とある化学の超ガテン系

実験嫌いの実験化学者が綴る企業の研究員の日常 (このブログはMac OS Xに最適化されています)




Monday, June 13, 2011

Radioisotope 2011 : 放射能の真実 4

原発事故から約3ヶ月。なので、2ヶ月以上前のトピックスについてあれこれ言うのは機を逸している感もあるけど、折角なのでメモしてみます。

←懸案事項は茨城県が3月25日付けで公開した「野菜20gを1年間食べ続けた場合の放射線量」というチラシ。

で、このチラシの左下の方に「ホウレンソウ、パセリを除く、17品目を毎日20 gずつ1年間食べ続けた場合の放射線量 0.48 ミリシーベルト」って書いてあるんだけど(これには放射性Cs由来の被曝量は含まれてない)、コンキチの国語力の欠如から、

Question 放射能汚染野菜の1日当たりの摂取量を20gとして放射線量を計算しているのはどうしてですか?(厚生労働省では、健康を維持するために必要な野菜の摂取目標量を成人1日当たり350g以上としている)

ってメールしたら(5/2に)、(5/30になってやっと)

Answer
17品目×20g=340g/日での計算となります。
(参考)平成20年度の国民栄養調査による日本人の1日当たり平均摂取量295g

っていう回答が返ってきました。ニラとか毎日20g摂取するのってとんでもなくハードル高くないか?とかツッコミどころはたくさんあるんですが、ボクが計算した被曝量とチラシ(パンフレット)に記載されている数値がどうしてもあわなかったので(多分、使用した換算係数の出所が違う)、計算式を教えてくれっていうメールを再度送ったら、


原子力安全委員会が平成20年3月に発行した環境放射線モニタリング指針の45頁に記載されている「131Iを成人が経口摂取した場合の実効線量係数 1.6×10-5 mSv/Bq」

を使ってるっていうことが分かりました。

ちなみにボクは、3月25日に開催された食品安全委員会の会議資料の数値(なぜか原子力安全委員会が平成10年に作成)とか、これを使ってました。

ちなにみ、放射性ヨウ素の影響は、年齢が低くなればなるほどリスクは圧倒的に高くなります。前述した環境放射線モニタリング指針によるとこんな感じです↓(まあ、摂取量は成人に比べれば少ないでしょうが)

131Iの実効線量計数 (経口摂取)
成人/ 1.6×10-5 mSv/Bq
幼児/ 7.5×10-5 mSv/Bq
乳児/ 1.4×10-4 mSv/Bq

あと、ヨウ素は甲状腺に集まりやすいと言われているので、甲状腺等価線量換算係数もチェックすべきでしょう↓

131Iの甲状腺等価線量に係る線量係数 (経口摂取)
成人/ 3.2×10-4 mSv/Bq
幼児/ 1.5×10-3 mSv/Bq
乳児/ 2.8×10-3 mSv/Bq

(この資料だと、実効線量の20倍が甲状腺等価線量に相当ですね)


地上の食材に関しては、とりあえずは、放射性ヨウ素に係る懸念は大分薄らいだかもしれないけど、5月下旬にヒジキから高濃度の放射性ヨウ素が検出されてるから、海洋汚染についてはまだまだ予断を許さない状況は続いてるぜって思う二流大出のなんちゃって研究員でした。

追伸
茨城県はまだまともな方ですよ。ターゲットになり得るだけの情報を提供してると思います。千葉県やボクの住んでるところの自治体に較べれば一応ちゃんと回答してくれるし。


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