2020年11月15日日曜日

アミノ酸(ペプチド)の化学 (3):-N-Acyl-N-Alkyl-Aib-Xaa- Bond

あなたはもんじゃ派ですか?それともお好み焼き派ですか?
ボクはもんじゃ派です。
基、もんじゃ一択です。お好み焼きは眼中にありません。しかも、もんじゃをひたすら食べたい派です。黙々と食べたい人です。なので、ボッチおひとり様でもんじゃができる店を探しています。
ということで、ボクの大好きな石原さとみちゃんも訪れたもんじゃ屋さんに行ったときのメモです。

-浜作もんじゃ会館 memo-

「ルックルックこんにちは」の知っ得コーナーのリポーターとして活躍した山本るり子のサイン色紙(昭和62年モノ)が飾ってる歴史ある店です。

住所:荒川区荒川6-4-11 伸和ビル2F


-瓶ビール 大瓶 633 ml (730 JPY)-
-REVIEW-
サッポロラガーをセレクト(キリンラガーも選べる)。
常温で提供されたのには、愛嬌たっぷり過ぎて真剣ビックリ。

-豚もんじゃ (850 JPY)-
-RATING- ★★★★★
-REVIEW-
具材はシンプルに豚肉とキャベツだけ。味付けしてないので、自分でソースを加えて焼くスタイル。豚肉は軟らかくて美味しいね。キャベツはフレッシュ(fresh)でかなり細かく刻まれていて、ボク的には手間がかからなくて嬉しいです。刻まれ方も均一なので、食感が整っていて良いです。スタンダードの美味しいもんじゃと思いました。



-桜えびもんじゃ (800 JPY)-
-RATING- ★★★★★
-REVIEW-
桜えびの地味深さが美味しいです。



-チューハイ (380 JPY)-
-RATING- ★★★☆☆
-REVIEW-
プレーンではなくって、レモンっぽい柑橘系のフレーバーでちょい甘いです。


ところで、今回ボクが通された席って、幸運なことに、東京メトロのCM(Find my Tokyo)で石原さとみちゃんが座った席だったのです(お店のおばさんに言われた)。感無量です。大好きな石原さとみちゃんの温もりを感じることができました(妄想です)。


閑話休題


先日、N-末端のN-Ac-N-Alkyl-Xaaユニットが酸処理によって切断されるという話をメモしました(see http://researcher-station.blogspot.com/2020/09/1n-ac-n-alkyl-xaa-motif.html)。

で、今回はそれと類似の"-N-Acyl-N-Alkyl-Aib-Xaa-"というユニットがペプチド内部にあった場合の副反応事例のメモです。

とりあえず、実例です↓
cyclo-[Phe-D-Trp-Lys(Boc)-Thr(tBu)-Phe-N-Me-Aib]をTFA/EDTで脱保護するとAib-Xaaの結合が開裂(開環)します。ついでにEDTのエステルもできちゃったりします。この開裂のし易さは立体効果によるもののようです。

同様に、cyclo-[Phe-Ser(Bzl)-Ser(Bzl)-Phe-N-Me-Aib]も開裂(開環)します↓

因みに、酸分解速度は水の添加により減速するそうですが、非水条件下では極性溶媒の使用で酸分解が速いです。具体的には、TFA/CH3CN (1:1)(t1/2=1.1 hr) vs. TFA/DCM (1:1)(t1/2=4.1 hr)。

ところで、cyclo-[Phe-Ser(Bzl)-Ser(Bzl)-Phe-N-Me-Aib]のX線結晶構造解析から、Aib (2-メチルアラニン)のα炭素とN末端に先行するカルボニル酸素は近接してことが分かっていて、下図の推定反応機構が支持されます。


もう一つ、類似の反応例です↓
反応点周りの立体が混んでいると酸分解が進行します。立体障害によってアミド結合に共役平面性が崩れていて、安定性が下がっているからなんですかね?


以上、国内二流大出のペプチドスーパー初心者級テクニシャン(研究補助員)のアミノ酸メモでした。


2020年11月7日土曜日

孤独のグルメ聖地巡礼 in 北千住:フェミニンな洋食屋さんでランチしてみました

ども。外食大好き、食いしん坊将軍(中年)のコンキチです。
松尾芭蕉が奥の細道を歩き始めた地と噂される北千住にある、フェミニンなお店に増税前に行ったときのメモです(っていうか、女子率半端ないって)。

しかも、孤独のグルメ Season 2の第11話「足立区北千住のタイカレーと鶏の汁無し麺」でサブで登場したお店です。シチュエーションとしては回想シーンで、五郎さんと友人(とよた真帆)が談笑しているシーンで登場し、五郎さんはケーキを食していました。

因みに、この回のメインのお店、即ち"タイカレーと鶏の汁無し麺"の店は、ライカノという名前のタイ料理屋さんです↓

ハイ、件のフェミニンな古民家カフェ(オレの中では洋食屋)はこちら↓

-わかば堂 memo-
住所:足立区千住1丁目31-8


-【再掲】国産牛肉赤ワイン煮 (1,150 JPY)-
-RATING- ★★★★☆
-REVIEW-
サラダ、スープ、ライス、セットドリンク付き。スープは濃いめのコンソメベースか?ソーセージ輪切り、ニンジンみじん切りなどが入っている(ニンジンのみじん切りの軟らかい食感が良い)。 メインの赤ワイン煮の肉は僅かに獣臭がして食欲をそそる。肉質は軟らかく、繊維がハラハラと解けていく。弾力も楽しい。味付けは薄めで、僅かに渋みも感じる(ソース由来か)。肉の旨味を存分に味わえる。 ドリンクはエスプレッソをチョイス。苦味走った深い味が良いです。


-【再掲】ランチスパークリングワイン (350 JPY→380 JPY)-
-RATING- ★★★☆☆
-REVIEW-
やんわり甘く、締まった感じで、梅酒likeなtaste。悪くない。 サッポロの樽詰スパークリングワイン ポールスターか?







-【NEW】本日のキッシュプレート (1,000 JPY)- 20190317
-RATING- ★★★★★
-REVIEW-
季節の食材を使ったキッシュのプレート。
キッシュに加えて、サラダ、パン、スープにもう一品(今回は鶏肉。蒸し鶏かな?と野菜の酢の和え物)。
"本日のキッシュ"はカボチャとしめじと挽肉のキッシュ。大振りのカボチャ(厚さは薄め)はとっても軟らかくてホックホクで、上品な甘さ。
しめじはカットされずに一本マルッと入っていて、フレッシュな味わいと食感が存分に楽しめます。
挽肉は臭みは全くなて、ただただジューシー(juicy)。
パイ生地からはバター由来と思われるファッティー(fatty)なとってもいい匂いがふんだんに放出されている。
そして、このプレートで一番感激したのが、キッシュの玉子の部分。フワットロな夢心地の食感でプレーンな味わいは、口に含むと思わず笑みがこぼれるほどで、究極に幸せな気持ちになる。
キッシュは全体的に薄めの味つけで、素材の味が映える映える。繰り返しになるけど、特に玉子の可愛らしい味がとても引き立っている。
"パン"はあったかくって香ばしい胡麻の風味が芳醇。
"鶏の和え物"は控えめにマスタードが効かせてあるみたいで、お酢の酸味とマスタードの酸味のダブル・サワー(旨い!)。
あと、セットの"サラダ(レタス)"に掛かっているお酢系のドレッシングがうまい。多過ぎず、少な過ぎすの分量で、均一感高くレタスにしっかりと絡められている(こういう心配りが嬉しい)。
"コンソメスープ"は中庸なスパイシー・テイスト(spicy taste)で美味しい。
総じて、味が濃過ぎないので、舌が痺れることなく楽しめる幸せのキッシュプレートに仕上がっていると思いました。


戦前に建てられた古民家を改装したという店舗は隠れ家的な立地と佇まいで、店内は落ち着いたアンティーク調の雰囲気を醸し出しています。まだ二回しか行ったことないんだけど、すっかりファンになりましたよ。客層の女子率が半端なく高い(フェミニン過ぎる)ので、中年のボッチオヤジにはちょっと入りにくいかもなお店だけど、コロナが落ち着いたら通い詰めたいと思いました。


ところで、わかば堂の目と鼻の先(二軒隣り)に姉妹店があるんです。店の名はあさり食堂です。
こちらも古民家を改装した店舗で、下町ダイニング・バルというコンセプトです。

-あさり食堂 memo-
住所:足立区千住1丁目34-8

-スパークリングワイン (350 JPY)-

-鶏のパン粉焼き〜トマトバジルソース〜 (1,100 JPY)-
-RATING- ★★★☆☆
-REVIEW-
メインのパン粉焼きに加えて、ひよこ豆のマリネ、ジャーマンポテト、香の物、ごはん・みそ汁のセット。
鶏のパン粉焼きは香ばしく、パン粉をうっすら纏っている程度。鶏肉の食感とフレッシュ(fresh)感をしっかりと味わえる。トマトソースとの相性もバッチリ。残念なのは、鶏くささを少し感じるのと、肉がちょっとパサついているところ。
ひよこ豆のマリネは、穏やかな酸味でとっても可愛らし味に仕上がっていて、いくらでも食べたい。しっとり感リッチ(rich)なお豆が大好き。
ジャーマンポテトは冷製。薄味だけどお芋の美味しさがしっかりと伝わってくる(ベーコンは普通かな)。
香の物は大根に鰹醤油漬でしょうか(これ好きなんだよな)。
みそ汁は薄味で旨味十分(こういうのが好き)。
全体的にあっさりめの味付けで仕上げてあって、個人的に好感がもてます。

ボクが訪れたときは、男子2・女子2に若いスタッフさんたちで運営されていました。
あさ食堂も女子受けしそうなレトロお洒落な内装で、わるくないです。
正直、わかば堂よりワンランク落ちると思ったけど、頑張って欲しいです。


それにつけても、北千住の裏路地のフェミニン度は侮れません。
以上、食いしん坊将軍(中年)の孤独のグルメ聖地巡礼メモでした。

2020年11月3日火曜日

アミノ酸(ペプチド)の化学 (2):カテゴライズ アミノ酸20

実行再生産数=1を目指すウィズ・コロナの真っ只中、また平井の豊田屋に鍋をつつきにいったときのメモです。しかも、一人で(友達いないボッチなので)。

-豊田屋 memo-
住所:江戸川区平井6-15-23

-シメサバ (700 JPY)-
-RATING- ★★★★★
-REVIEW-
酢の締め加減が穏やかで良い塩梅。ウェット過ぎず、パサつき過ぎずの絶妙のしっとり感。そのまま食べて凄く美味しいんだけど、お醤油をちょっと付けて食べると、甘みと脂が口の中いっぱいに広がり、まさに珠玉の味。
薬味は粉わさびね(いらない)。




-ねぎま鍋 (1,400 JPY)-
-RATING- ★★★☆☆
-REVIEW-
本日のMメインディッシュ(鍋)。
具材は、鮪の赤身、葱、白菜、エノキ、糸こんにゃく、お豆腐、春菊。ねきまといいつつ、葱はあんまり入っていない。味付け(割下)はいつも通り極めて秀逸。
ふんだんに入っているメインの鮪は、微弱な野趣感を放ち食欲をそそり、身の繊維がホロホロと劈開していくような食感が心地いい。
鮪の赤身は味がくどくなくていいです。あと、春菊の香味が見事に映えていました。


-古漬 (330 JPY)-
-RATING- ★★★★☆
-REVIEW-
胡瓜と蕪の古漬は、生姜で香味付けされていて、いい感じに深みのある味わいに仕上がっています。


ところで、以前はカウンター席は予約できなかったと思ったんですが、最近は予約を入れるよいうになったみたいです。白子鍋、アンキモ鍋、アンコウ鍋、カキ鍋に食指が動く季節になってきましたが、身軽なお一人様でも予約入れないと厳しいかもです。

過去の豊田屋メモはこちら↓


閑話休題


凄く基本的なところですが、アミノ酸の分類(っていうほどでもないけど)のメモです。

ヒトのタンバク質の構成要素となっているアミノ酸は20種類あるわけで、それらの違いはα位から分岐した側鎖(side chain)にあり、側鎖の性質によって次の4つのグループに分類することができます。

(1) 脂肪族アミノ酸 (aliphatic amino acids)

プロリンは通常とは異なるαヘリックスを形成するようですが、これはプロリンが側鎖分子内で環状構造をとるため水素結合をつくることができないことに起因するようです。
またグリシンは、「側鎖=H」が小さすぎるので、αへリックスが形成されにくいといいます。
したがって、プロリンやグリシンがポリペプチド鎖内にあると、その部分で二次構造が作られなくなり、タンパク質分子の表面に出ることが多くなるのだとか。

(2) 非極性芳香族アミノ酸 (non-polar aromatic amino acids)

トリプトファンのインドール環は反応性が高いので注意です。

タンパク質分子において、非極性のアミノ酸が連なった領域は疎水性のコアを形成し、脂質などの非極性の構造と相互作用する一方、水や親水性の分子を遠ざけます(疎水性相互作用ですね)。


(3) 極性アミノ酸 (polar amino acids)

これらのアミノ酸は、タンパク質分子の親水性領域にみられ水存在環境で水和されます。

(4) イオン化できるなアミノ酸 (ionizable amino acids)

化学修飾やコンジュゲート目的で最も重要なアミノ酸がイオン化可能なアミノ酸 です。これらのアミノ酸は、プロトン化されていない状態だとその側鎖は潜在的に求核性をもちます(セオリーですね)。

(a) アスパラギン酸:β-カルボキシル基のpKa = 3.7-4.0。
(b) グルタミン酸:pKa = 4.2-4.5。

ポリペプチドのC-末端のα-カルボキシル基(2.1-2.4)よりも幾分高い値となっており、それより高いpH領域ではイオン化されてカルボキシレートアニオンとなります。なので、生理的pH(7.5とか?)下でタンパク質の負電荷に寄与します。
化学修飾という観点からは、活性エステルを形成させることで、教科書的にエステル、チオセステル、アミド、ヒドラジン誘導体などへと誘導可能です。

他方、側鎖にイオン化可能なアミノ基を有するリシン、アルギニン、ヒスチジンは、タンパク質の正電荷に寄与します。
(c) リシン:側鎖のω-アミンはpKaが通常の一級アミンよりも僅かに高いです(9.3-9.5 for lysine vs. 7.6-8.0 for α-amines)。
(d) アルギニン:pKa > 12。強力な塩基性のグアジニノ基を側鎖に有する。イオン化点は高く、事実上常にプロトン化している。
(e) ヒスチジン:pKa = 6.7-7.1。側鎖にイミダゾール環。僅かに酸性サイドのpHでイオン化される。

リシン、アルギニン、ヒスチジンの側鎖のアミンは、通常タンパク質の表面にさらされ、容易に化学修飾されます。

(f) システイン

ヒトのタンバク質の構成要素となっているアミノ酸(二十種類)の中で唯一スルフヒドリル基(チオール)を有するアミノ酸がシステインです。生理的pHでは電荷を持たず、もっと高いpHでないとイオン化してチオレートアニオンにはななりません(pKa = 8.8-9.1)。
タンパク質分子中のシステイン残基の最も重要な反応は他のシステイン残基とのシステインジスルフィド(シスチン)の形成で、しばしばタンパク質の構造やコンフォーメーションの安定化のキーポイントになるといいます。システインやシスチンは比較的疎水性でタンパク質のコアによくみられます。

(g) チロシン

アミノ酸のチロシン自体は水にとても溶けにくいですが、フェノール性水酸基のイオン化能ゆえに、タンパク質の親水性領域を形成するようです。

以上まとめますと、重要なアミノ酸=側鎖の反応性の高いアミノ酸は次に九つです↓
アスパラギン酸 (Asp)、グルタミン酸 (Glu)、リシン (Lys)、アルギニン (Arg)、システイン (Cys)、ヒスチジン (His)、チロシン (Tyr)、メチオニン (Met)、トリプトファン (Trp)です。

ボク的にはシステインのケミストリーに興味を掻き立てられますね。一般論としてチオールって積極的に扱わないじゃないですか。理由は相当にくさいから。でも、システインは粉物(240℃でdecomp.)なので許容範囲の匂いでしょ。なので、システイン(誘導体)を使って、チオールのケミストリーを修行してみたい気分です。

余談だけど、ハイミー(パッパッパ♪)って味の素よりも「うま味」の強い調味料だって知ってた?
以上、国内二流大出のテクニシャン(研究補助員)の天然アミノ酸基礎的分類メモでした。

2020年9月22日火曜日

アミノ酸(ペプチド)の化学 (1):N-Ac-N-Alkyl-Xaa Motif

寒い時期、おかみさんが元準ミス台東(当時19歳)という入谷に海鮮丼を食べに行ったときのメモです↓

-割烹さいとう memo-


住所:台東区下谷2-9-7

-海鮮丼 (具の大盛り) (1,150 JPY)-
-RATING- ★★☆☆☆
-REVIEW-
もの凄いボリュームの海鮮度。「具の大盛り」をたのんだせいか、具材の量が半端にです。
大量に盛られた具材は、〆鯖、イクラ、鰤(or イナダ)、海老(生)、鰹のタタキ、ネギトロ(中落ち?)、数の子、帆立、つぶ貝、烏賊、サーモン、炙りサーモン、蒲鉾、玉子、身がぷりぷり(し過ぎ)の白身、ちっちゃい貝、赤身の握り、蒸し海老の握りとテンコ盛り。
コスパ的には、猛烈に腹いっぱいになるので文句無しの及第点だけど、味はそれなりで値段相応といったところ。
〆鯖と炙りサーモンは良かったけど、他は凡庸な味でした。特に炙りサーモンは、程よく脂が抜けていて、炙られて硬くなった外側と、トロトロに軟らかい内部の食感のコントラストが面白美味しいです。
以下、各具材の寸評です。
イクラ:甘みなし。
鰤:真っ白で脂ギッシュ(多分、養殖)。
海老:まずますフレッシュ。
鰹のタタキ:普通に美味しい。
ネギトロ:まずますの味。そこそこ脂リッチ。
数の子:硬めで、プチプチ感が貧弱。
帆立:気の抜けた感じの味。
つぶ貝:硬くて、味が貧相。
烏賊:普通に美味しい。
サーモン:悪くはないけど、脂が重すぎ。
身がぷりぷりの白身:キックが強すぎ(イキはいいと思う)。
赤身の握り、蒸し海老:握りにする意味が見出せない。
あと、ご飯(酢飯)は、平たい皿に盛られているためか、どんどん冷たくなっていき、それに伴って食感も悪くなっていきます。
でも、コスパはいいです、コスパは。


閑話休題


学生時代のボス(教授)は、戦後の貧しさに起因する食物への渇望から、アミノ酸関連の仕事(研究)もしていました。当時のボクの研究テーマはアミノ酸とは直接的に関係ないもので(一言で言えば皆無)、従って、アミノ酸の関してボクはスーパー初心者級なわけです(他にも色々スーパー初心者級だけど)。

ハイというわけで、アミノ酸の"脱スーパー初心者"を目指して、今日からその副反応の観点から造詣を深めていこうと思います。 

1回目のお題は、こちら↓

N-Ac-N-Alkyl-Xaa Motif

N-Ac-N-Alkyl-Xaaのシーケーンス(っても末端にある)は酸分解しやすく、アミド結合が容易に開裂してしまうようです。
Proposed mechanism of the acidolytic cleavage of N-Ac-N-Alkyl-Xaa Motif

アミノ酸と言えばペプチド。ペプチドと言えばの固相合成が連想されます。そして、固相合成において、酸を用いてペプチド鎖を樹脂から切り出しつつ、保護基を切断するっていう絶対必要な工程でこの副反応は起こり得ます。

ところで、この(副)反応の原因は、
(1) アセチル基の求核性と
(2) N-メチル(アルキル)基の存在による副反応に有利な二次構造
にあると推測されます(副反応の誘起には両者が必要となります)。

なので、
(1)に関しては、アセチル基がなかったり、より電子吸引性のカルバメート(メチルカルバメートとか)に変えてあげるか、N-Ac-N-Alkyl-Xaa→N-Ac-N-H-Xaaで副反応は抑制されます。

(2)については、N-Ac-N-Alkyl-Xaaだとcis-アミドのポピュレーションが増えるんですが、cis-アミド構造がアセチル基の求核攻撃を容易にする部分構造を形成するんだろうということです。

以上、二流大出のアミノ酸スーパー初心者級テクニシャン(研究補助員)の第一回アミノ酸メモでした。

2020年9月19日土曜日

孤独のグルメ聖地巡礼 in 奥渋:viva (ヴィヴァ)!お魚!!

ども、魚食いの日本人、お魚大好きコンキチです。

プレ・コロナの時代(増税前)、仕事でちょっと苦手な渋谷に行ったんですが、その際、奥渋に足を伸ばしてランチしたときのメモです。最寄駅は代々木公園。

行ったお店は、奥渋にある魚力です。

住所:渋谷区神山町40-4
http://www.uoriki6709.com

原作(漫画)の「孤独のグルメ 2」の第10話「東京都渋谷区松濤のブリ照り焼き定食」で「魚九」という店名で登場します。

このお店は独特の注文システムを構築していて、入店するとすぐの右側の壁にメニューが記載された札が沢山掛かっていて、客は目当てお札を取って奥へと進み、カウンターの中で給仕しているお店の人に札を手渡します。その際、札を裏返すように言われます。すると、裏側には番号が書いてあって、掲示されている"当たり番号"と合致すれば、サイドメニューから一品サービスというおまけ付きオーダーシステムに仕上がっています(因みにオイラは外れました...シクシク涙)。

さて、劇中で五郎さんが食したものはブリ照焼定食と、"当たり"の明太子でしたが、ボクはそれをガン無視したオーダーで攻めてみました↓


-生ビール (ジョッキ) (増税前で500 JPY)-
-REVIEW-

生。ジョッキです。


-さば味噌煮(シモ)定食 (増税前で1,030 JPY)-
-RATING- ★★★★☆
-REVIEW-
ご飯(おかわり自由)、味噌汁(おかわり自由)付き。
濃厚な甘さの白味噌仕立て。鯖の身の絶妙な噛み応えが最高に気持ちいい。そして、骨まで違和感なく食べられます(12時間以上煮込んでいる)。しっかりした絹っぽいお豆腐と葱(よく煮えてる)も入っていて嬉しい。
あと、蜆の味噌汁は蜆リッチで、お出汁もふんだんに出ていて、思わずおかわり(無料)してしまいました(そして蜆も貪るように食べてしまいました)。
加えて、テーブルに置いてあるヒジキも食べ放題。最高に満足の定食でした。

因みに、さば味噌煮定食は今回注文したシモ(尻尾の方半分)に加えてカミ(頭の方半分)があります。で、ぞれぞれの特徴としては、

カミ:脂がのっている(豆腐なし)
シモ:身が締まって噛みごたえがある(豆腐つき)

んだそうです。

さば味噌煮定食が一番の名物だと思うんですが(アド街でもやってた)、他にも魅力的なお魚メニューがいっぱいなので、再訪は必至です。ということで、引き続き再訪したときのメモです↓

-ビンビール (増税前で550 JPY)-
-REVIEW-

黒ラベルの中瓶です。

-あじなめろう定食 (増税前で1,050 JPY)-
-RATING- ★★★★★
-REVIEW-
ご飯(おかわり自由)、味噌汁(おかわり自由)付き。
白味噌(メイン)と赤味噌のミックス仕立てのあじなめろう。赤味噌が隠し味っぽく効いていて、味に深みを感じる。そして、鯵には程よい弾力を残っていて、食感も楽しめる。混ぜ込まれている葱と大葉がよいアクセント。
総じて、白いご飯が進む進む。


最後に注意事項なんだけど、ご飯と味噌汁のおかわりは何度でも無料なんだけど、お残し厳禁なので気をつけましょう。


以上、四十路食いしん坊将軍の孤独のグルメ聖地巡礼メモでした。




2020年9月13日日曜日

孤独のグルメ聖地巡礼 in 恵比寿:小肌とかホヤとか凍結酒とか

ども、食いしん坊将軍にして孤独のグルメ大好き中年のコンキチです。プレ・コロナの増税前の時代、恵比寿で孤独のグルメの聖地巡礼してきたときのメモです。

お店の名前は"さいき"です。孤独のグルメ Season 4の第12話(最終話)「渋谷区恵比寿の海老しんじょうと焼きおにぎり」に登場した、ちょっと女子大生(推定)をウリにしたお店です。

ドラマで五郎さん(松重豊さん)が食べた【五郎'sセレクション】は、

【お通し三品(日替わり)】
     [野菜と鶏の煮物] じっくり煮込んだ鶏と野菜 これだけだって 一杯いける
     [カツオの刺身] 板長お奨め 日替り刺身 明日は真鯛かノドクロか
     [トマトとうふ] 店にそぐわぬ そのイタリア感 しかし この豆腐 クセ物! 
【アジフライ】揚げたてアジの その食感 ウスターかければ 旨さ倍増
【海老しんじょう】サクッ・トロッ・旨っ!の三拍子 丁寧仕事に成せる技
【カブの白湯スープ】優しく そして繊細に・・・ さいき自慢に おかずスープ
【焼きおにぎり(2人前)】じゃこ飯醤油の最強おにぎり 出会えりゃ嬉しい ラッキーアイテム

ふらっとQUSUMIのコーナーで原作者の久住さんが食べたのは、
【凍結酒 (一ノ蔵) 600円】 
【お通し三品(日替わり)】肉じゃが、合鴨ロース(ペッパー添え)、白イカの刺身
【新子 850円】 
 でした。 

そして、孤独のグルメ大好き中年のボクがいただいたのはこちらです↓

-さいき-
住所:渋谷区恵比寿西1-7-12



-お通し三品 (1,300 JPYらしい)-
-RATING- ★★★★★
-REVIEW-
内容は日替わりで、今回は合鴨スモーク、メジマグロの刺身、煮物の三品。
合鴨スモークのは、スモーキーフレーバーが複雑かつパワフル。食欲そそる素晴らしい香り。とっても軟らかくて、幾分レア感もあって美味しい。
メジマグロは軟らかくプリッとしていてキメ細かい身質。鰹を上品にしたような繊細な味わい。
煮物の具材は大根、人参、お豆腐、青菜、つみれ。優しくマイルドながらしっかりとした美味しい味つけ。大根がとても軟らかく、お出汁がよく染みていて美味しい。それから、上品で綺麗なフィッシーテイストのつみれは、粗めで、口の中でほぐれていく感触が超気持ちいい。
ワサビは粉ワサビかな(少なくとも本山葵100%ではない)。

-一ノ蔵 (一合)-
-REVIEW-
辛口(とのこと)。熱燗でお願いしたんだけど、どうみてもぬる燗で提供される。多分、無鑑査辛口なんじゃないかと思う。

-〆小肌 (830 JPY)-
-RATING- ★★★★★
-REVIEW-
厚めで大きめに切り出されていて、ちょっとそのデカさはないんじゃない?と心配になったんだけど、そんなの杞憂で美味でした。
身はちゃんと軟らかいし、お酢の加減もいい塩梅で、その重さを殆ど感じない軽やかさで、小肌の旨味が映える。
添えられているレモンをかけると、酸味に奥行きがでて、これもまた旨い。

-賀茂泉 (一合)-
-REVIEW-
甘口(とのこと)。これも熱燗でたのんだんだけど、やっぱりぬるい。
あと、先の一ノ蔵と比較すれば甘いけど、甘口っていうほど甘くないね。

-ホヤ塩辛 (750 JPY)-
-RATING- ★★★★★
-REVIEW-
今まで食べたホヤの中で三本の指に入る旨さ!ベストかも。
確かに塩辛なんだけど、かなりの薄塩味で、ホヤの香味がダイレクトに伝わってくる。
ホヤの身はとっても軟らかく、吸い付くような食感で、ウェット感たっぷり。究極の食感なんじゃないかと思う。
味は新鮮そのもの(フレッシュ)で、甘みと酸味、独特のホヤの風味のバランスが抜群。そこに控えめながら適度な塩味が加わって、美味しさがバースト。そして、酒が進む、進む。

-凍結酒 (一ノ蔵) (600 JPYらしい)-
-RATING- ★★★★★
-REVIEW-
シャーベット状の氷酒。一の蔵の無鑑査辛口の一升瓶から振り出してグラスに注いでもらう。個人的に2ランクくらい旨さのグレードが上がってる感じがする。


店内のカウンターは趣を凝らした造り。接客は雑談好きの大学生っぽい女子四人(中国人3, 日本人1)が担当し、入店時は「おかえりなさい」、退店時は「いってらっしゃい」というメイドカフェ張りのご挨拶。料理は文句なしに旨いけど、庶民には高めのプライシング。

あと、おしん香 (450 JPY)は19:00からの提供開始とのこと。

因みに、オイラの座った席は、ドラマで五郎さんが鞄を置いた席でした(ちょっぴり嬉しい)。

以上、孤独のグルメ大好きオジサンの聖地巡礼メモでした。




2020年8月29日土曜日

もっとNitration (N-ニトロサッカリンの成長)

水天宮近くの1887年創業のお寿司屋さんでランチに丼モノを食べたときのメモです。

-都寿司 memo-
住所:中央区日本橋蛎殻町1-6-5

-にもの丼 (1,200 JPY+tax)-
-RATING- ★★★★★
-REVIEW-
穴子、帆立、蛸、海老の煮物の丼。加えて、干瓢と生姜、漬物がご飯の上に載っている。魚介の味付けは"ツメ"。ご飯は酢飯。
ツメは甘さ控えめで、シックで硬めな味に仕上がっている。
ご飯(酢飯)は微甘でマイルドな味付け。弾むような食感で美味しい。
煮穴子はかなり旨い!フワッとふっくらしていて香味豊か。煮穴子を心の底から旨いと思ったのは初めて。風味絶佳の領域(白焼き、天ぷら派なので)。
煮帆立は地味深く、咀嚼するたびにその滋味が口腔内に広がっていく。
蛸も美味い。表面はキメ細かく、吸い付くようなねっとりした食感。その風味豊かな淡白な味にツメがとてもよく合います(これは素晴らしい)。
干瓢はマイルドな味に仕上がって、好みの味。漬物はキリッとしょっぱい。生姜の薄切りは甘辛のバランスとれたマイルド系で秀逸。
兎に角旨い!そして、ツメが絶品。この丼のファンになりました。


-限定入荷 冷酒一合 180 cc (900 JPY+tax)-
-RATING- ★★★☆☆
-REVIEW-
何本か陳列してあってそこから選ぶように言われたんだけど、考えあぐねてお店の人に尋ねた結果、「純米吟醸 本まぐろ」をセレクト。「にもの丼ならこれです」と力強く勧めてもらいました。
トップに華やいだ吟醸香がほどほどに(少し鼻につくか)。乾いた辛口で食中酒向きか?勧めてくれた店員さん曰く「味を邪魔しないでしょ」。確かに、綺麗な辛さだし、食中酒として悪くないと思いました。あと、名前がインパクト大。


閑話休題


前に、N-ニトロサッカリンの芳香族求電子置換反応に基づくニトロ化のメモを書きました。
see http://researcher-station.blogspot.com/2020/03/n.html

今回のメモは同じオーサーの論文で、また、N-ニトロサッカリンのニトロ化のメモです。

読んだ文献はこちら↓

N-Nitorheterocycles: Bench-Stable Organic Reagents for Catalytic Ipso-Nitration of Aryl- and Heteroarylboronic Acids
Org. Lett., 2020, 22, 2714-2719.

お題はアリールボロン酸のipso-ニトロ化です。

やっぱニトロ化って言ったら、真っ先に思いつくのは、授業で絶対習う芳香族求電子置換反応ですが、過酷な反応条件に起因する副反応や異性体の副成、官能基許容性の低さといった問題点は最早枕詞です。
そして、このような問題を回避する合成法として、ipso-ニトロ化は魅力的な方法です。

イントロにipso-ニトロ化のパイオニア的仕事が年表としてまとめてあったので、まずそれを紹介しましよう↓

Prakash, Olah 2000
   NH4NO3/TFAA, CH3CN, -35˚C, up to 6 hr, 8 examples, 23-78%
   ref. Synlett, 2000, 1485.

Parkash, Olah 2004
   MNO2/TMSCl (M=NH4, Ag), CH2Cl2, rt. up to 72 hr, 9 examples, 20-98%
   refOL20046, 2205.

Wu, Beller 2011
   tBuONO (10 eq.), air, dioxane, rt., 16 hr, 10 examples, 45-87%
   ref. Chem. Commun., 2011, 47, 12462.

Fu 2011
   NaNO2/Cu2O/NH3・H2O, H2O, rt., 36-48 hr, 12 examples, 44-70%
   ref. Chem.-Eur. J., 2011, 17, 5652.

Maiti 2012
   Bi(NO3)3・5H2O/K2S2O8
   toluene, 80˚C uo to 14 hr, 26 examples, 35-96%
   ref. OL201214, 1736.


Fu 2013
   Fe(NO3)3・9H2O, 80℃, toluene, 18 hr
   refRSC Adv., 2013, 3, 25602.

Goswami 2015
   NaNO2/NBS/PIFA, CH3CN, rt., 3 hr, 18 examples, 82-93%
   ref. Org. Biomol. Chem., 2015, 13, 4828.

Shen 2017
   68% HNO3 aq./TFA, air, 80˚C, 18 hr, 14 examples, 41-91%
   ref. Synth. Commun., 2017, 47, 10.

Zolfigol 2018
   [DSim]NO3, neat, rt., up to 3 min., 13 examples, 75-92%
   ref. JOC., 2018, 83, 3645.


これらの先行研究では、使用される試薬は不安定であり、過酷な条件、酸化的条件、長い反応時間、低い官能基許容性、酸性廃棄物や金属廃棄物が大量に排出されるといった問題があります。さらに、ニトロヘテロアレーンの合成例は僅かだといいます。

ところで、最近(2019)著者らのグループは、bench-stableかつ容易にアクセス可能なニトロ基転移試薬を用いたニトロ化反応を報告しています↓

Chem. -Eur. J., 2019, 25, 12929-12939.

Nature Commun., 2019, 10, 3410.

(ほぼ)中性のマイルドな反応条件と基質一般性の高さから、著者らはこれらの試薬のipso-ニトロ化への応用を試みます。ということで、ボロン酸のipso-ニトロ化の反応開発に取り組んだ著者らが見出した新規ipso-nitrationがこちら↓


N-ニトロコハク酸イミドは光触媒反応仕様(Nitryl radical)、N-ニトロサッカリンはメタルフリー仕様(Nitronium)に仕上がっています。

都合40基質について検討していて、ボチボチいい感じの基質一般性なのではないでしょうか。やっぱり、穏和な反応条件はみんな大好きだと思うし、ipso-置換反応は選択性に安心感があります。そして本報をもって、N-ニトロサッカリンは芳香族求電子置換反応(see http://researcher-station.blogspot.com/2020/03/n.html)だけでなく、ipso-置換反応でもイケイケであることが例証されました。いいヤツです。
(N-ニトロコハク酸イミドだって、フォトキャタリティックにアルケンのニトロ化とipso-ニトロ化の両刀使いなんだからネッ)

N-ニトロコハク酸イミドを用いた光触媒反応は溶媒効果が大きく、アセトニトリルがピカイチです(SIに書いてあった)。他方、N-ニトロサッカリンを使った"非"光触媒反応では、反応溶媒にHFIPを使用することが成功のキモになっています。また、芳香族求電子置換反応のときと同様に、アセトニトリル溶媒中、ルイス酸(Mg(ClO4)2とかZn(NTf2)2)の添加も有効です。

N-ニトロサッカリンを使ったメタルフリーバージョンでは2 gスケールでの実施例もあり、そこそこ確度の高い反応に仕上がっているのではないでしょうか。



ハイ、それでは推定反応機構です↓

Plausible catalytic cycle for the ipso-nitration

Proposed electrophilic mechanism in HFIP


ボク的にはoptimal以外の条件も気になるところなので、参考のため最適条件の検討結果をメモってフィニッシュしたいと思います。

Reaction Design and Optimized Studies

Supporting Informationにはより詳細な検討結果(溶媒、光触媒、ルイス酸、etc.)が記載されているので、興味を持たれた方はそちらをご覧になればためになるでしょう。

以上、二流大出のテクニシャン(研究補助員)のN-ニトロサッカリンだーい好きメモでした。