とある化学の超ガテン系

実験嫌いの実験化学者が綴る企業の研究員の日常 (このブログはMac OS Xに最適化されています)




Saturday, July 30, 2016

HOW WE LIE TO EVERYONE (5•終) : "ごまかし"を制御せよ

夏ですね。

今はもうなくなってしまったけど、ヨドバシAkibaに入っていたXI'ANで食べた刀削麺のメモです。鉄鍋のジャン!を読んで刀削麺にあこがれてたんだけど、はじめて食べました。

-XI'AN ヨドバシAKIBA店 刀削麺 (小) (626 JPY) memo-
-RATING- ★★★★☆
-REVIEW-
香ばしいoilの香り。最上部は辛く、温度は高くないが、おそらく"油の蓋"が形成されているためか、その直下からアツアツの酸味が現れる。酸味は比較的穏やかで、思ったほど激しいものではない。スープの味は極めて濃厚。そして、しっかりと味の染みた挽肉は野趣的な香味を添える。
麺は餅の様にモチモチで淡白な味。すいとんを想起させる。モチやすいとんを思い起こさせるんだけど、もっとスレンダーで洗練されている。形状にムラ(薄いところと厚いところ)があるんだけど、それが食感をより楽しいものにしている。
このモチモチ淡白麺と濃い味のスープがBest Match!添えられたパクチーが良いアクセントになっている


閑話休題


ダン•アリエリー教授の「ずる―嘘とごまかしの行動経済学」のメモの続きです。

SMORC (シンプルな合理的犯罪モデル, Simple Model of Rational Crime)っていうモデルがあります。これは、利益(便益)とそれを得るために払う代償(費用)を天秤にかけて(費用便益効果に基づいて)不正(犯罪)を行うかどうかを決めるっていう考えです。古典的経済学が想定する経済人であればSMORCに従うことで、合理的に不正に手を染めるかどうかの判断をするというわけです。

でも、アリエリー教授はSMORCに疑問を持ち、その検証実験(ごまかし可能な状況でテストをして、正当数に応じて報酬がもらえる)を実施した結果、ごまかしの水準と金額の多寡に相関はみられませんでした。要はSMORCの考えが否定されたってことです。そして、人の不正に何が影響を及ぼすのかという実験が繰り返し実施され、その要因が分かってきました。これまでのメモとも重複しますが、それらを以下にまとめてみます。

まず、SMORCから不正に与える影響が大きいであろうと予想されていながら、実際は一般に考えられているより影響がずっと小さいものが
a) 不正から得られる金額
b) つかまる(逮捕される)確率
の二つです。

次に、予想以上に不正に対して大きな影響を及ぼす要因がこちら↓

不正を促す要因
a) 正当化の能力 (つじつまあわせ係数)
b) 利益相反
c) 創造性 (創造性の高い人は正当化の能力も高い)
d) 一つの反道徳的行為
e) 消耗 (疲労)
f) 他人が自分の不正から利益を得る (利他性)
g) 他人の不正を目撃する
h) 不正の例を示す文化

不正を減らす要因
a) 誓約
b) 署名 (最初に署名しなければ効果がない)
c) 道徳心を呼び起こすもの
d) 監視

不正を減らす要因よりも促す要因の方がたくさんあって(しかも、ありがち)で残念ですが、こういった要因に注意•着目してシステム設計すればそこそこ不正の少ない健全な社会が築けるんじゃないかと思ったんんですが、かつてエコノミック•アニマルと揶揄され(そういえば企業戦士なんて言葉もあったね)、メディアも実質サービス残業ありきの報道で(リゲインの24時間戦えますかってCMも冷静に考えると、相当狂ってるよね)、上場企業のコーポレート•ガバナンスなんて「何それ美味しいの?」状態の我が国にあっては夢のまた夢かななんて思う二流大出のテクニシャン(研究補助員)の読書メモでした。でも、道徳心が不正の抑制に効果があるのは救いかもね(誓約や署名も道徳心を呼び起こすものと思うし)


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