2011年1月26日水曜日

Baldwin's Rules

Baldwin dis/favoured ring closures
3
4
5
6
7
type
exo
end
exo
end
exo
end
exo
end
exo
end
tet







trig










dig












2011年1月23日日曜日

新幹線の真実?

以前、東洋経済(JR特集)をパラパラめくっていたら、こんな記事がありました↓

「新幹線が走れば、並行する区間の在来線についてJRは経営を分離できるが、請け負うのは地元自治体で、第三セクターが運行を引き継ぐことになる」

あと、もう一つ↓

「新幹線が新たに建設されると、並行して走る在来線の営業主体はJRから第三セクターへと引き継がれる。」
by JR貨物社長

カニバリゼーションをどうやって克服してるのか興味あったのですが、そういうことだったのですね。

ちなみに本記事によると、件の三セク達は経営難に苦しんでいるらしいです。


2011年1月22日土曜日

SUZUKI-MIYAURA COUPLING 覚え書き

a) 一般的にハロゲン化アリールは反応の進行が緩慢。
b) 溶存酸素によって、ホモカップル体のような副生成物ができる。
c) しばしば、リンが結合したカップリング生成物ができる。


2011年1月16日日曜日

MOFのチカラ

「政策通」と揶揄される与謝野馨が経済財政政策担当大臣になりましたね。ちなみに、政策通•経済通っていうのは、官僚の"冷やかし"用語であって、官僚から見て、自分たちの都合をよく聞いてくれる人、言いなりになる人だそうです。

see
http://researcher-station.blogspot.com/2007/07/blog-post.html
http://researcher-station.blogspot.com/2009/01/blog-post.html
http://researcher-station.blogspot.com/2010/06/2.html


で、与謝野馨は代表的な「政策通」なわけで、その彼が経済財政担当相に就任したということは、財務省(MOF, Ministry of Finance)の思うつぼといったところでしょう(官房副長官には大蔵省OBの藤井裕久が就任してるし)。さすがは霞ヶ関の中の霞ヶ関と言われる財務省だけのことはあります(無能な菅総理は財務省の言いなりとコンキチは思っています)。

それにつけても与謝野馨って恥ずかしい人間だな、自民党の比例で復活当選して、民主党を批判しまくってたくせに、民主党政権の閣僚になるなんて、外見同様に信用ならない人間のようですね。そんな人間にわが国の舵取りを任せなければならないなんて、暗澹な気持ちになるのはボクだけでしょうか?



ベンザイン

(昨年)こんな文献を読んでみました↓

Synthesis of 2H-Indazoles by the [3 + 2] Cycloaddition of Arynes and Sydnones
Org. Lett., 2010, 12, 2234-2237.


Larockらの報告です。ベンザインを発生させて、[3+2]の付加環化っていう反応です。この種のベンザインの発生には、CsF/CH3CNが一般的なんだそうですが、今回の反応ではイマイチで、F-源にはTBAF/THFを使っています。17 examples, 33-98%。

この論文(http://researcher-station.blogspot.com/2010/06/benzyne-click-chemistry.html)を読んでから、個人的にベンザインの発生法に興味もってなんとなくウォッチングしてるんですが、これからもトレースしていきたいと思います。


アンメット・メディカル・ニーズ?

一昨日、しこたま痛飲して、昨日はほぼ終日死んでたコンキチです。

アンメット・メディカル・ニーズ (Unmet Medical Needs)っていう言葉があります。「未だ満たされない医療上の必要性。患者や医師から強く望まれているにもかかわらず有効な既存薬や治療がないこと。」なんですが、ボクも一つアンメット・メディカル・ニーズを提案したいです。

ズバリ、


翌日二日酔いににらない程度に酒量を抑えられる薬



どうですか、製薬業界の皆さん?コンキチのように学習能力がなくていつも呑み過ぎちゃう酒呑みってけっこういると思うんですが(なので、けっこう売れるんじゃないかと思う)。もし、開発に着手していただけたらうれしいです(ってそれはないか)。


シリル

水酸基の保護基としてのシリル基に関する覚え書きです↓

a) 酸に対する安定性

TMS (1) < TES (64) < TBDMS (20,000) < TIPS (700,000) < TBDPS (5,000,000)


b) 塩基に対する安定性

TMS (1) < TES (10-100) < TBDMS - TBDPS (20,000) < TIPS (100,000) 

アルキルシリルエーテルは、酸でより開裂し易く、 フェノリックシリルエーテルは、塩基でより開裂し易い


c) Fによる脱保護のドライヴィング•フォース

Si-F bond (30 kcal/mol greater) > Si-O bond


2011年1月11日火曜日

pKa

配座が制限された系で、軌道の重なりが非共有電子対の塩基性に影響を与える例↓



2011年1月10日月曜日

フッ化アリールをつくりましょう

(昨年)こんな文献を読んでみました↓

Efficient Synthesis of Aryl Fluorides
Angew. Chem. Int. Ed., 2010, 49, 2219-2222.


ArBrをGrignard試薬に誘導し、フッ素化剤(N-F reagent)と反応させてF化するというお話です。

で、フッ素化剤(N-F reagent)のスクリーニングはこんな感じ↓


N-F reagent
temp. (℃)
Yield (%)
Anisole (%)
selectfluor
0
0
-
F-TMP-BF4
0
0
-
selectfluor (inverse addition)
0
32
4
F-TMP-BF4 (inverse addition)
0
51
19

共溶媒について検討したところ、

THF (51% yield), Et2O (24%), dioxane (35%), PhMe (63%), C6H5CF3 (59%), CH2Cl2 (30%), heptane (81%), CH3OC4F9 (79%)

でした。

で、 heptaneとCH3OC4F9を、それぞれ、共溶媒に使って基質一般性について検討しています。結果は18 examples, up to 81% (33-81%)。

トランスフォーメーション的には魅力的と思います。収率があと一歩というところでしょうか?


Direct Amination of Azoles

(昨年)こんな文献を読んでみました↓

A New Entry of Amination Reagents for Heteroaromatic C−H Bonds: Copper-Catalyzed Direct Amination of Azoles with Chloroamines at Room Temperature
J. Am. Chem. Soc., 2010, 132, 6900-6901.

アゾールのC-H結合をN-クロロアミンでアミノ化するというお話です。


(この文献(see http://researcher-station.blogspot.com/2010/07/n.html)を読んで以来、N-クロロアミンについて個人的に少し興味があります)



この反応は、Boc基やBn基があっても大丈夫だそうです。




あと、

R=H, N-クロロアミン=4-chloromorpholineで、M=Liだと17% yeildなんだけど、M=Naで76% yieldに収率がupするそうです。

それから、

っていうふうに、モルホリンから精製なしでいけます(R=Ph: 73% yield, R=4-ClC6H4-: 72%)。


Mildかつ迅速にトシル化せよ

(昨年)けっこう古いですがこんな文献を読んでみました↓

Practical and efficient methods for sulfonylation of alcohols using Ts(Ms)Cl/Et3N and catalytic Me3H·HCl as combined base: Promising alternative to traditional pyridine
Tetrahedron, 1999, 55, 2183-2192.

関西学院大の田辺先生のグループの報告です。

アルコールのトシル化(メシル化)というと、TsCl(MsCl)/Pyが一般的と思われますが、この手法には次のような欠点があります↓
i) クロロ体が副生する場合がある。
ii) 反応を完結させるためには過剰のピリジンが必要。
iii) 活性の低いアルコールを用いた反応では長時間を要する。

で著者らにお開発したインプルーブメントはこちら↓


TsCl/Et3N (1.5-2.5 eq.)/cat. Me3N•HCl (0.1-1.0 eq.)
solvent: CH2Cl2, 1,2-dichloroethane, benzotrifluoride, CH3CN, PhMe


ちなみに、Me3N•HClを加えないと反応がとても遅いそうです。

basicity Me3N < Et3N


であることから、TsN+Me3Cl-が活性種と考えられます。


マイルドかつシンプルにしてエコフレンドリーなこの反応を、是非、使ってみたいと思いました。
(残念ながら最近使う機会がないです)


Enantioselective α-Trifluoromethylation

あけましておめでとうございます。新年早々体調が芳しくないコンキチです。

昨年、こんな文献を読んでみました↓

The Productive Merger of Iodonium Salts and Organocatalysis: A Non-photolytic Approach to the Enantioselective α-Trifluoromethylation of Aldehyde
J. Am. Chem. Soc., 2010, 132, 4986-4987.

MacMillanのグループの報告で、アルデヒドの不斉α-トリフルオロメチル化のお話です。

•previous work
J. Am. Chem. Soc., 2009, 131, 10875.


著者らは光触媒を使った不斉α-トリフルオロメチル化を既に報告していますが、今回は光触媒無しバージョンです↓

•this work

Conditions: 20 mol% amine cat.•TFA, CuCl (5 mol%), CH2Cl2, -20℃
12 examples, 70-87% yield, 94-97%ee.


今回開発した触媒システムは、反応条件がマイルドであることに加えて、ベンチスケールでもオペレートできるというメリットがあります。また、アミン触媒(CAS 278173-23-2)は、その塩酸塩をSigma-Aldrichから入手可能で、Togni's reagentは空気中で普通に取り扱うことができるそうです(但し、長期間保管時は-20℃)。

機会があれば使ってみたいと思いました。