とある化学の超ガテン系

実験嫌いの実験化学者が綴る企業の研究員の日常 (このブログはMac OS Xに最適化されています)




Monday, January 14, 2013

「貧すれば鈍する」×「損失回避」ストラテジー


「フクシマ」論 原子力ムラはなぜ生まれたのか」を読了しました。 福島出身の社会科学者、開沼博氏(1984年-, 東大院)の著作です。

この著作は、所謂3.11以前に仕上げられた修論をベースにした本だそうです。

この本(修論)は、およそ400頁にも渡る大作なんだけど、はっきり言って冗長で、社会学って難解なレトリックを駆使して簡単な結論を婉曲に表現する学問なのかなと思いました。ただ、よくいろいろな資料にあたっているなとは思いました。ただ、原発周辺住民へのインタビューの価値はあまり見いだせなかったけど。
(ちなみに、有機化学を専攻したボクの修論は実験項込みで50頁程度(コミコミで48頁)だ。M1のとくに論文投稿して分かったけど、論文は難しい内容を分かり易く簡潔に記述することが要です。)

で、本書が述べていることは、

田舎のムラは「貧すれば鈍する」状態で、そこに原発を建てて利益供与してやれば、生活の糧のため、既に取得した利益の喪失に対する恐怖のために原発依存症になる

ということと思います。

これは、定数2の柏崎刈羽群選挙区(2011.4.10)の新潟県議選で原発推進・維持の候補2名が当選したこともこの論を指示していると思われるし、沖縄基地問題も全く同じ問題を孕んでいると思います(ただし、地政学上、沖縄の基地は必須でしょう)。

それにつけても、この戦略って良くできてるよね。これといった産業の無い地域に飴を与えてウハウハさせといて依存症にしちゃう。ダウンサイジングは人間の最も苦手とすることとの一つだと思うんだけど、ウハウハ感の喪失=ダインサイジングを回避するのに必死こくんだろうね(損失回避)。

あと、本書の中で述べられている気になった部分をメモしてみます↓

民主党は2000年代後半には労組との協力も確立し一方で「政治主導」のフレーズのもと自民党以上にこれまではなかった極端な原発推進にむけた官僚の動きをとりいれながら原子力を協力に推すことになる(飯田  2010:144)
→節操がない政党「民主党」です。

「この不安定化(電力供給の新たな不安定化)を推し進めているのは新自由主義と呼ばれるような世界規模でおきている大きな構造の変化に他ならない」
→意味分かんないんですけど

「これまで戦後成長と表裏一体の関係にあったエネルギーは、新自由主義の進展のなかで大きな転換を迎えていると言うことができるだろう」
→これもハイブロー過ぎて意味が分からないんですけど

福島県の原子力ムラにいる東電社員には、大きく分けて大卒と高卒に二種類がり、大卒:高卒=1:2程度。
a) 大卒: 東京本社で採用。本人の希望を聞きつつ会社側の都合に応じて職務を振り分けられる。原発は田舎暮らし(福島、新潟、青森)が強いられるため不人気(火力は都市部にもあるから人気)。少しでも原発でもいいとう態度をみせると、間違いなく原発勤務になる。
b) 高卒: 地元雇用。非進学校の成績トップ層とコネ採用。
→やっぱそうだよね

以上、二流大出のなんちゃって研究員の感想でした。


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