際立っており、オークコンタクトかスキンコンタクトの時間が長くとられていることが示唆される。
c) Kotseridis等は、MerlotとCabernet Sauvignonはcaramel様香気の強度と4-hydroxy-2,5-dimethylfuran-3(2H)-one (HDMF)と4-hydroxy-2-ethyl-5-methylfuran-3-(2H)-one (HEMF)によって区別されると報告していて(J. Agric. Food Chem. 2000, 48 (11), 5383-5388.)、この研究でもその主張が支持されたようです。具体的には、GC-O分析でHDMFはMerlotでは検出されなかったけれど、Cabernet Sauvigninでは検出された(って書いてあるけどなんかリストのテーブルに誤植があるような気がする)。

Comparison of Most Intense Odorants
GC-O(溶媒抽出で揮発成分をワインマトリックスから分離し、AEDAで評価)を使った2つの研究があって、スペインのアラゴン産およびフランスのボルドー産のCabernet SauvignonとMerlotワイン中に見いだされた最も強い有香成分は、10-11のうち同じ成分は3つ(β-damascenone, 2-phenylethanol, 3-methylbutanol)だけだった
ref. J. Sci. Food Agric. 1999, 79(11), 1461-1467.; J. Agric. Food Chem. 2000, 48(2), 400-406.
という過去の研究結果に対して、本論文でもβ-damascenone, 2-phenylethanol, 3-methylbutanolは最も強い有香成分としてリストアップされている。最も強い有香成分群の中で、スペインの論文ではエステルが4つ、本論文ではエステルガ3つ含まれているが、フランスの論文ではエステルは含まれていない。



Q. 過去の研究の整合性の欠如は何に由来するのか?なんでリストアップされている化合物群が似ていないのか?

A. 揮発成分のワインからの抽出方法が異なるから。
具体的には↓
スペインの論文/ freon 11 (CCl3F)抽出*(連続抽出, 24 h, 28℃)
フランスの論文/ CH2Cl2抽出(N2下バッチ抽出, 1℃, 30 min, 撹拌)
本論文/ スタティックヘッドスペースサンプリングでマイクロ固相抽出

古典的な液-液抽出(high-volatileな化合物を逃したり、溶媒や抽出法によって抽出効率が変わったり、不揮発性の物質も抽出しちゃったり、時間かかったりする)よりも、SPMEの法が優れているってことをアピールしてるのかな。

で本論文では、MerlotとCabernet Sauvignonは、ヴィンテージと地域が異なっていても、多くの香気物質が共通して含有ししていると結論付けています。なんとも煮え切らない結論のように聴こえますね。caramel様香気の強度と4-hydroxy-2,5-dimethylfuran-3(2H)-one (HDMF)と4-hydroxy-2-ethyl-5-methylfuran-3-(2H)-one (HEMF)についてももうちょっと強い主張があるかとも思ったのですが.....

結局違いは含有量ってことなのですかね(今の分析技術で確認できるのは)?まあ、4つのワインを比較するだけでそう結論付けていいのかと門外漢のコンキチなんぞはツッコミを入れたくなりますが(実験計画法でチョイスしたの?)、試験に使ったワインを名指ししているのは画期的と思いました(あんまりこういう論文を読んでる訳ではないので、気づいていないだけかもしれませんが、銘柄を隠すのが通例かと思っていました)。その点は一消費者として素直に評価したいです。

PS. 農芸化学の論文もSupporting Informationつけるべきなんじゃないの?と思うコンキチです。

2009年4月4日土曜日

就活STP

ども、マーケティング、スーパー素人級のコンキチです。マーケティングのフレームワークにSTP (Segmentation, Targeting, Positioning)というのがあります。これって就職活動に応用可能と思います。何故なら、就職活動とは、自身を企業に売り込むことに他ならないから。

S (Segmentation)
「産業•業界」「職種」を分類する。

T (Targeting)
「産業•業界」と「職種」の組み合わせを選択する。

P (Positioning)
ターゲッティングした「産業•業界」-「職種」に適した能力を身につける。


で、STPベースで就職活動を行う場合、いつから潜在的就職活動は始まっているのでしょうか?

1stステップは理系と文系を選択するときかなと思います。世の中には、所謂「理系」でないとなれない職業が沢山あります(我が国で文系っぽい職種の給料が理系っぽい職種の給料よりも高いという現実とは別として)。

例えば、営業とか銀行員とか小売業とかそ教師とか俳優とか作家とかサービス業とかは文理の別を問わずなれる可能性が高いと思う。しかしながら、自然科学系の研究員とか医者とか薬剤師とかエンジニアとか建築師とか理系を選択して実際に理系の大学(学部)を出ないとなることは(わが国では)ほぼ不可能です(多分)。

なので、高校の文理選択の際は、「理系」を選択することをおすすめしますね、コンキチは。でないと(未熟な)高校生というをはやい段階でT (Targeting)できる範囲をいたずらに狭めてしまいます。別に、理系だからと言って、理系チックな職業を強制されるわけではないのだから。


では次に就活におけるSTPについて考えてみます。まず、S (Segmentation)は現実としてある産業、業界、職業をしっかり把握することが重要でしょう。例えば、東証では業種を33のセクターに分類しているので、まずはそれを参考にしてみるのが良いかと思います。しかしながら、盲信してはいけません。コンキチの専門はざっくり言って「化学」です。で、東証の33業種の中には「化学」というセクターがあります。だからといって(通常想定される)就職先が「化学」セクターに限定されるわけではありません。有機化学を専攻してきたコンキチの(通常想定される)就職先には。「化学」セクター以外にも「医薬品」セクター(コンキチは指導教官から当時の山◯内製薬を紹介されたこがある)や「食品」セクター(大手は事業ポートフォリオが広範に渡っている)も対象になり得ます。あと、東レや帝人などは「繊維製品」セクターに分類されますが、就職対象となります。逆にユニチャームは「化学」セクターに分類されていますがはっきりいって畑違いです。また、香料会社も「化学」セクターに属していますが、半分「食品」みたいなところもあります(所謂総合香料メーカーは、合成香料、フレーバー(食品香料)、フレグランンス(香粧品香料)の3つの事業分野からなり、そのウェイトはフレーバーが大きい)。まあ、当たり前かもしれませんが、愚直に業界研究するしかないということでしょうか。

次にT (Targeting)。昨年、「不動産業」セクターに属する会社から内定取消された学生の話題が世間の耳目を集めましたが、コンキチに言わせれば、マンションディベロッパーをターゲッテッィングする時点で終わってると思います。そもそも事業素養が悪すぎる(全ての不動産業の事業素養が悪いとは思っていません。あと、コンキチは門外漢なので、不動産業と建設業の違いがよく分からない)。じゃあ事業素養の良い会社を選べば万全かというとそうでもないと思う。まあ、倒産リスクはかなり減じると思いますが、必ずしも事業素養の良さと給料の多寡は比例しなし、業界内のヒエラルキー(競合企業同士の競争)により財務基盤•収益性•報酬は全然違います。それから、事業素養が良くても必要な専門性が大して無ければ、従業員の取り替えは容易に可能なわけで、使用者の優位性が高くなるでしょう(専門性が低いと低い給料に甘んじなければならない可能性が高まる)。要は、「事業素養の良い産業•業界」と「専門性の高い職種」のミックスが重要と思います。まあ、「自分のやりたい仕事を選ぶんだ」というのも良いでしょうが、最低限「貧すれば鈍する」にならないような職業選択をすべきだと思います。

最後にP (Positioning)です。対象の「産業•業界」-「職種」に必要なスキルを身につけるわけですが、分かり易い「産業•業界」-「職種」と分かりにくい「産業•業界」-「職種」があると思います。分かり易い例としては、医者、弁護士、弁理士、教師、会計士、税理士etc.といった資格がそのまま職業となるものは分かり易いですね。医者だったら医学部に入る。弁護士だったら法学部に入る(必須ではないが)。弁理士だったら理系の学部を出て弁理士事務所に入るとか。あと、理系の仕事は比較的分かり易いと思いますね。特にコンキチの(一応)専門の有機化学(有機合成)は、それを仕事にした場合、学生時代の経験が100%役に立ちます(っていうか基本的にやってることは一緒)。佐藤健太郎さんのブログでも、

即戦力、スーパールーキーなんてものがありうるのは、野球選手と合成屋くらいじゃないかと思います。
<引用終了>


と述べられているほどです。逆に自分の築いてきた専門性を外れてしまうとキツイかも知れません。で、文系系の仕事はどうかというと、公務員(理系もあるが)と小中学校の先生が分かり易いと思う。公務員の場合は、帝大(法学部)→国家I種、二流大学→地方上級。小中学校の先生は教育学部教員養成課程。これで決まりのような気がする。でも、それ以外はどうなのかさっぱり見当がつきません(コンキチが理系だから分かってないだけかもしれませんが)。そもそも、営業とか作家とか銀行員(金融工学のいらない)とかアナウンサーとか商社(営業?)とか小売業とかサービス業とか、就活時に優位なポジションを築くのが難しいと思うな。っていうか、何をもって優位となるのかシグナルを発するのが難しいと思う。ということは、偏差値の高い大学を卒業してシグナルを発信するしかないのかなというような気がする(作家やアナウンサーには有効ではないと思うが)。


とりあえずSummary
就活にSTPがよく機能するのは理系。但し、Segmentation-Targetingはより有利な職業選択をするという観点からはおしなべて有効だと思います。でも、一体どれくらいの人が戦略的STPを用いて就活するだろうか?ちなみに、コンキチは、新卒採用時、漠然とした成り行きに身を任せていました。Segmentation-Targetingは、理想的には大学入学時点で決定しておかないといけないわけで、大学(+大学院)はPositioningを確立する場だと思うんですが、実際はそうではなく、大学に入学した段階で限定的Segmentation-Targeting(文系→理系はほぼ不可能。理系間でも専門性の高い他領域へのコンバートは無理)とPositioningを並行して行っていくことになるのでしょう。そう考えるとミンツバーグのクラフテイングがしっくりくるような気もするけれど(ちなみにコンキチはミンツバーグは殆ど読んでいない)、Targetingだけは重要だと思います。昨今、格差(正規雇用-非正規雇用)社会(本当は世代間格差)が世間の耳目を集めていますが、正社員間でも大きな格差が存在しているんだよね。それは産業間格差であり、産業内格差であるんだけど、大手TV局がヒエラルキーの頂点に君臨しているせいか、その事実はあまり世間の周知するところには至っていないように思われます。で、産業間格差や産業内格差を知らずに職業選択することは危険であり、結果泣きをみるのは乙女チックとしかいいようがないと思います。で、そんな乙女チックさから卒業して、格差の罠を最小限に抑えるのに就活STPはそこそこ有効であるとは思います。

2009年3月24日火曜日

マインド•コントロールは悪か?

マインド•コントロールときくと、カルト教団を連想し、ネガティブなイメージを抱く人が多いのではないかと思いますが、果たしてそうでしょうか?


マインド•コントロールをウィキペディアでサーチしてみると、

強制によらず、さも自分の意思で選択したかのように、あらかじめ決められた結論へと誘導する技術、またその行為のこと。

とあります。


これって全ての現代人が大なり小なりなにがしかのマインド•コントロールされていると言えるということではなかろうか?我々は、今ある自身の人格にたどり着くまでに多くのマインド•コントロールを受けているのではないか?

人は単独では価値観を形成するこてゃできない。家庭環境、学校教育、地域コミュニティー、社会通念、社会倫理•道徳、企業組織、宗教といったものの相互作用によって人格形成における嗜好が決定されてくるのだと思う。

例えば、アメリカ(の保守派)や中東の人々は、日本人に比べて宗教的影響(キリスト教やイスラム教)を色濃く受けて価値観が形成されているような気がする。

それから、日本の公教育はかつて中産階級(比較的画一的な労働力を提供する人材)の台頭に寄与したような気がする。

韓国民が狂ったように大学受験に熱狂するのは、韓国の社会(政治)システムに誘導されているからに他ならないと思う。

とまあ、現代社会において広く認められている組織や機関によって施される緩やかな価値観形成へのディレクションは、マインド•コントロールとは呼ばれない。「権威に対する服従」や「社会的証明による説得」が明らかに含まれていると思うのだが.....
see http://researcher-station.blogspot.jp/2008/01/blog-post.html


現在の自分の思想•信条•価値観といったものは、既存の情報を基に成り立っているわけで、人はマインド•コントロールの連鎖から抜け出ることはできないのかななんて思うのです。

常に我々は周囲の環境からのマインド•コントロールをうけて生きていると認識すべきと思う二流大出のなんちゃって研究員なのでした。

2009年3月22日日曜日

Headspace Analysis

人が感知している匂いはヘッドスペース香です。ということで、ヘッドスペースのメモです。

a) スタティックヘッドスペース法
•密封容器に試料を入れ放置 or 恒温機で容器内の香気成分が平衡に達せさせる
•容器内の気体をガスタイトシリンジでGCにインジェクト

b) ダイナミックヘッドスペース法
•密封容器に試料を入れて窒素や無臭空気を吹き込んで、吸着剤(Tenaxとか)に香気成分を吸着させる
•加熱脱着してGCにインジェクト
(大量の香気成分が捕集可能。微量成分の分析も可)

メモ終了

2009年3月21日土曜日

Pepper Aroma in Shiraz

こんな文献を読んでみました↓

Identification and Quantification of a Maker Compound for Pepper Aroma and Flavor in Shiraz Grape Berries by Combination of Chemometrics and Gas Chromatography-Mass Spectrometry
J. Agric. Food Chem. 2007, 55, 5948-5955.

Shiraz (Syrah, Hermitage)はオーストラリアを代表する赤ワインのブドウ品種、コンキチはイエローテイルのシラーズを愛飲しています。

ちなみに過去のオーストラリアのシラーズの成分とか官能評価に関する研究はこちら↓
1) Proceedings 5th International Flavor Conference, Porta Karras, Chalkidiki, Greece, July 1-3, 1987; Charalambous, G. Ed.; Elsevsier: Amsterdam, 1988.
2) Actualites Oenologiques 1989, Comptes rendus du 4S symposium d' oenologie, Bordeaux, France, June 15-17, 1989; Ribereau-Gayon, P., Lonvaud, A., Eds.; Dunod: Paris, 1989; pp 94-97.
3) Aust. N. Z. Wine Ind, J. 1990, 5, 315-319.
4) Proceedings 7th Australian Wine Industry Technical Conference. Adelaide, Australia, August 13-17, 1989; Williams P. J., Davidson, D. M. Lee, T. H., Eds.; Australian Industrial Publishers: Adelaide, Australia, 1990; pp 117-120.
5) Am. J. Enol. Vitic. 1991, 42, 167-174.
6) Proceedings 9th Australian Wine Industry Technical Conference, Adelaide, Australia, July 16-19, 1996; Stockley, C. S., Sas, A. N., Johnstone, R. S., Lee, T. H., Rds.; Winetitles: Adelaide, Australia, 1996; pp 105-108.
7) Aust. J. Grape Wine Res. 2000, 6, 141-149.
8) Australian Vignerons, July/August, 2004, pp 17-21.


で、いくつかのオーストラリア産ワインは独特の好ましいblack pepper様のアロマとフレーバーを有しています。

(一般的に?)興味深い化合物は果肉よりも果皮に集中していると言われているらしく、Brifhtmanがスキンコンタクト有りと無しで造ったワインを比較したところblack pepper様のアロマに関して違いはなかったといいます。この実験はlow pepperなブドウで試したらしく、この結果から著者らは、ワインのアロマとして重要な他の多くの化合物とは異なり、black pepper化合物ははじめからhigh pepperなブドウに存在しており、発酵のみがblack pepper様香気の形成に関与することはないと推察しています。

ちなみに、シラーズのペッパー様香気成分は同定されておらず、ブドウのペッパー様香気を評価する上で客観性の高い分析法もないとか。

ということで、著者らのやった仕事です↓
a) 数多くのpepperyなブドウを特定し、かつ標的化合物の揮発性を決定するための官能試験をデザイン
b) 標的を定めずに、GC-MS分析で全ての揮発成分を捕集するための静的ヘッドスペース法を開発
c) GC-MS分析のデータを多変量解析することで、pepper/spicyアロマに関連する要因を明らかにし、GC-MSデータを基にしたpepperアロマの強度を予測するモデルを開発


で、お仕事の成果です↓

a) 南オーストラリア州とビクトリア州の12のブドウ園から、2002年と2003年のヴィンテージの潜在的にspicy/pepperyなブドウを採取して得た18のサンプルを官能評価したところ、peper様アロマはgreen, grassy, raisinから独立していた。

b) ペッパーアロマの強度と味覚として認知されるペッパーフレーバーとの間に強い相関がみられた。

c) ブドウの抽出のをstatic HS-GC-MS分析から、地域とヴィンテージ間でクロマトグラムに明確な差異が確認された。

d) 1つのブドウの抽出液サンプル当たり13,000にも及ぶMSスペクトルを多変量解析(主成分分析と部分最小二乗法)し、peppernessを予測するモデルを開発した(R2>0.98)。

e) peepperyなブドウ園からは一貫してpepperyなワインが出来る。特に涼しい年に。

f) α-ylangeneがペッパーアロマの有用なマーカーであることを見いだした。但し、α-ylangene自体に強いspicy/pepperyな香気はない。

g) pepperyなシラーズワイン中から検出された主なテルペノイド(28化合物)のうち、spicyやpepperyなアロマを発する化合物は無かった。また、α-ylangeneの含有量が最も多かった。

h) α-ylangeneを定量法を確立し、α-ylangeneがpepperアロマとフレーバーのインジケーターとなることを見いだした(R2=0.65; これでも多変量解析を利用したものを除いて一番まし)。
•最もpepperyなワイン(α-ylangene濃度10-15μg/Kg)→α-ylangeneは良好なインジケーターとなる
•中程度から低いpepperyレベルのワイン→α-ylangeneは常に良好なインジケーターとなるわけではない。

i) HS-SPME-GC-MS (Headspace Solid-Phase Microextraction Gas Chromatography-Mass Spectrometry)でpepperyワインを分析してみたら、α-ylangeneは検出されなかった(検出限界は0.2 μg/L)
→spicy/pepperyアロマやフレーバーを持つ化合物はワイン中に存在する。
ブドウ中に含まれるα-ylangeneが、ワインのpepperyな特性を予測するのに有効。


で、結局のところShirazワインのpepper様の香気成分は不明のままです。今後の分析技術の発展と研究成果に期待といったところですかね?

2009年3月20日金曜日

NOE

(コンキチの大嫌いな)マクドナルドで娘が貰ってきた野口さん(ちびまる子ちゃんのキャラクター)です。スイッチを押すと、首をひねって「キッシッシッシッシ」と本物の野口さんばりに笑う優れものです。


閑話休題


人間は忘却する生き物です。日常業務とかで分かんないこととかを色々調べたりするんですが、(けっこう)すぐに忘れちゃいます。で、綺麗サッパリ忘れたことに、またその情報が必要になっくる。仕方がないので、また調べるんですが、効率悪いです。

で、ブログにまめ情報をメモしたらいいんじゃないかと思い、とりあえずメモしてみます↓


で今回のメモは、有機合成に携わる人なら必須分析装置であるNMR (Nuclear Magnetic Resonance: 核磁気共鳴分光法。化合物の構造解析に無くてはならないアイテムです)についてのメモです。

先日、NOE差スペクトルを測定しようと思って、どれぐらい距離が近接していればNOE(Nuclear Overhauser Effect)が観測されるかということを調べていたときに発見した関連Tipsをメモします↓


(1) NOEが観測される距離
•プロトン間で顕著なNOEが観測されるのはおよそ0.5nm以内(分光器がどれほど感度よく安定しているかにもよる)
•NOEは距離に応じて非常に急速に減少する(r-6という距離項がある)

(2) NOEの正負
•低粘度の溶媒中の小さな分子(速い分子の回転)は正の同核種NOEを示す
•大きな分子または高粘度の溶媒中における小さな分子(遅い分子の回転)は負の同核種NOEを示す
Mr<1000: NOEが正 •Mr 1000~2000: 普通のNOEは弱くなり、時としてゼロになる
Mr>2000: NOEが負
•同核種系での正のNOEの最大値は50%
•同核種系での負のNOEの最大値は-100%
•差NOEはNOEが正である小さい分子(Mr<1000)にだけ適する •NOESY(2D, 1D)はNOEが正である小さい分子(Mr<1000)とNOEが負である大きな分子(Mr>2000)に適すが、中程度の分子(NOEがゼロ)には適さない

今回のメモは以上です。

あと、コンキチオススメのNMRの強化書ね↓


2009年3月11日水曜日

定額給付金の真実?

先日、本読みながらワイン飲んでたらウトウトしちゃって、グラスを落としておもいっきりワインを飛散させてしまったコンキチです(しかも赤ワイン)。読んでた本もワインでびっしょりになりました。

余談はさておき、定額給付金の支給が始まりましたね、で、ちょっと思ったんですが、定額給付金の支給の前後でマスゴミの報道姿勢がチェンジしている気がするのはコンキチだけでしょうか?

Before 「バラマキ」「国民の大半が反対している」

After 田舎のお婆ちゃん•お爺ちゃんが給付金をありがたいと言って受け取るシーンを好意的(とコンキチにはみえた)に報道。外国に前例がある。


節操なさすぎないか?(いつものことだけど)

まあ、どっちにしても定額給付金は駄策だとコンキチなんぞはもいます。


理由↓
a) 配る費用はいくらかかってんのよ?
b) 分散したら資金効率が悪くなる
c) 給付金を配る担当の職員の機会費用は?

唯一評価できるのは、所得の再分配機能についてだけと思うんですが、ただそれだけ。


ところで、自民党が圧倒的に不人気の中、小沢一郎が政治資金問題でやり玉にあげられていますねえ。で、定額給付金をマスゴミが持ち上げて自民党の人気がやや回復(といってもいまだ不人気)。

自民はダメ、民主もダメ。なんか政界再編に向けての布石が何者かの手によって着々と打たれているような気がします。検察に影響力を持ち、マスゴミをコントロールできる人物(組織)がなんか企んでるんでしょうかあ?


なんて妄想を膨らます二流大出のなんちゃって研究員なのでした。

2009年3月9日月曜日

Horner-Wadsworth-Emmons Reaction (4)

昨日、調子こいて晩酌してたら、ワイン1本空けちゃって、本日ちょっと体がダルいコンキチです。


閑話休題


(HWE反応のメモの続きです。

で、筆者らの開発した方法↓


a) Stillの方法よりも実用的な方法
b) リンの求核性を高めることでZ選択性を発現させるアプローチ

という観点から、フェニルエステルを用いた。

でも、まだSttillの方法よりも選択性が低いので、さらなる選択性の向上を目指して、ベンゼン環上に置換基を導入して立体電子的な調製をしたところ、

o-MePh、o-EtPh、o-iPrPhを導入した試薬で93-99%Z選択性を実現。

ref.
S. Ehrenson, R. T. C. Brownlee, R. W. Taft, Prog. Phys. Org. Chem. 1973, 10, 1.
K. Ando, Tetrahedron Lett. 1995 , 36, 4105.
K. Ando, J. Org. Chem. 1997, 62, 1934.
K. Ando, T. Oishi, M. Hirama, H. Ohno, T. Ibuka, J. Org. Chem. 2000, 65, 4745.
K. Ando, J. Org. Chem. 1998, 63, 8411.
http://www.tokyokasei.co.jp/tcimail/chemicals-clip/kdjoad000000dn19.html

あと、上のAndo reagentの合成法は効率が悪いということで、もっと効率的な合成法を開発してます↓


K. Ando, J. Org. Chem. 1999, 64, 8406.

あと、塩基に弱い基質への応用(正宗-Roush法)↓
LiCl, DBU/CH3CN, 0℃では選択性は中程度。LiClのかわりにNaIを使いTHF中-78℃で反応を行うと高いZ選択性が発現。


筆者が開発した方法では、ケトンに対しては選択性がなかったり、E選択的に反応が進んだりする。これに対して、ケトンへの求核攻撃がアルデヒドに比べて起こりにくく、反応を低温で行うことが困難であることを考えれば、反応機構から当然と言えるかもしれないとコメントしている。


あと、Still試薬を使った次の反応例が紹介されています↓


ケトンとの反応で高いZ選択性が得られます。でも、アルデヒドとの反応ではE選択的になるとか。

S. Sano, K. Yokoyama, M. Fukushima, T. Yagi, Y. Nagano, J. Chem. Soc. Chem. Commun.1997, 559.


Z-Selective HWE Reactionのメモはこれくらいです。

TCIのWeb Siteで安藤先生のZ-選択的Horner-Emmons試薬の開発秘話という記事が掲載されているんだけど、こんな一文がコンキチの心に響きました。

<引用開始>
JACSの審査員の一人のコメントが面白かったので引用しておきます。「研究者はとかく難しいことをやりたがる。だから,重要でも簡単な研究は忘れられる。こんな研究なんか,(PhO)2P(O)CH2CH2CO2EtがZ選択的だとわかっていれば15年も前に終わっていたはずだ。」というものです。でも,誰も(PhO)2P(O)CH2CH2CO2EtがZ選択的だとは思っていなかったのです。そして簡単な研究だから誰もやろうとしなかったのです(若い皆さん,まだまだ宝の山は眠っているかもしれませんよ。)
<引用終了>


これって以前コンキチが読んだこんな論文(Trialkylzinc(II) ate complexのはなし)↓
http://researcher-station.blogspot.jp/2006/10/trialkylzincii-ate-complex.html
http://researcher-station.blogspot.jp/2008/10/trialkylzincii-ate-complex.html
にも通じるような気がします。誰かがやっていそうなんだけど、誰もやっていなかった。

探求する精神を失わなければ、(コンキチのように)能力が低い者でもそれなりの発見ができるんではないかと、なんとなく勇気づけれました。

2009年3月8日日曜日

Horner-Wadsworth-Emmons Reaction (3)

安藤香織先生(岐阜大学、この論文を書いたのは琉球大時代)のZ-選択的Horner-Emmons反応の総説のメモの続きです。

過去2回のメモでは、反応条件を制御することで高いZ-選択性を発言させようというものでした。で、今度は、


Z-選択的Horner-Wadsworth-Emmons試薬

の話です。

1) 5員環状ホスホネート試薬


Z-selectivity: 50-68%

テトラヘドラルからトリゴーナルビピラミッダルへ変わるときのリング•ストレインの減少するためオキサフォスフェタンの形成が速い。そして、安定(出発物質への平衡反応が遅くなる)であることが期待される。

J. Emsley, D. Hall, The Chemistry of Phosphorus; Harper & Row, Publishers, London, p331 (1976)
E. Breuer, D. M. Bannet, Tetrahedron Lett. 1977, 1141.
idem, Tetrahedron 1978, 34, 997.
R. O. Larsen, G. Aksnes, Phosphorus and Sulfer, 1983, 16, 339.


この試薬↓

だと、Z-selectivity: 82-97%
ただし、「in situで調製」、「希薄条件(0.033 mol dm-3)」がデメリット。

C. Patois, P. Savignac, Tetrahedron Lett. 1991, 32, 1317.


2) ビストリフルオロエチルホスホノ酢酸メチル(Still試薬)


リンの求電子性がUP↑と酸素アニオンの求電子性UP↑がミソ。

W. C. Still, C. Gennari, Tetrahedron Lett. 1983, 24, 4405.
K. Shishido, Y. Sukegawa, K. Fukumoto, T. Kametani, J. Chem. Soc. Perkin Trans. I 1987, 993.
E. Piers, J. S. M. Wai, J. Chem. Soc. Chem. Commun. 1988, 1245.
M. J. Hensed, P. L. Fuchs, Synth. Commun. 1986, 16, 1285.
S. R. Chemler, D. S. Coffey, W. R. Roush, Tetrahedron Lett. 1999, 40, 1269.
G. D. Monache, D. Misiti, G. Zappia, Tetrahedron: Asymmetry 1999, 10, 2961.
S. D. Broady, J. E. Rexhausen, E. J. Thomas, J. Chem. Soc. Perkin Trans. I 1999, 1083.
A. M. P. Koskinen, P. M. Pihko, Tetrahedron Lett., 1994, 35, 7417.
S. A. Filla, J. j. Song, L. Chen, S. Masamune, Tetrahedron Lett. 1999, 40, 5449.
J. C. Anderson, B. P. McDermott, Tetrahedron Lett. 1999, 40, 7135.
A. K. Ghoshm Y> Wang, Tetrahedron 1999, 55, 13369.
F. A. Davis, H. Qi, Tetrahedron Lett. 1996, 37, 4345.
K. Nagasawa, H. Ishihara, Y. Zako, I. Shimizu, J. Org. Chem. 1993, 58, 2523.
M. A. Poss, J. A. Reid, Tetrahedron Lett. 1992, 33, 1411.

R'がメチル基より大きいとZ選択性が落ちる
J. A. Marshall, B. S. DeHoff, D. G. Cleary, J. Org. Chem. 1986, 51, 1735.
H. Takayanagi, Y. KItano, Y. Morinaka, J. Org. Chem., 1994, 59, 2700.
J. C. Medina, R. Guajardo, K. S. Kyler, J. Am. Chem. Soc. 1989, 111, 2310.


強い塩基に不安定なアルデヒド用のHWE反応として、LiCl存在下CH3CN中DBUやiPr2NEtを使う方法がある。

M. A. Blanchette, W. Choy, J. T. Davis, A. P. Essenfeld, S. Masamune, W. R. Roush, T. Sakai, Tetrahedron Lett. 1984, 25, 2183.
G. B. Hammond, M. B. Cox, D. F. Wiemer, J. Org. Chem. 1990, 55, 128.
M. W. Rathke, E. Bouhlel, Synth. Commun. 1990, 20, 869.
F. Rubsam, A. M. Evers, C. Michel, A. Giannis, Tetrahedron 1997, 53, 1707.


今回はこんなところで。次回は筆者の開発した手法などをメモしてみます。

2009年3月7日土曜日

研究員の躁と鬱

ども、なんちゃって研究員のコンキチです。

自分ではストレス耐性が極めて低いと思っているんですが、ひょっとしたら結構耐性あるのかもと思い直しています。

というのも、研究員は日常業務において絶えずストレス耐性を強化する訓練にさらされているから(研究ってそういう職業だと思う)。

例えば↓

実験が全然上手くいかなかったり、失敗とかした暁には、かなりブルーで状態ですよ。その問題がブレークスルーするまでは悶々としてしまいます。松下祥子先生の著作(科学者たちの奇妙な日常)に書いてあったけど、そういうときって占い師に声かけられそうな程悩ましい顔して歩いてると思います。場合によってはブツブツなんかつぶやきながら歩いていて、軽くあぶない人状態入ってることもあります。


で、これとは逆に自分のアイデア通りに実験が進んだときとか、いいアイデアが思いついたときとか、実験結果を上手く説明できたときには、もうルンルンの状態に突入して、これはこれでちょっとあぶない人に見えるかもしれません。

なので、程度の多寡はあれ、研究員って躁状態と鬱状態を交互に行き来する精神状態なのです(多分)。

一応コンキチも10年以上有機化学やっていて、なんとなく普通に生活しているので、そこそこのストレス耐性は育まれてきているのかもしれません。

あなたも研究員になって、躁鬱状態を行き来し、精神を鍛えてみませんか?運が良ければ、給料貰いながら、鬱病でお医者さんにかからなくてもよい精神状態を構築できるかもしれませんよ。


以上、「特技=つらいとすぐ弱音をはくこと」のコンキチでした。