2020年11月23日月曜日

アミノ酸(ペプチド)の化学 (4):O-acylisodipeptide Boc-Ser/Thr(Fmoc-Xaa)-OH

回転寿司大好きコンキチです。廻るお寿司っていいよね、庶民的で。一小市民として回転寿司発祥の国に生まれたことを誇りに思う今日この頃です(廻ってるお寿司は絶対とらずに、食べたいのをオーダーしますけど、なにか?)。

というわけで、プレコロナの時代にビッグ・シティー東京へ回転寿司を食べに行ったときのメモです。

-回転寿しトリトン 池袋東武店 memo-

住所:豊島区西池袋1-1-25 と東武百貨店池袋店11F

-かれい (162 JPY+tax 増税前)-
-RATING- ★★☆☆☆
-REVIEW-
デカネタです。締まったキュキュッという歯ごたえで、脂が良くのっている。ネタ自体は旨いと思うんだけど、シャリとのバランスが悪い(デカネタは須らくそう)。それに加えて、甘めのお醤油のノリが悪かったです。





-まぐろ (260 JPY+tax 増税前)-
-RATING- ★☆☆☆☆
-REVIEW-
これもネタがデカい。赤色が綺麗で期待したんだけど、味が薄くて水っぽい。筋も少し残ってるし。
回転寿司に多くは求めてないけど、残念な一皿でした。






-〆さば (260 JPY+tax 増税前)-
-RATING- ★☆☆☆☆
-REVIEW-
これもデカネタ。〆さばをデカくする意味がよく分かりません。
酢弱く、身は硬くてパサパサ。魚臭さはあまり感じないけど、気が抜けた味。






-北海たこ頭 (162 JPY+tax 増税前)-
-RATING- ★☆☆☆☆
-REVIEW-
またまたデカネタ(ウンザリ)。海苔の香りが一閃(海苔の帯で巻いてある)。ネタが肉厚過ぎてゴワゴワした食感なのがいただけない。味も大味。







-月見とろろ (162 JPY+tax 増税前)-
-RATING- ★☆☆☆☆
-REVIEW-
青海苔を振ったとろろと鶉の卵黄のハーフ&ハーフ軍艦。
軍艦はバックヤードで作っているのだろうか?シャリがねちゃねちゃしてい表で出てくるお寿司のシャリとは全くの別食感。






多分ボクの体調が優れなくて美味しく感じなかったんだと思います。きっと、美味しいお店のはず。デカネタがウリの威勢だけはいい店。ビジュアルに訴えることでコスパの良さをアピールしているんだろうと思います。
あと、多分だけど、シャリ玉(ロボシャリ)をあらかじめ用意しておいて、最後に一握りして提供する最近トレンドのスタイル。表で握られたお寿司のシャリは少し硬めで、口の中でお米が解けていく感触が良かったです。ロボットのシャリ玉製造技術の進歩に驚かされます。
お醤油は甘めの部類。


-花まるKITTE 丸の内店-
住所:千代田区丸の内2-7-2 JPタワービル5F

-本鮪赤身 (345 JPY 増税前)-
-RATING- ★★☆☆☆
-REVIEW-
解凍が十分でなかったのか、けっこう冷たさが残っている。それでも身は十分に軟らかく、脂ふんだんで臭みはない。ただ、デカネタで食べ難い。
シャリ玉はあらかじめ成形されていて(多分ロボシャリ)、最後に一握りして提供され、味付けは甘め。シャリ玉の滞留時間が長いためか、外側が少し乾いていてちょっと残念(店内は満席だったんだけど、一度に作り置かれる量が多いにかな)。
正直、握りにする意味が見出せない一品。


-銀がれい (140 JPY 増税前)-
-RATING- ★★☆☆☆
-REVIEW-
咀嚼すると、かれい独特の脂が染み出る(これ好き)。弾力の強いしっかりした身で、噛み心地が良い。少し異味がする。あと、これもデカネタ。






-漬けまぐろ (270 JPY 増税前)-
-RATING- ★★☆☆☆
-REVIEW-
シャリに加えてネタも乾き気味(うっかり回っているのを取ってしまったからか?)。漬かり具合はマイルドめ。身は軟らかく、キメ細かい食感で、赤身感(ほどよい酸味とか)があって良い。
どうでもいいけど、シャリ乾き過ぎ。





-真だち (540 JPY 増税前)-
-RATING- ★★★☆☆
-REVIEW-
"真だち"とは、根室海峡産の真鱈の白子だそうです。
もの凄くフレッシュで、とってもクリーミーで淡白な滋味深い味です。ぷりゅりゅとした感触と絹のような舌触りが最高。醤油をつけなくても十分旨い白子。
真だち自体は文句なく旨いです。ただ、七味が邪魔なことに加えて、ロボシャリの乾いた感で、折角のお寿司が台無しです。


-さんまの飯寿司 (410 JPY 増税前)-
-RATING- ★★★★☆
-REVIEW-
米と麹、根室のさんまを漬け込んだ一品。
これは相当旨いです。ちょっぴり強めに効いたお酢と、良い塩梅の塩味で、身は軟らかいんだけど、しっかりとした食感。さんま自体がかなり美味しいです。
それから、細かいお米がさんまによく絡まり、食感のアクセントとなっているのが良いです。
(この日、お酢で締めた料理って多分これだけだった思う)

-あん肝のもろみ醤油握り (410 JPY 増税前)-
-RATING- ★★☆☆☆
-REVIEW-
まさかこういう形状で出てくるとは思わなかったです。あん肝自体は美味しいです。でも、握り寿司って一口で食べるじゃないですか。正直、小さいシャリにデッカイあん肝を一口で食べるのはキツイです。二口に分けてもキツイです。あん肝はコッテリ感が強いでの、商品設計間違ってると思いました。
あん肝は、魚臭さが全くなくってフレッシで上品な滋味が美味しいです。そして、もろみ醤油との相性が思いの外良好で、技ありの味わい。
はっきり言って、お寿司を分解しておつまみとして食べてしまいました。
お寿司にするんだったら、あん肝を砕いて、量少なくして、プライシング低くして、ポン酢醤油の軍艦にして欲しいと思いました。

-赤ほや (握り) (270 JPY 増税前)-
-RATING- ★★☆☆☆
-REVIEW-
薄めに切り出された身は、弾力の強いほやの食感を味わうのに最適。瑞々しくて、生臭さは皆無。ほや独特の甘みが出ていて、クセもそれほどでもなく美味しい。それと、テール(tail)にやや苦みを感じる。デカネタでないのもシャリとのバランスがとれていて良いです。
薬味としてトップに生姜が載っているんだけど、香味が強すぎて折角のほやの風味が掻き消されてしまっているのが残念でした。


散々文句書いてますが、ガッツリ注文してしまいました。ネタ(魚介類)自体は新鮮でかなり美味しいと思うんですよね。でも、シャリが乾いてて残念でした。
多分、この日はロボの調子が悪かっただけだと思うんですけど、デカネタは苦手なので再訪はないと思います。


閑話休題


今回は、O-アシルイソジペプチドのメモです。

O-アシルイソジペプチド誘導体は、コンベンショナルなステップワイズなカップリングでは合成困難なペプチドの合成に有効なんだそいうです。

ペプチドシーケンス内にイソジペプチドを組み込むことによって、カップリングを妨げる不利な二次構造を破壊するのがこの合成戦略のキモです。O-アシルイソジペプチドを使ってペプチド鎖を伸長させた後、分子内ONシフトによって目的のペプチドへと変換します。


この戦略を実行するためには、あらかじめ"-Xaa-Ser-"または"-Xaa-Thr-"という ユニットを組み込んでおかなければならず、ビルディングブロックとして"Boc-Ser/Thr(Fmoc-Xaa)-OH"を挿入することになります。その際、潜在的に次のようにβ脱離→転位して酸無水物→アシル化してセリンまたはスレオニンが欠損する副反応を誘発する可能性があります(望みのアミド化が遅いときに起こりやすい)。

因みに、β脱離→転位して生成する酸無水物の反応点は二箇所ありますが、Fmoc-Xaaサイドの方が有利です。というのも、α,β-不飽和カルボニル側のカルボニル炭素は求電子性が小さいからです。

実例です↓

因みに、この副反応って溶媒効果がデカイようです。NMPやDMFといった極性溶媒で促進しますが、クロロホルム中では相当抑制されます(NMRスタディーから分かった)。

ということで、O-アシルイソジペプチドのペプチド結合を伸長させるときの溶媒は

ジクロロメタンかクロロホルムでキメッッ

以上、国内二流大出のテクニシャン(研究補助員)のスーパー初心者級ペプチドメモでした。



2020年11月15日日曜日

アミノ酸(ペプチド)の化学 (3):-N-Acyl-N-Alkyl-Aib-Xaa- Bond

あなたはもんじゃ派ですか?それともお好み焼き派ですか?
ボクはもんじゃ派です。
基、もんじゃ一択です。お好み焼きは眼中にありません。しかも、もんじゃをひたすら食べたい派です。黙々と食べたい人です。なので、ボッチおひとり様でもんじゃができる店を探しています。
ということで、ボクの大好きな石原さとみちゃんも訪れたもんじゃ屋さんに行ったときのメモです。

-浜作もんじゃ会館 memo-

「ルックルックこんにちは」の知っ得コーナーのリポーターとして活躍した山本るり子のサイン色紙(昭和62年モノ)が飾ってる歴史ある店です。

住所:荒川区荒川6-4-11 伸和ビル2F


-瓶ビール 大瓶 633 ml (730 JPY)-
-REVIEW-
サッポロラガーをセレクト(キリンラガーも選べる)。
常温で提供されたのには、愛嬌たっぷり過ぎて真剣ビックリ。

-豚もんじゃ (850 JPY)-
-RATING- ★★★★★
-REVIEW-
具材はシンプルに豚肉とキャベツだけ。味付けしてないので、自分でソースを加えて焼くスタイル。豚肉は軟らかくて美味しいね。キャベツはフレッシュ(fresh)でかなり細かく刻まれていて、ボク的には手間がかからなくて嬉しいです。刻まれ方も均一なので、食感が整っていて良いです。スタンダードの美味しいもんじゃと思いました。



-桜えびもんじゃ (800 JPY)-
-RATING- ★★★★★
-REVIEW-
桜えびの地味深さが美味しいです。



-チューハイ (380 JPY)-
-RATING- ★★★☆☆
-REVIEW-
プレーンではなくって、レモンっぽい柑橘系のフレーバーでちょい甘いです。


ところで、今回ボクが通された席って、幸運なことに、東京メトロのCM(Find my Tokyo)で石原さとみちゃんが座った席だったのです(お店のおばさんに言われた)。感無量です。大好きな石原さとみちゃんの温もりを感じることができました(妄想です)。


閑話休題


先日、N-末端のN-Ac-N-Alkyl-Xaaユニットが酸処理によって切断されるという話をメモしました(see http://researcher-station.blogspot.com/2020/09/1n-ac-n-alkyl-xaa-motif.html)。

で、今回はそれと類似の"-N-Acyl-N-Alkyl-Aib-Xaa-"というユニットがペプチド内部にあった場合の副反応事例のメモです。

とりあえず、実例です↓
cyclo-[Phe-D-Trp-Lys(Boc)-Thr(tBu)-Phe-N-Me-Aib]をTFA/EDTで脱保護するとAib-Xaaの結合が開裂(開環)します。ついでにEDTのエステルもできちゃったりします。この開裂のし易さは立体効果によるもののようです。

同様に、cyclo-[Phe-Ser(Bzl)-Ser(Bzl)-Phe-N-Me-Aib]も開裂(開環)します↓

因みに、酸分解速度は水の添加により減速するそうですが、非水条件下では極性溶媒の使用で酸分解が速いです。具体的には、TFA/CH3CN (1:1)(t1/2=1.1 hr) vs. TFA/DCM (1:1)(t1/2=4.1 hr)。

ところで、cyclo-[Phe-Ser(Bzl)-Ser(Bzl)-Phe-N-Me-Aib]のX線結晶構造解析から、Aib (2-メチルアラニン)のα炭素とN末端に先行するカルボニル酸素は近接してことが分かっていて、下図の推定反応機構が支持されます。


もう一つ、類似の反応例です↓
反応点周りの立体が混んでいると酸分解が進行します。立体障害によってアミド結合に共役平面性が崩れていて、安定性が下がっているからなんですかね?


以上、国内二流大出のペプチドスーパー初心者級テクニシャン(研究補助員)のアミノ酸メモでした。


2020年11月7日土曜日

孤独のグルメ聖地巡礼 in 北千住:フェミニンな洋食屋さんでランチしてみました

ども。外食大好き、食いしん坊将軍(中年)のコンキチです。
松尾芭蕉が奥の細道を歩き始めた地と噂される北千住にある、フェミニンなお店に増税前に行ったときのメモです(っていうか、女子率半端ないって)。

しかも、孤独のグルメ Season 2の第11話「足立区北千住のタイカレーと鶏の汁無し麺」でサブで登場したお店です。シチュエーションとしては回想シーンで、五郎さんと友人(とよた真帆)が談笑しているシーンで登場し、五郎さんはケーキを食していました。

因みに、この回のメインのお店、即ち"タイカレーと鶏の汁無し麺"の店は、ライカノという名前のタイ料理屋さんです↓

ハイ、件のフェミニンな古民家カフェ(オレの中では洋食屋)はこちら↓

-わかば堂 memo-
住所:足立区千住1丁目31-8


-【再掲】国産牛肉赤ワイン煮 (1,150 JPY)-
-RATING- ★★★★☆
-REVIEW-
サラダ、スープ、ライス、セットドリンク付き。スープは濃いめのコンソメベースか?ソーセージ輪切り、ニンジンみじん切りなどが入っている(ニンジンのみじん切りの軟らかい食感が良い)。 メインの赤ワイン煮の肉は僅かに獣臭がして食欲をそそる。肉質は軟らかく、繊維がハラハラと解けていく。弾力も楽しい。味付けは薄めで、僅かに渋みも感じる(ソース由来か)。肉の旨味を存分に味わえる。 ドリンクはエスプレッソをチョイス。苦味走った深い味が良いです。


-【再掲】ランチスパークリングワイン (350 JPY→380 JPY)-
-RATING- ★★★☆☆
-REVIEW-
やんわり甘く、締まった感じで、梅酒likeなtaste。悪くない。 サッポロの樽詰スパークリングワイン ポールスターか?







-【NEW】本日のキッシュプレート (1,000 JPY)- 20190317
-RATING- ★★★★★
-REVIEW-
季節の食材を使ったキッシュのプレート。
キッシュに加えて、サラダ、パン、スープにもう一品(今回は鶏肉。蒸し鶏かな?と野菜の酢の和え物)。
"本日のキッシュ"はカボチャとしめじと挽肉のキッシュ。大振りのカボチャ(厚さは薄め)はとっても軟らかくてホックホクで、上品な甘さ。
しめじはカットされずに一本マルッと入っていて、フレッシュな味わいと食感が存分に楽しめます。
挽肉は臭みは全くなて、ただただジューシー(juicy)。
パイ生地からはバター由来と思われるファッティー(fatty)なとってもいい匂いがふんだんに放出されている。
そして、このプレートで一番感激したのが、キッシュの玉子の部分。フワットロな夢心地の食感でプレーンな味わいは、口に含むと思わず笑みがこぼれるほどで、究極に幸せな気持ちになる。
キッシュは全体的に薄めの味つけで、素材の味が映える映える。繰り返しになるけど、特に玉子の可愛らしい味がとても引き立っている。
"パン"はあったかくって香ばしい胡麻の風味が芳醇。
"鶏の和え物"は控えめにマスタードが効かせてあるみたいで、お酢の酸味とマスタードの酸味のダブル・サワー(旨い!)。
あと、セットの"サラダ(レタス)"に掛かっているお酢系のドレッシングがうまい。多過ぎず、少な過ぎすの分量で、均一感高くレタスにしっかりと絡められている(こういう心配りが嬉しい)。
"コンソメスープ"は中庸なスパイシー・テイスト(spicy taste)で美味しい。
総じて、味が濃過ぎないので、舌が痺れることなく楽しめる幸せのキッシュプレートに仕上がっていると思いました。


戦前に建てられた古民家を改装したという店舗は隠れ家的な立地と佇まいで、店内は落ち着いたアンティーク調の雰囲気を醸し出しています。まだ二回しか行ったことないんだけど、すっかりファンになりましたよ。客層の女子率が半端なく高い(フェミニン過ぎる)ので、中年のボッチオヤジにはちょっと入りにくいかもなお店だけど、コロナが落ち着いたら通い詰めたいと思いました。


ところで、わかば堂の目と鼻の先(二軒隣り)に姉妹店があるんです。店の名はあさり食堂です。
こちらも古民家を改装した店舗で、下町ダイニング・バルというコンセプトです。

-あさり食堂 memo-
住所:足立区千住1丁目34-8

-スパークリングワイン (350 JPY)-

-鶏のパン粉焼き〜トマトバジルソース〜 (1,100 JPY)-
-RATING- ★★★☆☆
-REVIEW-
メインのパン粉焼きに加えて、ひよこ豆のマリネ、ジャーマンポテト、香の物、ごはん・みそ汁のセット。
鶏のパン粉焼きは香ばしく、パン粉をうっすら纏っている程度。鶏肉の食感とフレッシュ(fresh)感をしっかりと味わえる。トマトソースとの相性もバッチリ。残念なのは、鶏くささを少し感じるのと、肉がちょっとパサついているところ。
ひよこ豆のマリネは、穏やかな酸味でとっても可愛らし味に仕上がっていて、いくらでも食べたい。しっとり感リッチ(rich)なお豆が大好き。
ジャーマンポテトは冷製。薄味だけどお芋の美味しさがしっかりと伝わってくる(ベーコンは普通かな)。
香の物は大根に鰹醤油漬でしょうか(これ好きなんだよな)。
みそ汁は薄味で旨味十分(こういうのが好き)。
全体的にあっさりめの味付けで仕上げてあって、個人的に好感がもてます。

ボクが訪れたときは、男子2・女子2に若いスタッフさんたちで運営されていました。
あさ食堂も女子受けしそうなレトロお洒落な内装で、わるくないです。
正直、わかば堂よりワンランク落ちると思ったけど、頑張って欲しいです。


それにつけても、北千住の裏路地のフェミニン度は侮れません。
以上、食いしん坊将軍(中年)の孤独のグルメ聖地巡礼メモでした。

2020年11月3日火曜日

アミノ酸(ペプチド)の化学 (2):カテゴライズ アミノ酸20

実行再生産数=1を目指すウィズ・コロナの真っ只中、また平井の豊田屋に鍋をつつきにいったときのメモです。しかも、一人で(友達いないボッチなので)。

-豊田屋 memo-
住所:江戸川区平井6-15-23

-シメサバ (700 JPY)-
-RATING- ★★★★★
-REVIEW-
酢の締め加減が穏やかで良い塩梅。ウェット過ぎず、パサつき過ぎずの絶妙のしっとり感。そのまま食べて凄く美味しいんだけど、お醤油をちょっと付けて食べると、甘みと脂が口の中いっぱいに広がり、まさに珠玉の味。
薬味は粉わさびね(いらない)。




-ねぎま鍋 (1,400 JPY)-
-RATING- ★★★☆☆
-REVIEW-
本日のMメインディッシュ(鍋)。
具材は、鮪の赤身、葱、白菜、エノキ、糸こんにゃく、お豆腐、春菊。ねきまといいつつ、葱はあんまり入っていない。味付け(割下)はいつも通り極めて秀逸。
ふんだんに入っているメインの鮪は、微弱な野趣感を放ち食欲をそそり、身の繊維がホロホロと劈開していくような食感が心地いい。
鮪の赤身は味がくどくなくていいです。あと、春菊の香味が見事に映えていました。


-古漬 (330 JPY)-
-RATING- ★★★★☆
-REVIEW-
胡瓜と蕪の古漬は、生姜で香味付けされていて、いい感じに深みのある味わいに仕上がっています。


ところで、以前はカウンター席は予約できなかったと思ったんですが、最近は予約を入れるよいうになったみたいです。白子鍋、アンキモ鍋、アンコウ鍋、カキ鍋に食指が動く季節になってきましたが、身軽なお一人様でも予約入れないと厳しいかもです。

過去の豊田屋メモはこちら↓


閑話休題


凄く基本的なところですが、アミノ酸の分類(っていうほどでもないけど)のメモです。

ヒトのタンバク質の構成要素となっているアミノ酸は20種類あるわけで、それらの違いはα位から分岐した側鎖(side chain)にあり、側鎖の性質によって次の4つのグループに分類することができます。

(1) 脂肪族アミノ酸 (aliphatic amino acids)

プロリンは通常とは異なるαヘリックスを形成するようですが、これはプロリンが側鎖分子内で環状構造をとるため水素結合をつくることができないことに起因するようです。
またグリシンは、「側鎖=H」が小さすぎるので、αへリックスが形成されにくいといいます。
したがって、プロリンやグリシンがポリペプチド鎖内にあると、その部分で二次構造が作られなくなり、タンパク質分子の表面に出ることが多くなるのだとか。

(2) 非極性芳香族アミノ酸 (non-polar aromatic amino acids)

トリプトファンのインドール環は反応性が高いので注意です。

タンパク質分子において、非極性のアミノ酸が連なった領域は疎水性のコアを形成し、脂質などの非極性の構造と相互作用する一方、水や親水性の分子を遠ざけます(疎水性相互作用ですね)。


(3) 極性アミノ酸 (polar amino acids)

これらのアミノ酸は、タンパク質分子の親水性領域にみられ水存在環境で水和されます。

(4) イオン化できるなアミノ酸 (ionizable amino acids)

化学修飾やコンジュゲート目的で最も重要なアミノ酸がイオン化可能なアミノ酸 です。これらのアミノ酸は、プロトン化されていない状態だとその側鎖は潜在的に求核性をもちます(セオリーですね)。

(a) アスパラギン酸:β-カルボキシル基のpKa = 3.7-4.0。
(b) グルタミン酸:pKa = 4.2-4.5。

ポリペプチドのC-末端のα-カルボキシル基(2.1-2.4)よりも幾分高い値となっており、それより高いpH領域ではイオン化されてカルボキシレートアニオンとなります。なので、生理的pH(7.5とか?)下でタンパク質の負電荷に寄与します。
化学修飾という観点からは、活性エステルを形成させることで、教科書的にエステル、チオセステル、アミド、ヒドラジン誘導体などへと誘導可能です。

他方、側鎖にイオン化可能なアミノ基を有するリシン、アルギニン、ヒスチジンは、タンパク質の正電荷に寄与します。
(c) リシン:側鎖のω-アミンはpKaが通常の一級アミンよりも僅かに高いです(9.3-9.5 for lysine vs. 7.6-8.0 for α-amines)。
(d) アルギニン:pKa > 12。強力な塩基性のグアジニノ基を側鎖に有する。イオン化点は高く、事実上常にプロトン化している。
(e) ヒスチジン:pKa = 6.7-7.1。側鎖にイミダゾール環。僅かに酸性サイドのpHでイオン化される。

リシン、アルギニン、ヒスチジンの側鎖のアミンは、通常タンパク質の表面にさらされ、容易に化学修飾されます。

(f) システイン

ヒトのタンバク質の構成要素となっているアミノ酸(二十種類)の中で唯一スルフヒドリル基(チオール)を有するアミノ酸がシステインです。生理的pHでは電荷を持たず、もっと高いpHでないとイオン化してチオレートアニオンにはななりません(pKa = 8.8-9.1)。
タンパク質分子中のシステイン残基の最も重要な反応は他のシステイン残基とのシステインジスルフィド(シスチン)の形成で、しばしばタンパク質の構造やコンフォーメーションの安定化のキーポイントになるといいます。システインやシスチンは比較的疎水性でタンパク質のコアによくみられます。

(g) チロシン

アミノ酸のチロシン自体は水にとても溶けにくいですが、フェノール性水酸基のイオン化能ゆえに、タンパク質の親水性領域を形成するようです。

以上まとめますと、重要なアミノ酸=側鎖の反応性の高いアミノ酸は次に九つです↓
アスパラギン酸 (Asp)、グルタミン酸 (Glu)、リシン (Lys)、アルギニン (Arg)、システイン (Cys)、ヒスチジン (His)、チロシン (Tyr)、メチオニン (Met)、トリプトファン (Trp)です。

ボク的にはシステインのケミストリーに興味を掻き立てられますね。一般論としてチオールって積極的に扱わないじゃないですか。理由は相当にくさいから。でも、システインは粉物(240℃でdecomp.)なので許容範囲の匂いでしょ。なので、システイン(誘導体)を使って、チオールのケミストリーを修行してみたい気分です。

余談だけど、ハイミー(パッパッパ♪)って味の素よりも「うま味」の強い調味料だって知ってた?
以上、国内二流大出のテクニシャン(研究補助員)の天然アミノ酸基礎的分類メモでした。