とある化学の超ガテン系

実験嫌いの実験化学者が綴る企業の研究員の日常 (このブログはMac OS Xに最適化されています)




Sunday, February 2, 2014

再考Hydrogenation

昨年、大井町の居酒屋に行ったときのメモです↓

-お魚sun memo-
http://osakanasun.blog101.fc2.com

-純米古蔵のしずく (650 JPY)-
-RATING- ★★★☆☆
-REVIEW-
淡麗辛口。初めの独特のヌルッとした香味がたまらない。

-パッテラ (650 JPY)-
-RATING- ★☆☆☆☆
-REVIEW-
鯖部分はさっぱりしおた味わいで旨いんだけれども、シャリ部分はねっちょりしていて食感が極めて悪い。やっぱり、寿司はシャリが旨くないとね。鯖だけはがして食べたい衝動にかられた。

-ホタルイカの沖漬け (430 JPY)-
-RATING- ★★★★★
-REVIEW-
文句無く旨い。とってもfresh。瑞々しくて、余分な塩気、臭みが殆どない。

-日本酒燗 (380 JPY)-
-RATING- ★★☆☆☆
-REVIEW-
レンジでチンすることで燗をつけている。まあ、興ざめだよね。

-おまかせ刺身盛合わせ (1,100 JPY)-
-RATING- ★★★☆☆
-REVIEW-
多分、〆鯖、鯵と白身(多分、イサキ、カワハギ、メダイ、イナダか?)
〆鯖はmildかつmellowな味わいでGood!鯵もなかなかのテゥルンテゥルン感が出ていて弾力があって旨い。白身魚は全般的に、口の中に吸い付くようなモチモチ感を感じるも、少し乾いた(少しパサパサした感じで、瑞々しさに欠ける)ニュアンス。
あと、ワサビが粉っぽい(っていうか粉ワサビ)。醤油は「濃口」と「刺身用」の2種類が用意されていて「刺身用」をチョイスしたんだけど、甘さが気になって刺身の味にイマイチ集中できなかった。

-芳泉 (470 JPY)-
-RATING- ★★★☆☆
-REVIEW-
おとなしくて、自己主張しな酒。落ち着く。


閑話休題


ことろで、こんな文献を読んでみました↓

Synthesis of Donepezil Hydrochloride via Chemoselective Hydrogenation
Org. Process Res. Dev., 2013, ASAP. →撤回(11/25)

インドの製薬会社の報告で、アリセプト合成のプロセス改善のお話なんですが、 スケールアップ実験の裏付けが不十分なことと、著者の誤帰属を理由に昨年11月25日に撤回されています。こういうのをみると、ランバクシーといいインドの仕事って精緻さに欠けるよねっていう気持になります。ちなみに、学生時代、助手の先生が査読を依頼されたインドの研究グループの材料化学の論文を見せてもらったら、彼等が合成したエキセントリックな化合物の合成法は別の雑誌に投稿中とか書いてあって、インドって信用ならないなと思ったことを記憶しています。

さて、本題に戻ります。


アリセプトの合成プロセスには共役二重結合を還元するステップがあるんですが、水添でプロセス構築しているようです。でも構造中にN-ベンジルがあるので、当然、脱ベンジル体が副生してしまいます。

ちなみに、CoCl2•6H2OとNaBH4を使ったプロセス改善のパテントがありますが(WO 2008/010235)、無機塩の除去がプロセスレベルで問題になるそうです(ちなみにこれもインドの別の製薬会社のパテント)。

あと、プロセスの論文で、MeOH:CH2Cl2=2:1中、10% Pd/Cで接触還元するっていうのがありますが、脱ベンジル体が10-20%副生してくるようです(Org. Process Res. Dev.2008, 12, 731-735.これもインドの製薬会社の報告)。

This workですが、本報ではPd/Cに"S"系の触媒毒を作用させて触媒活性を抑えることで選択的に共役二重結合のみを還元しようというお話です。要は、岐阜薬科大の佐治木先生の手法をアリセプト合成に使ってみたって感じです(Org. Lett., 2006, 8, 3279-3281.; Tetrahedron, 2006, 62, 11925-11932. Pd/C[Ph2S]は和光純薬から販売されている)。

チョイスした溶媒は、触媒毒無しで接触還元してみて、良さげな溶媒だったTHF(MeCN, AOEtは脱ベンジルが全部進行。ピリジンはTHFよりも高い選択性をたたき出すも使い勝手が悪い)。

触媒毒として試したのは、CYTA (1-(Mercaptomethyl)cyclopropane acetic acid), thioanisole, thiophenol, thiourea, phenyl sulfide, sodium sulfide, barium sulfate, calcium sulfate, magnesium sulfate, sodium sulfateです(あと、triphenylphosphineも)。

いずれの添加物も選択性の向上に寄与していますが、ベストな結果はCYTA, thioanisole, triphenylphosphineでした。この中で、CYTAは値段が高いのと毒性データがよく分かってないでドロップ。thioanisoleはPPh3に較べて安くて安全性が高いということで、ファイナルアンサーはthioanisoleという結論に達しています。

接触還元って古くから用いられていて、有機合成においても有用でパワフルな手法なので研究し尽くされてると勝手に思い込んでたけど、佐治木先生のグループをはじめとして、まだ改善の余地っていうのは残ってるんだろうと思いました。

あと、ボク的にはCoCl2•6H2OとNaBH4を使った1,4-還元(DIBAL-Co(acac)2みたいにコバルトヒドリドが発生するのかな?)の方が興味深かったりする二流大出のテクニシャン(実験補助員)のメモでした。

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