2013年1月19日土曜日

世の中に平等なんてない

今日、明日とセンター試験らしいですね。20年前にセンター試験を受けたコンキチです。

ボクがセンター試験を受けたとき、雪が大分降ってて、足下は悪く、2時間以上かけて試験会場までいったんだけど、足は冷たく濡れて寒く、なかなか大変でした。

なんで受験って、北国の田舎には天候的に不利な冬にやるのかなぁって軽く恨めしく思ったものです。

どうでもいいけど、「不公平」だなって思いました。

まあ、世の中にはいろいろと不公平なことがあるけど、そんなことにいちいち腹をたてていたら人生やってられない。

例えば、


「容姿(特に女子)」、「家庭環境」、「地域(国)」


なんてのは、不平等の最たるものと思います。

でも、それらについてあんまり文句を聞かないのは気のせいですか?

「不平等」は社会に許容されているとボクは思います。


2013年1月14日月曜日

「貧すれば鈍する」×「損失回避」ストラテジー


「フクシマ」論 原子力ムラはなぜ生まれたのか」を読了しました。 福島出身の社会科学者、開沼博氏(1984年-, 東大院)の著作です。

この著作は、所謂3.11以前に仕上げられた修論をベースにした本だそうです。

この本(修論)は、およそ400頁にも渡る大作なんだけど、はっきり言って冗長で、社会学って難解なレトリックを駆使して簡単な結論を婉曲に表現する学問なのかなと思いました。ただ、よくいろいろな資料にあたっているなとは思いました。ただ、原発周辺住民へのインタビューの価値はあまり見いだせなかったけど。
(ちなみに、有機化学を専攻したボクの修論は実験項込みで50頁程度(コミコミで48頁)だ。M1のとくに論文投稿して分かったけど、論文は難しい内容を分かり易く簡潔に記述することが要です。)

で、本書が述べていることは、

田舎のムラは「貧すれば鈍する」状態で、そこに原発を建てて利益供与してやれば、生活の糧のため、既に取得した利益の喪失に対する恐怖のために原発依存症になる

ということと思います。

これは、定数2の柏崎刈羽群選挙区(2011.4.10)の新潟県議選で原発推進・維持の候補2名が当選したこともこの論を指示していると思われるし、沖縄基地問題も全く同じ問題を孕んでいると思います(ただし、地政学上、沖縄の基地は必須でしょう)。

それにつけても、この戦略って良くできてるよね。これといった産業の無い地域に飴を与えてウハウハさせといて依存症にしちゃう。ダウンサイジングは人間の最も苦手とすることとの一つだと思うんだけど、ウハウハ感の喪失=ダインサイジングを回避するのに必死こくんだろうね(損失回避)。

あと、本書の中で述べられている気になった部分をメモしてみます↓

民主党は2000年代後半には労組との協力も確立し一方で「政治主導」のフレーズのもと自民党以上にこれまではなかった極端な原発推進にむけた官僚の動きをとりいれながら原子力を協力に推すことになる(飯田  2010:144)
→節操がない政党「民主党」です。

「この不安定化(電力供給の新たな不安定化)を推し進めているのは新自由主義と呼ばれるような世界規模でおきている大きな構造の変化に他ならない」
→意味分かんないんですけど

「これまで戦後成長と表裏一体の関係にあったエネルギーは、新自由主義の進展のなかで大きな転換を迎えていると言うことができるだろう」
→これもハイブロー過ぎて意味が分からないんですけど

福島県の原子力ムラにいる東電社員には、大きく分けて大卒と高卒に二種類がり、大卒:高卒=1:2程度。
a) 大卒: 東京本社で採用。本人の希望を聞きつつ会社側の都合に応じて職務を振り分けられる。原発は田舎暮らし(福島、新潟、青森)が強いられるため不人気(火力は都市部にもあるから人気)。少しでも原発でもいいとう態度をみせると、間違いなく原発勤務になる。
b) 高卒: 地元雇用。非進学校の成績トップ層とコネ採用。
→やっぱそうだよね

以上、二流大出のなんちゃって研究員の感想でした。


21世紀若者

絶望の国の幸福な若者たち」を読了しました。 最近テレビへの露出も結構ある新進気鋭の社会科学者、古市憲寿氏(1985年-, 慶大SFC→東大院)の著作です。

閉塞感が叫ばれ、若者の不遇や活力の低下がオトナ達によって主張されるようになって久しい今日この頃の日本、賃金は上がらず就職氷河期真っただ中ではあるけれど、物価が下落し高度に洗練された社会インフラが非常に安価に利用できる現在にあって、若者はけっこう幸せだと言います。今を生きる若者は総じて幸福であると著者は説きます。

まあ、いろいろと著者の主張が展開がシニカルでシャープな調子で展開されているんだけど、その中で気になったのは以下の点↓

1) 若者論は大人の自分探しである
→まあ、懐古趣味をチクリと皮肉ってるよね

2) 日本がわけのわからないお祭り気分に包まれたバブル期に戻りたいだろうか。地価や物価が高騰する中で、今から見ればしょぼい「シティーホテル」でまずい「フランス料理」を食べて「トレンディ」する時代に?
→超ウケル。バブルなんて成り上がりものの酔狂なゲームだったのかな?

3) 戦争とは本来ジェノサイドを目指すものではなく、できる限りインフラや人命を残しつつ、最小限の被害で統治機構の破壊を目的とする外交手段である
→戦争は政治(外交)の一形態だってことをよくわかってるね


本書は社会学の脆弱性を前提として書かれていて好感が持てました。あと、「幸福」とは自分の手の届く範囲における相対的問題ということなんだろうなと思いました。そして、現在の幸福度のステージが低いほど幸福感が高い(今後のステージアップが期待できる)という著者の主張は、行動経済学のプロスペクト理論とも合致するような感じで興味深いものがありました。

ただ、日本の高度経済成長(ジャパン・アズ・ナンバーワン)が国家主導のもと達成されたという論には、はなはだ違和感を覚える(少なくとも、産業政策に関しては、国家主導が無策だったっていうのは世界のコンセンサスだと思う)。

それから、最後に佐藤健との対談は、プロモーションの一貫にしかみえず、はっきり言って蛇足以外のなにものでもないと思いました。

まあ、総じて面白い読み物と思った二流大出のなんちゃって研究員でした。

The Winner’s Aroma

ここ数年、アメリカのTVドラマシリーズにハマっているコンキチです。で、マハってたのは次の3シリーズ↓

(1) Lie to me (SEASON 1-3)











主人公のカル・ライトマンは、赤の他人であっても、言葉さえ交わさずに、数分感、ときには数秒間観察しただけで、その人のことをズバリ断定することできる。
主人公のこの特異な能力は、主に「微表情(マイクロエクスプレッション)」を読み取ることで達成される。すなわち、ウソをつく人に特有の、僅か数ミリ秒のタイムスケールでしか持続しない「微表情」を読み取ることで相手の心理を読み取っていくのだ。
さらにこの物語を魅力的にしているのは、主人公は「人間ウソ発見器」の異名をとる実在の精神行動分析学者ポール・エクマン教授をモデルにしているという点と思います。


(2) WHITE COLLAR (SEASON 1-3)











収監中の天才詐欺師がFBIに捜査協力する代わりに制限付き自由を与えられ、知的犯罪捜査のコンサルタントとして数々の難事件を解決していく話。

詐欺師としての経験を生かした思考や、テクニックを駆使してニューヨークに蔓延する知的犯罪を解決していく様は小気味いい。


(3) THE MENTALIST (SEASON 1-3)











ニセ霊能者(サイキック)としてテレビで人気者だった主人公パトリック・ジェーンは、番組で連続殺人鬼「レッド・ジョン」を挑発したことから妻と娘を殺された。それを契機に、CBI(カリフォルニア州捜査局)の捜査コンサルタントへと転身し、凶悪犯罪を見事な手際で解決しながらレッド・ジョンへの復讐を果たそうとしている。
パトリック・ジェーンの使うテクニックは主にコールド・リーディング。鋭い観察眼から繰り出される人を食ったようなコールド・リーディングのテクニックは観ていて小気味いい。


閑話休題


学生さんにとっては就活の季節ですね

かつて香料会社で働いていて、まだ後ろ髪ひかれる想いも若干残っている今日このごろ(まあ、今の会社の方が給料・裁量・福利厚生・施設の面で圧倒的に待遇がいいから満足してるけどね)、こんな記事を見つけました↓

http://www.swissinfo.ch/jpn/detail/content.html?cid=32845396

スイスの香料会社の話です。みんな知ってるかどうか分かんないけど、香料会社世界ナンバー1・2はスイスの会社で、ジボダンとフィルメニッヒっていう名前の会社です(ちなみに3位はアメリカのIFF)。

で、この記事には次のようなことが書いてあります。

1) 不景気知らず  
「人間は食べる、飲む、体を洗う、そして掃除をする。それらの活動の8割が当社(香料会社)のビジネスだ。景況に左右されるのは高級香料の製造部門だけだ。つまり、不景気が大きな問題になったことはない」

要は、香料産業はディフェンシブってことです。


2) 緊密に結びついた香料業界  
「実のところ香料メーカー各社は競合相手であると同時に互いの顧客でもあるというのが香料業界の現状だ。各メーカーが独自の得意分野を持っているため、同業他社が緊密に結びついた業界となっている」
「世界的に展開している香料メーカーでなければプロクター&ギャンブル(Procter & Gamble)、ユニリーバ(Unilever)、ネスレ(Nestlé)、ダノン(Danone)など大企業の取引先にはなれない。大手香料メーカーは、主な市場のすべてに開発と製造の拠点を持ち、販売とマーケティングのスタッフを揃えている」
「ジボダンは、新興市場に進出した顧客の多国籍企業とともに国際的なビジネスの環境を築き上げてきた。ネスレは中国市場へ、プロクター&ギャンブルはラテンアメリカへの進出を望んでいた。風味や香りに対する嗜好はその土地に特有なものであるため、我が社はそれらの多国籍企業とともに現地へ進出した。例えば、中国の消費者向けにインスタントの粉末緑茶をスイスで作ることはできない。これは中国でやる必要がある」

要は、香料業界は成熟産業で、大手の交渉力が強い。そして、ローカライゼーション戦略が効くってことですかね。だから、国産香料メーカーが国内では幅をきかせているってことでしょう。で、国内の市場規模がそこそこ大きいからそれなりにウハウハできる。

ただこれからは日本国内市場は人口オーナスの影響をモロ受けなので、このままでは売上げはゆっくりと縮小していくか、良くて現状維持なんでしょう(ボク的にはソリューションビジネスを全面に押し出していくべきと思います)。香料業界は超成熟産業なので、ゆるやかな斜陽の坂をゆっくりかつまったりと下っていくか、のらりくらりと現状維持なんだろうと思います。

世界市場規模も産業の成熟感でいっぱいのような気がします(see http://www.leffingwell.com/top_10.htm)。


あと、香料業界に就職したいっていうマニアックな人には、上場会社のIR資料、香料(香りの本)、アロマリサーチ、J. Agric. Food. Chem.を読むことをお勧めします(退屈かもしれないけど、パテント読むのもいいかもしれません)。でも、入社試験で官能試験したりするので、あまりにも鼻バカな人はキツイかもしれませんね


就活生に幸あれ


2013年1月13日日曜日

Annual Income 2012

昨年末に北千住の柏屋っていう蕎麦屋に行ったんですけど、そのメモです↓



-大もり (550 JPY) memo-
-RATING- ★☆☆☆☆
-REVIEW-
ツユはかなり薄く、塩味の割に全然コクがない。
蕎麦はこれといって特筆すべきものは全くない。提供時かなりの水が付着している。芯が少し残っているような食感で少し粉っぽい。
はっきり言って旨くない。
-COMENT-
創業明治37年の老舗らしいが、蕎麦の味は完璧に落第。プライシングは一見するとリーズナブルに感じるが、それ相応の質でコスパは良くない。
各テーブルには灰皿が常備されていて、このことからも味を楽しむ店ではない。


あと、清酒(本醸造 清風180 ml, 400 JPY)を熱燗で注文したんだけど、猪口が凄い冷たくてサービスがウリというわけでもなさそう(この両関の酒は激マズでした)。ちなみに、テーブルについた時に出されるお茶の湯呑みも冷たかった。
それほど混雑していないのに、接客がバタバタしている。この店は蕎麦屋を謳っているようだけど、蕎麦以外の定食メニューのラインナップが豊富。蕎麦もメニューにある大衆食堂として利用するならそれなりに良い店なのかもしれない。ただ、この店で蕎麦を食べてはいけないと思いました。


閑話休題


2012年の年収が確定しました。オレって中流バリバリの小市民だね↓


まあ、国内二流駅弁大(院)卒でも、職種(理系研究職)と業界(内緒)をそれなりにうまく選択すれば、贅沢しなければそこそこ不自由なく生活できる給料をGETできるという一事例と思います。

ところで、昨年12月から就活(就活動)が本格化してるらしいですね
なんか合同説明会とかやってるらしいけど、そういうイベントに参加することにボクは懐疑的だな。

http://blog.esuteru.com/archives/6779036.html
http://blog.livedoor.jp/nwknews/archives/4043603.html

だってさ、通勤時間帯の山手線のような人ゴミの中、着慣れないスーツ着てHP減らして企業担当者から耳障りのいい話きくだけって意味なくね?

それだったら、家でリラックスして珈琲でも飲みながら、年収プロで年収スクリーニングかけたり、ターゲット企業(業界)のIR資料読んでた方が良くね?って感じです。
(ちなみに、ボクは1999年卒なので、当時年収プロは無くって、インターネット環境も全然整備されてなかった。なので、仕方なく四季報とか業界専門誌を読んでた)

あっ、あとそれから賃金って業界によって格差があるから。給料が高い業界と低い業界っていうのがあるので、そういうのを高校生くらいのときから視野に入れておくのが良いとボクは思います。それから、一般的に同じ業界内では大手の給料が高いと言われています。

「やりたい仕事をしたい」って言って給料度外視でターゲット企業を選定するのもいかもしれないけど、「やりたい仕事」に対するあなたの理解度はどの程度なのっていうツッコミを入れたいことに加えて、やっぱり先立つものがないと「貧すれば鈍」に陥ると思うんだよね。就社してみたら、「やりたい仕事」と思ってたことが実は案外「やりたくない仕事」だったらちょっぴり悲惨だよね(ウチのカミさんがそう)

ついでに、会社組織は多岐に渡る部署から構成されてるわけで、必ずしも自分が希望する職域=「やりたい仕事」に配属されるわけではありません。そいった時に、給料低すぎるとゲンナリ感が大分アップ↑するよね。

就活生に幸あれ。