とある化学の超ガテン系

実験嫌いの実験化学者が綴る企業の研究員の日常 (このブログはMac OS Xに最適化されています)




Wednesday, April 30, 2014

銀とフッ素の素敵な関係

増税前に行った16号沿いにある定食屋(?)さんのメモです↓

-もつ煮太郎(うわさの太郎) memo-
-煮込定食 (700 JPY)-
-RATING- ★★★☆☆
-REVIEW-
もつの煮込みに、ご飯、味噌汁、たくあん2枚のついたセット。
テゥルンテゥルンに柔らかいモツの食感が凄い。汁は甘めの味噌ベース。モツに臭みは全くなく、とってもマイルドな仕上がりで、普通に美味しい。薬味にネギが載っている。あと、テーブルには一味が置いてあるが、クリーミーでマイルドな味付けには合わないと思う。
ボリューム満点で良心的でコスパ高いと思うが、終盤、単調な感じでいっぱいになる。

煮込みの単品メニュー(500 JPY)もある。ビール(大)はアサヒスーパードライ (680 JPY)。普通のラーメン等のメニューもあるが、「モツ」がウリ。モツがなくなり次第営業を終了するそうで17-18時くらいに看板となることもあるそうです。客の入りは凄く良い。煮込定食が一番人気らしく、その提供は素晴らしく速い。店主の男性の愛想がとても良くて好感が持てる。


閑話休題


昨年、こんな文献を読んでみました↓

Silver-Catalyzed Decarboxylative Fluorination of Aliphatic Carboxylic Acids in Aqueous Solution
J. Am. Chem. Soc., 2012, 134, 10401-10404.

site-specificなC(sp3)-F結合形成反応の話です。

フッ素イオンは求核性が低いので、求核置換反応で直接C-F結合をつくるの制限されます。この種の反応で一般的なのは、DASTやDeoxo-Fluor ([bis(2-methoxyethyl)amino]sulfur trifluoride)を使ったアルコールのフッ素化だそうですが、脱水や転位と競合するようです(J. Org. Chem., 1975, 40, 574.; Synlett, 2002, 2561.)。

他の方法としては、アルキル金錯体からのC(sp3)-Fの還元的脱離による方法(Chem. Sci., 2012, 3, 72.)、SelectfluorまたはNFSI (N-fluorobis(benzenesulfonyl)imide)を使った求電子的フッ素化(Acc. Chem. Res., 2004, 37, 31.; Angew. Chem. Int. Ed., 2005, 44, 192.; Synlett, 2006, 1467.; Science, 2011, 334, 1681.)などがあるとうですが、α-フルオロカルボニル化合物の合成に限定されるようです。

で、著者らが着目したのは、求核・求電子反応に較べて殆ど検討されていないラジカル反応です。これまでに報告されているラジカル(が関与している可能性のある)反応として、F2(J. Org. Chem., 1969, 34, 2446.)やXeF2(J. Org. Chem., 1983, 48, 4158.; Can. J. Chem., 1986, 64, 138.; J. Org. Chem., 1993, 58, 705.; Tetrahedron Lett., 2009, 50, 3321.)とカルボン酸のfluorodecarboxylationや、カルボン酸のtert-butyl peresterの分解により発生させたアルキルラジカルとNFSI or Selectfluorとの反応(J. Am. Chem. Soc., 2012, 134, 4026.)が報告されているそうですが、まあいろいろと問題があります。

ということで、This Workです↓

銀塩はAgBF3, AgOAc, AgOTfでもAgNO3, とほぼ同等で、Ag(I) salt無しでは反応は進行しません。また、Ag(Phen)2OTf, Ag(BPy)2OTfといった二配位の銀錯体もダメです。そして、フッ素源にNFSIを使うとno reaction。水は必須で、CH3CN/H2Oだと僅かに反応が遅くなり、C6H6/H2O, ClCH2CH2Cl/H2Oといった二層系では反応が進行しません。基質が溶ければ水のみでもオッケーです。

基質一般性はこんな感じ↓

反応性は、tertiary > secandary > primary >> aromatic。この序列が酸化的ラジカルデカルボキシレーションによって反応が進行していることを強く示唆しているといいます。

そして、著者等が提案する反応機構↓

NFSIはSelectfluorより弱い酸化剤であることから、NFSIが不活性なのは高原子価の銀が生成しないからかもと著者等は考えています。

マイルドな反応条件で、sp3炭素をsite specificにフッ素化できるこの手法、なんか使い道がけっこうありそうな気がします。

以上、二流大出のテクニシャン(研究補助員)のメモでした。

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