とある化学の超ガテン系

実験嫌いの実験化学者が綴る企業の研究員の日常 (このブログはMac OS Xに最適化されています)




Saturday, March 9, 2013

4電子還元でカルボン酸を攻略せよ

先日、、おでん屋に言ってきました。本八幡 お多幸です。

-本八幡 お多幸 memo-
-RATING- ★★☆☆☆
-REVIEW-
店員は、短髪の昔気質の職人風の店長(お多幸 日本橋本店の元店長らしい)と、おでん以外の料理担当と思われる超長髪を後ろで束ねた若者男子(見た目は高校生)、長身・短髪のガッシリしたやや赤ら顔の中肉中背でなぜかいつもオドオドしている主にホール担当の見た目中年のオッサン(見た目は少なくとも四十代後半に見えるんだけど、長髪若者に敬語使って話してたので、実年齢は大分若いのかもしれない)の3人。はっきり言って、店はお世辞にも回っているとは言い難く、ホスピタリティの改善が必要。
おでんは、大根、たまご、しらたき、とうふをオーダー(この四品で570 JPY)。おつまみに、春の芽の天ぷら (500 JPY)、お酒は酔鯨(600 JPY)と初霞 (600 JPY)をいただく。
-大根- ★★★☆☆
しっかりと味が染み普通に美味しい。
-たまご- ★★★☆☆
白身部分はほぼ均等にしっかりと色と味が染みており、熱々の状態で食べるととても旨い。しかしながら、冷めるとめちゃくちゃ硬くなり、食感もよろしくなく少し残念な味になってしまう。
-しらたき、とうふ- ★★★☆☆
淡白系のネタは、なんか漂白剤っぽい異臭がする。漂白剤ではないんだろうが、おでんのツユ自体が漂白剤を想起させる匂いがして、淡白な具材だとその匂いが際立って気になる。少なくとも、ボク的には苦手な匂い。
-春の芽の天ぷら- ★★☆☆☆
苦みばかりが際立ち、感動は全くない。
-酔鯨 (雪冷え)- ★★★★☆
普通に美味しい。
-初霞 (雪冷え)- ★★★★★
色は軽く褐色。複雑かつ玄妙な味で旨い。軽く好ましい老香を感じる。秀逸。

食べログでは高評価な店だけど、はっきり言ってたいしたことない店と思いました。神田の尾張家と比べると天と地の差があると思います。


閑話休題


昨年、こんな文献を読んでみました↓

Electron Transfer Reduction of Carboxylic Acids Using SmI2-H2O-Et3N
Org. Lett. 2012, 14, 840-843.


カルボン酸の還元っていうと、(やったことないけど)ボク的に一番最初に思いつくのは、BH3-THF錯体やNaBH4+H2SO4です。

LAH等の強力な金属ヒドリドでもいけるらしいけど、この方法はスマートじゃないよね。

で本報は、SmI2(Kagan's reagent)を使ってカルボン酸を4電子還元するっていうお話です。


ちなみに、SmI2を使ったカルボニル化合物の還元され易さは↓

これまでにSmI2による活性化されていないカルボン酸の還元の報告例はなかったそうです。


さてこの反応、条件はとってもマイルドで概して高収率。Na塩でも還元できます。最適条件は、SmI2: 6 eq., H2O: 18 eq., Et3N: 18 eq.

そしてこの反応、官能基許容性が高いのがウリで、末端オレフィン、内部オレフィンがあってもオッケー(内部オレフィンの場合は、異性化を伴わない)。臭化アリールは臭素が吹っ飛んじゃうけど、フッ化アリール、塩化アリール、アリールトリフルオロメチルユニットはオッケーで、エーテル、チオエーテルがあっても大丈夫です。

それからけっこう複雑な構造の化合物の例↓
94%の収率でカルボキシル基が還元され、対応するアルコールが得られます。

(E)-桂皮酸の還元ではツルンツルンになります。あと、Et3Nの有無で反応の様相が変わります↓

エステルとカルボン酸誘導体の競合反応の結果はこちら↓


最後に推定反応機構↓


なかなか興味深い反応と思いましたが、ぶっちゃけSmI2もSmもかなり高いよね

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