2008年1月15日火曜日

プロセス化学の書

仕事やる気Nothingのなんちゃって研究員のコンキチです。

仕事に対するやる気は無くしたものの、化学(Chemistry)に対する情熱はまだ失っていないつもりです(下手の横好きではありますが.....)

ところで、最近コンキチには密やかなマイ・ブームがあります。

それは、

プロセス・ケミストリー


です(一応、プロセス・ケミストのつもりなので)。


そんな訳で、最近Practical Process Research & Development (13,987円)という本を購入してちょっとずつお勉強しています(っていうかコンキチは英語が大の苦手なので、まだ19ページくらいしか読んでませんがorz.....

で、なんでわざわざ苦労して上のような洋書を必死こいて読もうとするかというと、




手頃な価格の和書が殆どないからDEATH!!!!!シクシク涙

(医薬品のプロセス化学は唯一例外的に手頃です)

1冊4万とか5万とか6万とか平気でしますからねえ。はっきり言って、コンキチのような月のお小遣い3万円ポッキリの弱小サラリーマンには手がでません。

それでも、なんか良い本あったら、(可能であれば)会社に買って貰おうかなと思ってAmazon.co.jpでそれやしき書籍をサーチしていた、こんなの見つけちゃいました↓


プロセスケミストリーの展開 (4,200円)です。しかも昨年末に発売されたばかりです。とりあえず、アマゾンで速攻買っときました(昨日注文した)。

注文する前に、この本の内容が気になったのでちょっとサーチしてみたら↓

see http://www.cmcbooks.co.jp/books/b0838.php

どこかで見たことがあるような目次です。で、よくよく説明文を読んでみたら、2003年に上梓されたプロセスケミストリーの新展開 (68,250円)の(全く内容が同一の)普及版なのです。

で、驚いたことに価格が16分の1になってますよ。

洋書とかでもハードカバーとペーパーバックで値段がかなり違うことがよくあるけど、ここまで違うのはいかがなものかなと個人的には思いますね。

っていうか、6万超じゃ、企業か大学しか買えないじゃん!!プロセス化学は社会的に意義のあるカテゴリーなんだからもっと値段を安くして欲しいものです。素人考え的には、それなりに安価なプライシングをすることで、学校の教科書にもなり得て、数がはけてそれなりにペイするような気がするのですがね(でも、派閥とか政治があってそう簡単には広く採用されないのかな?)。

それにつけても、4年分の時間のアドバンテージ(2007年-2003年)に対して64,050円(68,250円-4,200円)もプレミアつけて売る意味あったのかなあと思う、三流研究員でした。

(もしよかったら、上記リンクから本を買って頂けると嬉しいです。コンキチに幾ばくかのフィーが入ります)

2008年1月14日月曜日

ポーター教授とフロリダ教授


M.E.ポーターの競争戦略論 I競争戦略論 II
を読んでみました。「I」は企業の競争優位の源泉に関しての論文集で、5フォースモデ ル、活動間のフィット(活動間の相互補完性とシナジー)、多悪化(本業と全然関係ない事業への多角化)等について書いてあります。「II」ではイノベーションに関する論文集で、ダイヤモンドフレームワークと立地の優位性(クラスター理論)を用いてイノベーション効率の高低について論じています。

で、思ったのが、ポータ-教授のクラスター理論って、(以前のブログで書いた)フロリダ教授のクリエイティブ・クラスの世紀で言っていることと凄くオーバーラップしているところが多いなと感じました(実際、フロリダ教授は著作の中でポーター教授のクラスター理論にも言及していましたが)。



誤解を恐れずバッサリ言うと、両者の最大の共通点は、

競争力を測る基本ユニットは「都市」であるということです。

で、

ポーター教授の本では、クラスターが形成されている都市では、激しい競争によりイノベーションが加速され、イノベーションが競争優位となるということと、「情報の集積」に大きなアドバンテージがあるということが述べられていたと思います。

一方、フロリダ教授の本では、テクノロジー、タレント、トレランスが競争力の源泉であり、トレランスな都市にクリエイティブ人材が引き寄せられる。クリエイティブ・クラスは多くのモノを受け入れる柔軟性のある都市を魅力的と感じる。世界各国の優秀な人材(タレント)が集まるハイレベルな大学の存在は優位。教育への投資はクリエイティブ人材の底上げにつながり有効。そして、クリエイティブ人材によりテクノロジーが開発されイノベーションが加速する。と述べていたように思います。

コンキチのような三流研究員ごときがこんなこと言うのも生意気で、憚られますが、フロリダ教授の言っていることが原因で、ポーター教授の言っていることがその結果を解説しているように思います。

つまり、(多分間違ってるとおもうけど)クリエイティブ・クラスが集積する都市で、競争によりイノベーションが促進され、競争優位が確立される。「クリエイティブ・クラスを引きつける都市づくり」と「クリエイティブ・クラスを育成する政策」が重要ということと思います。

うまくまとめられませんでしたが、

競争戦略論 IIクリエイティブ・クラスの世紀は相互補完的な本かなと思ったのでメモしてみた次第です。

以上、二流大出のなんちゃって研究員のちょとした思いつきでした。

PS.
コンキチは最近アフィリエイトに力を入れています。もしよかったら上記リンクをクリックして書籍を購入してみて下さい。コンキチに幾ばくかのfeeが入ります。

2008年1月12日土曜日

衆院解散?

先の参院選で自民党が大敗を喫して以来、衆院解散の話題がメディアを賑わせていますねえ。でも、解散なんかしないでしょ、自民党は。

だって、衆院解散することによって自民党が得られるものって皆無でしょ。理由は↓

1) 選挙で自民が大勝ちしたとしても、参院の民主優位はとりあえず3年続く
2) 自民(+公明)はただ勝つだけではメリット無し、っていうかマイナスで、少なくともた2/3以上の議席を確保してはじめて現状維持+世論の後押しが得られる。但し、2/3以上の議席を確保する程の自民ウェーブはきそうにないような気がする。

つまり、衆議院議員の任期満了まで耐え抜くことが自民党にとって最もローリスな戦略だということです。選挙したって失うものばかりです(2/3以上議席をGETして勝たないと、衆院の再議決が通らななくなる)。

なんで誰をそんな簡単なことを言わないんだろうと思っていたのですが(コンキチが気付かなかっただけかもしれませんが)、一人だけいました。コンキチと意見を一にする超大物が!

ズバリ

飯島勲元内閣総理大臣秘書官です。

正月の昼間にテレビでやってたのを偶然見たのですが、コンキチの意見と同様のことを言っていました。これが見識というものでしょう。

でも、世の中の(自称良識派の)メディアの方々は、解散を煽る言動しかしない。思うに、その方が景気良く盛り上がって大衆受けするからだろうと思います。

マスゴミに良識というより、良心はあるのだろうかと思う二流大出のなんちゃって研究員でした。

P.S.
飯島元秘書官の著作である「小泉官邸秘録」を読みました。首相のリーダーシップと小泉(元)総理が如何に飯島氏を重用していたかが分かる本です。

もし興味をもったら、ここから勝手いただけると嬉しいです(コンキチに幾ばくかのfeeが入ります)。



2008年1月11日金曜日

DMAP-Catalyzed Esterfication

こんな文献を読んでみました。タイトルは↓

Widely Useful DMAP-Catalyzed Esterfication under Auxiliary Base- and Solvent-Free Conditions
JACS, 2007, 129, 14775-14779.

名古屋大学の石原一彰先生のグループです。かなりエコなタイトルです。

補助塩基を使用せず、無溶媒下、触媒量のDMAP (0.05-2 mol%)でアシル化するというはなしです。

一応有機合成を生業としている者としてこれまで知らなくて恥ずかしいのですが、DMAPが触媒するアシル化機構っていうのが提案されているそうです(S. Xu, et al., Chem. Eur. J., 2005, 11, 4751.)↓



著者らは、まずはじめにl-メントールと酸無水物(Ac2O, (i-PrCO)2O, (t-BuCO)2O)との縮合から検討を開始しており、補助塩基(i-Pr2NEt)の有無と溶媒効果(solvent-free, heptane, THF, CH2Cl2, CH3CN)の影響を調査しています。

で、溶媒としてはsolvent-freeかヘプタンが良好です。種々の基質に対して試していますが、かなり汎用性が高く、excellent yieldです。生成物が蒸留可能なエステルについては、精製までsolvent-freeでいけます。

ウリはエフレンドリーなことに加えて、反応性の低いアルコール(3級アルコールや嵩高いアルコール)でも好収率です。

さらに、ポリスチレンに担持させたDMAP (polystyrene-supported DMAP, Aldrich)を使うことで、触媒のリユースも可能です。

あと、本プロトコールはDMAP (cat.), pivalic anhydride存在下、カルボン酸とアルコールのエステル化のも適用叶でgood yieldで進行します。

誰かがとっくにやっている仕事のようにも思われましたが、Atom economy 、RME、E-factorがとっても高い素晴らしい仕事かと思います。

腕自慢の全合成とかもいいですが(生意気なこと言ってすみません)、こういう研究って大事だと思うなんちゃって研究員でした。


2008年1月10日木曜日

エモーショナルなヒラリー

昨日ニュース番組をみてたら、アメリカでは大統領予備選が活況を呈しているようですね。

で、ニューハンプシャー州での予備選で民主党のヒラリー候補が涙ぐんでましたねえ。(多分)勝利前と勝利後の2度に渡って。ニュース番組によると、涙で人情味をアピールできたとか。「ヒラリーの人情味に感激」的に興奮しているエモーショナルな有権者の女性がテレビのインタビューで興奮している映像もながれました。

でも、予備選ごときで涙ぐむ人間を天下の合衆国のリーダーにしていいのかなあ?とコンキチは思いました。

「リーダーは孤独な決断を迫られる」という話をよく耳にしますが、上述したような涙ぐんじゃう政治家に、果たして世界を牛耳る大アメリカのトップ・リーダーがつとまるのだろうか?と思いますね。

確かに人情味は、大衆からシンパシーを引き出すのには良いかもしれませんが、政治という駆け引きの土俵の上では無用の長物と思うのですが。

キューバ危機時(キューバ危機についてコンキチは薄っぺらな知識しかありませんが)のJ. F. ケネディーのような決断ができるのでしょうか?

逆に、ヒラリーの涙が演技でかりそめなものだとすると、人間性を疑いますね(コンキチは演技だと思ってます)。俗にいう「オンナの涙」ですか?そういうのを政治家が武器にするとしたら、安っぽい政治家と思いますね。
(余談ですが、コンキチは田中眞紀子のあの醜悪な涙を忘れることはないと思います)

さて、教訓です。

大衆はエモーショナルなものを好む。だから大衆は愚かなのだ。

以前読んだ「群衆心理」(see http://researcher-station.blogspot.com/2006/09/blog-post_10.html)を例証しているような事例が現実に起こってるのを目の当たりにしたような気がしました。


以上、二流大出のなんちゃって研究員のつぶやきでした。

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2008年1月7日月曜日

ダブルスタンダード

今日から仕事始めです(とっても憂鬱です)。

コンキチは、はっきり言って仕事に対してやる気Nothingです。自分でいうのもなんですが、入社当初は社内の誰よりもやる気に満ちあふれていたという自負があります。

あと、コンキチは労働組合を憎んでいます。自分で言うのもなんですが、入社当初は労組の役に立つよう尽力しようと真面目に考えていました。

最近(というかここ数年)、どのようにして人(っていうか自分)はやる気を無くしていくのだろうかと考えています。まあ、結論はいつもあっという間に出て、解も同一です。で、その答えとは↓


ダブルスタンダード





言動不一致


です。

ダブルスタンダードというフェアじゃない状況=アンフェアを許容するということが、やる気をなくさせている最大の要因と思います。まあ、(従業員のあげる成果に関する)情報の非対称故に、完璧に整合性のとれた評価というのははっきり言って不可能でしょう。まあ、そんなことは分かりきっているので、その点に対して大人の対応をすることはやぶさかではありません。ただ、あからさまなダブルスタンダードは許せませんね。

例えば、とある部署ので、「部員は全員○○を受講しなければならない」というお達しが出たとします。でも、なんだかんだ理由つけて(しかも、大抵は忙しい)、受講しない輩がでてきます。しかも、所属長も、そんな強い根拠で全員条項を義務づけているわけじゃないから、未受講もまま放置プレイになる。

あと、全社的な決まり事を決めても、その決まりと統括する長につよい意思がない(まあとりあえずやっとこう的な発想しかない)から、中間を管理する人間の裁量で末端の兵隊に対する規律の適用がバラバラになる。ついでに、チェック機能がないから、ある部署ではその決まりをまだ励行しているが、あの部署では「そんなのまだやってるの?」状態になったりする。

コンキチはそういう規律の非対称性が看過された場合に、「ムッ」とします。異なった前提条件の下で競争させられているようなものですからね。

それから、言動不一致が横行するようでは、信頼は醸成されません。ネットワークの京成には信頼が必要不可欠なんだろうと思いますが、その鍵となるエレメントが疎かにされるような組織にコンキチは忠誠を尽くせませんよ。

以上、新年早々、ぶつぶつ文句を述べてきましたが、それでも会社という組織が、労働組合という組織が動いている現実を鑑みると、コンキチの上記妄言は、やはり妄言なのかなという気がしないでもありません(会社教、組合教といった宗教心の植え付けが奏功していると思いたいっです。で、コンキチはその洗脳が解けただけだと。)。

以上、二流大出のなんちゃって研究員の戯言でした。。

2008年1月6日日曜日

The Corporate Strategist

我が国が誇る世界的なストラテジストである大前研一氏の古典的著作「企業参謀」を読んでみました。戦略思考について書かれた本です。戦略的思考法についテ、ソノエッセンスガコンパクトにまとめられており、秀逸な著作と思いました。まあ、今となってはそんなに目新しいことが書かれているわけではないとは思いましたが、上梓されたのはいまから30年以上も前のことで(多分32歳のころと思う)、それを考慮すると、目新しくないと感じたのは、氏の著者の「焼き直し」が多数世の中に散見されるということなのかなと思います。それだけ影響力があったのかもしれません。

この本の出版当時、氏も若かったかめか、現在と比較してかなり謙虚な表現で文章が綴られていますね。内容もかなり堅実と思いました。

先日、「日本の真実」(小泉清政権半ばに出版)を読んでみたのですが凄いですね。いいことも沢山主張していると思ったのですが、メチャクチャ高飛車で、結構ラディカルな部分も散見されたように思いました。

特に、小泉-竹中路線をケチョンケチョンにけなしていたのには軽く驚きました。(経済オンチの)コンキチは小泉-竹中の政策を結構評価していたのですが(っていうかかなり希有な政権と思っていました)、彼等の政策は全然意味ないと一等両断ですからねえ(コンキチはそんなことないと思ってますが)。

まあ、だから大前研一氏は過去の選挙において敗北を喫したのかなと思います(オブラートに包まずに言い過ぎたため?詳細は不明ですが、結果からみると、世界に冠たるシトラテジストも選挙戦においてはそのマーケティング力を存分に発揮できなかったようです)。

脱線しましたが、「企業参謀」の話に戻ります。で、この書籍を読んでコンキチが一番驚いたのは、冒頭に書かれてある日本の床屋の話です。その話が、まるっきりQBハウスと一緒なんですよね。つまり、大前研一は齢32にしてQBハウスのビジネスモデルをその頭脳に持っていたわけです。その慧眼に現在32歳のコンキチは敬意を示さずにはいられません。


年をとってちょっっと灰汁が強くなってきたようにも思いますが、大前研一氏は今でも希有なストラテジストであることに変わりないことは近年の論考をみれば瞭然かとは思います。

2008年1月4日金曜日

コールドリーディング

詐欺が世の中を賑わせた昨年、っていうかそういった詐欺は今に始まったことではないと思うんだけれど、人間って学習能力が無い生き物なのかなと思う今日この頃のコンキチです。

さて、昨年のことなのですが、(コンキチの大好きな作家である)橘玲氏の著作(最新作)「亜玖夢博士の経済入門」を読了しました。


この本は5篇の物語からなる短篇集で、各章1つずつ経済学に係るテーマが割り振られています。で、その第4章はマルチ商法をネタに社会心理学をテーマとした話が展開されます。まあ、コンキチは経済学の門外漢なので、難しいことは良く分かりませんが、要はマルチが顧客(カモ)を騙す手口が平易に解説されています。その内容を少々メモしてみようかと思います。

1) コールドリーディング
占い師の技法で、相手のことを何も知らない状態から占いを当てる。何気ない会話を通じて情報を収集する。対義語はホットリーディング(あらかじめ相手の情報を調べておく)。

2) コールドリーディングの基本
a) 否定疑問(肯定しても否定しても間違いにならない質問)を多用する。
b) 当たったことしか相手の記憶に残らないようにする(話題を転換したりして)。
c) 質問の範囲を広げて当たる確率を高める。
d) 外れた占いを合理化する(気づいていないだけとか言って)。
e) 絶対に外れない予言をでっちあげる(予言の時期を明示しない)。
f) 否定不可能な表現や肯定するしかない質問を組み合わせる。

3) 権威に対する服従
権威主義に訴えるってヤツですね。虎の威を借る狐ってヤツですね。コンキチも大好きな馴染みの方法です(自分も権威に平伏す方ですが)。

4) 社会的証明による説得
「長いものには巻かれろ」っていう心理を利用した詐術らしです。狩猟時代に「群れから孤立することは死を意味した」→「生き残るためには集団と同じ行動をとるのが最も有効な戦略」という根源的な特性が人にはあるようです。自分に都合の良い「長いもの」を用意して、それを全体に拡大するのがミソらしいです。

5) 希少性の原理
割とポピュラーなテクニックかと思います。企業のブランド価値の構築にも通じてますよね。「レアメタルが鉄よりも高価な理由」、「金剛石が二酸化珪素よりも高価な理由」、「ルイヴィトンのバッグがユニクロで売ってるバッグより高価な理由」とかが説明されますね。社会心理学の実験によると、原価の定かでないものを売るときは、価格を下げるよりも希少性の原理に訴えかけた方が効果的であることが実証されているらしいです。

6) コミットメントと一貫性の圧力
i. 人間は社会的な動物であり、誰もが否応なく社会のなかで優位な立場を確保する競争に投げ込まれる。
ii. 社会的優位性=集団の構成員から尊敬される立場=信頼される立場
iii. 信頼されるには、約束を守り主張を変えない生き方、つまりコミットメントと一貫性が重要
ということを利用したテクニックらしいです。で、一般に社会的地位の高い人ほどコミットメントと一貫性に固執するそうです(自分の言ったことを撤回できない)。必要条件と十分条件を混同させ、できの悪い三段論法を構築して、ウソつき呼ばわりして冷静さを失わせ、自縄自縛におとしめていくテクニックのようです。冷静さを失わないよう気をつけたいものです。

7) 返報性
「お返しの期待」ってことのようです。人は「贈り物にはお返しをする」という返報性のルールが深く埋め込まれているそうで、他人を操る最も強力な方法なんだそうです。社会に出てからちょっぴり人が悪くなったコンキチは、「贈り物は贈り主の自己満足の形態だ」と考えて、返報性をある程度ヘッジしているつもりです。コンキチの最も好きな言葉の一つである「情けは人のためならず」と同義と思います。

以上がコンキチのメモです。はっきり言って、この章だけでもとっても勉強になりました。ちなみに他の章では、「行動経済学」、「ゲーム理論」、「ネットワーク理論」、「不完全定理」がお題となっています。

いずれも理解しやすい寓話とともに理論の解説がなされており、この書籍を学校の教科書にしてもらいたいぐらいです。そうすれば、詐欺にだまされる人がもっと減るんじゃないかなと思いますね。マジで。歴史の年号を無味乾燥に丸暗記することの100万倍は有益だと思うな。

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2008年1月3日木曜日

Preferential Sublimation

久しぶりに文献を読んでみました。読んだのは

Phenomenon of Optical Self-Purification of Chiral Non-Racemic Compounds
J. Am. Chem. Soc., 2007, 129, 12112-12113.

光学純度が一方に偏ったキラル化合物を昇華すると、光学純度が高まるという話です。

これまでに昇華による光学分割現象に関する報告例は以下に示す報告しかないそうです↓

1) G. Pracejus, Liebigs Ann. Chem., 1959, 622, 10.
光学純度の偏ったフェニルアラニン誘導体を昇華したところ、昇華前よりも高いeeのモノが得られた。

2) H. Kwaet, D. P. Hoster, J. Org. Chem., 1967< 32, 1867.
光学純度の偏った α-メチルベンジルフェニルスルフィドを減圧乾燥したら、上記文献と同様の現象が観察されたそうです。

3) D. L. Garin, D. J. C. Greco, L. Kelley, J. Org. Chem., 1977, 42, 1249.
光学純度の偏ったマンデル酸とカンファー酸のpreferential sublimation (優先昇華とでも訳すのでしょうか?)の報告。

4) U.-I. Zahorszky, H. Musso, Chem. Ber., 1973, 106, 3608.
同位体でラベルしたフェニルエチルアミンの塩酸塩とマンデル酸の質量分析において、ラセミ体よりもエナンチオマーの方が優先的し昇華するという報告。

5) H. Fales, G. J. Wright, J. Am. Chem. Soc., 1977, 99, 2339.
同位体でラベルした酒石酸
の質量分析において、ラセミ体よりもエナンチオマーの方が優先的し昇華するという報告。

6) M. Farina, J. Chem. Soc., Chem. Commun., 1987, 1121. & G. L. Perlovich, S. V. Kurkov, L. K. Hansen, A. Bauer-Brandl. J. Phaem. Sci., 2004, 93, 654.
エナンチオマーとそのラセミ体の昇華に関する理論的考察。後者はイブプロフェンに関する論文で、タイトルは、「Thermodynamics of sublimation, crystal lattice energies, and crystal structures of racemates and enantiomers of (+)- and (±)-ibuprofen」です。

で、本報で著者らが報告しているのは、「単一のエナンチオマーよりも昇華速度の速いラセミ結晶を形成する化合物」です。で、その化合物はα-トリフルオロメチル乳酸です。





74%eeのモノをバイアルに入れて放置していたら、蓋に35%eeのモノが付着していて、底の結晶の純度は81%eeにアップしていたそうです。

この結果をうけて、80%eeのサンプルをオープンエア、室温に放置して光学純度の経時変化を観察したところ、56.5 hr後には>99.9%eeにまで光学純度が濃縮されました(Fig.)





結晶学的アプローチから以下のことが明らかに↓

●ラセミ結晶
密度 1753
融点 88℃
(R)と(S)体のエナンチオマー間で2つの水素結合を介したヘテロキラルダイマーを形成。それぞれのエナンチオマーは隣接するダイマーとさらに2つの水素結合を形成。結晶層間のトリフルオロメチル基は、エナンチオマー結晶のそれより近接している。フッ素原子とトリフルオロメチル基との最も短い距離は2.909Å(フッ素原子のvan der Waals半径1.47Åの和よりも短い)と3.005Å。

●エナンチオマー結晶
密度 1719
融点 110℃
それぞれの分子が他の4つの分子に対する4つの水素結合を形成してジグザグに配列。フッ素原子とトリフルオロメチル基との最も短い距離は3.032Åと3.110Å。

融点の高低からラセミ結晶よりもエナンチオマー結晶の方がより安定であることが示唆されますが、密度はラセミ結晶のほうが大きい(Wallah's rule)。確かにラセミ結晶の方が蜜に充填しているようだが、隣接する分子のトリフルオロメチル基のF-Fの静電反発により不安化が示唆される。また、水素結合ネットワークの堅牢度はエナンチオマー結晶の方が大きいのかな?(コンキチは英語が苦手なのであんまり自信ありません)。

自分、学生時代の専門は「光学分割」だったのですが、はっきり言って昇華による直接的なエナンチオマーの分離はノーマークでした。恥ずかしいです。

本論文は、ラセミ結晶の方が優先的に昇華されるというのがはじめてのようですね。

ところで、この論文で取り上げられたα-トリフルオロメチル乳酸ですが、著者らのこれまでの研究から、アキラル条件下での(液体)クロマトグラフィーによる分離において分割現象が発言した模様です(Angew. Chem. Int. Ed., 2006, 45, 766. J. Fluor. Chem., 2006, 127 597. Chim. Oggi/Chem. Today, 2006, 24, 44.)。

化学ってホントに奥が深いですね。

2008年1月2日水曜日

STARBUCKS As No. 1

スターバックス5つの成功法則と「グリーンエプロンブック」の精神」という本を読みました。


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コンキチはスターバックスに高い顧客ロイヤルティーを示しており、かつスターバックスの優れたCRMとパートナーの高いモチベーションがどこから湧いてくるのかということに常々興味を払ってきました。実際、コンキチがスターバックスの店舗を訪れるとき、スタバの従業員は、

a) 常にスマイル
b) 豊富な商品知識
c) セルフなんんですが、顧客の片付けを積極的に手伝ってくれる。
d)オペレーション効率の高さ
e) ほぼ完璧なクリンリネス

を励行しています。正直、上述したことを徹底的のできる組織力の高さを堅持する企業って、コンキチはいまだかつて出会ったことがありません。

で、この書籍がコンキチの疑問を解く鍵になるのではないかと思って手に取ってみたというわけです。

以下、この本を読んで思ったことをメモしてみます。

1) 弁証法的思考
スターバックスには、「反対意見を受け入れる」という風土が有るそうです。で、他者からの批判を踏まえて、生かすことで、さらなるサービスを展開していくんだそうです。これって、弁証法的思考法のような気がします。つまり、

これまでのやり方 = テーゼ
批判 = アンチテーゼ
批判を踏まえた新たなサービス = ジンテーゼ

っていうことです。

こういう考え方って、ポジティブなソリューションの生み出し方ですよね?

2)スターバックス的継続的カイゼン
スターバックスのパートナーは「コーヒーの調達や焙煎、新鮮なコーヒーの販売において、最上級を目指す」ことをミッション宣言で明確にしているそうです。で、自社の品質規格を満たすor超えるためには、これまでの「古いやり方」を捨てることも辞さないのだそうです。「フレーバーロック(パッケージ中の二酸化炭素を抜く真空パック)」の開発にまつわる話が、スタバの品質に対する情熱を例証していますね。品質に対する取り組みはこれあけではなく、トヨタばりの継続的カイゼンを感じますね。

3) ローカライゼーション機能
スターバックスでは、スターバックスのバックボーン的アイデンティティを堅持しつつ、展開地域毎にそれぞれの地域色を出した商品・サービスの提供を行っているそうです。つまり、ローカライゼーションです。で、このローカライゼーションっていうのは、画一的マニュアル偏重では実行不可能なことに加えて、地域毎・店舗毎にサービスをカスタマイズするってかなり面倒くさいと思います。つまり、普通の競合他社は、そんな面倒なオペレーションを展開する可能性は低い。実際、「面倒くさい」というのは、かなりの障壁になると思います。よって、スタバの競争優位が確保される一因と思います。

4) 堅牢なサプライ・チェーン
スターバックスは、川上企業を選定する際、かなり厳しいリクルーティングを実施しているそうです(パートナーの選定についてもそうです)。 考え方がスタバと大きく乖離していない業者を選別することで、様々なアライアンスが比較的容易に達成できるようになると思います。
これって、かなり堅牢なサプライチェーンを構築しているってことですよねえ。

5) スターバックス経験
スターバックスでは、スターバックスを顧客の「サードプレイス」と位置づけて、顧客にコーヒー飲料を単に提供するだけではなく、スターバックスで過ごす楽しいひと時-スターバックス経験-を商品として提供しています。つまり、スターバックスの業態は単なる「飲食店」や「小売業」ではなく、堺屋太一氏のいうところの経験を売る「時間産業」なのです。単なる飲食料品小売業じゃなくてソリューション・ビジネスでまでビジネス・モデルが昇華されていますね。

ここまでは、スタバのパートナーが持つ高いモチベーションによって具現化されたオペレーションについての感想メモです。で、コンキチがより重要と思うのは、上記活動を積極的に促進させるモノです。その答えが↓

6) 経営者の思想

なんだろうと思います。

つまり、経営トップの高邁な思想が企業に宿っているかどうかということと思いました。

高邁な精神を持った経営者の下で働けたら、大層幸せなんだろうなと思うコンキチです。自分はちょっと職業選択(というか会社選択)を間違ったと思ってます。なので、コンキチの子供達には、会社の情報の収集法とか、就社先を選ぶときに重要なことなんかを教育していきたいと思いますね。

以上、二流大出のなんちゃって研究員の思いつきでした。