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2026年10月6日火曜日

老神温泉 2026:伍楼閣 (二泊三日) その2

老神温泉の伍楼閣に泊まって二日目の朝です。
最早、温泉地での朝風呂はルーティーン。
今朝は、片品渓谷を臨む岩鏡という露天風呂に入りました。
眺望もいいんですが、この露天風呂はそれ自体が渓谷っぽいんですよね。起伏に富んだ上下に広がる岩風呂空間で、上段と下段に配置された浴槽に痺れます。
で、上段の浴槽は湯温高めで、下段はぬる湯となっています。
双方の浴槽に浸かってみて、ぬる湯の泉質がとても柔らかく感じました。 温度の差だけでこんなにも変わるもんなのやろかと最初は思ったんですが、伍楼閣さんのお湯は7号泉(59.1℃)と32℃(若の湯3号泉)の二種類の源泉のブレンドだということを忘れていました。おそろく、上段の温度高めのお風呂は下段と比べて7号泉(泉温59.1℃)リッチ。下段のぬる湯は相対的に若の湯3号泉(泉温32℃)リッチなんだろうと想像します。これぞ、源泉掛け流し至上主義。

二種類の温度のお湯を楽しんだ後、名物の老神温泉の朝市に行って参りました(場所は伍楼閣の目と鼻の先にあります)。
想像してたのより、だいぶこじんまりしておりました。
客は、8月中旬の夏休みということもあってか、温泉街のホテル・旅館に宿泊していると思しき観光客がメインの朝市でした。

ボクはというと、お目当ての品が無かったので、ほどほどのところで宿に戻ります。
程なくして、朝食ターイム!

-伍楼閣の朝食 (二日目)-
-RATING-
★★★★★
-REVIEW-
伍楼閣も純ジャパのオッサンの気持ちを良くわかってますね。
日本の朝の食卓はこういうのがいいのよ。
味噌汁と蒸し物は、その場で火にかけていただきます。こういう演出もいいよね。


さて、朝食を終えてまったりしたいところだったんですが、緊急事態が発生していました。
朝市で舞茸弁当をゲットして、それをお昼に食べようと思っていたんですが、本日の出品はナッシングシクシク涙orz.....
(伍楼閣は原則持ち込み禁止か、持ち込み料が掛かるようなんですが、朝市で買った舞茸弁当はオッケーって言われました)。
出前の案内もあったんですが、女将さんのリアクションは微妙(この日営業してるかどうかが微妙であると受け取りました。店名は書いてなかったけど来々軒じゃないかと思います。https://tabelog.com/gunma/A1003/A100301/10025363/)。
っていうか、温泉街の飲食店って二軒くらいしかないんですよね。前述した来々軒とぎょうざの満州です。
この他のオプションとしては、吹割の滝まで走って行って、滝を見物かたがた昼食をとるというプランもあったんですが、小雨がパラついていたので断念しました。

もう選択肢は確実に営業しているぎょうざの満州一択。雨の中、散歩がてら向かいます。

赤城神社に参拝しました。
温泉街に鎮座する蛇神を祀るお社は、階段が急峻。
ギネス認定された「最も長い祭り用へび」の認定証が飾られています。

ギネス認定された蛇です。 長さ108.22 m 重量約2.0 t 。朝市の会場になっている敷地内の大蛇みこし展示館に格納されています。

続いて、老神温泉廃墟ウォーク。
温泉街アルアルの廃墟ホテルが老神の地にもありました。昭和の団体旅行の残滓なんでしょうか。

さて、片品川を渡れば、もう直ぐ満州です。
川に架かる内楽橋は、ぶっといワイヤーで吊られておりました。

程なくはじめてのぎょうざの満洲に到着しました。

老神温泉 ぎょうざの満洲 東明館 (visited Aug. 2026)
住所:群馬県沼田市利根町大楊 1519-2 

 
-ビール(中ジョッキ) (510 JPY)-
サントリー・プレミアム・モルツ



-焼餃子 6個 (350 JPY)-
-RATING- ★★★☆☆
-REVIEW-
何も付けずにそのまま食べて結構美味い。
餡がアッサリめで、キャベツが甘い。
ニンニクの効きが穏やかなのが、キャベツの甘味を引き立ててると思う。
プレーンで試した後は、酢胡椒、醤油プラス、更に辣油プラスとステップワイズの味変を楽しみました。


-美保野ポークの肉細切りピーマン(760 JPY)-
-RATING- ★★★☆☆
-REVIEW-
塩味を基調としあっさりテイスト。
椎茸も入ってる。
シャキシャキのピーマン🫑が良かったです。
アッサリ青椒肉絲、悪くはない。

初めてのぎょうざの満州。温泉街に来て中華っていうのも味気ない気もしたんですが、ここしか食べるとこないし、普通に美味しくてよかったです。
ありがとう、ぎょうざの満州。老神温泉連泊民の心のオアシスです。

無事、昼食難民になるのを免れたボクが宿に戻ってやることは、ひとつ。
食後の昼風呂をガッツリいただきますた。
二時間近く浸かっていたです。
昨日は気付かなかったけど、ほんのり硫黄の匂いがしますね。間違いない。
そして、湯上がりビール🍺は最高ですね!

この後は部屋で涼みながら、夕飯までまったりテレビをみるなどして過ごしておりました。正にダメ人間でええじゃないか。

-伍楼閣の夕食 (二日目)-
-RATING- ★★☆☆☆
-REVEW-
飽きさせないためにメニューを変えるのは分かるんですが、一日目と較べて完成度が落ちてると思いました。
あと、席に置かれた品書きが前日のと同じで(要は、目の前にある料理と違う)、少しガッカリしました。。。。。
食事前酒の梅酒は、すっきりした甘さで美味しかったです。

本醸造 尾瀬の雫 (950 JPY)
甘く、アルコールの重さを想起させる匂い。
本醸造らしいボディと甘味、仄かな酸味の辛口。

前菜と酢の物。
蕗の濃ゆい味わいがいいですね。
鶏肉の南蛮漬けも普通に美味しい。
酢物は、蒟蒻、蕪、わかめ、そうめんかぼちゃでしょうか。
蒟蒻が瑞々しくて旨いです。
あと、そうめんかぼちゃ好きなんですよね。シヤッキリ軟らかい独特の食感とスッキリした芋っぽい味わいが好き。

造里。
赤身、白身、烏賊。 昨日の山の幸(岩魚、鱒、湯葉)から一転、海の幸です。
赤身はねっとり感が強くて。ちょっとパッとしない味。
白身は身に張りが全くなくて、水っぽい。

鍋物。
(多分)もち豚がすき焼き風の割下で煮込まれた鍋。割下が濃くて甘ったるいです。
昨晩も思ったんですが、豚肉にやや厚みがあって固くて、ツユと馴染み難い。なので、ツユを啜りながら食べたい。
塩麹レモンはサッパリしてて良かったけど、甘ったるい割下はクドイわけです。

(多分)真薯のズッキーニ巻き。
鮭っぽい味が新鮮乙な味と思いました。
掛けてある餡が上品な旨味で凄くいい。真薯味映えますね。
あと、ズッキーニが香味豊かで美味い。

豚の角煮。
豚が味わい深く繊維感が心地いい。脂がアッサリなのも好みです。シチューっぽい洋風のスープで煮込んであると思うんですが、これが凄くいい。
文句なしに旨いですね。

舞茸の土瓶蒸しでしょうか?
お出汁は美味しいんですが、一緒に煮込まれている鶏肉を食べるのにポン酢が欲しくなります。
これしか残ってない時に、ご飯の提供だったんですが、おかずになるもの無くてちょっとムッとしました。

デザート。
自信ないけど、抹茶のババロアチックなモノでしょうか。
そこはかとない抹茶の渋みと控えめな甘味が大人のデザート感。 小豆とクリームも美味しい。 苦味強めのミントが好アクセント。 

ボク的には、無理してメニューを変えてもらわなくていいんですけどね。
あと、前日のお造里に岩魚のお刺身出たんですが、これは必ず出るわけではないかもと思いました。というのもXでこんなやりとりがありました↓
要は、chitoseさんのポストによると、1泊目の夕食に岩魚のお刺身が出なかった模様。誰かが別注で注文しないと提供されないのかもですね。知らんけど。

晩餐に多少不愉快な部分はあったけど、まあええでしょう。
だって、ボクにはこの後スペオキ(スペシャルお気に)の岩鏡が待ってるんだから!

つづく.....

2018年2月3日土曜日

女には向いてる職業

先日、大宮のecuteに入ってるかにチャーハンの店に行ったときのメモです。

-半熟たまごのかに玉チャーハン (800 JPY)-
-RATING- ★★☆☆☆
-REVIEW-
玉子の半熟加減はGood!カニも普通に風味が出ていていい感じ。チャーハンの味付けは、少し胡椒強めだけど、いいと思う。パラパラ系のチャーハンで、そのパラパラ感は秀逸。しかしながら、チャーハン部全体が湿っていて、味も水っぽくなっていていけない。この水っぽさが全てを台無しにしている。食感も雑炊やお茶漬けチックになってしまっている。他が良かっただけに残念。


ところでこのお店、行く度に味にばらつきがあると思うんだよね。(普通のベーシックな)かにチャーハンを2回食べたことがあるんだけど、

1回目の感想
-RATING- ★★☆☆☆ 
-REVIEW- 
ご飯はパラパラほどけて良い食感。口の中で気持良くほぐれていく感じ。味付けはおとなしく、パンチに欠けてやや欲求不満。チャーハンの中に入っているキュウリとレタスは、ボク的にどう考えてもチャーハンの味とは不協和音以外の何ものでもない。あと、カニがはっきり言って不味い。
(see http://researcher-station.blogspot.jp/2013/06/friedel-crafts.html)

2回目の感想
-RATING- ★★★★☆
-REVIEW-
パラパラ感が秀逸。(個人的にチャーハンとは合わないと思っている)レタスとキュウリが入っているけど、その量は軽微。そのため食感のアクセントとなっていて悪くない。かにの身は少し冷たいが、嫌な匂いはほとんど無い。味付けはなかなかいい感じ。欠点は少し塩辛さが気になる程度。


やっぱ、調理担当が複数人いるとこういうこともあるのかな?もしそうだったら、同じお金出してるのに出てくる商品のクオリティが違うわけで、ちょっと不愉快かな。


閑話休題


タイトルにいきなり「女」とか書いてしまって、女性並びにフェミニストの皆さん、すみません。P. D. ジェイムズの「女には向かない職業」へのオマージュなだけです。


「女には向かない職業」と言えば私立探偵ですが、橘玲氏曰く、女性にオススメな職業(=女には向いてる職業)があるそうです。橘氏の著作「専業主婦は2億円損をする」に書いてあったんですが、それはスバリ、

看護師

です。

何故看護師が女性にオススメなのかを、幸福に絡めて以下に解説(橘氏の本の紹介を)していきましょう。

橘氏の書によれば、幸福とは自由(=自己決定権=好きなように生きる)のことであり、それを具現化するためには経済的に独立していなければいけないとあります。要は、お金が重要っていうことです。

ところで、人間には三つの資本があると言います。それは、金融資本(お金)、人的資本(働く力)、社会資本(絆)の三つです。金融資本(お金)を最初からたくさん持っている人はまずいないでしょうし、社会資本(絆)はお金(経済的独立)には直結しません。従って、「お金を稼ぐ力」=「はたらく力」である人的資本が最も重要な資本となります。そして、多くの人は人的資本を使って仕事をしてお金を得ます。なので、仕事選びが重要になってきます。

それでは次に、仕事の種類を考えてみましょう。仕事には、マックジョブ、スペシャリスト、クリエイターの三種類があって以下のような特徴があります。

(1) マックジョブ:マニュアル化された仕事。仕事を労働とみなす。収入は低い。マニュアル通りにやっていれば責任を問われることはない。典型例はマクドナルドのアルバイトやバックオフィス業務。

(2) スペシャリスト:高度プロフェッショナル。大きな責任を担うかわりに高い収入が期待できる。仕事をキャリアとみなす。拡張不可能な仕事。典型例は医者や弁護士などの士業。

(3) クリエイター:拡張可能な創造的な仕事。仕事を天職とみなす。成功確率はとても低い。クリエイターはサラリーマンにならない。典型例は起業家、作家、アーティスト。

これらの三つの仕事のうち、マックジョブは低収入でうだつが上がらず、クリエイターは成功確率が低すぎるので、普通の人はスペシャリストを目指すのが順当でしょう。スペシャリスト=高度プロフェッショナルと書きましたが、そのスペクトラムは広範と思います。なので、自分の力量(人的資本の大きさ)に合致した難易度のスペシャリストを目指すというのが現実的と思います。

ということで、女性にオススメな - 分かりやすい括りの - 職業は、

医者や弁護士ほど難易度が高くなく、やりがいと収入、おまけに安定も兼ね備えたスペシャリストの仕事、ついでに大半が女性である

看護師

なのです。

参考までに、2015年の正看護師、准看護師、保育士、介護士の平均年収は以下の通りです↓

正看護師/ 478万円
准看護師/ 395万円
保育士/ 323万円
介護士/ 378万円

どうですか、進路に悩んでいる女子高生の皆さん、看護師を目指してみませんか?
離婚して一人で生きていかなければならなくなっても、職歴のない専業主婦なんかと違って、食いっぱぐれることはないと思いますよ(依存しない生き方=自己決定権=好きなように生きる)。あと、個人的にはリケジョ(女性研究者=パリバリのスペシャリスト)なんかもいいんじゃないかと思います(白衣は女を三分上げます。多分。)。

でも、平均年収478万は、ちょっとっていうか、結構安いよね。

以上、二流大出の心はマックジョブ従事者なテクニシャン(研究補助員)の読書感想文でした。




2008年8月30日土曜日

COMPETITIVE STRATEGY 1

戦略論の名著と名高い、あのポーター教授の「競争の戦略」を(とうとう)読み始めました。長いので、1章ごとにメモしていこうと思います。



第1章は「業界の構造分析法」(競争戦略論〈1〉の再掲タイトルは「競争要因が戦略を決める」)は、DHBR 2007年2月号に「5つの要因が競争を支配する」というタイトルで再掲されており、読了済みです。
see http://researcher-station.blogspot.jp/2007/09/blog-post_17.html


なので、第2章「競争の基本戦略」からメモします。


競争の基本戦略には以下の3つがあるそうです。

1) コストリーダーシップ
2) 差別化
3) 集中


コストリーダーシップは(業界全体をターゲットとした)低コスト戦略ですね。低コスト維持のための(ハイテク設備への)再投資が重要となる資本集約的な戦略です。大きな市場シェアを、規模の経済性を生かして(原材料を有利に入手できる利点とか)防御するときに有効。規模の経済性が参入障壁となります。オペレーション効率を高めるのも重要と思いますね。比較的最近の例としては、デルなんかが該当するのかな?
あと、コストリーダーシップ戦略は差別化戦略のような「コストを食うもの」と対立します。

次に、差別化戦略です。顧客ロイヤルティーを高め、価格敏感度を弱め、買い手の力を弱める戦略です。参入障壁は、ブランド・イメージ、テクノロジー、製品特性、顧客サービスによる差別化です。この戦略はシェア確保を不可能にすることもある。アップルとか一昔前のソニーとかラグジュアリーブランドが該当するのかと思います。

最後に、集中戦略です。「低コスト(コストリーダーシップ)」と「差別化」は、基本的に業界全体をターゲットとしていますが、集中戦略は特定セグメントをターゲットにしているのが特徴です。絞られたターゲットについて低コストと差別化の両方の達成に成功することもあります。また、効果的で効率的な戦いができます。但し、達成可能な市場シェアの大きさという点で欠点を持つ戦略です。


つづく...

2008年8月15日金曜日

Behavioral Economics

最近、行動経済学が流行っている気がします。

例えば、
a) 週刊東洋経済で特集やってた
b) 週刊ダイヤモンドで特集やってた
c) 日経ビジネスアソシエで特集やってた
d) 大和証券のCMもエビちゃんから行動経済学ネタにシフト

ということで、コンキチもこの世間の流れに乗り遅れないように最近、行動経済学の本を読んでいます(例えば、こんなのとか→http://researcher-station.blogspot.jp/2008/04/winners-curse.html)。で、今回読了したのは↓



←「行動経済学 経済は「感情」で動いている」という本です。

この本は、

i) 著者が日本人なので、文章が読み易い。
ii) 行動経済学のトピックスが概観できる。

こういう理由から、概説本として良書と思います。値段も安いし。


あと、この本の終章で神経経済学(MRI使って、脳の活性化された部位を調べる)が紹介されていてちょっと興味深かったです、まさにサイエンティフィックっていう感じがして。


入門書としてgood!と感じるとともに、標準的経済学にも興味が増しまた二流大出の窓際研究員なのでした。

2008年8月14日木曜日

3年で辞めた若者はどこへ行ったのか

という本を読了しました。「内側から見た富士通「成果主義」の崩壊」で作家デビューした、元富士通の人事マンの城繁幸氏の著作です。

この本では、労働市場を水と油のように異なる二つの価値観から眺め、対比させるこいで話が展開して行きます。で、二つの価値観は、それぞれ「昭和的価値観 (守旧的)」、「平成的価値観 (革新的)」と名付けられています。コンキチ的には、「バブル崩壊前」、「バブル崩壊後」の方がより適切かと思いましたが、昭和vs.平成の方が耳触りがよいからね。

以下、コンキチの心に止まったフレーズ(特に空恐ろしくなる昭和的価値観について)をメモしていきます。



1) 昭和的価値観 2 「実力主義の会社は厳しき、終身雇用は安定しているということ」 -新卒で、外資系投資銀行を選んだ理由より引用
「すごいんですよ、邦銀は。入行して最初の3ヶ月、ずっとATMにお金を入れる仕事だけをやらせたり(笑)。そういう愚痴をOBから聞かされて、行こうと思う学生なんていませんよ。今じゃあ、自分のいたゼミで、第一志望を邦銀にする人間なんてまずいない」
→ライブドアの堀江前社長の言葉を思い出しました(ライブドア事件以降、世間では彼が全否定されている印象を受けますが、いいこともやったし言ってきたと思う)。「丁稚が雑巾がけばかりしていても、経営者にはなれない」的なことを言っていたと思います。でも、職場の上長はそれを強要するんだね。その理由はコンキチの想像の域を出ませんが、単純にいつかきた道を部下にもやらせているだけなのかなという気がします。例えば、コンキチが身を置く業界で博士研究員の就職が日本では困難だ的なことを書いたことがありますが(see http://researcher-station.blogspot.jp/2006/05/blog-post.html)、博士研究員の(博士号を持っていない)上司が博士を使い切れるだけのマネジメント・スキルがないことに起因するんじゃないかな?博士号を持っていない上司は、博士の部下に対して学歴コンプレックスを持っている。で、自分よりも高度な専門性を持つ部下(博士)に対して自分の(つまらない)プライドを保ちたいと思う。専門性では太刀打ちできない可能性が高い。ついでに高いマネジメントスキルもなかったりした場合、どうやって(ちっぽけな)威厳を取り繕えばよいか?とりあえず会社(権威)に伝わる伝統的な(無意味な)研修チックなことを、一から業務を覚えるためとかなんとか称してやらせてしまう。こうしてミスマッチ一丁あがるのかななんて妄想してしまいます。


「邦銀やメーカ-に就職した同期なんかと話すと、ものすごく度胸があるなって感心します。だって、自分の市場価値のことなんて、まったく考えていない。将来会社が潰れたりしたら、絶対路頭に迷うはず。なんでそんなに他人に人生を任せられるのか。私に言わせれば、ああいう生き方のほうがはるかに高リスクな時代でしょう」
→会社に洗脳され、飼い馴らされていうちに、元来備えていたエッジは削られて均質なゼネラリストになってしまう。そして、労働市場における市場価値を棄損させながら、自分が労働市場の内側にいることを忘れてしまう。そんな気がします。そもそも、マネジャーというのは一つの専門職だと思うのだが、そういった認識を企業は持ち合わせているのか疑問ですね、コンキチは(少なくとも、コンキチの勤務する会社にはそういう認識はないし、マネジメントスキルを高めるためのプログラムはないな)。
余談ですが、市場価値を失った(アホな)上司の(アホな)指示に従うことほど、モチベーションの下がることはないとコンキチは思いますね。


2) 昭和的価値観 7 「言われたことは、何でもやること」 -東大卒エリートが直面した現実より引用
転職希望者をターゲットとしたキャリア採用市場は、いまや1兆円市場だ。ただ、すべての人間がそこで通用するわけではない。求められているのは、年相応のキャリアを積んできている人間だけだ。特に30代は、もっとも脂ののった即戦力として期待される半面、それまで積み上げてきた職歴が厳しき問われる年代でもある。営業管理からSE、経理まで、薄く浅く経験してしまったゼネラリストは、どうしても低い評価しか受けられないのだ。
→企業のゼネラリスト戦略は、従業員から市場価値を奪い、その会社にしがみついてくしかできなくするための方策なのだろうかと思ってっしまいました。外の世界で生きる術を知らない、いたいけな従業員は、無理な転勤、無理な労働時間、劣悪な労働環境下においても、会社に盲従することでしか生活の糧を得ることはできない。真剣、恐いです。


3) 昭和的価値観 11 「公私混同はしないこと」 -サラリーマンからベストセラー作家になった山田真哉氏より引用
「財形貯蓄を始めたんです。数字には強かったので、月いくらずつ積み立てて。35歳でいくら、50歳でいくらと計算する。年功序列だから、各年代でもらえる給与もだいたいわかる。しかも職場には、各年代の人間が並んでいるから、実際の生活風景まで想像できてしまう」
 重い住宅ローンを背負いつつ、食べたいものも食べず、残業代を稼ぐためにオフィスに遅くまで残る先輩たち・・・・・・それが10年後、20年後の自分の姿そのものだと気づくと、彼にはそれ以上、そのレールの上に留まることができなかった。
「別に給料が安いなんてことは無かったですよ。ただ、なんというか、彼らはまったく楽しそうに見えなかったんです。日々仕方なく、いやいや会社にきている。自分も今にそうなると思うと、耐えられなかった」

→チンタラ、チンタラぼんやり仕事をしている年配社員。時間外労働中にパソコンゲーム(ソリティアorフリーセル)をやっている先輩社員。研究員なのに英語の文献を全く読まない先輩社員。怠慢かましているくせに、(労働組合を通して)権利だけはしっかり主張する。そんな人間の中に身を置いていると、自分もその思想に洗脳されてしまうことに恐怖を感じます。そんな将来を想像すると自分が腐れてしまいそうです。


4) 昭和的価値観 16 「新卒以外は採らないこと」 -リクルートが始めた、新卒以外の人間を採用するシステムより引用
企業にとって多様性が重要
ところで、リクルートがここまでして多様性を重視するのは、何も兵隊の頭数を揃えることだけが問題ではない。そこには、もっと重要で本質的な意味がある。それは、多様な価値観を組織に受け入れることだ。
 同社は元々、年功色の薄い職務給ベースの人事制度を採っており、すべてのポストは勤続年数ではなく、個人の能力で割りふられる。その結果、社内の主要ポストで組織の舵を取るのは30代が中心だ。(中略)
 こういった組織では。まっさらで均質な新人よりも、自発的で強い個性が必要となる。自分で課題を見つけ出し、自分で解決していく素質といってもいい。そして若い個性は、古い価値観を駆逐していくのだ。

→リクルートがどんな会社だかはいまいち良く分かっていないけど、多様性(diversity)は重要だと思う。フロリダ教授の著作では、寛容性(tolerance)が重要だと述べられていた(see http://researcher-station.blogspot.jp/2007/12/blog-post.html, http://researcher-station.blogspot.jp/2008/07/rise-of-creative-class.html)けれど、両者とも優れた尖った才能の重要性を認識している点で同じと思います。クリエイティブな仕事では、紋切りの協調性だけでは競争できない。なので、エッジの立った個性を繋ぎ止めるためのインセンティブが必要となる。その結果が、リクルートの報酬システムなのだろうと思います(30代が社内を切り盛りするというのも当然、インセンティブ足りうる。こっちの方が経済的インセンティブよりウェイトが大きいかもしれない)。
あと、多様な人材を許容するという企業風土により、組織が硬直化して、組織が宗教化(悪い意味での会社第一主義。会社のためなら法を犯すこともいとわないぜ)することを抑止する効果も期待できるかもしれないと思います。


5) 昭和的価値観 19 「最近の若者は元気がないということ」 -日本企業を忌避しだした若者たちより引用
個人的には、確かに二極化は進んでいるものの、平均すれば今の20代はそれ以前の世代よりずっと努力しているし、結果的に優秀だと感じている。(中略)「最近の学生は本当に優秀ですね。20歳そこそこなのに、熱意もビジョンも、ロジックも素晴らしい。うかうか去年と同じ話はできないし、一部の鋭い質問と議論運びにはこちらも勉強させられる」(中略)「最近の若者は••••••という人たちは、その程度の学生にしか相手にされていない、という言い方もできるでしょう」
→メチャクチャシンパシーを感じます。優秀な人は超優秀と思うことがシバシバありますね。ただ、大学全入時代に入って、うだつのあがらない私大卒の学生は箸にも棒にもかからないとは思います。seehttp://researcher-station.blogspot.jp/2007/09/blog-post_05.html
高度に二極化が進んでいるということでしょう。実際、先端のテクノロジーは複数の領域がオーバーラップしている。ということは、先端のテクノロジーに携わっている人たちは、身につける知識が膨大なんだよね。コア領域だけでも進歩した部分を余計に知識として吸収しなければならないことに加えて、周辺領域についても勉強しなければならない。でここで質問。先端テクノロジーを牽引しているのは、いまの若者はダメだと嘆く、おじいちゃんおばあちゃんなのだろうか?自分が年取ったときに、愚かな懐古趣味に陥らないように気をつけたいと思うコンキチです。


6) 昭和的価値観 20 「ニートは怠け者だということ」 -「競争から共生へ」あるNPOの挑戦
就職とは、それまで民主的社会でつちかってきた個の価値観を一度否定し、組織の論理に染まる儀式のようなものだ。"立派な社会人"からすれば、「社会に出るとはそういうこと」であり、「それができない奴は甘えている」ということになる。
→結局、企業って広義の宗教だよね。会社を盲信することで、終身雇用という(虚妄の)救いを与えてあげるよという。


7) 昭和的価値観 22 「左翼は労働者の味方であるということ」 -21世紀の労働運動の目指すべき道とはより引用
対立軸は従来の左右ではなく、世代間にこそ存在するのだ。
→企業年金も同種の問題だと思います。例えば、確定給付年金と確定拠出年金について考えてみると↓
a) 確定給付年金→年配者が圧倒的に有利
b) 確定拠出年金→若者が圧倒的に有利
と言えると思います。
で、コンキチが勤務する会社では、適格退職年金があるんですが、ボチボチ廃止されるのでなんらかの処置をとらなければなりません。で、企業年金として存続させることになったのですが、確定拠出年金はおしなべて強く拒絶されましたね。
それから、疑似成果主義導入後の給料もそうでしょう。降格とか降給がない閉じたシステムの中にかって、もはや若年層は年配者と同等の給料UP↑(昇級)は望めない。


感想は以上です。

なかなか興味深い著作と思うとともに、自分の労働市場における価値を再考させられる内容と思いました。自分も人生の岐路に立っているような気がします。


それから、「3年で辞めた若者はどこへ行ったのか―アウトサイダーの時代 (ちくま新書 (708))」を所望の人は、左のリンクから買ってくれると嬉しいです。





2008年8月10日日曜日

environmentally benign oxidation

「Practical Process Research & Development」という本をチビリチビリと読んでいるコンキチです。

余談ですが、コンキチがアマゾンで買ったときは、15,498円(昨年7月)だったのですが、現在価格は15,745円。為替ってやっぱり動いてるんだなあと感じる今日この頃です。


さて、この本の中でちょっぴりコンキチの興味を誘った部分があったのでメモしてみます。これです↓


referenceはOrg. Process Res. Dev. 1997, 1, 420.で、同志社大の報告です。

2級アルコールの酸化において、PCCの代替酸化剤として次亜塩素酸カルシウム(さらし粉)が取り上げられています。

残念ながら元文献を入手することはできませんでしたが、どういう検討を経てCa(OCl)2に辿りついたか興味ありす。