2014年2月6日木曜日

"1,2-" or "1,4-", That is the Question (2)

以前行ったことのある「そばよし(京橋店)」に再訪した時のメモです。

前回行ったときのメモはこちら→ http://researcher-station.blogspot.jp/2012/09/eco-friendly-benzylic-oxidation.html


で、今回のメモです↓

-かきあげそば (390 JPY)- 
-RATING- ★★★☆☆
-REVIEW-
ツユは旨いんだけど、やや気の抜けた感じ。前回、本店で食べたときのかつお節の強烈なキックが(香り立ち)が殆どない。蕎麦のコシはまずまずだが、少し柔らかくなってないか?
そして、かき揚げは少し胃がもたれる感じ。

-ライス (140 JPY)- 
-RATING- ★☆☆☆ 
-REVIEW- 
 はっきり言って、長時間保温したあとのご飯。ぬるくて、少しぱさついている。かつお節のふりかけは粉が細かく、風味は気が抜けたような気がしてあまりバリューを感じられなかった。醤油の味はまずます。

前回訪問したのは昼時だったのに対して、今回行ったのは夕方(17:30)。従業員は東南アジア系の女性達で、オペレーションの質はバイトレベルと想像されます。ボクが言った時間帯はオペレーションが最適化できていない時間だったのかもしれせん。本店でも確認してみたいです。


閑話休題


[1,4-reduction]に関するメモです↓

古典的な例だと、Birch還元やClemmensen還元とかで1,4-還元できるっぽいですけど、率直に言ってそんな反応は可能な限り避けたいところです(官能基許容性の問題もあるし。因に、Birch条件ではケトンのピナコールカップリングが副反応としてよく起こり、Clemmensen条件では骨格の転位がしばしば起こるらしいです)。

DIBAL-H単独だと1,2-還元が選択的に進行しますが、ある種の試薬と合わせて用いることで1,4-選択的還元が進行します。

例えば、触媒量のCH3CuとHMPAの共存下DIBAL-Hを作用させると1,4-還元が進行します(津田-三枝法)。

大学院講義有機化学 II, 「たゆたえども沈まず」さんでも紹介
J. Org. Chem., 1986, 51, 537-540. 11 substrates

反応活性種は銅ヒドリドと考えられます。HMPA-THF(v/v, 1:5)、-50℃。MeCuは等モルのMeLiとCuIを反応させてin situで調製します。β,β-ジアルキル置換-α,β-エノンに対して有効です(CuIでも選択性でるが、MeCuには負ける)。クエンチ前にTMSClで処理するとシリルエノールエーテルが、MeLiを作用させアート錯体を形成させてRXで処理するとα-位にアルキルを導入できます(J. Org. Chem., 1987, 52, 439-443.)。でも、今のご時世、HMPAはちょっとね.....


それから、DIBAL-n-BuLiとATPH (Aluminum Tris(2,6-diphenylphenoxide)の組み合わせ。
他、α,β-unsaturated ketone: 11 examples, 94-99% Yield
α,β-unsaturated aldehyde: 3 examples, 80-90% Yield

J. Org. Chem., 1996, 61, 2928-2929.

procedureは、-78˚Cで原料のケトンにATPH(1.2 eq.)を作用させた後、DIBAL-n-BuLi錯体(1.2 eq.)を加えて反応を行う。「ATPH/DIBAL-n-BuLi錯体は不活性」なのが面白いです(ATPHを-78˚CでDIBAL-n-BuLiで処理した後に、ケトンを加えると>95%で原料回収)。ATPHは2,6-diphenylphenol (3.6 eq.)とMe3Al (1.2 eq., hexane sol.)から調製。タンデム反応も可↓



あとは、DIBAL-HとCo(acac)2の組合わせ。
15 examples, 60-99%

Synlett, 1999, 96-98.

基質一般性はけっこう良好で、ケトン、エステル、ニトリル、アミドの共役二重結合を選択的の還元できます。
活性種はコバルト-ヒドリドと考えられます。

ん〜、DIBAL-H。なかなかやりますね。でも、文献記載内容的には何れも極低温コンディションでの実施例ですが、もうちょっとマイルドな温度域で実行可能かが気になります。

(まだ[1,4-reduction]が)続く.....





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