とある化学の超ガテン系

実験嫌いの実験化学者が綴る企業の研究員の日常 (このブログはMac OS Xに最適化されています)




Sunday, June 2, 2013

Friedel-Craftsの新展開

先日、大宮のecuteいったときに炒飯喰ってきました。 

-かにチャーハンの店 エキュート大宮店 かにチャーハン (630 JPY)メモ-
-RATING- ★★☆☆☆
-REVIEW-
ご飯はパラパラほどけて良い食感。口の中で気持良くほぐれていく感じ。味付けはおとなしく、パンチに欠けてやや欲求不満。チャーハンの中に入っているキュウリとレタスは、ボク的にどう考えてもチャーハンの味とは不協和音以外の何ものでもない。あと、カニがはっきり言って不味い。


閑話休題


こんな文献を読んでみました↓

Friedel-Crafts Acylation with Amides
J. Org. Chem., 2012, 77, 5788-5793.

17 examples, 55-96% Yield

Friedel-Craftsアシル化において、electrophileにアミドを使うという一見すると「何の冗談だよ」と言った感じの反応です(アミドを使ったフリクラの報告例は殆どないけど僅かにあるらしいです)。

通常、アミドのC-N結合は堅固で、酸性条件下でアシルカチオンを与えることはありませんが、本報では超求電子的な活性化を介してアミドのC-N結合の共鳴が弱まり、結合が開裂してアシルカチオンを与えると考えられます。


そして、ジカチオン性中間体の正電荷の反発がドライビング・フォースであると思われます。

ベンゾフェノン合成に関していえば、求電子剤に酸クロを使ったコンベンショナルな方法(11 examples, 50-97%, >93%は2例)と同等かそれ以上(this work, 93%)のパフォーマンスです。


ちなみに、同様のアプローチでアミド結合を不安定化させてフリクラするっていう最近の報告があります↓
Org. Lett., 2002, 4, 459. (β-ラクタムの歪みも利用)

Org. Lett., 2004, 6, 1789. (著者らの前の報告)

あと、アミドやウレアの共鳴を弱めることでC-N結合の強度が低下し、加溶媒分解速度があがるという論文も報告されているようです↓

Angew. Chem. Int. Ed., 2012, 51, 548.

Angew. Chem. Int. Ed., 2009, 48, 8721.

Graphical Abstractしかみてないけど、窒素原子周りを嵩高くすることで共役平面性を崩して共鳴を弱めると、C-N結合の強度も低下するってことかな。


本報の話に戻って、インダノン合成における、アミドのアミンユニットの効果はこんな感じ↓


(とりあえず、p-nitroanilineユニットの場合、H2SO4, AlCl3, HY-zeolite, Sc(OTf)3ではダメだそうです)


あと、お薬の中間体の合成への応用例↓


さらに、副生するp-nitroanilineは80%以上、triflic acidは定量的にリサイクル可能であり(J. Chem. Soc. Perkin Trans. 1, 1979, 2441.)、基質の酸アミドは固体酸触媒としてNano Sulfated Titania触媒を使用することで対応するカルボン酸とアミンから直接合成できそう(N-(4-nitrophenyl)benzamideだったら95% yield; J. Org. Chem., 2011, 76, 2853.)なことから、著者らは、

"this Friedel-Crafts acylation represents a conversion producing minimal chemical waste"

とGSCの見地からもアピールしています。


いろんな意味でなかなか興味深い反応と思った、二流大出のテクニシャン(研究補助員)でした(N-(4-nitrophenyl)benzamideとm-ジクロロベンゼンから対応するベンゾフェノン誘導体が収率70%で合成できるんだけど、軽くヒーティングは必要だけど、不活性な基質でもそこそこいい収率で反応が進行するのは価値が高いと思いました)。

Labels:

0 Comments:

Post a Comment

<< Home