とある化学の超ガテン系

実験嫌いの実験化学者が綴る企業の研究員の日常 (このブログはMac OS Xに最適化されています)




Sunday, June 7, 2015

CO等価体がサンプルワークを変える (4)

昨年行ったタンメン屋さんのメモです↓

-東京タンメン トナリ タンメン (730 JPY) memo-
-RATING- ★★★★☆
-REVIEW-
麺は平打ち縮れ麺(浅草開化楼製らしい)。コシが強いが、平たい為か、噛み切るのに苦労はなく、ごく自然ににコシの強さを楽しめる。塩味の良く効いたスープにも合っている。まあ、小麦粉の旨さが伝わってくる美味しい麺と思います。
具は、キャベツ、白菜、ニラ、小松菜、もやし、玉葱、人参、コーン、かまぼこ、ゲソ、豚肉と種類は豊富ながらも、ゲソと豚肉の分量は少なく、量がもやし、キャベツ、白菜に偏重していると感じた。
スープは塩味のしっかり効いたポーク系か?素朴に旨い。あと、作り方が長崎ちゃんぽんとけっこう似ていて、味もとても似ている。刻み生姜が盛ってあって、これをスープに分散させて啜ると、いい感じに清涼感が出て良い。
総じて、普通に旨くて、たまに無性に食べたくなる味。麺がタンメンに最適化されていると思う。具が少ないと、飽きがくるかもしれないが、たっぷりの野菜をつまみながら食べるとちょうど良い。


閑話休題


CO等価体のメモの続きです(ラストです)。今回はN-formylsaccharinのreductive carbonylationではないアプリゲーションのメモです。

読んだ文献はこちら↓

Palladium-Catalyzed Fluorination Using N-Formylsaccharin as CO Source: General Access to Carboxylic Acid Derivatives
Org. Lettt., 2013, 15, 5370-5373.

CO AlternativeにN-fomylsaccharinを使ったFluorocarbonylationのお話です。で、acyl fluorideをつくっておいて、そこからカルボン酸誘導体へと変換していきます。

さて、Fluorocarbonylationというと、これまでに2例しか報告がないそうです。

Tanaka et al. (J. Organomet. Chem., 1987, 334, 205.)

Okano and Kiji et al. (Bull. Chem. Soc. Jpn., 1992, 65, 1741.)

さらに、過去10年、CO Alternativeを用いたFluorocarbonylationの報告例はないそうです。
(ハードルが高いのか?需要がなかったのか?)

で、著者等はなんやかんやとFluorocarbonylationにチャレンジします。著者等は既にCO源としてN-formylsaccharinを使ったreductive carbonylationに成功していて、"N-formylsaccharinは反応の進行に伴って生成するサッカリンの求核性が低いため、種々の求核剤との反応の進行を邪魔しないことが期待される"ということを見出しており、その特性をThis workに応用します(http://researcher-station.blogspot.jp/2015/05/co-3.html Angew. Chem. Int. Ed., 2013, 52, 8611.)。

で、鋭意検討を重ねて設定した条件はこちら↓

(多分) 27 examples, 33-91% Yield

配位子はbite angleが102-111˚くらいのものが良いようです。また、基質濃度を薄めると収率が向上します。官能基はエステル、アミド、アミン、ニトリル、ジオキソラン、アルデヒド、ケトンがあってもオッケー。4-位の置換基は電子供与性でも電子吸引性でも収率にあまり影響しないようです。

それから、KFはfluorocarbpnylationの求核剤として働くことに加えて、N-fomylasaccharinからのCO発生させるためのアクティベーターとしても機能します。因に、KFを使った場合のN-formylsaccharinからCO発生速度はこんな感じ↓


最後に、この反応のウリです↓
(a) COソース(N-formylsaccharin)の使用は1.2 eq. (near-stoichiometric)で良い
(b) 官能基許容性が高い
(c) fluorocarbonylationによって生成するacyl fluorideは、one-potで簡便に種々のカルボン酸誘導体に誘導出来る

N-formylsaccharin、いい試薬です


三種のCO等価体を用いた一連の研究において、phenyl formateとN-formylsaccharinはCOソースとして既知で、新規開発したのはTCPFだけだけど、やっぱ、『用』に足る試薬に昇華させた仕事は素晴らしいと思いました。Industrialユースでの実力は未知数だけど、サンプルワークの幅は確実に広がったと思いますね、

以上、二流大出のテクニシャン(研究補助員)のCO Alternativeメモでした。



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