とある化学の超ガテン系

実験嫌いの実験化学者が綴る企業の研究員の日常 (このブログはMac OS Xに最適化されています)




Monday, June 20, 2011

モノシラン (SiH4)

こんな文献を読んでみました↓

On the Perils of Unexpected Silane Generation
Org. Process Res. Dev. 2010, 14, 484.

危険系のお話です。実は、この論文に着目したのは、"気ままに有機化学"さんのこの記事をみて、ガテン系(実験系)化学者としてはチェックしなくちゃなと思ったからです。

さて、本題です。

(EtO)3SiHっていう化合物は、Lewis酸と組み合わせて使うことで、エステルをアルコールに還元することができます。例えば、methyl 11-bromoundecanoateを(EtO)3SiHとTi(iPrO)4で処理すると対応するアルコールを合成することができます。


で、この反応、ミリモルスケールで実施すると、特に問題もなく、very good yieldかつエクセレントな純度で目的物をGETできるそうです。しかしながら、全く同じ反応をマルチグラムにスケール•アップすると、強烈な発熱を伴い、自然発火性のガスが発生し、(ギャラクティカ)エクスプロージョンしたそうです。


(EtO)3SiH → SiH4


Lewis酸やLewis塩基が不均化を触媒するそうです。

ちなみにシラン (SiH4)って、
on extremely dangerous toxic, pyrophoric, and explosive gas (TLV-TWA 5 ppm, flammable in air between 1 and 96% (v/v)).
A 1% silane mix in nitrogen is flammable in air.

らしいです(コワッ)。

まあ、他にも混合するとヤバい系の試薬ってありますけど、実験化学者として長くやっていくためには、努々そういうのには気をつけたいですね。

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