とある化学の超ガテン系

実験嫌いの実験化学者が綴る企業の研究員の日常 (このブログはMac OS Xに最適化されています)




Tuesday, September 23, 2014

tert-ブチル基の化学 (1)

2月にランチで行ったお寿司やさんのメモです↓

-神田いろは鮨 にぎり 大盛 (1,000 JPY) memo-
-RATING- ★★★☆☆
-RAVIEW-
赤身3貫、(多分)いなだ、白身、中落ち(?)軍艦、玉子、烏賊、蛸、カッパ巻、鉄火巻。赤身、白身、いなだには煮切りが塗られており、烏賊、蛸には詰めが塗ってある。
赤身は3貫とも同じものではない。中ぐらいの厚さで少し筋張った赤身、少し薄めに切り出されしっとりとした食感でjuicyかつコク深くさっぱりすら赤身(これは旨い)、肉厚でかなり筋の入った赤身(煮切りだけでは足りない)。何れも優しい酸味が味わえる。
(多分)いなだはしっとりして脂っぽさもくどくなくてなかなか旨い。
白身も旨い。煮切りの優しい味が映える。
烏賊(細かく包丁が入っている)とは詰めとの相性がベストマッチでとても旨い。
(多分)中落ちはoily, creamy, fattyで口の中にjuicyさが広がるも、ちょっとくどくてボクの好みではな。
酢飯はちょっと硬めで、味は好みに味。ワサビは多分粉ワサビだと思う。セットでついてくる味噌汁はもしかしてだけど、なんか人工的な味のような気がした。
夜行けば値段も高くて旨いネタが出るのかもしれないけど、1,000円ならこんなもんかなと思いました。


閑話休題


こんな文献を読んでみました↓

Recent Developments on the Synthesis and Cleavage of tert-Butyl Ethers and Esters for Synthetic Purposes and Fuel Additive Use 
Current Organic Synthesis, 2012, 9, 137-148.

tert-ブチルエーテルとtert-ブチルエステルの合成法(保護)と開裂法(脱保護)の総説です。

tert-ブチルエーテル合成のメモまとめ

tert-ブチル基は強塩基性条件下でも極めて安定なので、アルコールの保護基として用いられます(ボクはtert-ブチルエーテルを合成したことないけど)。tert-ブチルエーテルの古典的な合成法としては、イソブテンやtert-butyltrichloroacetimidateを用いた方法があるそうですが、前者は気体を取り扱わなければならず、後者は副生するtrichloroacetamideのクロマト精製が困難になるというデメリットがあります。また、フェノール類にWilliamson合成でtert-ブチル基を導入しようとすると、Friedel-Crsftsアルキル化が支配的に起こってしまいます。

ということで、以下、最近のハンドリングしやすく改善されたであろう合成法をメモしていきます。

Unusual decomposition of Boc2O in the presence of magnesium perchlorate (Mg(ClO4)2)

primary-, secondary, benzylic-, allylic-, homoallylic-アルコール・フェノール類で有効。tertiaryアルコールはダメ。

Boc-アルコールとtert-ブチルエーテルが生成する可能性がありますが、これはperchlorateやtriflateといった負電荷が高度に非局在化したアニオン部を持つLewis酸を用いることで、エーテル形成が支配的になります。即ち、むき出しになった金属イオンがAの酸素アニオンを強くバインドしpath b経由で反応が進行します。
因に、イソプロポキシド(undelocalized)やアセテート(low-delocalized)だとBoc-アルコールの生成が優先するそうです。
Org. Lett., 2005, 7, 427-430.; J. Org. Chem., 2006, 71, 9580-9588.


tert-Butylbromideと鉛を使った反応


Synth. Commun., 2007, 37, 2891-2896.; J. Chem. Sect. B: Org. Chem. Incl. Med. Chem., 2008, 812-816.


過塩素酸が触媒するtert-Butyl acetateとの反応

primary, secondary, cyclic alkyl alcohol → good result
tertiary alcohol → eliminatiomがメイン
Synlett, 2010, 212-816.


Cross-Coupling

(1) Watanabe et al.
Conditions:   PtBu3 / Pd(OAc)2 (3 mol%), xylene, 120˚C
Yield:   60-94%
p-methoxyや3,4-dimethoxyのような強い電子供与性置換基を有する基質では、脱ハロゲン化が起こり低収率。
Tetrahedron Lett., 1999, 40, 8837-8840.

(2) Hartwig et al.
・PtBu3 / Pd(dba)2 (2-5 mol%), toluene, 85-110˚C → 62-84% yield (J. Am. Chem. Soc., 1999, 121, 3224-3225.)
・dbpf / Pd(dba)2 (2-5 mol%), toluene, rt. → 77-98% yield。強い電子供与性置換基があると低収率。(J. Am. Chem. Soc.2000122, 10718-10719.)

(3) Parrish et al.
dialkylphosphinobipheny ligand / Pd(OAc)2 (1-2.5 mol%), 65-90% yield
4-methoxy-, chloro-, bromobenzeneが ca. 85%で対応するエーテルに変換


tert-ブチルエーテルの脱保護につづく.....

Labels:

0 Comments:

Post a Comment

<< Home