細木数子が嫌いなコンキチです。
さて本ブログにおいて、日頃の愚痴だけではなく、コンキチの心に残ったフレーズについても言及していこうかと思います。
で、第1回目の言葉はこれ↓
「幸せっていうのは他人を羨まないことだろう」
by 盛田昭夫
(「小説 盛田昭夫学校」より)
誰もが切望してやまないもの。それが「幸せ(な人生)」なんだとコンキチは思います。そして、この言葉は「幸せな生き様とは何ぞやら」という問いに対する一つの解なんだろうと思います。
出典の「小説 盛田昭夫学校」を読んだのは結構前なので、どういった文脈ででできた言葉かは失念してしまったのですが、ソニーの偉大な創業者である盛田昭夫の素朴(とコンキチは感じた)な言葉が胸に響いてなりません。はっきり言って何故か涙がこぼれてしまいました。
他人を羨まないという境地とはどんなものなのか?シンプルなんだけれど、決して単純ではないと思います。
我々が住むこの世界では、上を見ればきりがなく、下をみてもきりがない。飽食の我が国「日本」に生を受けた我々日本人は、存在自体が全世界的にみれば圧倒的に恵まれた存在であるといって良いでしょう(国内における格差なんてハナクソです)。それでも犯罪は絶えず、モラルは喪失し、差別や欺瞞は無くならず、絶えず何かに渇望していような気がします。
物質的には十分恵まれているはずなのに、いったい何が足りないというのか?あんたはビル・ゲイツやウォーレン・バフェットになりたいわけ?
追求してみたいです。羨まない人生を。
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2006年11月29日水曜日
2006年11月22日水曜日
醜悪な政治屋の姿
ダメダメな政党「民主党」よりも、ダメな政党「自民党」を応援するコンキチです。
さて、本日も郵政民営化に反対した、元自民党造反議員の復党問題がニュースを賑わせています。やっぱり復党したいんでしょうな、彼等は。
なんか会社にしがみつく窓際族みないな印象を受けます。
ちょっと格好つけて自分の意思を貫いてるぞというスタンスをみせたんだけど、お母さんに「オイタしちゃダメよ!」と怒られて物置に閉じ込められた(離党させられた)子供が、家の中に入れてくれ(復党させてくれ)と許しを請うている(宗旨替している)みたいです。
美しい姿とは言い難いですな
所詮、政党に寄生し、しがみついていなければ何もできない政治家の哀愁を感じます。
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さて、本日も郵政民営化に反対した、元自民党造反議員の復党問題がニュースを賑わせています。やっぱり復党したいんでしょうな、彼等は。
なんか会社にしがみつく窓際族みないな印象を受けます。
ちょっと格好つけて自分の意思を貫いてるぞというスタンスをみせたんだけど、お母さんに「オイタしちゃダメよ!」と怒られて物置に閉じ込められた(離党させられた)子供が、家の中に入れてくれ(復党させてくれ)と許しを請うている(宗旨替している)みたいです。
美しい姿とは言い難いですな
所詮、政党に寄生し、しがみついていなければ何もできない政治家の哀愁を感じます。
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2006年11月18日土曜日
製薬業界のラスト サムライ
「わかりやすい人事が会社を変える」という本を読了しました。
この本は「勝ち組企業の成果主義」の姉妹本(とコンキチは思っている)です。著者は武田薬品工業の元人事部長(専務まで上り詰めた)で、タケダの十余年に渡る構造改革を記した著作です。
出版された順番は、「わかりやすい人事が会社を変える」(2001年5月)→「勝ち組企業の成果主義」(2003年6月)なのですが、コンキチは逆の順に読了しました(「勝ち組企業の成果主義」は2年くらい前に読了済み)。
「勝ち組企業の成果主義」は紙面の全てを成果主義のあり方=従業員の処遇制度に費やしていますが、「わかりやすい人事が会社を変える」は、武田薬品の構造改革への道程が綴られていて、興味深いものがありました。
特に、本書では、当時の社長である武田國男氏(現会長)に関するエピソードがけっこう出てくるのですが、その部分に最も興味をそそられましたね。武田國男社長(現会長)の「意志の強さ」、「業績が悪くないときのも危機意識を持つというセンス」、「遂行力」、「理念」がひしひしと伝わってきました。失われた10年と揶揄される時代に、武田薬品が地道に粛々と改革の種を育てることができたのも、武田國男社長のなせる技だったのだと思います。コンキチが不勉強なだけかもしれませんが、武田國男会長が名経営者としてフォーカスされたことが印象に(全然)亡いのですが、本書を読んで、はっきり言って名経営者だとコンキチは思いました。
高い地位にあって、自らを率先して律することのできる、希有な人物だという印象を受けましたね。探せば、ひとかどの人物とはまだ世の中にいるのだなあと久しぶりに素直にフレッシュな気持ちになったコンキチでした。
まあ、本書は経営サイドから見たものなので、その点を割り引いて考えなければならないと思いますが、そういった部分を差し引いて武田國男はひとかどの人物だと思います。そして、自社の改革の内幕と、人事制度改革のノウハウを世に広くさらけだすことを許す武田薬品は懐の広い会社だと感じました(っていうかノウハウだけ知っても到底真似できませんが.....)。
同書をコンキチの会社の社長をはじめ、役員、管理職に読ませたいと思う、二流大出の窓際研究員でした。
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この本は「勝ち組企業の成果主義」の姉妹本(とコンキチは思っている)です。著者は武田薬品工業の元人事部長(専務まで上り詰めた)で、タケダの十余年に渡る構造改革を記した著作です。
出版された順番は、「わかりやすい人事が会社を変える」(2001年5月)→「勝ち組企業の成果主義」(2003年6月)なのですが、コンキチは逆の順に読了しました(「勝ち組企業の成果主義」は2年くらい前に読了済み)。
「勝ち組企業の成果主義」は紙面の全てを成果主義のあり方=従業員の処遇制度に費やしていますが、「わかりやすい人事が会社を変える」は、武田薬品の構造改革への道程が綴られていて、興味深いものがありました。
特に、本書では、当時の社長である武田國男氏(現会長)に関するエピソードがけっこう出てくるのですが、その部分に最も興味をそそられましたね。武田國男社長(現会長)の「意志の強さ」、「業績が悪くないときのも危機意識を持つというセンス」、「遂行力」、「理念」がひしひしと伝わってきました。失われた10年と揶揄される時代に、武田薬品が地道に粛々と改革の種を育てることができたのも、武田國男社長のなせる技だったのだと思います。コンキチが不勉強なだけかもしれませんが、武田國男会長が名経営者としてフォーカスされたことが印象に(全然)亡いのですが、本書を読んで、はっきり言って名経営者だとコンキチは思いました。
高い地位にあって、自らを率先して律することのできる、希有な人物だという印象を受けましたね。探せば、ひとかどの人物とはまだ世の中にいるのだなあと久しぶりに素直にフレッシュな気持ちになったコンキチでした。
まあ、本書は経営サイドから見たものなので、その点を割り引いて考えなければならないと思いますが、そういった部分を差し引いて武田國男はひとかどの人物だと思います。そして、自社の改革の内幕と、人事制度改革のノウハウを世に広くさらけだすことを許す武田薬品は懐の広い会社だと感じました(っていうかノウハウだけ知っても到底真似できませんが.....)。
同書をコンキチの会社の社長をはじめ、役員、管理職に読ませたいと思う、二流大出の窓際研究員でした。
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2006年11月16日木曜日
年末調整の季節
会社から、
a) 給与所得者の保険料控除申請書 兼 給与所得者の配偶者特別控除申告書
b) 給与所得者の扶養控除等(異動)申告書
が配布され、今年も年末調整の季節がやってきました。
毎年思うことなのですが、サラリーマンの源泉徴収システムってホントに良くできたシステムだなあと思います。
1) 納税手続きの簡素化(という餌をまき)
↓
2) 納税意識の希薄化(を促し)
↓
3) 安定した税源を労せず確保(天引きで税金ラクラクGET)
さすが、我が国の俊才、東大卒のお役人さんが構築したシステムだけのことはあります。
とりあえず、コンキチは今年も確定申告(医療費控除編、配当所得、雑所得、株の損益通算)して少しでも節税に励みたいと思います。
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a) 給与所得者の保険料控除申請書 兼 給与所得者の配偶者特別控除申告書
b) 給与所得者の扶養控除等(異動)申告書
が配布され、今年も年末調整の季節がやってきました。
毎年思うことなのですが、サラリーマンの源泉徴収システムってホントに良くできたシステムだなあと思います。
1) 納税手続きの簡素化(という餌をまき)
↓
2) 納税意識の希薄化(を促し)
↓
3) 安定した税源を労せず確保(天引きで税金ラクラクGET)
さすが、我が国の俊才、東大卒のお役人さんが構築したシステムだけのことはあります。
とりあえず、コンキチは今年も確定申告(医療費控除編、配当所得、雑所得、株の損益通算)して少しでも節税に励みたいと思います。
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2006年11月12日日曜日
GCショック!
某香料会社で(なんちゃって) 研究員として働くコンキチです。
コンキチの勤務する会社では、(何故か分かりませんが)二流大卒の研究員が殆どで、そのためか信じられ無いことが起こってけっこう楽しいです(笑)。
で今日は、コンキチが主に仕事(=実験)をしている部屋で最近起こった出来事をお話してみます。
コンキチ(達)は仕事柄GC(Gas Chromatography)という分析装置を汎用しています。で、コンキチが仕事を行っている部屋では、キャピラリーとパックドカラムのダブル・インジェクションの(特注?)GC装置を使っています(コンキチが入社する前からあった)。
で、コンキチが使っているGC装置は、キャピラリーカラムとパックドカラムには同じキャリアーガスが流れる仕様になっていて、キャリアーガスの選択は、GCのキャリアーガスが流れるラインに接続しているHeとN2のバルブの開閉によって制御しています。
一般的に、キャピラリーカラムで分析するときはキャリアーガスにHeを、パックドカラムで分析するときはN2を使用すると思います。で以下事実↓
木曜日(11/9)
1年上の先輩が上記GCでパックドカラムで分析をしていた。で、なんか良く分からないけど、HeとN2の両方のバルブが開いているのをコンキチが発見。先輩に指摘。先輩はちょっとしまったというニュアンスをみせつつも、そのまま両方のガスをキャリアーガスとして流しながら分析を続行。
金曜日(11/10)
(同じ)先輩が昨日に引き続きパックドカラムで分析を実施。なんかよくわかんないけど、今日もキャリアーにHeとN2の両方を使用していた。まあ、自分が最近とったデータとの整合性を気にしたためかもしれませんが、分析条件をどういう風に書いて報告るつもりなの?と思うコンキチでした。っていうか、あんた社歴9年目なのに装置の仕様ぐらいしっかり覚えとけよ!!!っていうか普通考えるよねってな感じです。
まあ、GCに限らず、「その使い方違うんじゃないの?」っていうのを結構みかけますがね。で、へんてこな使い方して出したデータって本来出るべき数値と違う結果になることがあるので、本質を良く理解することが重要なのだとコンキチは思います。
久しぶりに「人の振り見て我がふり直せ」って重要だなと改めて感じた二流大出のなんちゃって研究員コンキチでした。
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コンキチの勤務する会社では、(何故か分かりませんが)二流大卒の研究員が殆どで、そのためか信じられ無いことが起こってけっこう楽しいです(笑)。
で今日は、コンキチが主に仕事(=実験)をしている部屋で最近起こった出来事をお話してみます。
コンキチ(達)は仕事柄GC(Gas Chromatography)という分析装置を汎用しています。で、コンキチが仕事を行っている部屋では、キャピラリーとパックドカラムのダブル・インジェクションの(特注?)GC装置を使っています(コンキチが入社する前からあった)。
で、コンキチが使っているGC装置は、キャピラリーカラムとパックドカラムには同じキャリアーガスが流れる仕様になっていて、キャリアーガスの選択は、GCのキャリアーガスが流れるラインに接続しているHeとN2のバルブの開閉によって制御しています。
一般的に、キャピラリーカラムで分析するときはキャリアーガスにHeを、パックドカラムで分析するときはN2を使用すると思います。で以下事実↓
木曜日(11/9)
1年上の先輩が上記GCでパックドカラムで分析をしていた。で、なんか良く分からないけど、HeとN2の両方のバルブが開いているのをコンキチが発見。先輩に指摘。先輩はちょっとしまったというニュアンスをみせつつも、そのまま両方のガスをキャリアーガスとして流しながら分析を続行。
金曜日(11/10)
(同じ)先輩が昨日に引き続きパックドカラムで分析を実施。なんかよくわかんないけど、今日もキャリアーにHeとN2の両方を使用していた。まあ、自分が最近とったデータとの整合性を気にしたためかもしれませんが、分析条件をどういう風に書いて報告るつもりなの?と思うコンキチでした。っていうか、あんた社歴9年目なのに装置の仕様ぐらいしっかり覚えとけよ!!!っていうか普通考えるよねってな感じです。
まあ、GCに限らず、「その使い方違うんじゃないの?」っていうのを結構みかけますがね。で、へんてこな使い方して出したデータって本来出るべき数値と違う結果になることがあるので、本質を良く理解することが重要なのだとコンキチは思います。
久しぶりに「人の振り見て我がふり直せ」って重要だなと改めて感じた二流大出のなんちゃって研究員コンキチでした。
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2006年11月5日日曜日
固めるテンプル
昨日、WBSでJohnsonの「固めるテンプル」の話をやっていました。
当初投入された製品は、スポンジ状のモノに油を吸わせるタイプのもの(=吸わせるテンプル?)だったそうです。で、この商品、少量の油を処理するのには適していたようなんですが、(天婦羅とかを揚げるのに使う)大量の油を処理するためには、大量に必要になるというデメリットがありました。
で、植物(唐ゴマ)抽出の天然油脂系脂肪酸を使った、油を固める方式の製品である「固めるテンプル」の製品化にとりかかったそうです。で、このとき競合他社(多分ライオン?)も同様の製品を開発しており、市場投入時期も決定しているという情報をJohnsonは入手したそうです。
製品開発を急ぐとともに、Johnsonの対策↓
1) 他社に先んじて製品を市場投入(事前に小売店の陳列スペースを確保)
2) 環境を志向した広告(CM)戦略
こうして、ブランド・エクイティーを構築したという話でした。
で現在のマーケット・シェアは↓
固めるテンプル/ 50%
(多分)油っ固/ 3%(うろ覚え)
最後に女性キャスターが
女性キャスター 「営業の勝利ですね」
と言っていたが、そんなことではないでしょう?
マーケティング戦略の勝利でしょう
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当初投入された製品は、スポンジ状のモノに油を吸わせるタイプのもの(=吸わせるテンプル?)だったそうです。で、この商品、少量の油を処理するのには適していたようなんですが、(天婦羅とかを揚げるのに使う)大量の油を処理するためには、大量に必要になるというデメリットがありました。
で、植物(唐ゴマ)抽出の天然油脂系脂肪酸を使った、油を固める方式の製品である「固めるテンプル」の製品化にとりかかったそうです。で、このとき競合他社(多分ライオン?)も同様の製品を開発しており、市場投入時期も決定しているという情報をJohnsonは入手したそうです。
製品開発を急ぐとともに、Johnsonの対策↓
1) 他社に先んじて製品を市場投入(事前に小売店の陳列スペースを確保)
2) 環境を志向した広告(CM)戦略
こうして、ブランド・エクイティーを構築したという話でした。
で現在のマーケット・シェアは↓
固めるテンプル/ 50%
(多分)油っ固/ 3%(うろ覚え)
最後に女性キャスターが
女性キャスター 「営業の勝利ですね」
と言っていたが、そんなことではないでしょう?
マーケティング戦略の勝利でしょう
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2006年11月4日土曜日
知の集積(2)
企業で生み出された知価の集積っていうのは、他の会社ではどのように行われているか興味があります。
コンキチは転職経験が無いので、自分が今勤務している会社しか知りません。ちなみに、コンキチの勤務する会社では、研究開発活動によって生み出された知価は、垂れ流しするだけで、集積されていないように見えます。
で、何故「知の集積」が進まないかを考えてみました↓
1) セクショナリズム
生み出した知価を、そのセクション内で囲いこんでしまう。自分の部署でだけ把握しておけばいいという発想なのでしょう(っていうか、その部署内でも必ずしも把握できてないと思いますが)。逆に、他部署の成果なんて(柴田強兵ばりに)「関係ないね」という無関心っぷりもあいまって、知価の普及が進みません。
2) 年中忙しい症候群
仕事(=実験と言う名の肉体労働)が忙しいから、報告書とか書く暇なんかない(上司の場合は、意味の無い会議とか、会議の資料造りとかが忙しくて、部下の挙げた報告書に目を通してる暇なんてないよ) とか言って、報告内容が(松田優作ばりに)「なんじゃこりゃー」となる現象。
研究員の仕事とは「思考して知価を創造すること」だとコンキチは考えています。なので、会社に行ってする「いわゆる仕事」とは、自分アイデアを単に具現化するだけのことであって、はっきり言って、頭なんか全然使わなくたっていい作業です(ある意味ルーチィンです)。しかしながら、とりあえず勤務時間に何か実験やって、(たとえそれがあまり意味を成すものでなあかったとしても)なんらかにデータを出した方が、「おっ!仕事してるな」というこなる。昔ながらの、とりあえず手を動かせという安直な発想が、研究員を年中忙しい症候群に駆らせ、本来の仕事である知価の創造と集積を怠らせているのだと思います。「○○君は遅くまで熱心に仕事をして関心、感心」なんて宣う上司がいたら要注意でしょう。(裁量労働でない場合)残業時間は法定で25%の割増賃金を支払わなければなりません。つまり、残業とは割増分を加味した効率で仕事をするか、割増分と同等以上の価値の時間を買う価値がなければ、生産性の低下を招くことでしょう。
ちょっと話が横道にそれましたが、分かり易い忙しさのために、本来の任務である「知価の集積」を怠ってしまうという現象ですね。
3) インセンティブの欠如
暗黙知をわざわざ形式知化するインセンティブがない。
a) わざわざ暗黙知を形式知化するという面倒な作業をしたからといって、それを十分に評価するシステムがない
b) 自分の強みである暗黙知を皆に開示してしまうと、自分の競争優位を失ってしまうという矮小な考え
4) インフラの欠如
形式知として知価を効率的に集積するツールがなかった。
以上のようなことが起こっているのではないかとコンキチは考えています。
上記1)-3)は企業風土に起因するものだとコンキチは考えています。数冊の書籍に目を通してみると(例えば、「なぜ会社は変われないのか」、「わかりやすい人事が会社を変える」、「ここが違う!「勝ち組企業」の成果主義」、「内側から見た富士通「成果主義」の崩壊」、「トヨタ式最強の経営」、「トヨタはいかにして「最強の社員」をつくったか」、「トヨタ生産方式、一応、「トヨタの労働現場」)、停滞した企業風土を改革するのにいかにトップの強い意志と、多大な労力を必要とするかが記述されていて、コンキチの勤務するような、社長が親会社から2期4年の任期で送り込まれる会社では、おそらく望むべくも無いこでしょう(予想)。
で、4) については、最近個人的に。「社内ブログ」や「社内Wiki」等の活用が問題解決につながると思います。ちょっとググッてみたところ、社内ブログに関しては、企業の導入例がけっこうあるようで驚きました。
社内ブログに関して言えば、ブログの持つインタラクティブ性やカテゴリ、時系列の把握の容易さといった特性が「知価のログ」として蓄積するのがとても容易になるんだろうと思っています。実際にブログ運営しているブロガーの方なら容易に理解してもらえると思うのですが、ブログの持つ情報集積機能というのはとてもスゴイです。
ただ、ブログを書く(自発的に情報発信する)ためには結構なエナジーが必要だと思うし、(特にトップに)新しいものを受け入れる精神がなければ社内導入されることもないえしょう。
しかも、社員(研究員)にブログを書かせるインセンティブ(評価システム)や、利用上のガイドラインを整備しなければ社内ブログが活用されることはないでしょう。
ブログを書く時間があれば、仕事(=実験と言う名の肉体労働)をっしていた方がいいという障壁を打破しなければいけません(きっと)。
古い記事ですがGoogleの社内ブログに関する記事を発見しました↓
http://www.itmedia.co.jp/enterprise/articles/0411/19/news086.html
ただ、Googleがブログを有効に活用できるのは、画期的サービスを生み出していという20%ルールに代表されるように、グーグラーという人種は極めて高度に自律的に働くことができるからなのだと思います。で、ここまで高度な自律を具現化する環境は、はっきりいってGoogle特有の企業風土なのだと思います。
何事にも保守的で、他社追随型の経営を指向し、博士研究員を満足に使いこなすことができない(とコンキチは思っている)(コンキチの勤務するような)日本企業には夢のまた夢の制度なのだと思います。
トヨタを礼参する訳ではありませんが、常時「カイゼン」を促す企業風土がなければ、古典的産業を営む企業が「社内ブログ」のような新しいことトライし、成功を勝ち取ることは難しいと思います。
で、結局は、4)を補完するツールが出現したとしても(っていうか出現しているとおもう)、それを活かす企業の文化が醸成されていなければダメだと思うんですね。つまり、「仏(ハード)造って魂(ソフト)入れず」ではダメなんじゃないの?ということです。で、ソフトとは自律的な企業風土であって、その独自のカルチャーを造り出す人なんだろうと思います。
人は城 人は石垣 人は堀(なさけは味方 あだは敵なり)
なんだろうと思う二流大卒のなんちゃって研究員の戯言でした。
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コンキチは転職経験が無いので、自分が今勤務している会社しか知りません。ちなみに、コンキチの勤務する会社では、研究開発活動によって生み出された知価は、垂れ流しするだけで、集積されていないように見えます。
で、何故「知の集積」が進まないかを考えてみました↓
1) セクショナリズム
生み出した知価を、そのセクション内で囲いこんでしまう。自分の部署でだけ把握しておけばいいという発想なのでしょう(っていうか、その部署内でも必ずしも把握できてないと思いますが)。逆に、他部署の成果なんて(柴田強兵ばりに)「関係ないね」という無関心っぷりもあいまって、知価の普及が進みません。
2) 年中忙しい症候群
仕事(=実験と言う名の肉体労働)が忙しいから、報告書とか書く暇なんかない(上司の場合は、意味の無い会議とか、会議の資料造りとかが忙しくて、部下の挙げた報告書に目を通してる暇なんてないよ) とか言って、報告内容が(松田優作ばりに)「なんじゃこりゃー」となる現象。
研究員の仕事とは「思考して知価を創造すること」だとコンキチは考えています。なので、会社に行ってする「いわゆる仕事」とは、自分アイデアを単に具現化するだけのことであって、はっきり言って、頭なんか全然使わなくたっていい作業です(ある意味ルーチィンです)。しかしながら、とりあえず勤務時間に何か実験やって、(たとえそれがあまり意味を成すものでなあかったとしても)なんらかにデータを出した方が、「おっ!仕事してるな」というこなる。昔ながらの、とりあえず手を動かせという安直な発想が、研究員を年中忙しい症候群に駆らせ、本来の仕事である知価の創造と集積を怠らせているのだと思います。「○○君は遅くまで熱心に仕事をして関心、感心」なんて宣う上司がいたら要注意でしょう。(裁量労働でない場合)残業時間は法定で25%の割増賃金を支払わなければなりません。つまり、残業とは割増分を加味した効率で仕事をするか、割増分と同等以上の価値の時間を買う価値がなければ、生産性の低下を招くことでしょう。
ちょっと話が横道にそれましたが、分かり易い忙しさのために、本来の任務である「知価の集積」を怠ってしまうという現象ですね。
3) インセンティブの欠如
暗黙知をわざわざ形式知化するインセンティブがない。
a) わざわざ暗黙知を形式知化するという面倒な作業をしたからといって、それを十分に評価するシステムがない
b) 自分の強みである暗黙知を皆に開示してしまうと、自分の競争優位を失ってしまうという矮小な考え
4) インフラの欠如
形式知として知価を効率的に集積するツールがなかった。
以上のようなことが起こっているのではないかとコンキチは考えています。
上記1)-3)は企業風土に起因するものだとコンキチは考えています。数冊の書籍に目を通してみると(例えば、「なぜ会社は変われないのか」、「わかりやすい人事が会社を変える」、「ここが違う!「勝ち組企業」の成果主義」、「内側から見た富士通「成果主義」の崩壊」、「トヨタ式最強の経営」、「トヨタはいかにして「最強の社員」をつくったか」、「トヨタ生産方式、一応、「トヨタの労働現場」)、停滞した企業風土を改革するのにいかにトップの強い意志と、多大な労力を必要とするかが記述されていて、コンキチの勤務するような、社長が親会社から2期4年の任期で送り込まれる会社では、おそらく望むべくも無いこでしょう(予想)。
で、4) については、最近個人的に。「社内ブログ」や「社内Wiki」等の活用が問題解決につながると思います。ちょっとググッてみたところ、社内ブログに関しては、企業の導入例がけっこうあるようで驚きました。
社内ブログに関して言えば、ブログの持つインタラクティブ性やカテゴリ、時系列の把握の容易さといった特性が「知価のログ」として蓄積するのがとても容易になるんだろうと思っています。実際にブログ運営しているブロガーの方なら容易に理解してもらえると思うのですが、ブログの持つ情報集積機能というのはとてもスゴイです。
ただ、ブログを書く(自発的に情報発信する)ためには結構なエナジーが必要だと思うし、(特にトップに)新しいものを受け入れる精神がなければ社内導入されることもないえしょう。
しかも、社員(研究員)にブログを書かせるインセンティブ(評価システム)や、利用上のガイドラインを整備しなければ社内ブログが活用されることはないでしょう。
ブログを書く時間があれば、仕事(=実験と言う名の肉体労働)をっしていた方がいいという障壁を打破しなければいけません(きっと)。
古い記事ですがGoogleの社内ブログに関する記事を発見しました↓
http://www.itmedia.co.jp/enterprise/articles/0411/19/news086.html
ただ、Googleがブログを有効に活用できるのは、画期的サービスを生み出していという20%ルールに代表されるように、グーグラーという人種は極めて高度に自律的に働くことができるからなのだと思います。で、ここまで高度な自律を具現化する環境は、はっきりいってGoogle特有の企業風土なのだと思います。
何事にも保守的で、他社追随型の経営を指向し、博士研究員を満足に使いこなすことができない(とコンキチは思っている)(コンキチの勤務するような)日本企業には夢のまた夢の制度なのだと思います。
トヨタを礼参する訳ではありませんが、常時「カイゼン」を促す企業風土がなければ、古典的産業を営む企業が「社内ブログ」のような新しいことトライし、成功を勝ち取ることは難しいと思います。
で、結局は、4)を補完するツールが出現したとしても(っていうか出現しているとおもう)、それを活かす企業の文化が醸成されていなければダメだと思うんですね。つまり、「仏(ハード)造って魂(ソフト)入れず」ではダメなんじゃないの?ということです。で、ソフトとは自律的な企業風土であって、その独自のカルチャーを造り出す人なんだろうと思います。
人は城 人は石垣 人は堀(なさけは味方 あだは敵なり)
なんだろうと思う二流大卒のなんちゃって研究員の戯言でした。
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2006年11月1日水曜日
知の集積(1)
某香料会社に勤務しているなんちゃって研究員のコンキチです。
先日、コンキチが唯一先輩風を吹かすことのできる後輩が、試薬を探しているのを目撃しました。で、
コンキチ 「PTCなんか探してなにやるの?」
後輩 「○×反応に使います」
コンキチ 「何種類も探してるみたいだけど、PTCって値段がけっこう違うし、工業化されてないのもあるかもよ。あと、PEGもPTCになるって知ってる?あとN系以外にもP系のPTCもあるよ。それから、値段によっては一番安いヤツを沢山使うっていう手もあるよ。ついでにいうと、その検討って▲△さんが前にやってたような気がするんだけど.....知ってる?」
後輩 「.....」
コンキチ「昔、値段調べたから、その時の値段でよかったら気が向いたら探しとくよ。あと、■▽会社の~ログもみてみる?持ってるから。でもちゃんと値段を問い合わせないとダメだよ。」
後輩 「ありがとうございます」
という訳で、コンキチが昔書いた月報と、▲△さんの書いた月報(報告書になっていなかった)と製品カタログを見つけて、後輩に持って行ってあげました。
っていうか、
ちゃんと以前の検討結果を調べてから指示だせよ!上司!!
もしこのまま(コンキチが唯一先輩風を吹かすことのできる)後輩がそのまま検討を始めたら、かなりの機会ロスが生じたのではないでしょうかねえ?その責任って誰がとるの?
(一応)研究機関は知の集積こそが最大のミッションだと思うのですが、コンキチの勤務する会社では、残念ながらそれがなされていないようです。
以前コンキチも、(当時の)上司に.とある香料化合物を合成して、その香気を確認してみようという指示を受け、ターゲット化合物を単離・精製して、香気を評価してもらったのですが.....
その直後に、
上司「なんか前にそれ香気評価したことがあって、イマイチだったからそれ月報に書く必要ないから」
コンキチはちょっと(というかけっこう)ムッとしちゃいましたね(心の中で)。
<以下、心の叫び↓>
コンキチ「部下の気に入らないところを怒るクセに、自分のミスはお咎めなしかよ(怒)」
<心の叫び終了>
ついでに言うと、現在コンキチの会社の有機合成セクションは
(上司1人+部下1人)×3グループ
です。
しかもグループ間で研究内容の交流は全くありません(上司達は部門会議とかで概要は聞くのでしょうが)。月報とか回覧してないし。
これってどう思いますか?セクショナリズムもここまでくるとある意味気持ちがいいですよ。
世の愚かな人々って、昇格すると(職責が変化しただけなのに) 偉くなったと勘違いして、自分が気持ちいい世界で仕事できる自慰空間を構築しようとっする傾向があるとコンキチは思います。外野にピーチク・パーチク干渉されるのを避けるためにセクショナリズムに走る。
職位が上がるにつれて、より全体最適を志向し、権限が及ぶ範囲で、そのワーキング・グループが効率的に利益を創出するシステムを構築しなければならないと思うのですが.....
結局、人はユルい存在だから、ストイックに全体最適(企業の利益を創出)するよりも、ダークサイドに堕ちて自分が気持ちいい自慰空間を確保したいんでしょう(セクショナリズム、ROIの低い気持ちいいグッズを買う、自前主義、情報の囲い込み)。そして、そういった自慰空間が「知の集積」を阻害する一要因なのだと思います。
実る程、頭を垂れる稲穂かな。そういう上司に私は会いたい
今日もひねてる、某二流大卒のなんちゃって研究員でした。
Tweet
先日、コンキチが唯一先輩風を吹かすことのできる後輩が、試薬を探しているのを目撃しました。で、
コンキチ 「PTCなんか探してなにやるの?」
後輩 「○×反応に使います」
コンキチ 「何種類も探してるみたいだけど、PTCって値段がけっこう違うし、工業化されてないのもあるかもよ。あと、PEGもPTCになるって知ってる?あとN系以外にもP系のPTCもあるよ。それから、値段によっては一番安いヤツを沢山使うっていう手もあるよ。ついでにいうと、その検討って▲△さんが前にやってたような気がするんだけど.....知ってる?」
後輩 「.....」
コンキチ「昔、値段調べたから、その時の値段でよかったら気が向いたら探しとくよ。あと、■▽会社の~ログもみてみる?持ってるから。でもちゃんと値段を問い合わせないとダメだよ。」
後輩 「ありがとうございます」
という訳で、コンキチが昔書いた月報と、▲△さんの書いた月報(報告書になっていなかった)と製品カタログを見つけて、後輩に持って行ってあげました。
っていうか、
ちゃんと以前の検討結果を調べてから指示だせよ!上司!!
もしこのまま(コンキチが唯一先輩風を吹かすことのできる)後輩がそのまま検討を始めたら、かなりの機会ロスが生じたのではないでしょうかねえ?その責任って誰がとるの?
(一応)研究機関は知の集積こそが最大のミッションだと思うのですが、コンキチの勤務する会社では、残念ながらそれがなされていないようです。
以前コンキチも、(当時の)上司に.とある香料化合物を合成して、その香気を確認してみようという指示を受け、ターゲット化合物を単離・精製して、香気を評価してもらったのですが.....
その直後に、
上司「なんか前にそれ香気評価したことがあって、イマイチだったからそれ月報に書く必要ないから」
コンキチはちょっと(というかけっこう)ムッとしちゃいましたね(心の中で)。
<以下、心の叫び↓>
コンキチ「部下の気に入らないところを怒るクセに、自分のミスはお咎めなしかよ(怒)」
<心の叫び終了>
ついでに言うと、現在コンキチの会社の有機合成セクションは
(上司1人+部下1人)×3グループ
です。
しかもグループ間で研究内容の交流は全くありません(上司達は部門会議とかで概要は聞くのでしょうが)。月報とか回覧してないし。
これってどう思いますか?セクショナリズムもここまでくるとある意味気持ちがいいですよ。
世の愚かな人々って、昇格すると(職責が変化しただけなのに) 偉くなったと勘違いして、自分が気持ちいい世界で仕事できる自慰空間を構築しようとっする傾向があるとコンキチは思います。外野にピーチク・パーチク干渉されるのを避けるためにセクショナリズムに走る。
職位が上がるにつれて、より全体最適を志向し、権限が及ぶ範囲で、そのワーキング・グループが効率的に利益を創出するシステムを構築しなければならないと思うのですが.....
結局、人はユルい存在だから、ストイックに全体最適(企業の利益を創出)するよりも、ダークサイドに堕ちて自分が気持ちいい自慰空間を確保したいんでしょう(セクショナリズム、ROIの低い気持ちいいグッズを買う、自前主義、情報の囲い込み)。そして、そういった自慰空間が「知の集積」を阻害する一要因なのだと思います。
実る程、頭を垂れる稲穂かな。そういう上司に私は会いたい
今日もひねてる、某二流大卒のなんちゃって研究員でした。
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