とある化学の超ガテン系

実験嫌いの実験化学者が綴る企業の研究員の日常 (このブログはMac OS Xに最適化されています)




Saturday, February 13, 2016

カップリングでニトリルつっこんでみました (京都大学)

ども、艦これ2016冬イベントを終えた、オタッキーのコンキチです。


さて、久しぶりにおろしそばを食べたときのメモです↓

-流山すず季の辛味おろしそば (1,080 JPY) memo-
-RATING- ★★★★★
-REVIEW-
心地よい弾力と安心感を醸す甘みのある細身の蕎麦は相変わらず旨い。bodyの強いツユに辛味大根を加えることで、深みのある辛さが蕎麦の味を引き立てる。まさに、甘辛の融合。それから、海苔がとても合う。山葵と海苔が合うのは有名だけど、辛味大根と海苔のマリアージュも鉄板の組合わせ。 ツユに大根を入れて、そこに蕎麦を絡めて啜るという所作は、山葵を薬味に使ったのではできないダイナミックな旨さを演出している。 最後にツユと辛味大根の残ったところに注いで飲む蕎麦湯は、奥行きのある味で旨いと思いました。


 閑話休題


こんな文献を読んでみました↓

Copper-Catalyzed Cyanation of Aryl- and Alkenylboronic Reagents with Cyanogen Iodide
Org. Lett., 2015, 17, 4670-4673.

京都大学の報告で、I-CN (cyanogen iodide)をCN源に使って、カップリングでニトリルを合成するお話です。

Ar-CNのコンベンショナルな合成法というと、ハロゲン化物やジアゾニウム塩と、CuCNとの反応(Rosenmund-von Braun反応、Sandmyer反応)や、遷移金属触媒を用いたCNアニオン等価体(求核的シアノ化試薬)との反応があります。

で、今回著者等がセレクトしたシアノ化剤は"I-CN (Cyanogen Iodide)"。一般的には求電子的シアノ化試薬と考えられていて、共酸化剤なしに反応の処せられるようです。

オレ、"I-CN (Cyanogen Iodide)"って初耳な化合物なんだけど、物性がこんな感じらしいです↓

・counter-attack reagent
・sublimes at 45˚C
・mp. 146.7˚C
d 2.84 g•cm-3
・highly toxic

これまでに、著者等はBr-CN (Cyanogen Bromide)とI-CN (Cyanogen Iodide)を用いた反応(Catalysis)の研究を行い、アルキンのブロモシアノ化、Friedel-Craftsタイプのaromatic cyanationを開発してきました。

(a) Bromocyanation of Alkynes

Chem. Commun., 2011, 47, 2375.

(b) Friedel-Crafts Type Aromatic Cyanation


Chem. Commun., 2012, 48, 3127.

(c) C-H Cyanation of Alkynes

Org. Lett., 2013, 15, 5810.

最近、アリールボロン酸誘導体をAr-CNへと変換する反応が注目されているそうで、反応開発が行われているそうですが、高価なロジウム触媒を用いたり、化学両論量の銅塩や銀塩を使用しなければならなかったりと、改善の余地が大いに有ると著者等は主張します。

ここで、This Workですが、前述したBr-CN (Cyanogen Bromide)とI-CN (Cyanogen Iodide)を使ったCatalysisの反応開発をベースに、著者等は銅が触媒する有機ボロン酸とI-CN (Cyanogen Iodide)とのカップルリング反応によるシアノ化反応を開発します。

This Work

ちなみに、I-CNは自前で調製していています(TCIやアルドで売ってない)↓


あと、この↓反応結果と、

時間経過に伴う原料と生成物の分配率の変化モニターすることによって推定した反応機構はこちら↓

官能基許容性は少しそそられることろも有るけど、I-CN (Cyanogen Iodide)の調製がけっこう煩雑と思います。ボク的にはちょっとないかな。

以上、二流大出のテクニシャン(研究補助員)のメモでした。




Labels:

0 Comments:

Post a Comment

<< Home