-芋蔵BARメモ-
-RATING- ★☆☆☆☆
-REVIEW-
先付け (320 JPY)は、おかわり自由の塩ダレキャベツ。漬け物tasteでしんなりとしている(★★☆☆☆)。おかわり自由とはいえ、たいして旨くなくて、食いたくないものを320円で押し付けられるのは不愉快。
で、注文した料理は蛍イカの沖漬、菜の花の天ぷら。
蛍イカの沖漬 (330 JPY)は4杯のホタルイカの上にカブのスライス、さらにその上に生姜が乗っている。少し生臭さがあるも、厭な感じではなくfresh (★★★☆☆)。
そして、菜の花の天ぷら (480 JPY)は、はっきり言ってしょぼい。全然旨くない (★☆☆☆☆)。
とまあ、料理はイマイチだったけど、焼酎の品揃えには目を見張るものがあります。その焼酎からチョイスした大石のロック (500 JPY)は鉄板の旨さでした(★★★★★)。
あと、天ぷら食べたときにモルツ中瓶 (620 JPY)を合わせてみました。ボク的に瓶ビールはモルツ推しなので、この点は評価しています。
月曜の7時過ぎくらいに入店して、全然混んでなかったんですが、菜の花の天ぷらの提供が異様に遅くて、この店のオペレーションってダメダメじゃね?って思いました。
閑話休題
こんな文献を読んでみました↓
Evaluating a Sodium Dispersion Reagent for the Bouveault-Blanc Reaction of Esters
J. Org. Chem., 2014, 79, 6743-6747.
新しいsodium dispersionをBouveault-Blanc還元に応用し、その効率を大きく改善できたというお話です。
Conventional Method of Bouveault-Blanc Reduction
反応は金属表面で起こるため、金属が良く分散していることが重要だそうで、in situでディスパージョンをつくる際、高速撹拌が重要になるといいます。通常、金属ナトリウムを小片にカットしたものが使用されますが、そういった古典的手法だと再現性と安全性に問題があるそうです。
また、反応は加熱下で行われるようですが、高温はClaisen縮合や加水分解といった副反応を加速させます。
低温下での反応も可能なようですが、その場合、EtOH/NH3溶媒系かNaKの使用が必要となります(やりたくないです)。
This workですが、本報で著者らは、粒径5-15 μm(high surface area)のNa-D15という名前のsodium dispersionを調製し、これをBouveault-Blanc還元に応用しています。
Na-D15は自然発火性がなく、大気中、シリンジやピペットで取り扱うことができます。さらに、Na-D15は工業的生産が既に確立されているそうです(市販されていて、Pentagon Fine Chemicals Ltdが売ってるそう)。
そして、Na-D15をBouveault-Blanc還元に適用してみると、0℃でも反応が進行するという高活性さでした。で、最適条件はこちら↓
16 examples, 73-98%
Na-D15のアドバンテージは↓
(1) Na-D15は4.5 eq.の使用だけで良い(4 e- reductionなので実質1.125 eq.)
(2) 基質一般性が高い (ArF, ArCl, ArOMe, ArSMe, ArNH2, 孤立オレフィンがあってもオッケー)
(3) マイルドな反応条件
(4) 通常のBouveault-Blanc還元でみられる副反応を抑制
(5) Na-D15は取り扱い易い
といった感じです。
また、本論文における最大スケールは25 mmol scale(0.5 mmol scaleと比較して収率に大きな変動なし)なので、ちょっとしたサンプルワークには十分使えるんだろうと思います。
ところで、金属ナトリウムを用いた類似反応にアシロイン縮合があります。で、アシロイン縮合に関する日本語wikipediaのページをみてみると、
「アルカリ金属のディスパージョンはPTFE(テフロン)と激しく反応するため、PTFE皮膜の撹拌子の使用は避ける」
って書いてあるんですけど、その辺りはどうなのかな?っていう一抹の疑問が残りました。0℃だったら大丈夫なのか?そうなのか?情報が欲しいです。
以上、二流大出のテクニシャン(研究補助員)のメモでした。
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