2023年3月21日火曜日

選挙はもう死んでいる

ドモ。居酒屋大好きコンキチです(ボクはボッチなので、基本一人呑みです)。
日本でもコロナ死は仕方がないねという空気が醸成され、社会的には完全にコロナ禍を乗り越えましたね。今後、再流行して過去最大の死者数が積み上がったとしても、もう後戻りすることはないと思っています。
医療が逼迫して医師や看護師のフィジカルやメンタルがきつくなっても、彼ら彼女らは社会の勝ち組なので、僻み根性大好きな国民性からして大衆にとってはそんなの関係ねぇんだと想像します(残念だけど仕方ない)。
発表される感染者数も大分減ってきて、社会全体が弛緩した雰囲気に包まれています。感染には気をつけつつ、ボクもそろそろ本格的に居酒屋活動を再開しようかと思い、プレコロナの優しい時代に行った居酒屋に想いを馳せています。


-かどや (visited Nov. 2020) memo-
 
住所:墨田区向島5-30-6 

total 2,300 JPY 

-お通し (ca. 350 JPY)- 
-RATING- ★★★★★
-REVIEW- 
鶏の煮込み。
具は鶏肉、お豆腐、葱、玉子。 
マイルドで旨味が濃厚。 






-東一 純米生酒 (300 JPY)-
-RATING- ★★★☆☆
山田錦。精米歩合は64%だと思う。 
老香りとまではいかないけど、それに似た香味でボディ強い。 
甘めの芳醇旨口系。
提供温度は雪冷え。 




-マグロ脳天刺身 (300 JPY)-
-RATING- ★★★★☆
-REVIEW-
キリッとした中に甘味を感じるお醤油。 
脳天刺は型のある軟らかさの食感が絶妙。
赤身ライクな部分と上品な脂のバランスが良い。 
若干メリハリにかける味か。 




-白子ポン酢 (300 JPY)-
-RATING- ★★★★☆
-REVIEW-
外側は硬めで締まったシックな味わい。 
中身はほぼほぼスープ状。 
もみじおろしとの相性は抜群。
 僅かに魚くささ。





-うまソーダ (450 JPY)-
ホワイトホーズハイボール(ダブル) 











-えびす寿 (300 JPY)-
-RATING- ★☆☆☆☆
-REVIEW-
燗をつけてもらう。 辛口。
アルコールの匂いが鼻につき、 味がしっくりしていない。 
ひやにしておけば良かったと後悔。 





-あん肝ポン酢 (300 JPY)-
-RAING- ★★★★★
-REVIEW-
マイルドな味とチーズケーキのような食感。 
クリーミーでフレッシュ。
全くフィッシー(fishy)さを感じない。 
素晴らしい味。




このお店、安いのに旨い。コスパ高い。
もっとプライシング高くしてもいいんじゃないかと思うクオリティと思いました。


閑話休題


ボクは人非人なのでどこが問題なのか分かんないんだけど、"集団自決"発言で話題の成田悠輔氏の著書「22世紀の民主主義 選挙はアルゴリズムになり、政治家はネコになる」を読んでみました。

この本では現行の民主主義(民主制)が如何にダメであるかを謳っています。

例えば、我が国で若者の投票率が上がれば政治が変わるなんていう話をよく耳にしますが、そんなことは全然ないそうです。なぜなら若者は超マイノリティーだから。

今の日本人の平均年齢:48歳くらい
30歳未満の人口:26%。
全有権者に占める30歳未満の有権者の割合:13.1%
21年の衆議院選挙における全投票者に占める30歳未満の投票者の割合:8.6%

著者は、仮に若者の投票率が上がって60~70代と同じくらい選挙に行くようになっても、超超マイノリティの若者が超マイノリティになるだけと喝破しています。

しかも、日本の若者の投票先は高齢者の投票先とほとんど変わらず、20~30代の自民党支持率は、60~70代とほとんど同じかむしろ高いんですってね。

即ち、若者たちが選挙に行ったところで選挙結果は変わらないのです。

それから、一般意思の汲み取り機であるはずの選挙の網目が粗すぎるという問題点を指摘しています。選挙では、与党vs.野党、保守vs.進歩といった的外れな謎の二択を迫ることしかできず、世界各地で選挙ハックされ放題だと。

著者は次のように述べています。
『今の選挙民主主義の欠点は、「あらゆる論点にみんなが意見を持つ」という無理ゲーな建前が適用されていることだった。 現在の複雑すぎる社会では、政治家が経済や医療や軍事などあらゆる課題を理解して適切な判断を下すという建前には無理がある。それを言っちゃおしまいなので、人間たちが大問題についてそれっぽいことをまくしたてるテレビの政治討論を倦怠感とともに眺めている。』

つまり、選挙とは無理ゲーであって、最早死んでいると言っても過言ではないでしょう。バカ過ぎます。バカ丸出しです。

著者が自民党の片山さつき・参議院議員と話したとき彼女がボソッ「小選挙区は仕事をすると票減りますよ」と漏らしたそうです。
政治家も現行の選挙システムや有権者をバカだと考えている証左じゃないかと思います。

選挙システムがバカ丸出しなためだからか、今世紀に入ってからの20年強の経済をみると、民主主義的な国ほど、経済成長が低迷しつづけていると言います。 平時だけではなく、コロナ禍の(2020-2021)にも民主国家ほどコロナで人が亡くなり経済の失墜も大きく、リーマンショック(2008-2009)でも危機に陥った国はことごとく民主国家だったと。

ところで、著者は控えめに言ってもグダグダな現行の民主主義(民主制)への処方箋を三つ提示しています。

(1) 民主主義のインプルーブメント (制度設計の改善)
(2) デモクラシー・ヘイブンの創設
(3) 数十年から百年単位のスパンでみた無意識データ民主主義によるビックなインプルーブメント 

の三つです。

"民主主義のインプルーブメント (制度設計の改善)"は、成果指標に紐づけた政治家への成果保証の導入やガバメント・ガバナンス(政府統治)、定年制の導入、UI/UXの改良(電子投票など)が提案されていますが、既存の選挙で勝って地位を築いた現職政治家がこうした選挙制度改革を行うのが無理そうなのは明らかとも述べており、まず無理筋でしょう。

"デモクラシー・ヘイブンの創設"は民主主義を見捨てて外部へ逃走する新国家独立運動で、具体例は、公海を漂う新国家群(シーランド公国 (1961-)、ローズ島 (1968-1969年))や、独立運動、集団移住による既存自治体の乗取り(Wild Wild Country, 1980s)、デジタル国家等挙げられますが、正直パッとしません。既存の民主主義国家より優れているという気もしないし、そこに内包できる人員の制限もありそうです(ローズ島はイタリア海軍に爆破され、Wild Wild Countryはバッドエンド)。まぁ、無理でしょう。

"無意識データ民主主義"は著者の本命で、インターネットや監視カメラが捉える会議や街中・家の中での言葉、表情やリアクション、心拍数や安眠度合いといった民意データに加えてGDP・失業率・学力達成度・健康寿命・ウェルビーイングといった成果指標データを意思決定アルゴリズム(問題を解決するための手順をコンピューターのプログラムとして実行可能な計算手続きにしたもの)にかけて、オートマティックに総体の民意を政策に反映させるテクノロジーなんだと思います。バカな政治家や愚民に阿る政治家とか利権大好きな政治家が要らなくなるなるので良さそうな気がします。
アルゴリズムによって勝手に政策を決められることに強い違和感を抱くかもしれませんが、歴史を千年遡って武士や農民たちにアンケートをすれば、今のような全国選挙ですら荒唐無稽で採算度外視の暴挙だと答えるにちがいないわけで、百年単位のスパンで考えれば実現可能性は相当あるというのが著者の考えです。ただ、今を生きる我々はその恩恵に与ることはことは皆無ですね。

ということで今のところ選挙制度は死に体で、多くを期待できるものではないですね。
朝の駅頭で顔を売るためだけに「おはようございます。いってらっしゃい。」を鸚鵡のように繰り返す候補者には辟易を通り越して虚しさを感じますし、中身が空っぽだけど見てくれのいい国会議員や知事がチヤホヤされるのにも飽きました。
なのでボクは(市長選以外は)投票所に行くことはもうありません。時間の無駄なので。腐れた為政者選出システムにおける一個人の希薄な一票の価値なんてほぼほぼありませんから。コスパとタイパが悪過ぎます。
ボクも若い頃はかかさず選挙に行ってましたが、それで何が変わったかというと、日本が凋落して自分が歳食っただけでした。
選挙に行くくらいなら、美味いもの食べたり運動したり本を読んだ方がましだという言葉を諺にして欲しいくらいです。日本では投票は権利なので、その権利を放棄しても全然問題ないです(実際、罰せられないし)。

どうですか、みなさんも選挙に行くのやめてもませんか?
っていうか、政治にフルコミットするほど暇ですか?
あと、オーストラリアは義務投票制で罰金(ボクは一票の価値だと思ってます)が二千円くらいで投票率90%以上って知ってますか?
でもまぁ、みんなが選挙に行くのをやめてボクの一票の相対的な価値が十分上がったら、投票所に足を運ぶかもしれません。

クソ長い国会中継をコンプして、さらに県政や市政をチェックしてる人ってどんだけ〜って思う二流大出のテクニシャン(研究補助員)の無責任選挙メモでした。

2023年3月15日水曜日

スーパー初心者のためのN-アルキルリッチ環状ペプチド合成講座 (中外製薬)

ども、ラム肉大好きコンキチです。
新型コロナの感染者数も減ってきて(余談は許しませんがね)、コロナ強者にはワッショイな空気感が漂う今日この頃。天候も陽気で街に繰り出してラム肉でも食べたいところです。
ということで、コロナ禍前にラム肉を食べたときの復習メモです↓

-ジンギスカン らむすけ (visited Feb. 2020)-
住所:足立区千住1-39-12 

-ジンギスカン最初のセット(肉+野菜) (880 JPY)-
-RATING- ★★★★★
-REVIEW-
生ラムセット(厚切り肩ロース肉+野菜)。 
ぶ厚くカットされたラム肉は、生めに焼き上げるのがおすすめ。
生ラムは軟らかく歯の入りが良いけど、弾力リッチで噛み切るのはやや難儀する。生めに焼いても、良く焼いても焦げにくくて美味しい。臭みは全く感じず、ピュアな旨みがふんだん。 
何もつけずに食べたり、塩、タレを試したけど、塩一択で(お塩は甘みがある)、 肉の旨味が爆発する。兎に角、絶品で淡白かつフルボディな旨さ。 
タレはシャビシャビした焼肉のタレ系で、(ボク的には)野菜炒め用かなといった印象。 
テーブル置いてあるにはニンニクと唐辛子を試してみたけど、ラムの味が濁るのでお勧めしないです。 

 
-ウーロンハイ (400 JPY)- 


-中生 (500 JPY)- 
The MALT'Sのジョッキ。 










-梅水晶 (380 JPY)-
-RATING- ★★★★☆
-REVIEW-
美品。
梅水晶にハズレなし。
口の中がさっぱりするので良いです。






-ラムソーセージ (440 JPY)- 
-RATING- ★★★★☆
-REVIEW-
鍋の縁でパリパリになるまで焼くように言われる。 
皮(腸?)のバリバリして乾いた食感と味が堪らない。 
で、中はジューシーで軟らかくアツアツを食べるのが最高。 
ビールのお供に良いです。


店内にはハンガーがあって匂い移り防止のビニールが掛かっていたり、紙エプロンが用意されているけど、半端なく油が跳ねるて匂いもガッツリ服につくので、心して入店すべし。




閑話休題


遅れ馳せながら、こんな文献を読んでみました↓

Broadly Applicable and Comprehensive Synthetic Method for N-Alkyl-Rich Drug-like Cyclic Peptides
J. Med. Chem., 2022, 65, 13401-13412.

中外製薬のN-アルキルリッチな環状ペプチドのパラレル合成のお話です。
ターゲットとなる環状ペプチドは、


(1) 11残基のアミノ酸から構成
(2) 5-8個のN-アルキルアミノ酸をランダムに含む
(3) アミノ酸側鎖は水酸基、フェノール性水酸基、イミダゾール、チアゾールに限定
(4) C-末端のアスパラギン酸とN-末端のアミノ基で環化を行う

といったもので、この化合物群を沢山合成する単一メソッドの構築がお題です。

実は、N-アツキルリッチなペプチドのパラレル合成って結構難しいんですよね。
具体的には、

a) Fmoc基の脱保護時の副反応=DKP (2,5-diketopiperazine)形成
N-アルキルアミノ酸はcisが優勢なので問題となります。

今回の場合だと、Thr(tBu)-MeAlaとかLeu-MeAlaが欠落してしまいがちで、DKP形成由来のバイプロとのHPLC分離が困難です。

b) N-アルキルアミノ酸の立体障害→アミド化(カップリング)の進行が不十分

c) N-アルキルリッチなペプチドは酸性条件下で不安定(global deprotectionは酸性条件)
TFA/H2O/TIPS (90:3:7)といった標準的な条件下での加水分解が深刻

といった課題があります。

DKP形成対策としてはFmocの代わりにallocを使うとか、カップリング効率を上げるためにトリホスゲンを使うとか、酸性条件下での加水分解対策として脱樹脂・脱保護時の温度と酸の濃度を厳密に制御するとかいった対策はあるんですが、全くもってパラレル合成向きじゃないんですよね。

パラレル合成っていうのは基本ルーチンなオペレーションになるので、ランダムなN-アルキルアミノ酸の導入への対応は難しいし、ペプチドの酸に対する安定/不安定さは配列に依存するし予測するのも難しいしカスタム対応するのも困難です。

実際、標準的なメソッドで合成すると、収率は低めだし、純度も上がらないし、単離も難しかったそうです。

そこで著者らは鋭意検討して、素晴らしいインプルーブメントを開発したんですね。

まず、DKP形成対策としては、標準的な20%ピペラジンのDMF溶液に代えて2% DBU in DMFを用いてFmocを切断することで、副反応を大幅に低減させることに成功しました。


これは、DBUが(ジベンゾフルベンが外れた後の)カルバミン酸と塩を形成して、一時的に保護基として働くからなんですね。DBUとカルバミン酸との塩はNMRで確認されていて、濃度が薄くなると分解するんだそうです。なので、脱保護中は保護基としてワークし、樹脂をウォッシュするプロセスで分解しフリーのアミノ基となります(ピペラジンではこの様な塩の形成は確認されなかったそうです)。

次はカップリング(アミド化)効率対策です。
著者らは縮合剤にDIC/HOAtを採用しているんですが、HOAtって酸性なんですよね(pKa 3.28)。なので、調子に乗って使ってしまうとアミノ基と塩を組んでしまうことでアミノ基の求核性を奪ってしまうんですね。ということで、HOAtの量を加減して系内を中性に保つことが効果的です(J. Pept. Sci., 2006, 12, 147-153.)。
それから、保護基の選択も重要です。
Fmoc-Thr(tBu)-OHとMeValのカプリング効率は許容範囲なんですが(モデル実験で90% conv.以上)、tBu基の脱保護には強酸性条件(90% TFA/DCM)が必要で、酸に弱いN-アルキルリッチペプチドには厳しい条件です。それではということで、よりマイルドな条件(1% TFA/DCM)で除去できるTrt基が候補に挙がるんですが、こちらはその嵩高さが災いしてカップリング効率が低下してしまいます(モデル実験で6割に満たない転化率)。
ハイ、このジレンマを解決したのがTHP保護で、マイルドな条件での脱保護と満足いくカップリング効率を両立します(モデル実験で90% conv.以上)。

最後は、側鎖の保護基を残して脱樹脂→環化→側鎖の脱保護をマイルドな条件で敢行するミッションです。
切断する樹脂(固相担体)は2-クロロトリチルレジンで、残さなければいけない保護基はThrとSerの水酸基のTHP、Tyrのフェノキシ基のClt、HisのイミダゾールのTrt基の三つ。側鎖の保護基は主鎖の加水分解を抑えつつ行う必要があります。
で、著者らが採用した手法は、

A) 脱樹脂カクテルには"TFE (2,2,2-trifluoroethanol)/DCM (1:1)+DIPEA (1.8 eq.)"を使用
DIPEAの役割は、樹脂からの切り出しで生成するカルボン酸による溶液の酸性度の上昇の抑制と、TFEの反応性の維持。
TFAベースノカクテル(0.6% TFA in DCM/TFE/TIPS (10:5:1)とかTFA/DCM/TIPS (2:93:5))だと側鎖の保護基や加水分解が進行してpoor yield。

B) 環化はHATU/DIPEA (ca. 6 mM in DMF)/DCM [1:1]の高希釈条件
メインの副生成物は環状ダイマーで、HPLC分離容易。

C) フィニッシュの側鎖の脱保護は0.05 M tetramethylammonium hydrogen sulfate (HSO4NMe4)/HFIPでキメッ。
このマイルドな条件で主鎖の加水分解をコンプリートに抑制。
因みに、5% TFA/DCMだと主鎖の加水分解が起こりる。

です。

ここで鍵となるのはTEAとHFIPの使用ですね。
これらのフルオロアルコールは高いイオン化能を持っていて、カチオンの解離を促進する溶媒効果があるので、弱い酸でもTHPやTrt、Cltを脱保護できるのです(HSO4NMe4 [pKa 1.99] vs. TFA [pKa 0.23])。

こうして構築した最強メソッドはこちら↓
100 cyclic peptides, 31% yield, 97% purity on a average

この手法でLUNA 18(中外製薬が中分子技術を使った最初の臨床入りプロジェクト)も収率18%、98% purityで合成できます。
LUNA 18

素晴らしい成果ですね(なんも言えねぇ)。

以上、二流大出のテクニシャン(研究補助員)の環状ペプチド合成メモでした。

 

2023年3月10日金曜日

アミノ酸(ペプチド)の化学 (10):DKP ブンブン

みなさーん。ふるさと納税やってますかぁ?

ボクはやってます。
ふるさと納税は寄付金控除のスキームを使った地方税(と国税)の移転スキームで、マクロではクソな制度なんですが、ミクロ(個人)ではお得です。
一個人では抗いようがないので、無駄な努力や痩せ我慢は止めてこの制度にコミットするのが最適解でしょう(仕方ない)。

というわけで、直近でふるさと納税した成果がこれです↓

赤貝ですね。肉厚で味も濃くて美味しかったです。生きてるのでフレッシュだったし。山口県周防大島産です。

ふるさと納税は美味しい。これは絶対的正義です。


閑話休題


今回はペプチド合成(SPPS)において最も厄介な副反応の一つと言われるDKP (2,5-Diketopiperazine)形成についてのメモします。
DKPはFmoc基を脱保護してフリーになったアミノ基が隣接するアミノ酸ユニットのカルボニル基を求核攻撃することで生成(副生)します。


で、DKP形成が起こりやすのはどういうときかっていうと、こんな場合です↓

a) デプシペプチドで起こりやすい。
アミドよりエステルの方が脱離基として優れているので。

b) cis-アミド構造で促進。空間的に反応点が近づくので。
具体的には、Xaa1-N-Me-Xaa2-ユニットで起き易いです。何故なら、N-Me-Xaaはcisが優勢なので。

c) 同様なロジックでN-alkyl-Xaaや、Pro (プロリン)、Hyp (ヒドロキシプロリン)、Thz (チオプロリン)といったセカンダリーアミノ酸を含む配列で起き易い。
例えば、Z-Giy-Pro-ONpはpH 8でDKP形成が進行してNα-Z-protedted DKPを与える。



d) L-アミノ酸とD-アミノ酸が交互に配列している場合。
側鎖が環平面の反対側に配置し空間的に有利。

e) C-末端ジペプチドで起こりやすい。


うーん。いろいろとDKPが副生する条件があるわけですが、これを抑制する方策は何かないのでしょうか?
ハイ、あります。こういったタクティクスが↓

A) 溶媒の選択 (溶媒効果)
双性イオンの環状中間体を安定化/不安定化させる効果が重要で、電荷や双極子、水素ドナー/アクセプターを安定化させる溶媒中では、イオン性の中間体と遷移状態とのエネルギー差が大きくなりDKP形成を遅らせる効果があるそうです。要は、極性溶媒がいいってことですかね。

B) Fmoc基の脱保護をTBAF、MeOHで行う。

C) Fmocの代わりに保護基にpNzやallocを使う。
ここで注意ポイントなんだけど、CTCレジンはpNzの脱保護条件でペプチド鎖が脱落するので使わないのが無難。
因みに、pNzの脱保護の反応機構はこちら↓

D) 嵩高い固相担体を使う。
これはC-末端ジペプチドでDKP形成が起こりやすいことに対する対策ですね。
サポートとの結合部位の近傍でDKP形成し易いので、その辺りを嵩高くすることによって立体障害により抑制する戦術です。
具体的には、立体障害の小さいHMPT (4-(Hydroxymethyl)phenylacetylamidomethyl)をスペーサに持ったレジンたや4-Hydroxymethylphenoxyスペーサーを持つWangレジンより、2-chlorotritylスペーサーを持つCTCレジンを使うのが吉。

E) DKP形成しやすいところをジペプチドをビルディングブロックとして使うことで回避。
同様にセグメントカップリングも有効。


他にもDKP形成抑制策はあると思いますが、SPPSして質量分析結果を見てDKP形成してそうだったら、上記チェック項目を検討してみましょう。
あと、DKPはペプチドの調製中だけじゃなく、保管中にも起こるので夜露死苦。


以上、二流大でのテクニシャン(研究補助員)のDKPブンブンメモでした。



2023年2月6日月曜日

スーパー初心者のためのオリゴ核酸合成入門 (アクチベーター編)

みなさん、寒い日が続いていますが、あったかいおでん食べてますかぁ〜?
ボクは食べてます。
ども、おでん大好きコンキチです。
若い頃はおでんって嫌いだったんですが、大人になって好きになりました。
ということで、ここ何年かで食べたおでんのメモです。


-新橋お多幸 (visited Oct. 2018)-
住所:港区新橋3-7-9 川辺ビル地下1階 

まっ黒いおでんのツユは醤油ベースの辛めのツユ。濃口だけどあっさりしている。煮立たせた味噌汁を想わせる硬派というか硬めな味(勿論、味噌は入ってないけど)。あと、いろんな味(具材から滲み出たのであろう)がミックスした滋味深さを感じました。 

-とうふ (220 JPY)-
-RATING- ★★★★★
-REVIEW-
適度にツユの染みたお豆腐はプルフワでとっても美味しい。 

-だいこん (220 JPY)- 
-RATING- ★★★★★
-REVIEW-
つゆが染みまくったまっ黒な大根。芯奥は白い部分が残っている。 箸で割こうとするとけっこう硬さを感じるが、口の中で頬ばると抵抗なく崩れ、お汁がジュワーっと溢れ出る。 適度に感じる大根の繊維も心地よい。ここのツユが好きなら大当たり。 

-たまご (220 JPY)-
-RATING- 5 
-REVIEW- 
鉄板に旨いです。 

-じゃがいも (220 JPY)-
-RATING- ★★★★★
-REVIEW-
ここのツユとじゃがいもが滅茶苦茶合うぞ。 じゃがいもの外周は雑多な旨味が溶けあった硬派なツユが適度に染みていて、じゃがの淡白系のボディーの強い味が細かい雑味を消してくれて丁度いい。中の方は純じゃがいもテイストで、ホクホク感たっぷり。外側と内側の融合が素晴らしいね。これは食べた方がいい。 

-きゃべつまき (380 JPY)-
-RATING- ★★★★★
-REVIEW-
キャベツの筋を全く感じない、ツユ(お出し)ヒタヒタの軟らかいキャベツ。 葉に包まれた挽肉はかなりの粗挽きでプレーン感リッチにして仄かに獣フレーバーが香る。 
硬派なツユヒタキャベツと荒粗しい挽肉の香味のコラボはベストマッチ! 

-ねぎま (430 JPY)-
-RATING- ★★★★★
-REVIEW-
これはヤバイね。串に刺したねぎまをおでん鍋に浸し、マグロがいい感じに活性化したところを見計らって引き上げる"short dip"おでん。
葱は鮮烈なフレッシュ感が残りつつ、火が通った葱の旨味も感じる。 
鮪は半ばレア感を伴った活性化済みのテイスト。トロフワな食感で最高に旨い。 
あと、このおでんは、(何か分からないけど)タレをチョイ掛けして、胡椒と山椒をブレンドしたような粉末を振りかけて提供されるんだけど、これが旨いんです! 

-菊政宗上撰 1合う (490 JPY)-
ぬる燗でオーダーしたときは温度計ってました。 


-丸太ごうし (visited Aug. 2019)-
台東区浅草2-32-11 
total 2,800- 

-ビール (600 JPY)- 
アサヒとキリンがあって、キリンをセレクト。銘柄はラガー (中瓶)。 

-おでん- 
-REVIEW- 
大根、たまご、キャベツ巻、焼とうふ、こんにゃく、つみれ、じゃがいも、がんもどきをチョイス。
 おでんのツユは、鰹節様の軽やかないい匂いがふんわり。薄味でポップな感じのコンソメライクな洋風テイストを感じる。色からして、おでんダネは何れも相当煮込まれているように見えるけど、意外に味は軽やか。 
大根:RATING ★★★★★
ツユをたっぷり含んでいる。濃過ぎず薄過ぎずのクセになる旨さのツユを存分に楽しめる。これはヤヴァイう旨さ。
たまご:RATING ★★★★★
ウマウマ。ツユがナイスアシスト。味の濃度が絶妙。
キャベツ巻:RATING ★★★★★
外周を覆っているキャベツは煮込まれ具合が半端なく、かなりしんなりしていて保汁率高い。口の中に広がるツユの量が多めで心地良いです。中身の挽肉はソリッドな食感で食欲をそそるり、獣フレーバーがやんわり漂います。そして旨味リッチ。キャベツと挽肉の食感のコントラストが素敵。

焼とうふ
:RATING ★★★★★
豆腐の食感最高!口の中での崩れ方が絶妙!味も良く、お豆腐自体が旨味リッチ。
こんにゃく:★★☆☆☆
外周がかなり硬めに張っていて全体的にキック(食感、噛み返し)が強烈。
つみれ:★★★☆☆
程よいフィッシー・フレーバー(fishy flavor)で、テール(tail)に苦味(これが好き)。

じゃがいも:★★★★★
ツユがナイスアシスト!口の中で崩れていく食感(ウェットなパウダリー感)が気持ちいい。やんわり広がるアーシー(earthy)なフレーバーがツユとマッチ!
がんもどき:★★★★★
皮の中には、椎茸(ふんだん)、銀杏、人参。大量のツユも格納されていて、ツユと椎茸から出るお出汁とのシナジーが最高!!!ツユがとっても引き立て上手。 


-元祖剣菱 (500 JPY)- 
-RATING- ★★★★★ 
-REVIEW- 
熱燗にしてもらう。八勺なんじゃないかと思う。 
口当たりが良く、違和感なく口腔内に流れ込む。
フィニッシュはフルボディ。
僅かに苦味を纏った濃厚な旨さ(少し老った感)。
気に入った。


箸袋には「いつも春 丸太ごうしの 酒の酔い」の句が入ってるんですが、これって 秋(飽き)がこないというシャレなんですってね。

あと、ここのご主人は相当な話し好きで、初見の客にも必ず話しかけていると思います。ボクは、つみれは"爪入れ"が語源で、なので 真ん中に穴が空いている(へこんでいる) とか、コンビニおでんの牛すじは筋(すじ)肉ではなくハラワタだとかいうことを教えてもらしました。

 店内は異臭(カビ臭い?木の匂い?)が少し気になって、クリンリネスは中程度っていう感じでしょうか。 


-虎や (visited Feb. 2020)-

住所:足立区千住1-39-8 トキワビル 1F 
total 3,450 JPY 

-陸奥八仙 生 要冷蔵- 
-RATING- ★★★☆☆
-REVIEW- 
八戸酒造(株)のお酒。雪冷程度の温度で提供される。
儚げで繊細な綺麗な甘さ。透明感のある酒質で普通に美味しい。 
日本酒のお品書きはなく、店員さんと相談してオーダーするシステム。 

-おでん-
-RATING- ★★★★☆
-REVIEW- 
お品書きは無く、おでん鍋の中を見ながらオーダーするシステム。
種類は少なめで、主役級の玉子が見当たらないのに驚いた。 
で、大根、焼き豆腐、がんもどきを注文。 
おでんのつゆはかなり薄め。嫌味はないけど、薄くて凡庸か。それなのにタネが激ウマ! 
大根は染み染みで、口の中での崩れ方が芸術的でさえある。繊維の骨格を残しつつ力無く崩壊する食感が素晴らしい。 多分、つゆは旨味リッチ、相当薄いけど。で、このツユを目一杯担持していて、凄く旨い! 
焼き豆腐は程よい食感で、こちらも全体につゆの味が染み渡っている。
がんももつゆをふんだんに保持。
薄化粧のつゆが素竿の旨さを引き出しているのみたい。しかも、肩肘張らない脱力系の旨さに驚いた。

-梅水晶 (350 JPY)-
 
-RATING- ★★★★☆
-REVIEW- 
ちょい甘でマイルド系の梅水晶。 








-知多 on the rocks (650 JPY)-
-RATING- ★★★☆☆
-REVIEW- 
落ち着いた華やかさのいい匂い。 
仄かな甘さで、けっこう軽快。 
ボク的には"知多"はストレート(neat)で呷るのが好きかな。





-かぼすサワー (600 JPY)- 
-RATING- ★☆☆☆☆
-REVIEW- 
甘い。シロップの甘さか? 
かぼすの柑橘感はかなり弱く、フレッシュ感は皆無に等しい。 
期待してた分、がっかり感大。 






-ホヤ塩辛 (350 JPY)-
-RATING- ★★★☆☆
-REVIEW- 
真空パック的な袋から器に盛りつける。 
程よい酸味とフィニッシュの苦みが心憎い。 
フレッシュ感は無いけど、ホヤの風味は綺麗に出ていて、かつこなれた味になってる。
悪くない。けっこう好き。 
食感も適度に軟らかくていい(プニニュッとした食感)。 

店主はそこそこ英語が堪能で、かなりいい湯加減な人(カウンターで呑み始めたし)。 


-浅草おでん大多福 (visited Dec. 2022)-

住所:台東区千束1-6-2 NS言問ビル1階 

-前菜 (450 JPY)-
-RATING- ★★★★★
-REVIEW-
鶏肉と大根の煮物と青菜のおひたし。 
鶏肉は(多分)ムネ肉。
大根は優しい上品な味のお出汁でよく煮込まれていて口溶けが最高。
ムネ肉もお出汁の味わいと淡白な鶏の旨味がよい感じに融合していて、適度にソリッドな食感は噛み心地がいい。 
おひたしもホント品のある味付けでとても美味しい。おひたしから滲み出るおツユが優しい滋味に溢れている。 

-瓶ビール 大瓶 サッポロ ラガービール赤星 (750 JPY)- 

-2Fカウンターおでん (2,850 JPY)- 
-RATING- ★★★★★
-REVIEW- 
人参、葱まぐろ、たまご、焼き豆腐、銀杏、大根、がんもどき、おたのしみ袋(とり・ねぎ・しらたき)、小たまねぎ、昆布、ゆば。 
人参は間違って提供されたもの(大根を注文した)、お出汁を良く吸っていて、人参の甘味も良くでてるんだけど、ボクの苦手なケミカルノートが残っていて、やっぱり好みでない。 
葱まぐろは最高の旨さ。熱でまぐろが活性化され、上品な旨さのツユと上手く融合している。そして、鮪がホロホロ崩れる至福の食感。 
たまごは良く煮込まれていて、外側がツンと固くなってるんだけど、そのい食感が最高。しっかり味染みしているけど、お出しが薄味なのでたまご自体の味もしっかり味わえる。 
今回の焼き豆腐は期待外れ。お出汁が滲みておらずがっかり。 

がんもどきはお出汁を吸っていて美味しいです。出汁、豆腐、油、細かく刻まれた野菜のゴロっとした食感のシナジーな旨さ。中には銀杏と大きめにカットされた椎茸がはいっていて、椎茸の香味が芳醇です。
 銀杏は4つ串刺しにしたものを冷蔵庫から取り出し、お出汁の入った手付き鍋でさっと煮て出されます。
 大根は本当に美味しい。よく煮込まれていて、口の中で崩れる食感が最高に気持ちよく、その際に溢れるたっぷりのお出しは豊穣の海のよう。
 おたのしみ袋も絶品。袋はしっかりお出汁を保持していて、袋を噛み締める度にお出汁だにじみ出てきて最高に美味しい。中身の具材で特に秀逸なのがしらたき。しらたきが輪を掛けてお出汁を担持していて、お出汁が迸る迸る。で、そこにしらたきのシャワシャワした食感である。旨さしかない。あと、袋を縛っている出汁の滲みた干瓢もメッチャ旨いです。 

小たまねぎ(ペコロス)は軟らかくて、甘くて、お出汁リッチで美味しゅうございます。 
昆布(日高昆布)はヌメヌメの舌触り、ゴワゴワの食感で、昆布とお出汁の旨味成分の出会いがマッチしていて好きです。
ゆばがこれまた秀逸。シート状の湯葉の食感がもう本当に堪らない。意外にもたっぷりのお出汁を保持していて、これが湯葉の淡白な味わいと相まって怒涛の旨さのシナジー効果を発揮している。最高の逸品。 



-ねのひ(淡麗純米)常温 一合 (愛知) (600 JPY)- 
-RATING- ★★★★★
-REVIEW-
カストリ焼酎を想起させる独特の強い香りに驚く。 
”日本酒”らしいコク深い味わいも、ベタつかずさらりとした余韻。
これは旨い。 


-尾張家 (visited Dec. 2022)-
住所:千代田区鍛冶町1-6-4 
total 5,000 JPY 

-お通し-

-瓶ビール (大瓶)- 
キリン、アサヒ、サッポロから選ぶ。 
サッポロをセレクト。 






-穴子にこごり- 
-RATING- ★★★★★
-REVIEW- 
穴子はふわっとしていて美味しいんだけど、煮凝りに分散しておらず、煮凝りとのシナジーは乏しい。 
煮凝り本体はかなり上品な仕上がりで、舌触りと口溶けがとても繊細。常温で放置し過ぎるとかなりゆるくなってくるので、あまり時間を置き過ぎることなく喰うべし。 


-おでん- 
-RATING- ★★★★☆
-REVIEW- 
大根、玉子、がんも、つみれ、ねぎま、ロールキャベツ、袋 (白滝入り)をオーダー。 
開店時、おでんには火が入ってなくて、18時頃から火を入れるんだそう。
冷たいつまみをアテに酒を飲み、締めにおでんを食べるのが流儀で18:30からおでんタイム。
ボクは16:45くらいに入店してにこごりとおでんを注文したらそう講釈されたけど、17時過ぎに入ってきたお客もいきなりおでんだけ注文したけど店主からのお話はナッシングだったです。 

大根:あわてて火を入れたためか、お出汁に角が立っていている感じ。よく煮込まれていて味染みではある。 
玉子:芯まで味が良く入っていて、文句なく旨い。 
つみれ:練り練り(ボクの苦手なタイプ)。 
がんも:密度の高いタイプ。 
ねぎま:良く煮込まれていて、とろけるような感触で口溶け良く美味しい。葱は小さくベチョベチョな感じで少し残念。 




ロールキャベツを注文したころには、お出汁の味もこなれてきたようで、たっぷりのツユを纏っていて美味しい。あと、中の挽肉は牛単独か牛リッチだと思う。 
袋:白滝が若い。ほぼほぼツユが染みてない。袋の素材自体は美味しい。 


店は代替わりしておかみさんの息子さん(?)が仕切っているんだけど、これがよろしくない。 
接客は東南アジア系っぽい女性が四人(くらい)。頭数は十二分も、段取りが悪い。とても悪い。とったオーダーを忘れて放置(2回)。若旦那とスキンシップふんだん。 
流儀も雰囲気も大分変わってしまったようだ。 
接客も味もレベル落ちていて、とても残念。 
おかみさんは元気だそう。 


閑話休題


相変わらずオリゴ核酸スーパー初心者級のコンキチです。
今回はホスホロアミダイト法におけるアミダイトと5'-水酸基とのカップリング時に使用する活性化剤(activator)についてメモします。

Activators

歴史的に最も使われてきた活性化剤は1H-テトラゾールです。テトラゾールは弱い酸として働き、ホスホロアミダイトをプロトン化し、その後求核的にジイソプロピルアミノ基と置換します。

Mechanism of Phosphoramidite Activation.

プロトン化は速く可逆的で、テトラゾールの置換は不可逆的で律速段階となります。 
テトラゾールの置換した中間体が活性種で、5'-位の水酸基と迅速に反応するわけですね。

5-(4-nitrophenyl)-1H-tetrazole、3, 5-methylthio- 1H-tetrazole、5-ethylthio-1H-tetrazole (ETT)、5-(benzylthio)-1H-tetrazole (BTT)といったより酸性度の高いテトラゾール誘導体は一段階目のプロトン化を促進して反応を加速します。 

上述した酸性度の高いテトラゾール誘導体の欠点は、ジメトキシトリチル基を僅かだけれど脱保護してしまうことで、これがロングマー副生(ダイマーホスホロアミダイト形成やダブルカップリング)の要因となります。

そこで着目されたのが、酸性度を抑えつつ求核性を上げた4,5-dicyanoimidazole (DCI)です。
DCI (pKa 5.2)はテトラゾール(pKa 4.89)より酸性度が低く、求核性は高いのでカップリング速度が二倍速くなるらしいです。さらに、テトラゾールよりアセトニトリルに対る溶解性が高いです( DCIは1.2 M inACN溶液を調整可。 1H-テトラゾールは0.5 Mで飽和。ちなみに、 ETTは0.75 M in ACNまで、BTTは0.33 M in ACNまでオッケー)。

現状、BTTとDCIがポピュラーのようです。BTTは酸性度が最も高く(pKa 4.08)、当然カプリング過程で潜在的に脱トリチル化の懸念があるわけですが、反応が速い(接触時間が短い)ので大した問題にならないらしいです(律速段階がテトラゾールの求核置換反応なので、多少違和感が残りますが)。

あと、Saccharin 1-methylimodazole (SMI)もいい活性化剤だそうです(高くて、あまり流通してないようだけど)。

こうした活性化剤のインプルーブメントは特にRNA合成で有効のようです。何故なら、RNAは
2'-位に保護基を伴った水酸基があるのでDNAと較べて反応点周りが嵩高くなり、カップリング時間を長く取る必要がります。それゆえ、活性化剤との接触時間も長くなり脱トリチル化が起こる可能性が高まるんですね。


以上、オリゴ核酸スーパー初心者のテクニシャン(研究補助員)の、「やっぱ(所謂ニューモダリティの)トレンドに乗ってかないとヤヴァイかなぁ」と思う、ホスホロアミダイト法アクチベーターメモでした。