先日、人生で二回目の名古屋に行ったんですが、そのとき食べたご飯のメモです。
entry 1 宮きしめん 神宮店
住所:名古屋市熱田区神宮一丁目1番1号 熱田神宮境内
-RATING- ★★★★★
-REVIEW-
トップに戴いた鰹節がいい匂い。麺はツルッ、モチッとして、吸い付くような食感。綺麗な味で、食べ応えある。
キリッと冷えたツユは辛めのしっかりした味で、麺との相性はベストマッチ。
具材は、ほうれん草、葱、椎茸、お揚げ、蒲鉾。お揚げはカラスも持ち去るほどの美味さ(具材全部美味しい)。
entry 2 きんぼし 伏見店
住所:名古屋s中区栄2-1-12 ダイヤパレス伏見 2F
-席料 (250 JPY+tax)-
-サッポロ黒ラベル 生ビール (638 JPY)-
-RATING- ★★★☆☆
-REVIEW-
焼肉のタレライクなジャンクテイストのある味噌タレ(ペースト)で
いただきます。
-RATING- ★★★★★
-REVIEW-
コーチンのもも肉、砂肝、心臓、レバーを一串で。
ももはプルっとした(ダレてない)弾力で最高にしなやかな食感。
砂肝は上品めの独特のクセのある味わいと、穏やかめの食感。
心臓はキュッとした食感が心憎い心地良さ。
レバーはプルプルしていて全く臭みがない。
名古屋コーチンは初めてだったんだけど、全体的には繊細で上品な食感と味と思いました。ワンランク上の美味しさ。嫌味がなくて味わい深いと思いました。
-RATING- ★★★★★
-REVIEW-
コーチン独特の脂のうまさを感じる一品とのこと。
ぷりゅぷりゅの脂が堪らんです。
レモンを搾ってでさっぱり感アップ。
-RATING- ★★★★★
-REVIEW-
味は塩味。
(普通の?)モモ肉に近い弾力。(普通の?)モモとムネの中間の味わいで、ちょいサッパリしたワンランク上の胸肉と思いました。
-RATING- ★★★★★
-REVIEW-
しっとり軟らかく弾力感リッチ。
ブヨブヨじゃなくて、とっても美味しい。
-RATING- ★★★★★
-REVIEW-
国の生肉調理基準をクリアして、レバ刺しのねっとりとした食感を再現した一品だそうです。
低温真空調理のレバ刺しは奇跡の食感。とっても軟らかくてねっとり溶けるような感覚で、超上品でフレッシュなパテといった印象。
胡麻、胡麻油、塩の味付けでいただきます。
-グラスワイン (白) (583 JPY)-
-REVIEW-
普通に美味しい。
-RATING- ★★★★★
-REVIEW-
三河地鶏のモモ肉のねぎま。
三河地鶏もとっても美味しい。
コーチンと較べて硬めの身質。
葱がとってもジューシー。
タレは程よく締まった甘さ。
タレと焦げフレーバーのシナジーが最高。
-RATING- ★★★★★
-REVIEW-
とってもいい感じにスパイシーさが付与されている。
やや粗めに挽かれたであろう肉感も気持ちいい食感。
あと、味付けは塩で正解。
-RATING- ★★★★★
-REVIEW-
塩味。
ブルブルでレア感大。
穏やかに薫るレバー特有の香味がたまらない。
味付けは塩で正解。
-七田 (539 JPY)-
-RATING- ★★★★☆
-REVIEW-
on the rocks.
酢酸イソアミル様の香りがたっぷりの吟香焼酎。
-RATING- ★★★☆☆
-REVIEW-
十穀米を使ったきんぼし風焼きおにぎり。
のりまきのご飯がねっちゃりしてるけど、箸で崩すと丁度いい感じの食感になる。
しその風味が良いです。
クリンリネスとホスピタリティに富んだ店でした(また行きたい)。
entry 3 ハロキ
住所:名古屋市昭和区山手通1-6
-RATING- ★★★★★
-REVIEW-
熱々の鉄板に乗せられて、ジュージューいった状態で提供される。チーズはパリパリになって焦げ目も付き香ばしい。ハンバーグはそこそこキメ細かくて挽肉の肉感がチョイ感じられ、いい感じの弾力があって美味しい。
あと、ハンバーグとチーズのコンボは絶対的正義。
entry 4 ザ・カフェ イートサロン ('The CAFE eat salon)
住所:名古屋市昭和区山手通1-25
-RATING- ★★★★★
-REVIEW-
お肉食べてるぞ!という実感が凄い満足感たっぷりのカレー。サラダ、小さなデザート、お飲物付き。
酸味の効いた甘くまろやかなコク深カレーに仕上がっていました。
所謂、欧風カレーだと思う。
大振りにカットされたビーフは良く煮込まれていて、とても美味しい。軟らかいんだけど、噛みしめる楽しさを味わえる弾力がる。そして、あまりにホロホロ崩れ過ぎないところがい。
デザートのコーヒーゼリーは甘さ控えめ、上部のムースぽいところが甘く、ゼリーのほろ苦さがいい感じ。
サラダはフレッシュで美味しいし、 コーヒーも普通に美味しかったです。
閑話休題
こんな論文を読んでみました↓
Traceless parallel peptide purification by a first-in-class reductively cleavable linker system featuring a safety-release
Chem. Sci., 2021, 12, 2389-2396.
ペプチドの精製に関する論文です(オープンアクセスです)。
ペプチドの合成と言えば、固相合成(SPPS: Solid-Phase Peptide Synthesis)で合成して、逆相HPLCで精製するのが一般的です。スタンダードです。王道です。ラボスケールだけじゃなくって企業化ベースでもデフォですね。
SPPSは自動合成装置が普及していて、パラレル合成可能な機種もあります。例えば、MultiPep 2とかSyro IIとかでしょうか。
それに対してHPLC精製はリニアなプロセスで、マルチチャネルで精製できるシステムは存在せず(多分ないんじゃないかなぁ)、精製過程がスループット向上のボトルネックになっています。
精製上のボトルネックを解消するため、著者らはキャッチアンドリリース法によるパラレル精製法を開発しました。
キャッチアンドリリース法の概要は次の通りです。
(1) 精製タグ (purification tag, catch tag, PEC-Linker)を目的のペプチドに選択的に導入
(2) 樹脂からの切り出しと脱保護後、精製タグと相互作用する固相担体に固定化(キャッチ)
(3) 精製タグの付いていない不純物(短鎖副生物、塩、保護基のカスとか)を洗浄
(4) 精製タグを切断して固相担体から切り離す(リリース)
重要なのはSPPSでアセチルキャッピングを毎サイクルいれることで、これによって理論的には目的のfull-lengthのペプチドに対して選択的に精製タグを導入することが可能です。
ということで著者らの開発したfirst-in-calssな還元的に開裂するリンカーはこちら↓
PEC(Peptide Easy Clean)-Linker
脱離基にp-ニトロフェノールを有し、還元的に切断されるp-アジドベンジルユニットを組み込み、キャッチタグとしてオキシアミンを採用したPEC(Pepride Easy Clean)-Linkerです。
ちなみにリンカーの合成法はこんな感じ↓
そして、著者らが開発したリンカーを用いたキャチアンドリリースによる精製プロトコールは次のようになります。
(新規タブで開いて拡大すると見やすいです)
キャッチタグ(catch tag)のアミノ基とアルデヒド修飾したアガロースビーズ(aldehyde-modified agarose beads)のホルミル基との反応でオキシムを形成させて固定化し、不純物を洗い流したあとcleavable unit を切り落として目的のfull-lengthのペプチドを取り出します。
で、このプロトコールのポイントは次のようなことなんじゃないかなぁと思います。
a) Aldehyde blocking, Imine detachment
固定化(Immobilaization)の際、アガロースビーズ(樹脂)から生えてい過剰のホルミル基があるんですね。で例えば、配列にリシンを含んでいるとイミンを形成してしまい、そのためアガロースビーズから外れなくなってしまって、その分ロスってしまいます。その対策がシステイン処理です。
システインで処理することによって、過剰のホルミル基をチアゾリジン変換することでリシンとのシッフ塩基形成を阻害します。また、既にイミン形成をしていても交換されます。
ところで、配列にリシンが入ってなければこの処理をやらなくていいかというと、そうではないようです。理由は分かんないけどリシンレスなペプチドであったも、この処理をしないと得量が減っちゃうんだそうです。なので、デフォでやりましょう。
b) Br基の導入
PEC-Linkerのcleavable unitの芳香環へBr基を導入することで、TFA cleavageにおける耐酸性が向上します。
c) 弱塩基性(pH 8)でのアジドからアニリンへの還元
アジドの還元はトリフェニルホスフィン(TPP)を使ったSyaudinger反応でも当然可能です。TPPでアジドを還元してイミノホスホランとし、ここで過剰のTPPをウォッシュ。ここまではいいんですが、イミノホスホランを酸加水分解すると一気1,6-脱離まで進んでしまいます。
加水分解によって副生するトリフェニルホスフィンオキシドをウォッシュする前にアガローズビーズが外れちゃうんですね。ただ、TFAに溶解してエーテルを加えてペプチドを析出させればTPPOはエーテル相にいって除けます(トレース量はペプチドに混じってしまうそうですが)。但し、その次善策もペプチドがちゃんと固化しないと無意味です(よくありますね)。
なので、弱塩基性条件下でのDTT(ジチオスレイトール) による還元は、いい条件で"safety-release"なのです。
ハイ、ということで著者らはこの手法を9-20残基(平均 17)のペプチド20個の合成に試してみました。その結果は、
クルード純度:6-79% (平均 53% )
PEC purification後の純度: 66-99% (平均 89%) 14個は純度90%以上。
Recovery:45-100% (平均 72%)
Recovery (%) = (Final weight × purity afetr PEC)/(molecular weight × synthetic scale × crude puriry)
でした。
まぁ、ざっくりした数字だけ聞いてみてもピンとこないと思うので、注目に値する事例を示しましょう。下の配列のペプチドの例です↓
クルード純度が6%と滅茶苦茶低いのですが、 PEC精製すると99%に純度が向上します(recovery 81% )。素晴らしいですね。純度6%のクルードをHPLC精製してピカピカにするだけでも難しいのに回収率も高いです。なかなかイノベーティブな手法ですね。
パラレル精製でスループットを高めるという目的以外にも、HPLC精製で分離が困難なペプチドの分離精製に検討してみる価値があると思いました。
以上、ペプチドも合成したい二流大出のテクニシャン(研究補助員)のペプチド精製キャッチ&リリースメモでした。
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