2020年8月29日土曜日

もっとNitration (N-ニトロサッカリンの成長)

水天宮近くの1887年創業のお寿司屋さんでランチに丼モノを食べたときのメモです。

-都寿司 memo-
住所:中央区日本橋蛎殻町1-6-5

-にもの丼 (1,200 JPY+tax)-
-RATING- ★★★★★
-REVIEW-
穴子、帆立、蛸、海老の煮物の丼。加えて、干瓢と生姜、漬物がご飯の上に載っている。魚介の味付けは"ツメ"。ご飯は酢飯。
ツメは甘さ控えめで、シックで硬めな味に仕上がっている。
ご飯(酢飯)は微甘でマイルドな味付け。弾むような食感で美味しい。
煮穴子はかなり旨い!フワッとふっくらしていて香味豊か。煮穴子を心の底から旨いと思ったのは初めて。風味絶佳の領域(白焼き、天ぷら派なので)。
煮帆立は地味深く、咀嚼するたびにその滋味が口腔内に広がっていく。
蛸も美味い。表面はキメ細かく、吸い付くようなねっとりした食感。その風味豊かな淡白な味にツメがとてもよく合います(これは素晴らしい)。
干瓢はマイルドな味に仕上がって、好みの味。漬物はキリッとしょっぱい。生姜の薄切りは甘辛のバランスとれたマイルド系で秀逸。
兎に角旨い!そして、ツメが絶品。この丼のファンになりました。


-限定入荷 冷酒一合 180 cc (900 JPY+tax)-
-RATING- ★★★☆☆
-REVIEW-
何本か陳列してあってそこから選ぶように言われたんだけど、考えあぐねてお店の人に尋ねた結果、「純米吟醸 本まぐろ」をセレクト。「にもの丼ならこれです」と力強く勧めてもらいました。
トップに華やいだ吟醸香がほどほどに(少し鼻につくか)。乾いた辛口で食中酒向きか?勧めてくれた店員さん曰く「味を邪魔しないでしょ」。確かに、綺麗な辛さだし、食中酒として悪くないと思いました。あと、名前がインパクト大。


閑話休題


前に、N-ニトロサッカリンの芳香族求電子置換反応に基づくニトロ化のメモを書きました。
see http://researcher-station.blogspot.com/2020/03/n.html

今回のメモは同じオーサーの論文で、また、N-ニトロサッカリンのニトロ化のメモです。

読んだ文献はこちら↓

N-Nitorheterocycles: Bench-Stable Organic Reagents for Catalytic Ipso-Nitration of Aryl- and Heteroarylboronic Acids
Org. Lett., 2020, 22, 2714-2719.

お題はアリールボロン酸のipso-ニトロ化です。

やっぱニトロ化って言ったら、真っ先に思いつくのは、授業で絶対習う芳香族求電子置換反応ですが、過酷な反応条件に起因する副反応や異性体の副成、官能基許容性の低さといった問題点は最早枕詞です。
そして、このような問題を回避する合成法として、ipso-ニトロ化は魅力的な方法です。

イントロにipso-ニトロ化のパイオニア的仕事が年表としてまとめてあったので、まずそれを紹介しましよう↓

Prakash, Olah 2000
   NH4NO3/TFAA, CH3CN, -35˚C, up to 6 hr, 8 examples, 23-78%
   ref. Synlett, 2000, 1485.

Parkash, Olah 2004
   MNO2/TMSCl (M=NH4, Ag), CH2Cl2, rt. up to 72 hr, 9 examples, 20-98%
   refOL20046, 2205.

Wu, Beller 2011
   tBuONO (10 eq.), air, dioxane, rt., 16 hr, 10 examples, 45-87%
   ref. Chem. Commun., 2011, 47, 12462.

Fu 2011
   NaNO2/Cu2O/NH3・H2O, H2O, rt., 36-48 hr, 12 examples, 44-70%
   ref. Chem.-Eur. J., 2011, 17, 5652.

Maiti 2012
   Bi(NO3)3・5H2O/K2S2O8
   toluene, 80˚C uo to 14 hr, 26 examples, 35-96%
   ref. OL201214, 1736.


Fu 2013
   Fe(NO3)3・9H2O, 80℃, toluene, 18 hr
   refRSC Adv., 2013, 3, 25602.

Goswami 2015
   NaNO2/NBS/PIFA, CH3CN, rt., 3 hr, 18 examples, 82-93%
   ref. Org. Biomol. Chem., 2015, 13, 4828.

Shen 2017
   68% HNO3 aq./TFA, air, 80˚C, 18 hr, 14 examples, 41-91%
   ref. Synth. Commun., 2017, 47, 10.

Zolfigol 2018
   [DSim]NO3, neat, rt., up to 3 min., 13 examples, 75-92%
   ref. JOC., 2018, 83, 3645.


これらの先行研究では、使用される試薬は不安定であり、過酷な条件、酸化的条件、長い反応時間、低い官能基許容性、酸性廃棄物や金属廃棄物が大量に排出されるといった問題があります。さらに、ニトロヘテロアレーンの合成例は僅かだといいます。

ところで、最近(2019)著者らのグループは、bench-stableかつ容易にアクセス可能なニトロ基転移試薬を用いたニトロ化反応を報告しています↓

Chem. -Eur. J., 2019, 25, 12929-12939.

Nature Commun., 2019, 10, 3410.

(ほぼ)中性のマイルドな反応条件と基質一般性の高さから、著者らはこれらの試薬のipso-ニトロ化への応用を試みます。ということで、ボロン酸のipso-ニトロ化の反応開発に取り組んだ著者らが見出した新規ipso-nitrationがこちら↓


N-ニトロコハク酸イミドは光触媒反応仕様(Nitryl radical)、N-ニトロサッカリンはメタルフリー仕様(Nitronium)に仕上がっています。

都合40基質について検討していて、ボチボチいい感じの基質一般性なのではないでしょうか。やっぱり、穏和な反応条件はみんな大好きだと思うし、ipso-置換反応は選択性に安心感があります。そして本報をもって、N-ニトロサッカリンは芳香族求電子置換反応(see http://researcher-station.blogspot.com/2020/03/n.html)だけでなく、ipso-置換反応でもイケイケであることが例証されました。いいヤツです。
(N-ニトロコハク酸イミドだって、フォトキャタリティックにアルケンのニトロ化とipso-ニトロ化の両刀使いなんだからネッ)

N-ニトロコハク酸イミドを用いた光触媒反応は溶媒効果が大きく、アセトニトリルがピカイチです(SIに書いてあった)。他方、N-ニトロサッカリンを使った"非"光触媒反応では、反応溶媒にHFIPを使用することが成功のキモになっています。また、芳香族求電子置換反応のときと同様に、アセトニトリル溶媒中、ルイス酸(Mg(ClO4)2とかZn(NTf2)2)の添加も有効です。

N-ニトロサッカリンを使ったメタルフリーバージョンでは2 gスケールでの実施例もあり、そこそこ確度の高い反応に仕上がっているのではないでしょうか。



ハイ、それでは推定反応機構です↓

Plausible catalytic cycle for the ipso-nitration

Proposed electrophilic mechanism in HFIP


ボク的にはoptimal以外の条件も気になるところなので、参考のため最適条件の検討結果をメモってフィニッシュしたいと思います。

Reaction Design and Optimized Studies

Supporting Informationにはより詳細な検討結果(溶媒、光触媒、ルイス酸、etc.)が記載されているので、興味を持たれた方はそちらをご覧になればためになるでしょう。

以上、二流大出のテクニシャン(研究補助員)のN-ニトロサッカリンだーい好きメモでした。



2020年8月27日木曜日

カルバメートを還元せよ

お鍋大好きコンキチです。リアルに夏でも鍋をよく食べます。ということで、平井にある豊田屋で飲食したときのメモです。

-豊田屋 memo-
住所:江戸川区平井6-15-23

通称「痛風鍋」で有名な同店は冬場の予約は困難を極めると言いますが、予約は三名から(https://travel-noted.jp/posts/22888)のようなので、カウンター席なら予約なしでいけます(多分)。


人気の鍋メニューは(間違ってなければ)全12種。
アンキモ、ネギマ、カモ、牛、とん鍋(と、とんちり鍋)は一年中、
穴子鍋、ニラ玉鍋、どじょう鍋も(多分)一年中、
白子鍋、アンコウ鍋、カキ鍋は季節限定です。

黄色の短冊メニューの書かれた鍋は、目の前の卓上のコンロで作ってもらえるタイプ(とんちり、とん鍋、牛鍋、ねぎま鍋、カモ鍋、アンキモ鍋、白子鍋、アンコウ鍋、カキ鍋)、
黒の短冊メニューに書かれた鍋は、出来上がったものを持ってきてもらうタイプの鍋です(穴子鍋、ニラ玉鍋、どじょう鍋)。

あと、卓上で作ってもらうタイプの鍋はお、触り厳禁なので気をつけましょう。


-にごり酒- (340 JPY)-
-RATING- ★★★★☆
-REVIEW-
普通に美味しいです。甘めで強いボディー。にごり酒ってハズレがまずないので安心して注文できます。コスパ高いで


-にこごり (400 JPY)-
-RATING- ★★★★★
-REVIEW-
透明度の高いゼラチン質で、とても上品な味付けで、食感が素晴らしく繊細で口溶けが綺麗です。具材は多分穴子なんじゃないかなと思うんだけど、弾力に富み、ゼラチン部の舌触りとのコントラストが面白い。

-カモ鍋 (1,800 JPY)-
-RATING- ★★★☆☆
-REVIEW-
具材はメインの鴨肉に加えて、葱、お豆腐、しらたき、エノキ、白菜。
ブクブクと激しく煮立たせたところに、オヤジさんが箸を入れて具材をひっくり返し、さらに煮込んで出来上がりです。
けっこう激しく煮た割に、割り下は軽やかに澄んだ甘めのすっきりした綺麗な味に仕上がっています。鴨の脂が鍋に染み出していて、旨味もリッチ。
煮え上がった鴨肉は厚みがあってゴロッとしていて、弾力に富んで硬めの歯応え。その野趣的で少しクセのある味はまさにジビエ(Gibier)ライクで、荒々しくワイルドめの味わいです。


-焼酎ハイボール (270 JPY)-
-REVIEW-
謎のエキスの入った何とも形容しがたい味の焼酎とレモンがグラスに入って提供され、これを炭酸(アズマ炭酸)で割って飲む、所謂、下町ハイボール。最早これはファッションですね。






-酒 浅草無双 (260 JPY)-
-REVIEW-
-RATING- ★☆☆☆☆
燗をつけてもらう。正直、あんまり美味くなかったです。
燗に物凄く向かない酒質だったのかもしれません。


-こはだ (500 JPY)-
-RATING- ★★★★★
-REVIEW-
酢がけっこう効いているけど、そんなにキツい味ではなくって、フレッシュ感リッチ。身はあまり軟らかくないけど、硬いわけではなくって、歯応えを楽しむのにはいい感じ。お酢に負けない小肌感を保持しつつ余分な臭み(fishy note)はなく悪くない。
薬味には粉ワサビ。


-ホワイトホース ウイスキーハイボール (320 JPY)-
-REVIEW-
-RATING- ★★★☆☆
ホワイトホースのハイボールは普通においしいよね。炭酸はアズマ炭酸です。


-新子 (900 JPY)-
-RATING- ★★★★★
-REVIEW-
初夏の風物詩です(初夏にいただきました)。
シャープな味のお酢がけっこう効いているんだけど、刺々しさは全くなくって、新子の繊細で可愛らしい味がしっかりと感じられて、いい感じです。
足立区の某有名居酒屋では、"新子"と称してけっこう大っきくなった小肌を出すという不誠実なことをやってますが、これは正真正銘本物の"新子"でした。

-アンキモ鍋 (2,600 JPY)-
-RATING- ★★★★★
-REVIEW-
アンキモたっぷりのお鍋。アンキモ以外の具材は、お豆腐(絹)、葱、白菜、エノキ、しらたき(かな)。
割下はマイルドテイストで、アンキモエキスが染み出しているのかコク深い甘みがある。
メインのアンキモはプリュプリュで、まるで綺麗な滋味たっぷりのプリンのよう。はっきり言って、こんな旨いもの食べたことないっていうくらいのウマさ。
野菜のクオリティも抜群。特に葱が激ウマ。自然な甘みふんだんで、食感もいい感じにシャキッとしている(グツグツ煮ているのに食感が崩れていない)。
至高かつ至福の一鍋に仕上がっていると思いま


-本マグロさしみ (700 JPY)-
-RATING- ★★★☆☆
-REVIEW-
筋なく、吸い付くような感じのあるしっとりした食感の身質。
少し血の匂いがあるけど、ワサビを付けると生臭さは消えて、いい感じの甘みが現れます。




-穴子鍋 (950 JPY)-
-RATING- ★★★★★
-REVIEW-
まず、お鍋のツユが旨いです。綺麗な甘さで滋味深い醤油ベースのスープで、いつまでも飲んでいたくなるほどの出来映え。
具材はメインの穴子に加えて、葱、牛蒡、玉子。
穴子は信じられないほど美味しい!適度の脂、張りのある身から繰り出されるダイナミズムに富んだ弾力、淡白系の滋味深い濃厚な味は申し分なく、旨さが迸る。
脇を固める具材にも手を抜いたところはないです。葱はフレッシュ。玉子のフワッとした食感も素晴らしい。また、厚く切り出された牛蒡は歯応えが良く、風味豊か。
一鍋入魂の至高の鍋と思いました。


-レバニライタメ (380 JPY)-
-RATING- ★★★★★
-REVIEW-
レバが激しくソリッド。ボクが思い描く理想のレバとは対極の食感なんだけど、美味しい。気持ち良いほどカラッとした硬さが、ちょっぴりスナックライクで、口腔内にそこはかとなく広がるレバに野趣的な香味も悪くないです。
それから野菜が美味しい。もやしはシャキシャキでとってもフレッシュ。ニラも新鮮。両者とも輝いています。
味付けも絶妙の塩梅。クセになるニラレバに仕上がっていると思います。


最後にインフォーメーションです。
豊田屋さんは店舗建替のため

(令和三年)三月十八日まで営業 
(令和三年)三月十九日より(令和三年)十月三十一日まで休業
(令和三年)十一月一日開店

の予定です。なので、ご予約は計画的にね。

さらに今年は、

白子鍋:九月四日より
アンコウ鍋:九月十五日より

っていうお知らせが店内に貼ってありました。

それから、ボクの愛読しているDr.コトー診療所の作者であらせられます山田貴敏先生の色紙(コトー先生と星野彩佳看護師の画が描いてある)が飾ってあったので、余裕があったら鑑賞してみましょう。


閑話休題


こんな文献を読んでみました↓

N-Methylation and Trideuteromethylation of Amines via Magnesium-Catalyzed Reduction of Cyclic and Linear Carbamates
Org. Lett., 2020, 22, 3209-3214.

カルバメートを還元してメチルアミン誘導体を合成するお話です。

30 examples, up to 98% yield
(HBpin : 24 examples, 50-98% yield
DBPin : 6 examples, 81-88% yield)
Low-cost and commercially available catalyst
Excellent functional group tolerance

CH3基(やCD3基)の導入は未だにチャレンジングなテーマであり、N-メチル化(トリデューテリウム化)はあまり反応開発されていないと言います。

C1-アルキ化剤として真っ先に思いつくのはヨウ化メチルや硫酸ジメチルですが、一般論として一級アミンのN-メチル化はオーバーアルキレーションの問題がつきまとって困難です。メタノールを用いた方法も開発されていますが、もっぱらカルボニル化合物のα-メチル化やアレーンに限定されていて、N-メチル化への応用は殆どないようです。

他の代替法としてCO2-surrogatesの還元が挙げられるようですが、遷移金属触媒が必要なことに加えて、過酷な条件が必要です(Chem. Commun., 2014, 50, 14229.; Chem. -Eur. J., 2015, 21, 16759.; Catal. Sci. Technol., 2016, 6, 7956.; Angew. Chem. Int. Ed., 2019, 58, 12820.)。

そこで著者らが着目したのは、直接的メチル化ではなく、カルバメートの還元です。しかしながら、窒素原子の保護基として使用されているだけあって、カルバメートはカルボニル誘導体の中で圧倒的な還元耐性を示します(Chem. Soc. Rev,, 2015, 44, 3808.; J. Am. Chem. Soc., 2019, 141, 159.)。

で、著者らが過去の研究成果を踏まえて鋭意検討した結果辿り着いたのが、hydroboration-hydrodeoxygenationによるカルバメートの還元法です。

最適条件は
・MgBu2:10 mol%
・HBpin:3.5 eq.
・solvent:neat (solvent-free)
・temp.:65˚C
です。

solvent-freeが最適ということですが、溶媒効果が気になるので、著者らの最適化への道程をおさらいしてみましょう↓

Optimization of MgBu2-Catalyzed Hydroboration of Carbamate

反応の効率が基質濃度に強く依存してますね。ただ、それなりの濃度であれば溶媒が反応を強く阻害するわけでもないようです。
ボクって"solvent-free"って好きじゃないので、個人的には朗報です。プロセス全体を俯瞰すると必ずしもエコ・フレンドリーでもないし。仕込みにくいし。仕込みにくいし。仕込みにくいし。

さてこの反応、"Excellent functional group tolerance"を謳っていますが、苦手な基質もあります。立体障害に弱いらしく、オルト置換アニリンでは収率が低めです。

また、カルバメートのエステルのアルキル鎖ですが、嵩高いtert-ブチル基(Boc group)でも高収率です。

ところで、著者らはN-Bocの還元をもって、

"To the best our knowledge this is the first time that one of the most applied N-protecting groups, the N-Boc group, could be used as a N-methyl precursor."

とかアピールしてるんだけど、ちょと検索するとLAHでN-Bocの還元が普通に沢山ヒットするんですけど、LAHは実用的じゃないからですか?Red-Alでもいけそうな気がするんですけど、どうなんですかね?

それでは最後に推定反応機構です↓

カルバメートを還元してN-メチルをつくるんだったら、メチルとかエチルカルバメートをRed-Alを使って還元する方が好きかなと思う二流大出のテクニシャンのメモでした。でも、選択肢が増えるのはいいよね。


2020年8月18日火曜日

孤独のグルメ聖地巡礼 in 三軒茶屋(と渋谷):回転寿司が食べたくて

ども、孤独のグルメの松重さんの食べっぷりが好きで好きで堪らない食いしん坊将軍のコンキチです。

今回はササッとお寿司が食べたくなって、孤独のグルメ Season 6の第5話「東京都世田谷区 太子堂の回転寿司」に登場する回転寿司屋さんに行ったときのメモです。

ドラマで五郎さん(松重豊さん)が食べた【五郎'sセレクション】は、

【まぐろ】戦闘開始の狼煙はコイツ(回転らしいまぐろ色の赤身)
【いか】透き通るほどの肌 柔らかく
【ひかり三種(サバ・アジ・イワシ)】光の国の三兄弟
【真鯛うしお汁】ホッと一息 大海を啜る
【炙り穴子】炎のパワーでレベルアップ
【大赤えび】手間の分だけ甘味深まる
【まぐろ三種(中トロ・赤身・大トロ)】味くらべマグロ一家
【カニサラダ】軍艦巻きのニューウェーブ
【茶碗蒸し】ちょいと優雅な箸休め
【特上ウニ】常勝無敵艦隊(ここから本気モード)
【トロハマチ】ハマチの旨さ ここに極まる(二枚)

の計11品(皿)

ふらっとQUSUMIのコーナーで原作者の久住さんが食べたのは、
【生にしん】
【炙りエンガワ タレマヨ】
【のり汁】
【中トロ】

の4品(皿)です。

大女将(玉山 玉枝さん)曰く、一番人気のネタはまぐろ三種だとか。


ハイ、ボクのいただいたお皿はこちら↓

-すし 台所家 三軒茶屋店 memo- 20190614
住所:世田谷区太子堂4-22-12

-まぐろ (120 JPY+tax)-
-RATING- ★★★☆☆
-REVIEW-
なっとりとした舌触りで、きめ細かい身質。弱めの酸味と甘みがあって、けっこう美味しい。







-自家製こはだ (180 JPY+tax)-
-RATING- ★★☆☆☆
-REVIEW-
僅かに表面の皮の硬さを感じる。それから、少し塩辛い。
(お醤油は甘みがあって、辛さも深め)







-ひかり3種にぎり (240 JPY+tax)-
-RATING- ★★★☆☆
-REVIEW-
あじ、さば、いわしの3種。
〆さばは塩辛めで少し苦い。パサついてるわけじゃないけど、脂少なくてソリッドなニュアンス。
あじは独特の醍醐味を感じさせる綺麗な食感で、味も綺麗にまとまっているんだけど、フィニッシュに苦味を感じる。
いわしは味よし、食感よし。鯵との味の違いを楽しめて面白い。
3種全て後味が苦いんだけど、どうして?


-真鯛のカブト煮 (600 JPY+tax)-
-RATING- ★★★★☆
-REVIEW-
見た目は沢山あるように見えるんだけど、食べられるところは少ないです(カブトはかさばってるので)。甘み少なくあっさりめの味付けで、やっぱ鯛は美味しいなと思わせる品に仕上がっています。





因みに、台所家さんは道玄坂(渋谷)にも店舗(本店)があるんですよね。そこでも食べたのでメモります(実は三軒茶屋店よりも前に行ったんですよね)。

(食べログ情報では、渋谷本店は閉店してるらしいです。)

-すし 台所家 渋谷本店 memo-
住所:渋谷区道玄坂2-15-1

-まぐろ (120 JPY+tax)-
-RATING- ★★★☆☆
-REVIEW-
しっとりして舌触りで甘い。シャリは赤酢を使っているらしいです。米粒が立ってヌルヌルした感触、あと、赤酢の由来なのかちょっと独特の変な匂いがする。
コスパ高い。





-自家製こはだ (180 JPY+tax)-
-RATING- ★★★☆☆
-REVIEW-
浅〆な味。味的に回転寿司として及第だと思うけど、姿が汚い。







-ひかり三種にぎり (240 JPY+tax)-
-RATING- ★★☆☆☆
-REVIEW-
〆さば、いわし、あじの三種。
〆さばは酢の加減が少し荒々しい。
いわしはすっきりした味わいでけっこう旨い。
あじは魚くささが気になるレベルで匂いが鼻につく。





-本日の軍艦三種 (300 JPY+tax)-
-RATING- ★★★☆☆
-REVIEW-
白子、あん肝、ほたるいかの三種。
白子はフレッシュでプルンプルンしていて、淡白な滋味深い味。
あん肝もフレッシュさを感じさせる滋味深い味。
ほたるいかもフレッシュで、良い意味で綺麗なフィッシーなエグ味が美味しい。
あと、これらのネタに関しては全般的に赤酢由来じゃないかと思われる匂いが異臭に異臭に感じられた(これだけが残念)。


-たいセット (300 JPY+tax)-
-RATING- ★★★☆☆
-REVIEW-
真鯛、金目鯛、目鯛に三貫。
真鯛は綺麗な味の膨らみを感じさせる淡白な味わい。
金目鯛は身にしっかりとした張りと弾力があって、濃いめのやや野趣的な味。
目鯛はもっちりした食感。
ネタはけっこういいと思うんだけど、お醤油が甘めのあっさり系で弱いと思いました。

-真鯛うしお汁 (300 JPY+tax)-
-RATING- ★★★☆☆
-REVIEW-
御頭の半分が入っていてボリューミー。味つけはあっさり上品な潮仕立て。御頭の身はふっくら炊きあがっていて美味しい。ただ、味がいささか単調。薬味は三つ葉がちょっぴりあるだけで、もう少し味に変化が欲しい。




ところで最近流行りの回転寿司屋さんって、ロボシャリを一握りして出すところが多いじゃないですか?例えば、もり一とか、花まるKITTE丸の内店とか、 や台ずしとか、沼津魚がし鮨とか。でも、すし 台所家さんは一から人が握ってくれて、古き良き回転寿司屋を思い出させてくれます。若い人は信じてくれないかもだけど、昔(20年くらい前)はかっぱ寿司も人が握ってたんだよね。

それにつけても、回転寿司って気軽に好きなネタが注文できるし、明朗会計だし、江戸前では考えられないようなネタが載ってたりするし、ホント庶民の味方だよね(だから大好きです)。

以上、回転寿司大好き小市民の孤独のグルメ聖地巡礼メモでした。