ども、お魚大好きコンキチです。
MAD City松戸でお魚を食べたときのメモです。
ボクは幼少の頃に週刊少年マガジンで連載されていた加瀬あつし先生のカメレオンをそこそこ愛読していて、松戸苦愛(マツドクラブ)とか(いう愚連隊が)あんのかよ、恐ぇーとか思っていたんですが、税務署とか保健所とか法務局とかあっていい街だっていうことに大人になって気付きました。
今ではMAD City(マッドシティ)というまちづくりプロジェクトが展開されていて、素晴らしいですね。
メモです↓
-鬼平せんぎょてん (北小金, visited Jan. 2025)-
住所:松戸市小金きよしヶ丘2-5-1
-RATING- ★★★★☆
-REVIEW-
ねぎとろ、赤身、白身、サーモン、卵焼きのばらちらし。
中央に配置されたねぎとろのトップに卵黄を戴くフェイスに驚いた
こういうの初めてだったんだけど、卵黄とねぎとろが至福のマリアージュで、ちょっと信じられないくらい良く合う
ねぎとろにちゃんとキックがあって美味しいし。
赤身は色味が良く、しっとりした舌触りと上品な甘味でいい。
白身は適度に張りがあって、淡白な旨味で、綺麗に脂が乗っている。
サーモンも脂脂してなくていい。
はっきり言って、かなりハイレベルなばらちらしに仕上がっていると思いました。
セットのあら汁は、あら感はマックスなんだけど、薄っすいのはご愛嬌。
-RATING- ★★★☆☆
-REVIEW-
小振りの普通なカキフライ
タルタル or ウスターソースで。
閑話休題
古いんですが、こんな論文を読んでみました↓
Improved Tag-Assisted Liquid-Phase Peptide Synthesis: Application to the Synthesis of the Bradykinin Receptor Antagonist Icatibant Acetate
Org. Process. Res. Dev., 2019, 23, 2576-2581.
東京農工大学の千葉先生のグループの報告で、疎水性タグを用いたペプチド合成のお話です。
ペプチド合成はSPPS (Solid-Phase Peptide Synthesis)による自動合成がルーチンで行われていますが、コンバージョン向上のためにけっこう過剰量のアミノ酸や縮合剤の使用が必要であったり、反応溶媒や樹脂のウォッシュのために大量の溶媒が必要であったりして、グリーン・サスティナブルケミストリーの観点からインプルーブメントが求められています。
加えて、スケーラビリティーの問題もあり、製造コストを押し上げます。
上述したSPPSの問題点を解決するための処方性としては、古典的なコンベンショナルな普通の液相合成(CSPS, Clasical Solution Peptide Synthesis)が挙げられますが、タイムコンシューミングであり、各工程でカラム精製が必要であることが多かったりして、より実用的な液相合成(LPPS, Liquid-Phase Peptide Synthesis)の開発、即ち固相合成にみられるような反応混合物からの効率的なペプチドの分離手法の開発が鍵となります。
古典的な液相合成(CSPS)の問題点を解決する手法としては、不溶性の樹脂の代わりに可溶性のタグ(Tag)と呼ばれる分子を用いる手法が開発されてきました。具体的には、ペプチドのC-末端の保護基として疎水性タグ(疎水性の分子)を導入し、均一な溶液中で縮合や脱保護といった化学反応を行い、貧溶媒として極性溶媒を加えてタグが結合したペプチドを結晶化(析出)させ、溶媒でリンスすることで洗浄を行う手法などです。
一言でいうと、疎水性タグを用いたLPPSは、SPPSとCSPSのいいとこ取りした実用的な合成手法であると言えます。
ハイ、一旦ここでペプチド合成法に係る用語の整理をしておきましょう。
SPPS (Solid-Phase Peptide Synthesis):固相ペプチド合成
CSPS (Classical Solution Peptide Synthesis) : 古典的液相合成。普通のコンベンショナルな液相反応。
LPPS (Liquid-Phase Peptide Synthesis):疎水性タグを用いた液相固相合成。
というのが一般に認識されているところと思います。
続けます。
疎水性タグを用いたLPPSの草分け的報告は、立命館大学の民秋先生の論文でしょう(2024年に退職されたようです)。この手の研究で、いの一番に論文(Bull. Chem. Soc. Jpn., 2001, 74, 733-738.)が引用されています。
疎水性タグ分子はそこそこ低分子量なので、ペプチド合成をTLC、NMR、MSでモニター可能なのも合成上のメリットとになりますね(固相合成では脱FmocをUVでモニターするのは可能だけど、基本、樹脂から切り出さないと無理)。
その後、疎水性タイプのタグの研究は続き、ベンジルアルコールタイプのタグ(Hydrophobic Benzylic Alcohols, HBAs)はそのバリエーションを増やしていきました(Fig. 1)。
Chem. Commun., 2009, 46, 8219-8221.
J. Org. Chem., 2013, 78, 320-327.
Org. Lett., 2015, 17, 4264-4267.
Asian. J. Org. Chem., 2017, 6, 1584-1588.
Fig. 1 A series of HBA tags.
Fig. 1に示した5種類のタグはそれぞれ特色があって得手不得手がるわけなんですが、本法では最もスタンダードな民秋先生が開発したタグを用いてブラジキニン受容体拮抗薬であるイカチバント酢酸塩の合成にチャレンジしています。
Fmoc-LPPSの合成スキームです↓
縮合とFmoc基の脱保護をTHF/DMF中の均一系で行い、アセトニトリルを加えて結晶化(析出)させることで疎水性タグの結合したペプチを取り出しています。HPLC精製は最後に一回だけと効率的です。
このプロセスで特筆すべきは、ピンクで描画した結晶化(Precipitation)プロセスの回数の少なさと、水色で描画したトラッピング(Trapping)ステップです。
従来のLPPSだと、ダブルヒット(副反応)を回避するためにDeprotetion (Fmoc基の脱保護)の前に残存するFmocアミノ酸(の活性エステル)を除去しなければばらないので、Coupling→Precipitation→Deprotection→Precipitationというプロセスを踏むんですが、スピードとコストの面からウォッシュに大量の溶媒(アセトニトリル)を使用して、かつオペレーションに手間のかかるPrecipitation工程を減らしたいというニーズがあるので、Coupling→Deprotection→Precipitation的な感じにPrecipitation工程を減らしたいんですが、何も考えないで実行するとダブルヒットの餌食となってペプチド伸長1サイクル当たりの収率低下は必至です。
そこで、Precipitation工程を削減しつつダブルヒット問題を解決するために編み出したのが、水色で描画したトラッピング(Trapping)です。
著者らは、プロピルアミンを用いてトラッピングすることで、見事目的を達成しました。
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