とある化学の超ガテン系

実験嫌いの実験化学者が綴る企業の研究員の日常 (このブログはMac OS Xに最適化されています)




Monday, November 4, 2013

カルボジイミドを使い倒せ (2)

先日行ったラーメン屋のメモです↓

-兎に角 ANOTHER LEAF 油そば (700 JPY) memo-
-RATING- ★★★★☆
-REVIEW-
麺は太麺で、モチモチのほぼストレート。温かい麺には既に味がよく絡んでいる状態で、油分が底部に溜まっている。味付けは醤油ベースで、かなりspicyかつjunkyが演出されいる。具は、海苔、メンマ、ネギ、焼豚、かつお節。かつお節を麺に絡めて食べると、当たり前だが和風taste up↑してよいアクセントになる。焼豚は肉厚で脂分少なく歯ごたえ歯触り味が良くGood!。ネギは厚めにカットしてあるけど、これが太麺に良く合う。ボクは太麺ってあまり好きじゃないんだけど、これは美味しく食べれた。かなり完成度が高い料理と思いました。


閑話休題


カルボジイミドを使った脱水縮合の続きメモです(Peptide Coupling Reagents, More than a Letter Soup, Chem. Rev.2011111, 6557.)↓

カルボジイミドを用いたペプチド結合形成反応は、理論的にはカルボジイミドのみで反応が進行するはずですが、"additive"を加えることが良くあります。例えば、3級アミンは活性エステルの生成を助ける効果があるでので、何も言われなくてもセットで使用されると思います。

で、3級アミン以外に良く用いられる"additive"にHOBtなどに代表されるHOXtかあると思います↓


HOXtを系内に添加すると、HOXtのN-hydroxy誘導体(RCOOBt)を経て、アミドが生成します(前エントリーPath E)。でHOXtのN-hydroxy誘導体はO-acylureaより反応性が低いんですが、N-acylureaの形成(Path D)を抑制し、O-acylureaをプロトン化する能力により分子内反応(Path C)を抑えることにより、多くのケースでラセミ化の抑制が可能で反応の効率を高めます。

で、ベンゾトリアゾール系の"additive"の中で、HOAtが反応性が高く、ラセミ化抑制にも効果的でイチオシのようです。HOAtはその強い電子吸引性により脱離基としての質が高く、活性をup↑させます(この点に関しては、"N"の位置に関わらす、6-HOAt, 5-HOAt, 4-HOAtも同様)。さらに、7-位の窒素原子による隣接基関与によってさらに反応性を高めます(6-HOAt, 5-HOAt, 4-HOAtでは隣接基関与効果に欠く)。

HODhbtは、極めて高い活性を持つ活性エステルを形成させる一方で、こんな感じの副生成物を与える可能性があります↓


でこのバイプロはアミノ基と反応し、ポリペプチド合成において反応を停止させることがあるようです。

HODhat, HODhadから誘導される活性エステルは、"OAt"系の活性エステルより僅かに活性が高く、HODhatはHODhbt様のバイプロを生成します。

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あと、トリアゾール、テトラゾール系の"additive"です↓


これらのadditiveは、爆発性という欠点がありますが、DICとの組み合わせたsolid-phase peptide synthesisの反応モニタリングが容易なのがウリらしいです(302 nmのUV吸収がない)。
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←あと、こんなのもあります。Oxymaは安全かつ有効なadditiveなんだそうです。ラセミ化を抑制能力が高く、HOBtより優れ、HOAtに匹敵すると言います。

DSC, ARC (Accelerating Rate Calorimeter。自己反応性物質の危険性評価を行うために作られた断熱熱量計)からOxymaは爆発リスクが低いことが分かっています(ちなみに、HOBt, HOAtは180˚C以上で急速に発熱・分解するそうです)。


以上、二流大出のテクニシャン(実験補助員)の縮合剤メモでした。

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