2009年3月24日火曜日

マインド•コントロールは悪か?

マインド•コントロールときくと、カルト教団を連想し、ネガティブなイメージを抱く人が多いのではないかと思いますが、果たしてそうでしょうか?


マインド•コントロールをウィキペディアでサーチしてみると、

強制によらず、さも自分の意思で選択したかのように、あらかじめ決められた結論へと誘導する技術、またその行為のこと。

とあります。


これって全ての現代人が大なり小なりなにがしかのマインド•コントロールされていると言えるということではなかろうか?我々は、今ある自身の人格にたどり着くまでに多くのマインド•コントロールを受けているのではないか?

人は単独では価値観を形成するこてゃできない。家庭環境、学校教育、地域コミュニティー、社会通念、社会倫理•道徳、企業組織、宗教といったものの相互作用によって人格形成における嗜好が決定されてくるのだと思う。

例えば、アメリカ(の保守派)や中東の人々は、日本人に比べて宗教的影響(キリスト教やイスラム教)を色濃く受けて価値観が形成されているような気がする。

それから、日本の公教育はかつて中産階級(比較的画一的な労働力を提供する人材)の台頭に寄与したような気がする。

韓国民が狂ったように大学受験に熱狂するのは、韓国の社会(政治)システムに誘導されているからに他ならないと思う。

とまあ、現代社会において広く認められている組織や機関によって施される緩やかな価値観形成へのディレクションは、マインド•コントロールとは呼ばれない。「権威に対する服従」や「社会的証明による説得」が明らかに含まれていると思うのだが.....
see http://researcher-station.blogspot.jp/2008/01/blog-post.html


現在の自分の思想•信条•価値観といったものは、既存の情報を基に成り立っているわけで、人はマインド•コントロールの連鎖から抜け出ることはできないのかななんて思うのです。

常に我々は周囲の環境からのマインド•コントロールをうけて生きていると認識すべきと思う二流大出のなんちゃって研究員なのでした。

2009年3月22日日曜日

Headspace Analysis

人が感知している匂いはヘッドスペース香です。ということで、ヘッドスペースのメモです。

a) スタティックヘッドスペース法
•密封容器に試料を入れ放置 or 恒温機で容器内の香気成分が平衡に達せさせる
•容器内の気体をガスタイトシリンジでGCにインジェクト

b) ダイナミックヘッドスペース法
•密封容器に試料を入れて窒素や無臭空気を吹き込んで、吸着剤(Tenaxとか)に香気成分を吸着させる
•加熱脱着してGCにインジェクト
(大量の香気成分が捕集可能。微量成分の分析も可)

メモ終了

2009年3月21日土曜日

Pepper Aroma in Shiraz

こんな文献を読んでみました↓

Identification and Quantification of a Maker Compound for Pepper Aroma and Flavor in Shiraz Grape Berries by Combination of Chemometrics and Gas Chromatography-Mass Spectrometry
J. Agric. Food Chem. 2007, 55, 5948-5955.

Shiraz (Syrah, Hermitage)はオーストラリアを代表する赤ワインのブドウ品種、コンキチはイエローテイルのシラーズを愛飲しています。

ちなみに過去のオーストラリアのシラーズの成分とか官能評価に関する研究はこちら↓
1) Proceedings 5th International Flavor Conference, Porta Karras, Chalkidiki, Greece, July 1-3, 1987; Charalambous, G. Ed.; Elsevsier: Amsterdam, 1988.
2) Actualites Oenologiques 1989, Comptes rendus du 4S symposium d' oenologie, Bordeaux, France, June 15-17, 1989; Ribereau-Gayon, P., Lonvaud, A., Eds.; Dunod: Paris, 1989; pp 94-97.
3) Aust. N. Z. Wine Ind, J. 1990, 5, 315-319.
4) Proceedings 7th Australian Wine Industry Technical Conference. Adelaide, Australia, August 13-17, 1989; Williams P. J., Davidson, D. M. Lee, T. H., Eds.; Australian Industrial Publishers: Adelaide, Australia, 1990; pp 117-120.
5) Am. J. Enol. Vitic. 1991, 42, 167-174.
6) Proceedings 9th Australian Wine Industry Technical Conference, Adelaide, Australia, July 16-19, 1996; Stockley, C. S., Sas, A. N., Johnstone, R. S., Lee, T. H., Rds.; Winetitles: Adelaide, Australia, 1996; pp 105-108.
7) Aust. J. Grape Wine Res. 2000, 6, 141-149.
8) Australian Vignerons, July/August, 2004, pp 17-21.


で、いくつかのオーストラリア産ワインは独特の好ましいblack pepper様のアロマとフレーバーを有しています。

(一般的に?)興味深い化合物は果肉よりも果皮に集中していると言われているらしく、Brifhtmanがスキンコンタクト有りと無しで造ったワインを比較したところblack pepper様のアロマに関して違いはなかったといいます。この実験はlow pepperなブドウで試したらしく、この結果から著者らは、ワインのアロマとして重要な他の多くの化合物とは異なり、black pepper化合物ははじめからhigh pepperなブドウに存在しており、発酵のみがblack pepper様香気の形成に関与することはないと推察しています。

ちなみに、シラーズのペッパー様香気成分は同定されておらず、ブドウのペッパー様香気を評価する上で客観性の高い分析法もないとか。

ということで、著者らのやった仕事です↓
a) 数多くのpepperyなブドウを特定し、かつ標的化合物の揮発性を決定するための官能試験をデザイン
b) 標的を定めずに、GC-MS分析で全ての揮発成分を捕集するための静的ヘッドスペース法を開発
c) GC-MS分析のデータを多変量解析することで、pepper/spicyアロマに関連する要因を明らかにし、GC-MSデータを基にしたpepperアロマの強度を予測するモデルを開発


で、お仕事の成果です↓

a) 南オーストラリア州とビクトリア州の12のブドウ園から、2002年と2003年のヴィンテージの潜在的にspicy/pepperyなブドウを採取して得た18のサンプルを官能評価したところ、peper様アロマはgreen, grassy, raisinから独立していた。

b) ペッパーアロマの強度と味覚として認知されるペッパーフレーバーとの間に強い相関がみられた。

c) ブドウの抽出のをstatic HS-GC-MS分析から、地域とヴィンテージ間でクロマトグラムに明確な差異が確認された。

d) 1つのブドウの抽出液サンプル当たり13,000にも及ぶMSスペクトルを多変量解析(主成分分析と部分最小二乗法)し、peppernessを予測するモデルを開発した(R2>0.98)。

e) peepperyなブドウ園からは一貫してpepperyなワインが出来る。特に涼しい年に。

f) α-ylangeneがペッパーアロマの有用なマーカーであることを見いだした。但し、α-ylangene自体に強いspicy/pepperyな香気はない。

g) pepperyなシラーズワイン中から検出された主なテルペノイド(28化合物)のうち、spicyやpepperyなアロマを発する化合物は無かった。また、α-ylangeneの含有量が最も多かった。

h) α-ylangeneを定量法を確立し、α-ylangeneがpepperアロマとフレーバーのインジケーターとなることを見いだした(R2=0.65; これでも多変量解析を利用したものを除いて一番まし)。
•最もpepperyなワイン(α-ylangene濃度10-15μg/Kg)→α-ylangeneは良好なインジケーターとなる
•中程度から低いpepperyレベルのワイン→α-ylangeneは常に良好なインジケーターとなるわけではない。

i) HS-SPME-GC-MS (Headspace Solid-Phase Microextraction Gas Chromatography-Mass Spectrometry)でpepperyワインを分析してみたら、α-ylangeneは検出されなかった(検出限界は0.2 μg/L)
→spicy/pepperyアロマやフレーバーを持つ化合物はワイン中に存在する。
ブドウ中に含まれるα-ylangeneが、ワインのpepperyな特性を予測するのに有効。


で、結局のところShirazワインのpepper様の香気成分は不明のままです。今後の分析技術の発展と研究成果に期待といったところですかね?

2009年3月20日金曜日

NOE

(コンキチの大嫌いな)マクドナルドで娘が貰ってきた野口さん(ちびまる子ちゃんのキャラクター)です。スイッチを押すと、首をひねって「キッシッシッシッシ」と本物の野口さんばりに笑う優れものです。


閑話休題


人間は忘却する生き物です。日常業務とかで分かんないこととかを色々調べたりするんですが、(けっこう)すぐに忘れちゃいます。で、綺麗サッパリ忘れたことに、またその情報が必要になっくる。仕方がないので、また調べるんですが、効率悪いです。

で、ブログにまめ情報をメモしたらいいんじゃないかと思い、とりあえずメモしてみます↓


で今回のメモは、有機合成に携わる人なら必須分析装置であるNMR (Nuclear Magnetic Resonance: 核磁気共鳴分光法。化合物の構造解析に無くてはならないアイテムです)についてのメモです。

先日、NOE差スペクトルを測定しようと思って、どれぐらい距離が近接していればNOE(Nuclear Overhauser Effect)が観測されるかということを調べていたときに発見した関連Tipsをメモします↓


(1) NOEが観測される距離
•プロトン間で顕著なNOEが観測されるのはおよそ0.5nm以内(分光器がどれほど感度よく安定しているかにもよる)
•NOEは距離に応じて非常に急速に減少する(r-6という距離項がある)

(2) NOEの正負
•低粘度の溶媒中の小さな分子(速い分子の回転)は正の同核種NOEを示す
•大きな分子または高粘度の溶媒中における小さな分子(遅い分子の回転)は負の同核種NOEを示す
Mr<1000: NOEが正 •Mr 1000~2000: 普通のNOEは弱くなり、時としてゼロになる
Mr>2000: NOEが負
•同核種系での正のNOEの最大値は50%
•同核種系での負のNOEの最大値は-100%
•差NOEはNOEが正である小さい分子(Mr<1000)にだけ適する •NOESY(2D, 1D)はNOEが正である小さい分子(Mr<1000)とNOEが負である大きな分子(Mr>2000)に適すが、中程度の分子(NOEがゼロ)には適さない

今回のメモは以上です。

あと、コンキチオススメのNMRの強化書ね↓


2009年3月11日水曜日

定額給付金の真実?

先日、本読みながらワイン飲んでたらウトウトしちゃって、グラスを落としておもいっきりワインを飛散させてしまったコンキチです(しかも赤ワイン)。読んでた本もワインでびっしょりになりました。

余談はさておき、定額給付金の支給が始まりましたね、で、ちょっと思ったんですが、定額給付金の支給の前後でマスゴミの報道姿勢がチェンジしている気がするのはコンキチだけでしょうか?

Before 「バラマキ」「国民の大半が反対している」

After 田舎のお婆ちゃん•お爺ちゃんが給付金をありがたいと言って受け取るシーンを好意的(とコンキチにはみえた)に報道。外国に前例がある。


節操なさすぎないか?(いつものことだけど)

まあ、どっちにしても定額給付金は駄策だとコンキチなんぞはもいます。


理由↓
a) 配る費用はいくらかかってんのよ?
b) 分散したら資金効率が悪くなる
c) 給付金を配る担当の職員の機会費用は?

唯一評価できるのは、所得の再分配機能についてだけと思うんですが、ただそれだけ。


ところで、自民党が圧倒的に不人気の中、小沢一郎が政治資金問題でやり玉にあげられていますねえ。で、定額給付金をマスゴミが持ち上げて自民党の人気がやや回復(といってもいまだ不人気)。

自民はダメ、民主もダメ。なんか政界再編に向けての布石が何者かの手によって着々と打たれているような気がします。検察に影響力を持ち、マスゴミをコントロールできる人物(組織)がなんか企んでるんでしょうかあ?


なんて妄想を膨らます二流大出のなんちゃって研究員なのでした。

2009年3月9日月曜日

Horner-Wadsworth-Emmons Reaction (4)

昨日、調子こいて晩酌してたら、ワイン1本空けちゃって、本日ちょっと体がダルいコンキチです。


閑話休題


(HWE反応のメモの続きです。

で、筆者らの開発した方法↓


a) Stillの方法よりも実用的な方法
b) リンの求核性を高めることでZ選択性を発現させるアプローチ

という観点から、フェニルエステルを用いた。

でも、まだSttillの方法よりも選択性が低いので、さらなる選択性の向上を目指して、ベンゼン環上に置換基を導入して立体電子的な調製をしたところ、

o-MePh、o-EtPh、o-iPrPhを導入した試薬で93-99%Z選択性を実現。

ref.
S. Ehrenson, R. T. C. Brownlee, R. W. Taft, Prog. Phys. Org. Chem. 1973, 10, 1.
K. Ando, Tetrahedron Lett. 1995 , 36, 4105.
K. Ando, J. Org. Chem. 1997, 62, 1934.
K. Ando, T. Oishi, M. Hirama, H. Ohno, T. Ibuka, J. Org. Chem. 2000, 65, 4745.
K. Ando, J. Org. Chem. 1998, 63, 8411.
http://www.tokyokasei.co.jp/tcimail/chemicals-clip/kdjoad000000dn19.html

あと、上のAndo reagentの合成法は効率が悪いということで、もっと効率的な合成法を開発してます↓


K. Ando, J. Org. Chem. 1999, 64, 8406.

あと、塩基に弱い基質への応用(正宗-Roush法)↓
LiCl, DBU/CH3CN, 0℃では選択性は中程度。LiClのかわりにNaIを使いTHF中-78℃で反応を行うと高いZ選択性が発現。


筆者が開発した方法では、ケトンに対しては選択性がなかったり、E選択的に反応が進んだりする。これに対して、ケトンへの求核攻撃がアルデヒドに比べて起こりにくく、反応を低温で行うことが困難であることを考えれば、反応機構から当然と言えるかもしれないとコメントしている。


あと、Still試薬を使った次の反応例が紹介されています↓


ケトンとの反応で高いZ選択性が得られます。でも、アルデヒドとの反応ではE選択的になるとか。

S. Sano, K. Yokoyama, M. Fukushima, T. Yagi, Y. Nagano, J. Chem. Soc. Chem. Commun.1997, 559.


Z-Selective HWE Reactionのメモはこれくらいです。

TCIのWeb Siteで安藤先生のZ-選択的Horner-Emmons試薬の開発秘話という記事が掲載されているんだけど、こんな一文がコンキチの心に響きました。

<引用開始>
JACSの審査員の一人のコメントが面白かったので引用しておきます。「研究者はとかく難しいことをやりたがる。だから,重要でも簡単な研究は忘れられる。こんな研究なんか,(PhO)2P(O)CH2CH2CO2EtがZ選択的だとわかっていれば15年も前に終わっていたはずだ。」というものです。でも,誰も(PhO)2P(O)CH2CH2CO2EtがZ選択的だとは思っていなかったのです。そして簡単な研究だから誰もやろうとしなかったのです(若い皆さん,まだまだ宝の山は眠っているかもしれませんよ。)
<引用終了>


これって以前コンキチが読んだこんな論文(Trialkylzinc(II) ate complexのはなし)↓
http://researcher-station.blogspot.jp/2006/10/trialkylzincii-ate-complex.html
http://researcher-station.blogspot.jp/2008/10/trialkylzincii-ate-complex.html
にも通じるような気がします。誰かがやっていそうなんだけど、誰もやっていなかった。

探求する精神を失わなければ、(コンキチのように)能力が低い者でもそれなりの発見ができるんではないかと、なんとなく勇気づけれました。

2009年3月8日日曜日

Horner-Wadsworth-Emmons Reaction (3)

安藤香織先生(岐阜大学、この論文を書いたのは琉球大時代)のZ-選択的Horner-Emmons反応の総説のメモの続きです。

過去2回のメモでは、反応条件を制御することで高いZ-選択性を発言させようというものでした。で、今度は、


Z-選択的Horner-Wadsworth-Emmons試薬

の話です。

1) 5員環状ホスホネート試薬


Z-selectivity: 50-68%

テトラヘドラルからトリゴーナルビピラミッダルへ変わるときのリング•ストレインの減少するためオキサフォスフェタンの形成が速い。そして、安定(出発物質への平衡反応が遅くなる)であることが期待される。

J. Emsley, D. Hall, The Chemistry of Phosphorus; Harper & Row, Publishers, London, p331 (1976)
E. Breuer, D. M. Bannet, Tetrahedron Lett. 1977, 1141.
idem, Tetrahedron 1978, 34, 997.
R. O. Larsen, G. Aksnes, Phosphorus and Sulfer, 1983, 16, 339.


この試薬↓

だと、Z-selectivity: 82-97%
ただし、「in situで調製」、「希薄条件(0.033 mol dm-3)」がデメリット。

C. Patois, P. Savignac, Tetrahedron Lett. 1991, 32, 1317.


2) ビストリフルオロエチルホスホノ酢酸メチル(Still試薬)


リンの求電子性がUP↑と酸素アニオンの求電子性UP↑がミソ。

W. C. Still, C. Gennari, Tetrahedron Lett. 1983, 24, 4405.
K. Shishido, Y. Sukegawa, K. Fukumoto, T. Kametani, J. Chem. Soc. Perkin Trans. I 1987, 993.
E. Piers, J. S. M. Wai, J. Chem. Soc. Chem. Commun. 1988, 1245.
M. J. Hensed, P. L. Fuchs, Synth. Commun. 1986, 16, 1285.
S. R. Chemler, D. S. Coffey, W. R. Roush, Tetrahedron Lett. 1999, 40, 1269.
G. D. Monache, D. Misiti, G. Zappia, Tetrahedron: Asymmetry 1999, 10, 2961.
S. D. Broady, J. E. Rexhausen, E. J. Thomas, J. Chem. Soc. Perkin Trans. I 1999, 1083.
A. M. P. Koskinen, P. M. Pihko, Tetrahedron Lett., 1994, 35, 7417.
S. A. Filla, J. j. Song, L. Chen, S. Masamune, Tetrahedron Lett. 1999, 40, 5449.
J. C. Anderson, B. P. McDermott, Tetrahedron Lett. 1999, 40, 7135.
A. K. Ghoshm Y> Wang, Tetrahedron 1999, 55, 13369.
F. A. Davis, H. Qi, Tetrahedron Lett. 1996, 37, 4345.
K. Nagasawa, H. Ishihara, Y. Zako, I. Shimizu, J. Org. Chem. 1993, 58, 2523.
M. A. Poss, J. A. Reid, Tetrahedron Lett. 1992, 33, 1411.

R'がメチル基より大きいとZ選択性が落ちる
J. A. Marshall, B. S. DeHoff, D. G. Cleary, J. Org. Chem. 1986, 51, 1735.
H. Takayanagi, Y. KItano, Y. Morinaka, J. Org. Chem., 1994, 59, 2700.
J. C. Medina, R. Guajardo, K. S. Kyler, J. Am. Chem. Soc. 1989, 111, 2310.


強い塩基に不安定なアルデヒド用のHWE反応として、LiCl存在下CH3CN中DBUやiPr2NEtを使う方法がある。

M. A. Blanchette, W. Choy, J. T. Davis, A. P. Essenfeld, S. Masamune, W. R. Roush, T. Sakai, Tetrahedron Lett. 1984, 25, 2183.
G. B. Hammond, M. B. Cox, D. F. Wiemer, J. Org. Chem. 1990, 55, 128.
M. W. Rathke, E. Bouhlel, Synth. Commun. 1990, 20, 869.
F. Rubsam, A. M. Evers, C. Michel, A. Giannis, Tetrahedron 1997, 53, 1707.


今回はこんなところで。次回は筆者の開発した手法などをメモしてみます。

2009年3月7日土曜日

研究員の躁と鬱

ども、なんちゃって研究員のコンキチです。

自分ではストレス耐性が極めて低いと思っているんですが、ひょっとしたら結構耐性あるのかもと思い直しています。

というのも、研究員は日常業務において絶えずストレス耐性を強化する訓練にさらされているから(研究ってそういう職業だと思う)。

例えば↓

実験が全然上手くいかなかったり、失敗とかした暁には、かなりブルーで状態ですよ。その問題がブレークスルーするまでは悶々としてしまいます。松下祥子先生の著作(科学者たちの奇妙な日常)に書いてあったけど、そういうときって占い師に声かけられそうな程悩ましい顔して歩いてると思います。場合によってはブツブツなんかつぶやきながら歩いていて、軽くあぶない人状態入ってることもあります。


で、これとは逆に自分のアイデア通りに実験が進んだときとか、いいアイデアが思いついたときとか、実験結果を上手く説明できたときには、もうルンルンの状態に突入して、これはこれでちょっとあぶない人に見えるかもしれません。

なので、程度の多寡はあれ、研究員って躁状態と鬱状態を交互に行き来する精神状態なのです(多分)。

一応コンキチも10年以上有機化学やっていて、なんとなく普通に生活しているので、そこそこのストレス耐性は育まれてきているのかもしれません。

あなたも研究員になって、躁鬱状態を行き来し、精神を鍛えてみませんか?運が良ければ、給料貰いながら、鬱病でお医者さんにかからなくてもよい精神状態を構築できるかもしれませんよ。


以上、「特技=つらいとすぐ弱音をはくこと」のコンキチでした。

2009年3月6日金曜日

金利ゼロのファイナンス vs リボルビング

久しぶりにWBSを観ていたら、クレジットカードのはなしをしていました。

曰く、最近日本国内で、リボ払いが増えているなのだそうです。


アホか?

コンキチはクレジットカード愛好家で、年会費無料のカードを10枚以上持っています。
しかも、50円の買い物からカード使うからね(使えるならなんでもカードで買うよ)。
勿論、いつもニコニコ一回払い。

ちなみに、クレジットカードによる一回払い、二回払いは、1~2ヶ月程度の期間、金利ゼロの奇跡のファイナンス(借金)です。

こういう使い方をする限り、現金よりも圧倒的に有利な金融商品と思います(ポイントもつくしね)。


それに対して、リボ払いは10%超の高利をとられます。なのにリボ払いが増えてるなんてコンキチには全く理解できないバラドックスだね。リボ愛好家ってドMなんでしょうか?

(我が国の)銀行の金利は虫眼鏡でみないと分かんないような金利なのに、
投資で年率10%超を超えるパフォーマンスを挙げる続けるのは困難だというのに、
カード会社って凄いね


ちなみにコンキチはイオンクレジットサービスとセゾン情報システムズ(セゾングループ系。情報処理・ソフト開発、クレジットカード関連強い。パッケージにも定評)の株式をささやかながら保有しているので、リボ愛好家の方は、もっともっとリボ払いを使ってカード会社を儲けさせてあげて下さい。よろしくお願いします。
(コンキチは絶対リボ払いなんかしないけどね)

2009年3月4日水曜日

人生の満足度

最近思ったんだけど、


頭の良さと、人の良さは正比例する


のではないでしょいうか?

以下、コンキチの空想↓



頭が良い

いい仕事(漠然として抽象的だけど)とか好きな仕事に就く(所属の欲求クリア)

しかも、給料がいい(経済的な心配は不要。安全の欲求クリア)

高給に見合うだけの能力があるから、能力不足で卑屈になることもない
(高給と能力のバランスがとれている。身の丈あってる。承認の欲求クリア)

生活(人生)が満ち足りて、精神的な余裕ができる(自己実現欲求クリア)


で、この余裕っていうのが重要だと思う。

最も高次の欲求である自己実現欲求(かなりの度合い)が満たされることで、シャカリキに欲求を追求する必要がなくなることによって生ずる余裕が人の良さ(利他性、寛容性)につながるのではないかと勝手に考えています。

確か欲求段階説ってマズローだったよなとか思って軽くwikiってみたら、「自己実現を果たした人の特徴として、客観的で正確な判断、自己受容と他者受容、純真で自然な自発性、創造性の発揮、民主的性格、文化に対する依存の低さ(文化の超越)、二元性の超越(利己的かつ利他的、理性的かつ本能的)など」(wikipediaより)があるらしいです。
see http://ja.wikipedia.org/wiki/自己実現理論


まあ、以上はコンキチの根拠のない勝手な妄想なのですが、上述のことがらを学術的に研究した成果が既にあったら教えて下さい。


以上、自己実現など全然みえてこず、まだまだ修行がたらない二流大出のなんちゃって研究員なのでした。