ところで、最近、こんな論文を読んでみました↓
Synthesis of Ortho Substituted Arylboronic Esters by in Situ Trapping of Unstable Lithio Intermediates
Org. Lett. 2001, 3, 1435-1437.
FG | |||
CO2Et | |||
CN | |||
F | |||
Cl |
(FG=CO2Et, CNのときは、N,N-diisopropylbenzamideのみが生成する)
まず、電子求引基で置換された芳香環をortho-リチオ化して、B(OiPr)3と反応させた後、NH4Cl aq.でクエンチし、ボロン酸エステルとします。で、得られたエステルをトルエン中、室温でジオールとエステル交換することで、環状ボロン酸エステルを得るという反応です。
コンキチは、鎖状のボロン酸エステルは、aqueous workupであっという間に、加水分解されてしまうと思っていたのですが、塩安でクエンチすれば、鎖状でもそこそこ嵩高ければ頑張れるんですかね?
ところで、ボロン酸の環状エステルだったら、pinacol boronateが一般的と思います。なのに、なぜ、2,2-dimethyl-1,3-propanediolなのかなあと思ったのですが、その理由は「値段」のようです。試薬グレードですが、TCIで↓
2,2-dimethyl-1,3-propanediol 25g/ 1,600 JPY, 500g/ 3,100 JPY
pinacol 25g/ 6,500 JPY, 500g/ 51,900 JPY
cf.) 2-isopropoxy-4,4,5,5-tetramethyl-1,3,2-diojxaborolane 5g/ 4,900 JPY, 25g/ 13,200 JPY
あと、PhMe中、diol (1.2 eq.), rt., overnightでエステル交換が進行するの、コンキチ的にはけっこう驚きです。
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