とある化学の超ガテン系

実験嫌いの実験化学者が綴る企業の研究員の日常 (このブログはMac OS Xに最適化されています)




Sunday, October 5, 2014

tert-ブチル基の化学 (4)

ども、チバラキ在住のコンキチです。今年のまだ寒い時期にいったチバラキ地方のお寿司屋さんのメモです↓

-伊澤家 にぎり盛合せ (1,380 JPY) memo-
-RATING- ★☆☆☆☆
-REVIEW-
まぐろ(2貫、中トロか?)、蛸、海老、玉子、イクラ、とびっこ、白身、帆立、烏賊に味噌汁付き。烏賊がネチョネチョしていて嫌な味が広がっていただけない。あと、軍艦のシャリがネッチョリしていてダメ。白身はなんか不思議な感じな味も悪くはない。
全体的にシャリの食感がどうかと思うレベル。ネタの鮮度もいいとは全く思わなかった。はっきり言って、沼津魚がし鮨に方がマシなレベルと思いました。とりあえず、ボクに二度と行かない店リストにランクインしました。
このお店、当時は食べログでけっこう高評価だったんですが、まあ、評価者の母数が少ないからこんなもんなのでしょう。


閑話休題


前回のブログの続きで、tert-ブチルエステルの開裂についてメモします↓(Recent Developments on the Synthesis and Cleavage of tert-Butyl Ethers and Esters for Synthetic Purposes and Fuel Additives Use (Current Organic Synthesis20129, 137-148.)のメモの続き)

Green's Protective Group in Organic Synthesisには、tert-ブチルエステルは、マイルドな塩基性加水分解条件、ヒドラジン、アンモニアに対して安定で、その開裂は中程度の酸加水分解で達成され、副反応を抑制するために、生成するイソブテンやtert-ブチルカチオンをスカベンジする必要があると書いてあります(多分。あと、酸加水分解の他に強塩基条件下での加水分解例とかも載ってる)。


tert-ブチルエステルの加水分解による開裂は、(i) 古典的な付加-脱離機構か、(ii) tert-ブチルカチオンの特異的な安定性に起因する酸素-アルキル結合の開裂があります。

Green's Protective Group in Organic Synthesis同様、本総説も酸加水分解を中心として、比較的最近の報告が紹介されています。以下、それらのメモ↓

・Brønsted acids (Synlett, 2010, 812-816.)
・85% H3PO4 (73-100% Yield, J. Org. Chem., 2006, 71, 9045-9050.)
N-Cbz、ベンジルエステル、酢酸エステル、グリコシド結合は不活性。但し、ベトベトしたリン酸エステルの形成が深刻なドローバックとなる。
・硝酸 (3-4 eq.), CH2Cl2, 0˚C, 2 hr (Tetrahedron, 2000, 56, 3625-3633.)
チロシンのようにベンゼン環が活性化されたアミノ酸だと、環が定量的にアルキル化される。メチオニンにような含硫黄アミノ酸は酸化してスルホキシドになる。
・96% H2SO4, CH2Cl2, ambient temp., 6 hr (89-98%, Tetrahedron Lett., 2005, 46, 2075-2078.)
シンプルな基質に限定される。
・"microwave, 3-4 min" or  "p-TsOH•H2O (2 eq.), solvent free" (73-96%, Synth. Commun., 2004, 34, 3017-3020.)
シンプルな芳香族エステルに限定される
・Silica gel, 120˚C (quant., Bull. Korean Chem. Soc., 2009, 20, 230-232.)
シンプルな基質に限定
・Silica gel, toluene, reflux, 0.5-7 hr (68-94%, Tetrahedron Lett., 2001, 42, 5163-5165.; J. Med. Chem., 1997, 40, 2525-2532.; Tetrahedron Lett., 1997, 38, 5069-5072.)
極性の高い基質は親和性が高く反応が速い。Fmoc-アミン、アミド結合、trimethy;silylethyl エステル、エチルエステルは影響を受けない。
・ZnBr2 (5 eq.) (62-91%, Tetrahedron Lett., 2000, 41, 2847-2849.; J. Org. Chem., 2004, 69, 6131-6133.)
電子供与性基を有する芳香族・脂肪族エステルに対して有効。電子吸引性基があるとダメ。アルコール、アミドのようなLewis塩基は反応を阻害する。
・montmorillonite KSF, CH3CN, reflux, 3-5.5 hr (80-95%, Synlett, 2002, 826-828.)
ベンジルエステル、メチルエステル、アリルエステル、酢酸エステル、オレフィン、カルバメート、エーテル、ハライドは影響を受けない。
・CeCl3•7H2O (1.5 eq.), NaI (1.3 eq.) (86-91%, J. Org. Chem., 2001, 66, 4430-4432.)
シンブルな基質にはBest。他のエステルがあっても選択的。N-Boc, tert-ブチルエーテルとは反応する。アセトニトリル中、リフラックス (24 hr)条件にして、CeCl3•7H2Oの溶解度をあげてやると、N-Bocは影響をうけないらしい。

・I2 (30 mol%), water, CH3CN, reflux, 4-5 hr (82-92%, Tetrahedron Lett., 2006, 47, 4921-4924.)
(他の)エステル、二重結合、N-Bocは影響を受けない。
・Yb(OTf)3 (5 mol%), CH3NO2, 40-50˚C (90-99%, Indian J. Chem. Sect. B: Org. Chem. Incl. Med. Chem., 2012, 41B, 157-160.)
(tert-ブチル以外の)エーテル、(他の)エステル、N-Fmoc、N-Cbzは影響を受けない。tert-ブチルエーテルとtert-ブチルエステルに対する選択性無し。
・PhMe2SiH (1.2 eq.), triruthenium cluster (1-3 mol%), 40˚C, 7 hr (Eur. J. Org. Chem., 2010, 1021-1025.)

・hexafluoroisopropylalcohol, 100˚C, microwave irradiation (82-96%, Tetrahedron Lett., 2010, 51, 2244-2246.)

こんな感じですか。



ところで、そういえばGreen's Protective Group in Organic Synthesisの第5版が発売されましたね

kindle版が安くて、日米両国で購入可能です。


以上、二流大出のテクニシャン(研究補助員)のtert-ブチル基メモでした。


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