「 犯罪商社.Com」を読了しました。
この本は、違法取引が如何に 巨大なネットワークを介して、かつ世界をまたにかけて、 広く万延しているかということを説くとともに(まあ、極論すれば、著作権を犯したことのない人って、多分日本では殆ど存在していないと思うし)、それに対する国家の抑止策が如何に矮小なものであるかということを記しています。
はっきり言って、コンキチの価値観は大きく揺らぎましたね。
勿論、強制を伴う(人権を蹂躙する)違法な取引というものは、唾棄すべきものだと思いますが、それ以外の「自由意志に基づく経済活動(基本的の他人に直接的な迷惑をかけない)」は、果たして国家間で必ずしも統一基準が存在するわけでもない「法」によって裁かれるのは「是」であるのかとも思いました。つまり、国家による取り締まりの範囲というのは、越権である部分も含んでいるのではないか。矛盾を孕んでいるのではないかということです。
例えば、タバコというものはある種のけっこう危険な合法ドラックと言えると思います。ある種の麻薬よりも常用性が高く、毒性(発ガン性とか)も高いという話も耳にします。巷では、最近になって分煙であったり、公共の場での喫煙が抑制されるようになって来ましたが、まだまだ無法地帯といった感が否めません。まあ、ガンは発症するのに長期スパンが必要なようなので、記憶力の良くない我々白痴な現代は、その危険性の大きさに気付きにくいというのと、既得権のために放置されている(キツくは取り締まわれていない)のでしょうか?
あと、人間が何らかの行動を起こす際の「動機」というものの重要性が非常に重要であると感じられました。人をコントロール(管理)するのに、如何にインセンティブの与奪がクリティカルであるかということを、会社社会の中に埋没してしまった、所謂管理職の人には、この本を読んで深く認識して欲しいと思いました。
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2007年3月25日日曜日
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