2018年8月11日土曜日

Matsu_Colle (マツコレ):そばきり大好きマンのまつや推し

ども、東京(23区内)で働いているコンキチです。前にも書いたけど、東京の中でも神田は大好きな街の一つで(神田って言っても広いけど)、そこそこの頻度で神田須田町あたりをぶらぶらしています。

神田須田町といえば、言わずと知れた老舗お食事街。お蕎麦の老舗も三軒は集まっています。やぶそば、まつや、ます川ですね。どの店の蕎麦も美味しくて好きなんだけど、最近、まつやにけっこう通っています。ということで、今回はここ2年くらいで神田まつやの本店と吉祥寺店で食べたものをメモしてみようと思います。

神田まつや本店memo
http://www.kanda-matsuya.jp
創業明治17年。藪そばの流れを組みます。池波正太郎も通ったというお蕎麦屋さんで、現在の店主は六代目の高野 孝之さん。奥さんの若女将ははっきり言って美人さんで、お茶の水女子大学在学中にアルバイトでまつやで働いていたそうで(才媛ですね)、その頃に見初められたんでしょうね。蕎麦は外二 (蕎麦粉:小麦粉=5:1)、つゆは鰹節を贅沢に使った江戸辛汁です。人気おつまみの焼鳥のタレはかえしを使っているとか。須田町の本店の他に吉祥寺店もあります。

それでは、まずは須田町の本店で食べたもののメモから↓

-ビール 小 (500 JPY)-
キリンのラガーをチョイス。 銘柄(メーカー)は、アサヒ、キリン、サッポロを揃えている。但し、中はアサヒのみ(スーパードライ嫌いは気をつけろ)。 


-ビール 中 (650 JPY)-
アサヒスーパードライ一択です。


-御酒 (燗) (700 JPY)-
-RATING- ★★★☆☆
-REVIEW-
噂では菊正宗(多分、菊正宗だと思う)。温かいと感じる程良い熱量。クセなく、悪くない。 白い酒器が美しい。


-そば味噌-
-RATING- ★★★★★
-REVIEW-
アルコールを注文すると付いてきます。
甘めのねりみそはマイルド系。蕎麦の実の粒が香ばしさを演出する。(かんだやぶそばよりも)全体的にポップな味に仕上がっている(甲乙つけ難いけど、ボク的には、かんだやぶそばの重厚感のあるねりみその方が好みかな)。究極の酒の肴の一つと思います。お土産(600 JPY)もあります。家で熱燗を啜りながら舐めるそば味噌は最高です。


-かけそば (650 JPY)-
-RATING- ★★★★★
-REVIEW-
鰹節様の良い香りがふんだんで、それ由来と思われる上品な香味のツユはしっかりとしたbodyでいて上品さを失わない濃度に調整されていると思う。
蕎麦は細めで、歯を入れたときの柔らかい感触と口の中に広がる自然な旨味。"かけ"でありながら、しなやかさを保持していて喉越しも良い。
かなり完成度の高い"かけそば"。薬味は少し鄙びたニュアンスの葱で、蕎麦の味を引き立てる。


-カレー南ばん (1,000 JPY)-
-RATING- ★★★★★
-REVIEW-
"かけ"に較べて熱量が凄い。その為か蕎麦が"かけ"よりも軟らかく、もちの様なやや半溶け感が出ている。 ツユにはとろみが有り、これが熱を閉じ込めているのか? カレー味はmildで和的な一味系のspicy noteを感じる。優しいmild tasteだけど、bodyは強く、ちょっとしょっぱい(良い意味で)(塩辛いのではなくて、しょっぱい)。そして、mild full bodyなカレーと和的なかけ汁が見事に調和している。 で、蕎麦のちょい半溶けの食感ととろみのついた和的カレーtasteがとってもmatchしている。蕎麦の香味としょっぱさ(辛口のかけ汁感)のmatchingも良い。 具は、長葱と鶏。平たく切り出された胸肉は食感、味ともに良く、ふんだん入っていて嬉しい。葱も旨し。 薬味の刻み葱はひなびた辛口tasteで良し。 和的にコク深い一品。しっとりとしたカレー汁。もの凄くinovativeな食べ物と思いました。カレーと蕎麦の究極の調和だね。


-カレー丼 (1,000 JPY)-
-RATING- ★★★★☆
-REVIEW-
掛かっている"カレー"にはトロミがある。決してカレーライスではなく"カレー丼"の味になっている(カレーライスとは全くの別物)。カレー風味は比較手弱めで、少ししょっぱめな味。で、このしょっぱさは刺々しいものではなく、柔らかく丸みがある(出汁がしっかり効いているからであろうか)。とってもmildな和風カレー風味丼に仕上がっている。 具は玉葱と鶏肉。鶏肉はカレー南ばんと同一。 山椒を振って食べるのもよし。
出汁取りは、さば節、本節、宗田節から取っているらしい。 また、夏に比べ、冬は薄味にしているらしいです。
お椀、お茶、お新香付き。お椀はおふをもっと上品にしたような帯状のものが浮いていて、底にお豆腐が沈んでいる。おふっぽいものが滋味深く、食感も凄くいい。おつゆは薄味だけど、上品でとっても良い味。


-大ごまそば (900 JPY)-
-RATING- ★★★★☆
-REVIEW-
相変わらず蕎麦は文句なく旨い。うっすらと野趣的なgrassy noteを纏った蕎麦は、その細さ、柔らかさ、弾力の三拍子揃った心地よい喉越しと食感。そして、食べていて凄く落ち着く味。 ごま汁は、辛めの汁をベースにしていると思うんだけど、胡麻の香味が強い。胡麻のとても良い香りと上品な甘さがある。それにつけても、蕎麦と胡麻は良く合うと改めて思う。 胡麻ダレと蕎麦汁の均一感が極めて高い。 蕎麦に胡麻汁が良く絡んで良いのだけれど、胡麻の香りと甘さが強く、少しくどさを感じる。
(余談だけど、胡麻汁そばで有名な吾妻橋藪の胡麻汁そばの旨さは神懸かっていると再認識。まつやのごまぞばも旨いんだけど、吾妻橋藪のそれは2ランクくらい上の旨さ)


-すだちかけ (950 JPY)-
-RATING- ★★★★★
-REVIEW-
蓋が被せられた状態で提供される。
蓋を開けると、すだちの香りが立ち昇る。すだちの輪切りがふんだんに浮かんでいる。一口ツユを啜ってみると、ツユとすだちの一体感が凄い。すだちの酸味がとってもマイルドで、ジューシー。香り高く爽やかな酸味は、本当にジュースのようだ。
すだちと蕎麦の相性も抜群!爽やかな酸味と蕎麦の甘み(酸味で蕎麦の甘みが引き立つ)、それから鰹節様の香りのハーモニーが最高。
はじめにお店の人から「苦味が出るので、しばらくしたらすだちを出して下さい」と言われたので、早めに出したつもりだったんだけど、少し苦味が出てしまった(けれど、それもまた良し)。ちなみに、苦味は時間依存的に増してくる。
久しぶりに手繰るのに夢中になったスペクタクルな温蕎麦。温かいツユにすだちが滅茶苦茶合うぞ。食べ終わった後も、すだちのoilyな仄かな爽やかさが口の中にしばらく残っている。


-ゆずきり (900 JPY)-
-RATING- ★★★★★
-REVIEW-
"冬至の週"限定で出されるまつやの冬の風物詩。
まつやは"藪"の流れを組んでいるけど、ゆずきりのお蕎麦は更科ベース(のはず)。少し控えめな柚子の爽やかな香り。何もつけずに食べると、柚子の香味と素晴らしく後引く清涼感と蕎麦由来と思われる可愛らしい甘みを感じる。tailには仄かな心地よい柚子の苦味。
ツユは、ほんのり鰹節系の香りがして、口に含むとその香味がパッと広がる中庸のbody。
ツユにつけて蕎麦を啜ると、柚子のフレーバーと清涼感を感じる。そして、この清涼感が長く持続する。
薬味の山葵はtopに甘みがあり、少し鄙びた感じのあるdryな辛さ。山葵を蕎麦につけて啜ると、柚子と山葵の相乗効果で清涼感が大爆発。異なる清涼感の新たなシナジーを感じる。


ここまでが須田町にある本店のメモです。
次、吉祥寺店のメモです。


神田まつや吉祥寺店memo

吉祥寺店は吉祥寺駅近の東急の9階レストラン街に入っています。なので、酷暑の夏や極寒の冬に入店待ちするのに苦はありません。椅子もあるし。勿論、味は一級品で、須田町の本店に引けを取りません。そして、本店にはない吉祥寺店限定メニューもあります。オシャレな街吉祥寺に降り立ったら是非訪れるべきと思います。

-ビール 中瓶 (702 JPY)-
キリンラガーかアサヒスーパードライ
因みに、小瓶はヱビス (540 JPY)。


-焼鳥 (823 JPY)-
-RATING- ★★★★★
-REVIEW-
塩かタレか選択可能。で、塩をセレクト。
柔らかくて、プリプリで、juicyなお肉。薄く塩味がついていて、そのまま食べて旨い。
そして、付け合せの葱がこれまた旨い、外はこんがり焼き色が付き、中はvery freshで甘い。
薬味は粗塩、辛子、レモン。塩は旨いけど本品には不要(充分に塩味ある)。辛子をつけて食べると乙な味になって悪くない。
そして、レモンが最高に合う。レモンの酸味が焼鳥の旨さをそのままに、爽やかさを与え、同時に味を引き締める。信じがたいほどのシナジーです。

-きのこ蕎麦 (1,188 JPY)-
-RATING- ★★★★☆
-REVIEW-
(多分)吉祥寺店限定かつ秋限定(秋の味覚)の温蕎麦です。
まず、柚子の香りが一閃。温蕎麦で食べて美味しい細麺の蕎麦は、充分にコシを保持している(さすが老舗)。具は、しめじと舞茸がふんだん。それから鶏の胸肉が一枚(まつやの胸肉は旨いんだよね)。ツユはシックで甘め。
"きのこ"蕎麦のその名の通り、きのこが主役のお蕎麦に仕上がっていると思います。
あと、薬味の三つ葉が良いアクセントになっている。時間経過によって三つ葉のchemicalな香味がツユに溶け込んだ部分がきのことの相性抜群。秋の味覚です。


-カレーせいろ (1,188 JPY)-
-RATING- ★★★★★
-REVIEW-
2014年に導入された吉祥寺店オリジナルの7月、8月だけの期間限定メニュー。肉系の具が"豚バラ"というのが素敵です。
蕎麦はちょっと角の立った感じの中くらいの太さ(田舎そばよりちょい細?)。余計な硬さはなく、心地よい噛み心地。穀物様の香味に加えてgrassyな香味も。とても美味しく、良く出来た蕎麦と思う。
ツケ汁は温かく、和風出汁のとっても良い匂いの上にカレーの香りがふんわり載っている感じで、絶妙な香り。具材の豚バラからの油の香味もふんだんで、やんわりトロみもついている。tasteは、しっかりした和風bodyに、強過ぎず弱過ぎず絶妙なバランスのカレー風味が完璧に調和している。カレーなのに完全な"和taste"は本店のカレー南蛮同様、秀逸な味に仕上がっている。
で、お蕎麦とつけ汁がBest Match!!!なのです。『強めのツユ+カレーのスパイス+とろみ』が、少し幅広な蕎麦によく絡み、噛み心地にお良さと相まって、ツユの味を味蕾へと存分に伝達してくれる。それから、豚バラが最高に滋味深いです(少し硬さが気になるけど)。
信じ難い程に旨い蕎麦と思いました。

ということで吉祥寺店は3品のメモでした。

まつや、本店も吉祥寺店も真剣ウマいッス!!!
歴史ある店内で隣のお客さんと肩よせあいながら蕎麦を啜るのもよし。モダンな店内でゆったり蕎麦を手繰るのもよし。あと、老舗なのに気取らずに入れるのもまつやさんの魅力の一つだよね。

まつやさん、いいお店です

以上、そばきり大好きな二流大出のテクニシャン(研究補助員)の神田まつやメモでした。
あっ、あとボクは並ぶのとか混雑してるのが苦手なので、みんなはまつやさんにあまり通わないようにして下さい。よろしくお願いします。


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